- 57歳の女性。 3回経妊 3回経産婦。 52歳で閉経。尿失禁を主訴に来院した。 2年前から咳嗽時に下着が濡れることに気付いていた。半年前から笑ったり重い荷物を持ち上げたりするときにも漏れるようになったため受診した。頻尿、排尿痛および尿意切迫感を認めない。少量用尿とりパッドを 1日 1枚交換している。尿所見に異常を認めない。腹部超音波検査で残尿を認めない。 1時間パッドテストでの尿失禁量は 5 gである。
- まず行う対応として適切なのはどれか。
[正答]
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[★]
- 61歳の男性。手のこわばりを主訴に来院した。 4か月前から Raynaud現象と手のこわばりとを自覚していた。意識は清明。体温 37.3 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 130/84 mmHg。呼吸数 16/分。 SpO2 95% ( room air)。上肢と体幹に皮膚硬化を認める。心音に異常を認めない。呼吸音は両側の背下部に fine cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白 1+、潜血 (-)、沈渣に硝子円柱 1 /数視野。血液所見:赤血球 383万、 Hb 12.0 g/dl、Ht 35%、白血球 9,200、血小板 28万。血液生化学所見:総蛋白 6.9 g/dl、アルブミン 3.5 g/dl、IgG 1,686 mg/dl(基準 960~1,960)、 IgA 255 mg/dl(基準 110~410)、 IgM 70 mg/dl(基準 65~350)、 AST 20 IU/l、ALT 12 IU/l、LD 177 IU/l(基準 176~353)、尿素窒素 11.1 mg/dl、クレアチニン 0.9mg/dl、尿酸 6.9 mg/dl、血糖 98 mg/dl、Na 139 mEq/l、K 3.9 mEq/l、Cl 104 mEq/l。免疫血清学所見: CRP 1.3 mg/dl、抗核抗体 1,280倍 (基準 20以下 )、抗 Scl-70抗体陽性。胸部 CTで両側下葉に網状影を認める。皮膚硬化に対してプレドニゾロン 30mg/日を投与した。 1週後に血圧が 180/100 mmHgに上昇し、クレアチニン 1.9 mg/dl、尿酸 9.0 mg/dl、Na 138 mEq/l、K 4.5 mEq/l、Cl 106 mEq/lとなった。
- 現時点での治療法として最も適切なのはどれか。
[正答]
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- 35歳の女性。脱力を主訴に来院した。 9か月前から徐々に歩行時の疲れやすさを自覚し、 2か月前に手すりにつかまらないと階段を昇れないことに気付いた。 1か月前から洗髪時に腕を挙げるのが難しくなり、洋式便器から立ち上がることができなくなった。身長 164 cm、体重 56 kg。胸腹部と脳神経とに異常を認めない。徒手筋力テストで頸部屈筋は 2、四肢筋力は左右対称に近位筋は 3、遠位筋は 4と低下している。筋痛、筋把握痛はない。血液生化学所見:総蛋白 7.5 g/dl、アルブミン3.7 g/dl、AST 52 IU/l、ALT 42 IU/l、CK 870 IU/l(基準 30~140)。脳脊髄液所見に異常を認めない。左上腕二頭筋生検の H-E染色標本 (別冊 No. 22)を別に示す。
- この患者でみられるのはどれか。
- a 末神経伝導速度低下
- b ミトコンドリアDNAの欠失
- c 抗アセチルコリン受容体抗体陽性
- d 針筋電図で刺入時ミオトニー放電
- e 四肢 MRIの T 2強調像で筋内の高信号
[正答]
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