- 42歳の男性。高血圧治療の定期受診のため来院した。 2年前から本態性高血圧と診断され、朝 1回、降圧薬を服用している。これまでの外来における診察室血圧は130/80 mmHg前後であった。家庭血圧の自己測定を始めたところ、早朝起床時に162/96 mmHg前後であるという。喫煙歴はない。身長 165 cm、体重 82 kg。受診時、脈拍 88/分、整。診察室血圧 128/78 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。下腿に浮腫を認めない。
- 今後の対応として適切でないのはどれか。
- a 降圧薬の内服状況を再確認する。
- b 降圧薬の追加や投与時間の変更を検討する。
- c 定期的に高血圧に伴う臓器障害を評価する。
- d 24時間自由行動下血圧〈ABPM〉を測定する。
- e 血圧測定を降圧薬の内服後に変更するよう指導する。
[正答]
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★リンクテーブル★
[★]
- 46歳の男性。腰痛と食欲不振とを主訴に来院した。 2年前に肺扁平上皮癌のため手術を受けた。 8か月前に両側の肺と肝臓とにそれぞれ多発転移を認めた。 3か月にわたり抗癌化学療法を受け、腫瘍はいずれも著明に縮小した。 2か月前に腰痛を自覚し、 CTにて第 2腰椎への転移を認めた。非ステロイド性抗炎症薬の投与と腰椎への放射線治療を行ったところ良好な疼痛コントロールが得られた。しかし 2週前から腰痛が強くなり、同時に全身倦怠感と食欲低下もあり、日中の半分以上を臥床して過ごすようになった。特に最近数日間は腰痛がひどく、内服薬と水分しか摂れなくなった。意識は清明。身長 168 cm、体重 49 kg。体温 36.9℃。脈拍 92/分、整。血圧 110/72 mmHg。呼吸数 18/分。 SpO2 96% ( room air)。るいそうを認める。胸部に異常を認めない。腹部では右季肋部から心窩部にかけて固い腫瘤を触知する。下腿に浮腫を認める。全身精査を行ったところ、肺、肝臓、骨それぞれの転移巣はいずれも以前と比べて増大していた。血液所見:赤血球 240万、 Hb 7.9g/dl、Ht 23%、白血球 8,800、血小板 25万。血液生化学所見:総蛋白 6.4 g/dl、アルブミン 2.4g/dl、総ビリルビン 0.9 mg/dl、AST 38 IU/l、ALT 40 IU/l、LD 826 IU/l(基準 176.353)、尿素窒素 15 mg/dl、クレアチニン 0.8 mg/dl、Na 130 mEq/l、K 4.5 mEq/l、Cl110 mEq/l。CRP 3.3 mg/dl。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
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[★]
- 33歳の女性。会社の健康診断で肝機能異常を指摘され来院した。 3年前から肝機能異常を指摘されていたが、これまでに比較し悪化したため受診した。身長 162cm、体重 72 kg。腹部は軽度膨隆、軟で、肝・脾を触知しない。飲酒はワイン 300 ml/日を 10年間。血液所見:赤血球 458万、 Hb 14.3 g/dl、Ht 44%、白血球 6,300、血小板 26万、 PT 98% (基準 80~120)。血液生化学所見:アルブミン 4.4 g/dl、総ビリルビン 0.8 mg/dl、AST 102 IU/l、ALT 146 IU/l、ALP 326 IU/l(基準 115~359)、γ-GTP 92 IU/l(基準 8~50)、クレアチニン 0.9 mg/dl、血糖 98 mg/dl、HbA1c(NGSP)5.9%(基準 4.6~6.2)。免疫血清学所見: HBs抗原陰性、 HBc抗体陰性、 HCV抗体陰性。
- 次に行うべき検査はどれか。
- a PET/CT
- b 腹部単純CT
- c 腹部造影MRI
- d 腹部超音波検査
- e 磁気共鳴胆管膵管撮影〈MRCP〉
[正答]
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