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SCC(エスシーシー)はコナミ(現・コナミデジタルエンタテインメント)が開発した波形メモリ音源兼メモリーバンク制御チップ。
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MSX版グラディウス2搭載SCC(2212P003)外観
MSX2版スナッチャー用音源カートリッジ搭載SCC-I(2312P001)外観
ファミコン版 悪魔城伝説のカートリッジ。SCC-I(5P72-J802)と記載がある。
目次
- 1 概要
- 2 特徴
- 3 SCCを使用した主なゲーム(50音順)
- 4 DTM音源としてのSCC
- 5 参考
- 6 脚注
概要[編集]
1986年2月頃、同社MSXサウンドプログラム担当の青木豊がファミリーコンピュータ ディスクシステムに音源が内蔵されていることをヒントにMSX用拡張音源の要望を出したことがきっかけで、当時のMSX用ゲームのサウンド担当だった上原和彦らがアーケードゲーム部門の音楽スタッフと音源の仕様を決めた[1]。 さらにMSXのROMカートリッジゲーム用のメモリ制御機能を追加した拡張音源として製品化された。 表面には2212P003、並びにKONAMI051649と書かれており、これはチップメーカーでの品番とKONAMIでの品番だといわれている。
1990年代以降はアーケードゲーム用基板にFM音源や、PCM音源等と併せて搭載された。なお、グラディウス等で使用されたバブルシステム基板の音源は構造が似ているため似た音が出力されるが別の物である。
名称の詳細は諸説あり、MSXに使われた物は正式資料[2]によれば、SOUND CREATIVE CHIPが正しい。
家庭用ゲームソフトへの搭載は、1987年のMSX用ゲームソフトグラディウス2より採用された。
ファミコン版悪魔城伝説では、カートリッジ内のキャラクターROMにSCC-I(5P72-J802)と記載されており、さらに音源兼メモリバンク制御LSI VRC VI(1105-0039)の搭載もみられるが、VRC VIとSCC-Iの関連性について詳細は不明。なおVRC VIの音源部分は波形メモリではなくパルス+のこぎり波であり、SCCとは大きく異なる。
特徴[編集]
- 同時発声数並びにチャンネル数は5音。MSX本体のPSG3音と合わせると8音同時発声が可能。
- 周波数(12ビット)、振幅(ボリューム)(4ビット)のパラメータはMSXの内蔵音源であるAY-3-8910と互換性がある。周波数の誤差は大きいものの、音程データを共用できるとして設定された[3]。
- ROMゲームに実装されているSCC(2212P003)ではchDとchEは共通の波形という制限がある。
- スナッチャーおよびSDスナッチャーに搭載されたSCC-I(2312P001、SCC+の名称が俗称として使われることがある。)は若干の仕様変更が行われており、互換モードと、独自のモードを持っている。専用のモードではチャンネル毎に任意の波形を生成できるようになっている。
- 波形メモリは32バイトと短めのため、「スペイシー」と表現される独特な音色となる。
- PSGと同様に、音域が高域になるほどピッチの精度が下がる。
- 音域が低域になるほど「ブーン」というハムノイズが一緒に発音される。これは矩形波を細かくした音構造になっていることによる。
- エンベロープ(音量の自動減衰)などはないためソフト側で対処する必要があり、SCCを使用しているソフトはその分処理が重くなる。
SCCを使用した主なゲーム(50音順)[編集]
- 悪魔城ドラキュラ (アーケード版) (欧米:Haunted Castle)
- F1スピリット(MSX)
- 王家の谷 エルギーザの封印(MSX1)
- 王家の谷 エルギーザの封印(MSX2)
- クォース(MSX2)
- グラディウス2(MSX)
- 激突ペナントレース(MSX2)
- 激突ペナントレース2(MSX2)
- ゴーファーの野望 エピソードII(MSX)
- 沙羅曼蛇(MSX)
- シティボンバー(アーケード)
- スペースマンボウ(MSX2)
- にゃんにゃんパニック(アーケード)
- パロディウス(MSX)
- ヘクシオン(アーケード)
- メタルギア2 ソリッドスネーク(MSX2)
- ラブラブ金五郎SP(アーケード)
以下の作品にはSCC-I搭載のSCC音源カートリッジが単独で付属している。
- スナッチャー(MSX2、SCC-I使用)
- SDスナッチャー(MSX2、SCC-I使用)
これらのカートリッジには、該当ソフトウェアでのディスクキャッシュを目的としたSCCによってマッピングされた64KBのRAMが搭載されており、双方128KB分のメモリを搭載可能なほぼ同等の回路で構成されている。但し、チップに対して接続されているRAMが、スナッチャーのカートリッジでは、アドレスの前半。SDスナッチャーでは、後半に実装されており、相互に交換して使うことは出来ない。また、本体のソフトウェアはこれらのキャッシュを前提に設計されているため、ハードウェアドングルとしての役割も担っている。 また、後に発売された「コナミゲームコレクション」ではこの「スナッチャー付属」のカートリッジに対応した形でゲームが収録されており、コナミゲームコレクション内に収録された一部のゲームがSCCを利用して演奏されたが、SDスナッチャーのカートリッジは前述の実装アドレスの都合から認識しない。 二つのSCCカートリッジは、基板はおなじであるため、SDスナッチャーの空きパターンにメモリを実装することで、上記のゲームにおいても、認識させることが可能である。 また、SCC自体の持つメモリ管理機能によって、コナミ8Kバンク方式のROMイメージを搭載されたRAM上に転送することでソフトウェアを実行することも可能である。
コナミのSCCによる作曲傾向[編集]
コナミが当時SCCを用いて作曲した際の傾向として『金属的なブラス系の音をメロディーに用いる』ことが多かった。音抜けが良く印象に残りやすいことから多用されたことが見受けられる。
当時、PSG単体による楽曲ではデチューン(2つのチャンネルで僅かにずれた音程を発音しコーラス効果を得る)が主に用いられていた。SCCとPSGによる楽曲においてもグラディウス2などでデチューンが用いられているが、音程だけでなく音色をずらす(各チャンネルにおいて異なる波形で同旋律を発声させる)など多彩な表現が行われていた
アーケード版グラディウスの音源構成(PSG 6ch, K005289(波形メモリ音源) 2ch)に近いため、本体側のPSGとSCCを併用することでその音をMSX上で再現することも理論上は可能であるが、MSX版の発売時にはまだSCCが存在しておらず内蔵音源であるPSGのみの対応となった。後に『コナミゲームコレクション Vol.3』にネメシスの名称でリメイクされスナッチャーのSCCカートリッジに対応したが、その際には独自の新規アレンジによるBGMデータが収録されている。
DTM音源としてのSCC[編集]
SCCの制御方法の記事はマイコンBASICマガジンに最初に掲載された。MSXでスナッチャー付属のSCC音源カートリッジを制御する解析記事として掲載され、完全ではないものの大部分の内容を解説していた。
1990年にMSXマガジンで発表された音楽ソフトMuSICA(ソフトベンダーTAKERU販売の「MSXディスク通信'90年10月号」に収録)には、MSX版スナッチャー及びSDスナッチャーに付属するSCC音源カートリッジを制御、演奏させる機能があった。のちに同誌で、SCCを制御するためのコナミ提供の公式仕様が掲載され、草の根BBSなどで発表されたMGSDRVなど、フリーソフトでも対応する動きが広がった。
SCC音源カートリッジ単体としては流通しておらず、後にスナッチャー・SDスナッチャー共に中古市場でプレミア扱いされたことにより正規に販売されたカートリッジを入手するのは困難となり、実際の流通量は少なかった。しかし、コナミのSCC搭載のMSX用ゲームはユーザーに広く普及していたため、SCC搭載ゲームカートリッジでゲームが起動しないように改造して用いる方法や、MSX起動後に後からSCC搭載ゲームカートリッジを挿す方法が考案された。そのため、かなり多くのユーザーがSCC音源を自由に利用可能になっていた。なお、MSXが電源オン状態でもカートリッジの抜き差しは物理的には可能だが、本体やカートリッジはその動作を想定して作られていないため、後者の方法は抜き差し時の電流や信号によって精密回路を破損する恐れがあった。誤動作を抑えるために、Shiftキーを押しながらカートリッジを差し込む方法や、PAUSEボタンでシステムを強制停止させている間に挿し、PAUSEを解除する方法が知られている。PAUSEボタンを用いる方法の方が安全性は高いといわれているが、PAUSEボタン搭載機種はFS-A1シリーズ以降の松下製MSX数機種と同時期以降のソニー製MSX数機種のみであり、turbo-RではPAUSEのハードウェア的な実装が変更されているので、回路のタイミングが停止しない。また、いずれにしても電源オン状態でスロットに無理やり挿入していることには変わりはなく、故障の原因となる可能性が高かった。
なお、現在はMSXエミュレータやSCC互換音源を搭載した1チップMSXなど、SCC相当の音源を利用できる環境は多く存在する。
当時の標準的なMSXの環境ではPSG3音+FM音源(YM2413(OPLL))9音+SCC5音で最大17音が出せ、音を重ね合わせることで深みのある音楽を奏でることが出来た。FM音源搭載MSXとコナミのSCC搭載ゲームの組み合わせで、同時期に流通していたPC9801やX68000等に比べ非常に安価かつ手軽にDTM環境を構築する事が可能であった。
チップチューンにおけるSCC[編集]
近年のチップチューンブームにより初期のビデオゲーム音源が見直されて来ているが、SCCも当時を代表する音源の1つとして人気がある。波形メモリ音源としてコナミのゲーム音のみならず、ナムコの業務用ゲーム音やPCエンジンの音を再現することも可能である。
しかしファミコンに比べ音源の認知度、発音環境、音源を制御し作曲できる人口の少なさにより、SCCを扱うミュージシャン・楽曲ともに数が少ない。
参考[編集]
- 波形メモリ音源
- バブルシステム
- チップチューン
- ゲームミュージック
- 上原和彦 SCC開発者の一人。現コナミデジタルエンタテインメント執行役員シニアヴァイスプレジデント
脚注[編集]
- ^ 「音楽のこころ コナミのSCCにせまる!!」MSXマガジン 1990年9月号 P.66
- ^ MSXマガジン 1990年9月号 P.67掲載写真 コナミ提供のSCCの技術資料。表紙に「MSX」の表記がある。
- ^ 「音楽のこころ コナミのSCCにせまる!!」MSXマガジン 1990年9月号 P.66 上原和彦、青木豊 談
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SCC may refer to:
Contents
- 1 Companies
- 2 Organizations
- 3 Politics and government
- 4 People
- 5 Military
- 6 Music
- 7 Television
- 8 Schools and colleges
- 9 Conferences
- 10 Medical
- 11 Miscellaneous
- 12 Computing
- 13 Entertainment
Companies[edit]
- Secure Computing Corporation
- Sirius Cybernetics Corporation, a fictional company from The Hitchhiker's Guide to the Galaxy
- SCC (Specialist Computer Centres), British-based IT consulting company
- Southern Copper Corporation, a mining company operating in Central and South America
Organizations[edit]
- Sea Cadets (formally Sea Cadet Corps in the UK. Renamed and re-branded in 2011)
- Sierra Club Canada
- Singapore Cricket Club
- Singapore Cruise Centre
- Society of Cosmetic Chemists (SCC), a US professional group dedicated to the advancement of cosmetic science.
- Standards Council of Canada
- Swiss Cancer Centre, in Lausanne
- See Change Consulting, a Corporate Training and Consulting firm from India
Politics and government[edit]
- Scottish Constitutional Convention, an association for Scottish devolution
- Sheffield City Council, England
- Shropshire County Council, England
- Somerset County Council, England
- Southampton City Council, England
- Special Coordinating Committee, Committee of the National Security Council under Carter
- Staffordshire County Council, England
- Standing Consultative Commission, U.S.-Soviet group stablished in the SALT I treaty
- State Corporation Commission, Virginia
- Suffolk County Council, England
- Supreme Court of Canada
- Surrey County Council, England
- Swansea City Council, Wales
People[edit]
- Steven Curtis Chapman, a Christian music artist
Military[edit]
- Somaliland Camel Corps, a unit of the British Army based in British Somaliland.
Music[edit]
- South Central Cartel, a Los Angeles-based rap group
Television[edit]
- Sarah Connor Chronicles, a television show based on The Terminator franchise
Schools and colleges[edit]
- Saint Columban College, a Private-Catholic Tertiary school in Pagadian City, Philippines
- Sacramento City College, a community college in Sacramento, California, United States
- Scottish Church College, an undergraduate college in Kolkata, India
- Scottsdale Community College, in Scottsdale, Arizona, United States
- Seminole Community College, in Sanford, Florida, United States
- Seton Catholic Central High School, A high school in Binghamton, New York, United States
- Sinclair Community College, a community college in Dayton, Ohio, United States
- Somerset Community College in Somerset, Kentucky, United States
- Southeast Community College, a community college system in southeastern Nebraska, United States
- Southern Cross College, a Christian college in Sydney, Australia
- South Cheshire College, in Crewe, Cheshire, England
- Spartanburg Community College in Spartanburg, South Carolina, United States
- Spokane Community College, in Spokane, Washington, United States
- St. Charles Community College, in Cottleville, Missouri, United States
- Skerries Community College, in Skerries, Co. Dublin, Ireland.
Conferences[edit]
- International Conference on Services Computing
- Suncoast Conference
- South Central Conference
Medical[edit]
- Sickle cell crisis
- Short Course Chemotherapy
- Small-cell carcinoma, a malignant tumour that most commonly arises within the lung
- Somatic cell count
- Squamous-cell carcinoma, a form of cancer
- Spinal cord compression
- Staphylococcal cassette chromosome
- Subgenual cingulate cortex
- Superior semicircular canal, one of three semicircular canals in the vestibular system within the inner ear
Miscellaneous[edit]
- Saab Car Computer, see Saab Information Display
- Safety Certificate Contractors, see Construction site safety
- Space Coast Crew, a crew team in Melbourne, Florida
- Cardcaptor Sakura, anime created by CLAMP (Sakura Card Captors)
- Deadhorse Airport USFAA/IATA airport code
- Seattle Center Coliseum
- Self-consolidating concrete
- Self-creation cosmology
- Small claims court
- Somerset Coal Canal
- Konami SCC, a sound chip developed by Konami with Yamaha Corporation for the MSX
- Sport Compact Car, an automobile enthusiasts periodical
- Stone Cold Crazy a 1974 Queen song.
- Stress corrosion cracking
- Strongly connected component in graph theory
- Switching Control Center System
- Saguaro Correctional Center
- Smart Cities and Communities
Computing[edit]
- Scenarist Closed captioning file
- Small, Cheap Computer, a small, subnotebook computer
- Source code control
- Serial Communication Controller
- Single-chip Cloud Computer, Intel's 48-core research chip
Entertainment[edit]
- Splinter Cell Conviction video game
- Spore Creature Creator
UpToDate Contents
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English Journal
- PGE(2) targets squamous cell carcinoma cell with the activated epidermal growth factor receptor family for survival against 5-fluorouracil through NR4A2 induction.
- Shigeishi H, Higashikawa K, Hatano H, Okui G, Tanaka F, Tran TT, Rizqiawan A, Ono S, Tobiume K, Kamata N.SourceDepartment of Oral and Maxillofacial Surgery, Division of Cervico-Gnathostomatology, Graduate School of Biomedical Sciences, Hiroshima University, 1-2-3 Kasumi, Minami-ku, Hiroshima 734-8553, Japan.
- Cancer letters.Cancer Lett.2011 Aug 28;307(2):227-36. Epub 2011 May 13.
- We found a linear correlation between the Prostaglandin E(2) (PGE(2)) amount and the NR4A2 expression in oral squamous cell carcinoma (SCC) tissues through a statistical analysis among 41 clinical cases. In SCC cell lines, PGE(2) receptor (EP) ligation by exogenous PGE(2) promoted the NR4A2 expressi
- PMID 21570764
- Management of cervical lymph node metastasis in tonsillar squamous cell carcinoma: Is it necessary to treat node-negative contralateral neck?
- Cho KJ, Joo YH, Sun DI, Kim MS.SourceDepartment of Otolaryngology-Head and Neck Surgery, College of Medicine, The Catholic University of Korea, Seoul, Republic of Korea.
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Japanese Journal
- Roles of epithelial-mesenchymal transition in squamous cell carcinoma of the temporal bone
- Sugimoto Hisashi,Ito Makoto,Hatano Miyako,Kondo Satoru,Suzuki Shioto,Yoshizaki Tomokazu
- Otology and Neurotology 32(3), 483-487, 2011-04
- … Objectives: The authors recently demonstrated that extensive bone erosion correlated with a worse prognosis of the squamous cell carcinoma (SCC) of the temporal bone. … The present objective was to investigate the expressions and the roles of epithelial-mesenchymal transition (EMT) in SCC of the temporal bone. … Study Design: Retrospective patient file review and immunohistochemical study of tissues of patients with SCC of the temporal bone. …
- NAID 120002986040
- 固相接合を用いた電磁非破壊検査のための模擬応力腐食割れ試験体製作技術
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- SCC=スポーツコミュニケーションサークル。欧州にあるような、様々な世代が集い、 地域に根付き、自立した運営を行う総合型スポーツクラブを目指しています。
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★リンクテーブル★
[★]
- 67歳の男性。咳嗽を主訴に来院した。1か月前から乾性咳嗽が続くため自宅近くの診療所を受診したところ、胸部異常陰影を指摘され受診した。既往歴に特記すべきことはない。喫煙は30本/日を45年間。意識は清明。身長165cm、体重70kg。体温 36.8℃。脈拍 92/分、整。血圧 138/82mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 456万、Hb14.3g/dL、Ht 43%、白血球 7,300、血小板 30万。血液生化学所見:総蛋白 7.0g/dL、アルブミン 3.6g/dL、総ビリルビン 0.3mg/dL、AST 12IU/L、ALT 15IU/L、LD 245IU/L(基準 176~353)、クレアチニン 0.5mg/dL、Na 142mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 105mEq/L。SCC 6.3ng/mL(基準 1.5以下)。CRP 0.2mg/dL。呼吸機能検査:FVC 4.20L、%VC 101%、FEV1 3.66L、FEV1% 83%。心電図に異常を認めない。胸部CT(別冊No. 6A、B、C)を別に示す。気管支内視鏡下に肺の原発巣および縦隔リンパ節の生検を行い、扁平上皮癌の診断を得た。全身検索では肺門と縦隔のリンパ節とに転移を認めるが、それ以外にリンパ節転移および遠隔転移を認めなかった。
- 最も適切な治療法はどれか。
- a 放射線治療と抗癌化学療法の併用
- b 腫瘍部分切除
- c 抗癌化学療法
- d 右上葉切除
- e 右肺全摘
[正答]
※国試ナビ4※ [110B043]←[国試_110]→[110B045]
[★]
- 50歳の男性。咳嗽を主訴に来院した。2か月前から咳嗽があり、他院で肺炎と診断され抗菌薬を処方されたが改善しないため受診した。喫煙は40本/日を30年間。意識は清明。身長 175cm、体重 78kg。体温 36.5℃。脈拍 88/分、整。血圧 126/80mmHg。呼吸数 15/分。SpO2 96%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 508万、Hb 14.8g/dL、白血球 5,600、血小板 25万。血液生化学所見:総ビリルビン 0.6mg/dL、AST 10U/L、ALT 21U/L、LD 425U/L(基準 176~353)、尿素窒素 14mg/dL、クレアチニン 1.2mg/dL、CEA 2.9ng/mL(基準 5.0以下)、SCC 1.2ng/mL(基準 1.5以下)、ProGRP 350pg/mL(基準 81以下)。CRP 0.3mg/dL。胸部エックス線写真(別冊No. 4A)と胸部CT(別冊 No. 4B)とを別に示す。気管支鏡下生検で肺癌と診断された。
- 肺癌の組織型として最も可能性が高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112B037]←[国試_112]→[112B039]
[★]
- 55歳の男性。2か月前からの全身疲労感、湿性咳嗽、息切れ及び顔面のむくみを主訴に来院した。既往歴に特記すべきことはない。身長158cm、体重46kg。呼吸数18/分。脈拍72/分、整。血圧144/88mmHg。心音に異常を認めない。両側背部にfine cracklesを聴取する。腹部に異常を認めない。入院時の胸部エックス線写真(別冊No.14A)と経気管支肺生検組織のH-E染色標本(別冊No.14B)とを別に示す。
- この患者で異常が予測される腫瘍マーカーはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104E057]←[国試_104]→[104E059]
[★]
- 65歳の女性。2か月前から全身疲労感、咳嗽、息切れ及び顔面のむくみがあり来院した。
- 20歳時に肺結核で治療を受けたが、その後は健康であった。
- 身長154cm、体重50kg。呼吸数16/分。脈拍72/分、整。血圧146/84mmHg。心雑音はなく、両側背部に軽度のfine crackles(捻髪音)を聴取する。腹部に異常所見はない。
- 入院時の胸部エックス線写真、胸部造影CT及び経気管支肺生検H-E染色標本を以下に示す。
- この患者で異常値を示す可能性の最も高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096I028]←[国試_096]→[096I030]
[★]
- 62歳の男性。血便を主訴に来院した。悪心、嘔吐および腹痛はなく、排便は1行/日である。腹部は平坦、軟で、肝・肺を触知しない。血液所見:赤血球380万、Hb12.1g/dl、白血球5,800、血小板24万。血清生化学所見:総蛋白7.8g/dl、尿素窒素21mg/dl、総コレステロール198mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST28単位、ALT22単位。注腸造影写真を以下に示す。
- 上昇が予想されるのはどれか。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [099A025]←[国試_099]→[099A027]
[★]
- 58歳の男性。心窩部痛を主訴に来院した。2か月前から断続的に出現していた心窩部痛が、最近毎食後出現するようになった。この2か月で体重が3kg減少した。発熱はない。心窩部に圧痛を認めるが、腫瘤は触知しない。血液所見と血清生化学所見とに異常は認めない。腹部超音波写真を以下に示す。
- 予想される疾患で最も感度の高い腫瘍マーカーはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097D027]←[国試_097]→[097D029]
[★]
- 28歳の女性。突然の下腹部痛を主訴に来院した。月経周期28日型、整。月経痛はない。内診で骨盤内に新生児頭大の可動性のある腫瘤を触知する。免疫学所見:CA125 24 IU/ml(基準35以下)、CA19-9 98 IU/ml(基準37以下)、SCC 1.2 ng/ml(基準1.5以下)。骨盤部単純MRIのT1強調像とを以下に示す。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103A037]←[国試_103]→[103A039]
[★]
- 70歳の男性。排尿困難に加えて両側鼠径部のしこりが自壊し、悪臭と滲出物とが増えてきたため来院した。生来包茎であった。半年前から陰茎亀頭部が腫れてきたが、痛みがないので放置していた。陰茎や鼠径部に痛みはない。尿所見:蛋白1+、糖(-)、潜血2+、沈渣に赤血球5~10/1視野、白血球50~100/1視野、桿菌2+。血液所見に異常を認めない。CRP6.0mg/dl。この患者で高値となるのはどれか。]]
[正答]
※国試ナビ4※ [099G037]←[国試_099]→[099G039]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097B033]←[国試_097]→[097B035]
[★]
- 69歳の男性。2か月前から持続する背部の鈍痛を主訴に来院した。腹部と背部とに異常を認めない。腹部造影CTを以下に示す。
- 診断に有用な腹痛マーカーはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100F029]←[国試_100]→[100F031]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097G096]←[国試_097]→[097G098]
[★]
- 卵巣腫瘍で血中に増加する物質について正しい組み合わせはどれか
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [111I014]←[国試_111]→[111I016]
[★]
- 英
- cervical cancer, cancer of the cervix, cancer of the uterine cervix, uterine cervical cancer, endocervical carcinoma
- ラ
- carcinoma colli uteri
- 同
- 子宮頸癌
- 関
- 子宮頚部、子宮、腫瘍
概念
疫学
- 95%扁平上皮癌、5%腺癌。腺癌の割合は年々増えてきている。
- 腺癌は若年者で多く、高分化型腺癌である。原因は不明
- 子宮頚癌:子宮体癌=90:10 ← とにかく子宮頚癌が多い
- 50歳前後
病因
- HPV遺伝子型の16,18型で7割を占める。他のハイリスク型は31,33,35,45,52,58である。
- 感染者の90%が治癒するが、10%は持続感染する。
- 持続感染者の一部が5-10年を経て異形成から子宮頚癌に進展する。
病理
扁平上皮癌
腺癌
- 腺上皮類似の細胞より構成され、腺管形成傾向を示す。表層では乳頭状に、深部では腺管形成を示して増殖する。粘液を産生している細胞が認められる。
- 腺癌は手術で根治治療できない場合、放射線や化学療法が奏効しづらく予後不良である。
リスクファクター
- 発展途上国在住、活発な性行動、低所得階級、多産婦、喫煙、ピル、ステロイド、HIV、眼瞼親身受診、他のSTD
症状
- 初期:上皮内癌(臨床進行期では0期)および微小浸潤癌(Ia期)のほとんどが無症状(⇔子宮体癌では不正出血) ← 検診が重要となる
- 浸潤癌:不正性器出血、接触出血あるいは帯下など
- 周辺臓器浸潤:骨盤痛、血尿、下血
検査
細胞診
ベセスダシステム
|
推定病変
|
用語説明
|
日母分類
|
NILM
|
非腫瘍性病変, 炎症
|
陰性
|
I/II
|
ASC-US
|
軽度扁平上皮内病変(LSIL)疑い
|
意義不明異型扁平上皮
|
II/IIIa
|
ASC-H
|
高度扁平上皮内病変(HSIL)疑い
|
高度病変を除外できない異型扁平上皮
|
III/IIIb
|
LSIL
|
HPV感染, 軽度異形成
|
軽度扁平上皮内病変
|
IIIa
|
HSIL
|
中等度異形成, 高度異形成, 上皮内癌
|
高度扁平上皮内病変
|
IIIa, IIIb, IV
|
SCC
|
扁平上皮癌(微小浸潤含む)
|
扁平上皮癌
|
V
|
AGC
|
腺異形成, 腺系病変疑い
|
異型腺細胞
|
III
|
AIS
|
上皮内腺癌
|
上皮内腺癌
|
IV
|
adenocarcinoma
|
腺癌
|
腺癌
|
V
|
other
|
その他のがん
|
その他の悪性腫瘍
|
V
|
HPV検査
- スクリーニング検査押して行われる
- 癌または前癌病変の発見率95%。細胞診と組み合わせると発見率は100%。
コルポ診
- コルポスコープと呼ばれる拡大鏡を用いて子宮頚部粘膜表面を拡大し、観察。
- 3-5%の酢酸を子宮頚部に接触させ、それによる変化も所見とする。
画像検査
- T2:淡い高信号(中~高信号)。子宮頚部間質は低信号。このコントラスト差を利用して浸潤の程度を把握する。水平断ではstromal ring(子宮内腔を取り囲む低信号)の消失がみられる
- T1Gd造影:腫瘍は低信号となる。周囲組織浸潤を見積もるために使用される
臨床進行期
出典不明
子宮頸癌
|
0期(上皮内癌)
|
上皮内癌
|
・円錐切除(挙児希望) ・円錐切除or単純子宮全摘術(挙児希望なし)
|
I期 子宮頚部に限局
|
Ia期 微小浸潤癌
|
Ia1期
|
(微小浸潤癌) 病理組織 間質浸潤 深さ3mm以内 幅7mmを超えない
|
・円錐切除(挙児希望) ・単純子宮全摘術(挙児希望なし)
|
Ia2期
|
(微小浸潤癌) 病理組織 間質浸潤 深さ3-5mm以内 幅7mmを超えない
|
・(準)広汎子宮全摘術+骨盤リンパ節郭清術 ・広汎子宮全摘術
|
Ib期
|
Ib1期
|
4cm以下
|
・広汎子宮全摘術
|
Ib2期
|
4cmを超える
|
・広汎子宮全摘術 ・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
II期 頸部を超えて進展かつ 骨盤壁or膣壁下1/3に達しない
|
IIa期
|
膣壁浸潤のみ
|
・広汎子宮全摘術 ・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IIb期
|
子宮傍組織浸潤のみ
|
・広汎子宮全摘術 ・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
III期 骨盤壁に達するor 膣壁浸潤下1/3
|
IIIa期
|
膣壁浸潤下1/3
|
・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IIIb期
|
骨盤壁に達する
|
・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IV期 膀胱,直腸の粘膜へ浸潤or 小骨盤を超えて進展
|
IVa期
|
膀胱,直腸の粘膜へ浸潤
|
・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IVb期
|
小骨盤を超えて進展
|
・放射線療法 ・化学療法
|
妊娠と治療
- 0期(CIN), Ia期:分娩まで経過観察し、分娩後治療(円錐切除もしくは単純子宮全摘術)
- Ib期:原則的に広汎子宮全摘出術 ← 妊娠継続は母体へのリスクが大きすぎるため(周辺臓器浸潤、転移など?)。
診断
- 視診、内診、直腸診、細胞診、コルポスコピー、組織診、尿路系検査、単純X線撮影、超音波検査、CT、MRI、腫瘍マーカー、リンパ管造影、ガリウムシンチグラム。
- 新臨床進行期分類(日産婦1997, FIGO 1994)(参考4)により治療前に病期を決定する。決定の根拠とできる診察&検査は以下の通りである。触診、視診、コルポスコピー、診査切除、頸管内掻爬、子宮鏡、膀胱鏡、直腸鏡、排泄性尿路造影、肺及び骨のX線検査。なお、子宮頸部円錐切除術は臨床検査とみなす。
治療
手術療法
化学療法
放射線療法
- 適応:(1)腫瘍切除後に顕微鏡的に癌の残存が疑われる、(2)リンパ節転移あり、(3)骨盤近くまで浸潤、(4)脈管内浸潤有り、(5)膣摘出不十分 (NGY.223)
- QB Q-288
- 外部照射:(Ib1?~II)広汎子宮全摘術後に膣断端陰性
- 外部照射+腔内照射(遠隔操作式後装填法 RALS):(Ib1?~II)広汎子宮全摘術後に膣断端陰性、あるいはIII,IV期
- ガイドライン2
進行期
|
外部照射(Gy)
|
腔内照射(Gy/ 回,A点線量)
|
全骨盤
|
中央遮蔽
|
Ⅰ
|
0
|
45~50
|
'29/5
|
Ⅱ
|
小
|
0
|
45~50
|
'29/5
|
大
|
20
|
30
|
'23/4
|
Ⅲ
|
小~中
|
20~30
|
20~30
|
'23/4
|
大
|
30~40
|
20~25
|
'15/3~20/4
|
ⅣA
|
30~50
|
10~20
|
'15/3~20/4
|
- 総照射線量は進行期によって変わる。ガイドライン2によれば、外部照射は45-70Gyまでありうる。施設ごとに放射線治療のプロトコールは異なる。例えば、参考7を参照すると、外部照射は最大54Gyである。
合併症
- ガイドライン2
- 急性期:悪心(放射線宿酔)、下痢、膀胱炎、皮膚炎(特に下方へ延長した照射野を設定した場合の会陰部)、白血球減少症
- 晩発性(grade3以上の頻度):直腸炎(出血)(5?10%)、膀胱炎(出血)(5%以下)、小腸障害(腸閉塞)(5%以下)皮下組織繊維化・浮腫(下腹部)、腟粘膜の癒着・潰瘍、膀胱腟瘻、直腸腟瘻、骨折、下肢浮腫
予後
- 参考3
病期
|
症例数
|
5年相対生存率
|
I期
|
1137
|
92.1%
|
II期
|
447
|
69.8%
|
III期
|
428
|
48.9%
|
IV期
|
151
|
17.2%
|
ガイドライン
- http://www.jsgo.gr.jp/guideline/keigan.html
- 2. 放射線治療計画ガイドライン・2008 - 日本放射線専門医会・医会,日本放射線腫瘍学会,日本医学放射線学会編集
- http://www.kkr-smc.com/rad/guideline/2008/
参考
- http://www.gan-pro.com/public/cancer/cervical.html
- http://ganjoho.jp/public/cancer/data/cervix_uteri.html
- 4. 臨床進行期分類(日産婦1997年、FIGO1994年)
- http://plaza.umin.ac.jp/~jsog-go/CC/CC_youkou_main9.htm
- http://www.kawasaki-m.ac.jp/pathology2/pdf/Bethesda-moriya.pdf
- 6. [charged] Invasive cervical adenocarcinoma - uptodate [1]
- 7. 子宮頸癌の進行期別線量配分
- http://web.sapmed.ac.jp/radiol/uterus.html
国試
- 105E059:治療。放射線治療を行う際、貧血を改善しないと効果が低下するから輸血すべし、らしい。
- 102I041:コルポスコピー所見で高度の白色上皮を呈する子宮頚部癌上皮内腫瘍(CIN)。細胞診ではクラスIIIb
[★]
- 英
- ovarian cancer, ovarian carcinoma, cancer of the ovary, ovary cancer
- ラ
- carcinoma ovarii
- 同
- 卵巣がん
- 関
- 産婦人科学、卵巣腫瘍、卵巣腫瘍の腫瘍マーカー
- G9M.164(進行期分類) NGY.237(進行期分類)
組織型
漿液性嚢胞腺癌
- CA125
- 症候:腹水あり(漿液性嚢胞腺癌のみ)
- 手術+化学療法(タキサン製剤とプラチナム製剤)
- 病理:卵管上皮を模倣するとされる。多房性~充実性。乳頭状増殖。砂粒小体
- 予後:悪い。進行早く、腹腔内播種しやすい。
粘液性嚢胞腺癌
- CEA, CA19-9
- 治療:手術。化学療法無効
- 病理:子宮頚管腺を模倣するとされる。単房性~多房性。胞体中に紫色の粘液貯留。
- 予後:良い。進行遅く転移しにくい。
明細胞腺癌
- リスク:卵巣チョコレート嚢胞
- 治療:手術。化学療法無効
- 病理:妊娠時の子宮内膜を模倣するとされる。充実部と伴う多房性、もしくは単純性嚢胞腫粒。グリコーゲンに富み、染色されず、胞体が透明になる。管状構造、充実構造、乳頭状増殖。ホブネイル細胞が存在。
- [show details]
・予後:治療しなければ予後不良。増殖速度は中等度でリンパ節転移しやすい。
類内膜腺癌
- リスク:卵巣チョコレート嚢胞
- 治療:手術+化学療法(プラチナム併用化学療法)
- 病理:非妊時の子宮内膜を模倣するとされる。充実性。back to back(間質が消失), cribriform(さらに間質が消失)
・予後:容易。進行遅く、転移も少ない。
転移
転移性卵巣癌
- リンパ行性が多い
- 胃癌、結腸癌、乳癌、子宮体癌。(G9M.158)
治療
- 手術療法:(基本術式)両側付属器摘出術、子宮摘出術、大網摘出術。staingのために腹腔細胞診、腹腔内組織の生検、後腹膜リンパ節郭清もしくは生検を施行。
卵巣癌の種類
- NGY.232
名称
|
卵巣癌の中の頻度
|
疫学
|
病理
|
類似性
|
予後
|
卵巣チョコレート嚢胞 との関連
|
漿液性腺癌[漿液性嚢胞腺癌]
|
50%
|
平均55歳
|
小型で細胞質に乏しい。樹枝状に分枝。乳頭状腺癌
|
卵巣表皮上皮、卵管上皮細胞
|
比較的良好
|
|
粘液性腺癌[粘液性嚢胞腺癌]
|
10-15%
|
平均44歳
|
豊富な粘液をもつ多房構造や15cmを超える巨大腫瘤
|
子宮頸部粘膜上皮 腸上皮に類似
|
抗癌剤感受性低く、進行癌は予後不良
|
|
類内膜腺癌
|
10-15%
|
|
|
非妊時子宮内膜に類似
|
|
○
|
明細胞腺癌
|
15-20%
|
子宮内膜症合併
|
胞体は明るくグリコーゲンに富む。
|
妊娠子宮内膜に類似 嚢胞乳頭状構造
|
プラチナ感受性悪く予後不良
|
○
|
卵巣癌などの腫瘍マーカー
G9M.162
参考
- 1. 卵巣がん治療ガイドライン2007年版(改訂版)
- http://www.jsgo.gr.jp/guideline/ransou.html
[★]
- 英
- esophageal cancer, esophageal carcinoma, cancer of the esophagus, carcinoma of the esophagus
- 関
- 食道、癌
概念
- 食道に発生する腫瘍。予後は不良な場合が多く、早期からリンパ節転移を来しやすい。
疫学
- 罹患率、死亡率共に男性の方が多い。
- 40歳後半より増加。60歳以上で多い(参考2)。増加の程度は男性の方が急増。
- 死亡率:漸減傾向
- 罹患率:(男性)増加傾向、(女性)変動なし。
危険因子
- 喫煙と飲酒とは相乗効果があるり、1日20本以上かつ3合以上でリスクが上昇する。
- 飲酒は特に度数の高い、アルコール摂取量が多い、ALDH2変異がある、顔面が紅潮する場合にリスクが上がる
- 熱い食事の嗜好、肥満、p53変異
- 食道アカラシア、腐食性食道狭窄、バレット食道
- 低栄養(動物性蛋白質の不足?微量元素欠乏?)、
病期分類
早期癌・表在癌・進行癌
- 早期癌:深達度が粘膜内に限局。リンパ節転移の有無を問わない。
- 表在癌:深逹度が粘膜下層までに限局。リンパ節転移の有無は問わない。
- 進行癌:固有筋層以降
TMN分類
- 日本食道学会:食道癌取り扱い規約 第10版補訂版を一部改変 SSUR.455,457
- TX:原発腫瘍の評価が不可能
- T0:原発腫瘍を認めない
- T1:
-
- T1a-EP:腫瘍が粘膜上皮にとどまる(Tis)(M1) EP = epithelium
- T1a-LPM:腫瘍が粘膜固有層にとどまる(M2) LPM = lamina propia mucosae
- T1a-MM:腫瘍が粘膜筋板にとどまる(M3) MM = muscularis mucosae
- SM1:粘膜下層を三等分し、上1/3にとどまる
- SM2:粘膜下層を三等分し、上2/3にとどまる
- SM3:粘膜下層を三等分し、上3/3にとどまる
- T2:腫瘍が固有筋層に浸潤している(SM)
- T3:腫瘍が食道外膜に浸潤(AD)
- T4:腫瘍が隣接臓器に浸潤(AI)
- NX:所属リンパ節の評価が不可能
- N0:所属リンパ節に転移を認めない
- N1:第1群リンパ節まで転移を認める
- N2:第2群リンパ節まで転移を認める
- N3:第3群リンパ節まで転移を認める
- N4:第3群リンパ節より遠位に転移を認める
- MX:遠隔転移の評価が不可能
- M0:遠隔転移を認めない
- M1:遠隔転移あり
進行度
- 日本食堂学会:食道癌取り扱い規約 第10版補訂版, SSUR.455
壁深達度\転移
|
N0
|
N1
|
N2
|
N3
|
N4
|
M1
|
T0,T1a
|
0
|
I
|
II
|
III
|
IVa
|
IVb
|
T1b
|
I
|
II
|
T2
|
II
|
III
|
T3
|
III
|
T4
|
III
|
IVa
|
病態
好発部位
- 日本
- 50-60%:胸部中部食道
- 20-25%:胸部下部食道
- 10% :胸部上部食道
- 5-6% :頚部食道
- 欧米で増加している食道腺癌の好発部位:下部食道
進展様式
- 直接浸潤
- リンパ行性転移:早期からリンパ節転移しやすい。
- 癌腫が粘膜下層にとどまるT1bで30-40%の例で転移。(SSUR.455)
- m3・sm1ではリンパ節転移が10%の例で見られる。(出典不明) ⇔ m1・m2ではリンパ節転移を考えなくても良く、内視鏡的粘膜切除術(EMR)の絶対適応となる。
- sm2・sm4ではリンパ節転移が約半数の例で見られる。(出典不明)
病理
- 日本では扁平上皮癌が中部食道に多い、欧米では腺癌が下部食道に多い。
肉眼分類の傾向
- 早期癌:0-IIc(表在陥凹型)
- 進行癌:2型(潰瘍限局型)・3型(潰瘍浸潤型)
症状
- 胸骨後方の軽い痛み、不快感、嚥下時のつかえ感、しみる感じ
検査
- (食道扁平上皮癌)SCC, CYFRA21-1 , CEA (参考3)
- (食道腺癌)CEA, CA19-9 (参考3)
診断
治療
内視鏡的切除
-
- 壁深達度:T1a-EP(粘膜上皮),LPM(粘膜固有層))であること(リンパ節転移がまれなため)で、周在性2/3以下のもの(全周性に粘膜切除した場合、瘢痕狭窄のおそれ)
- (1) T1a-MM(粘膜筋板), T1b-SM1(<粘膜下組織200um)で、かつリンパ節転移がない
- (2) 周在性2/3以上の病変。
術式
手術療法
予後
- 手術後の在院死亡率3-4%。これは消化器癌手術の中で最も手術リスクが高い。(SSUR.464)
- 全切除全症例の5年生存率は36%(1988-1999年)。3領域リンパ節郭清例の5年生存率は約50%。(SSUR.464)
ガイドライン
- http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0053/1/0053_G0000152_GL.html
- 2. 食道癌 - 放射線治療計画ガイドライン・2008
- http://www.kkr-smc.com/rad/guideline/2008/esophagus.pdf
参考
- http://ganjoho.ncc.go.jp/public/cancer/data/esophagus.html
- 2. 年齢階級別がん罹患率[食道2005] - 独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター
- http://ganjoho.jp/resources/graph_database/images_20110111/OSV0072_04_2005.jpg
- http://www.cancertherapy.jp/tm/2007_summer/04.html
uptodate
- 1. [charged] 食道癌の診断および病期分類 - uptodate [2]
- 2. [charged] 食道癌の疫学、病理生物学、および臨床症状 - uptodate [3]
国試
[★]
- 英
- tumor marker
- 同
- 生物学的腫瘍マーカー biological tumor marker、癌マーカー cancer marker、悪性腫瘍特異物質 tumor-specific antigen
肺癌の腫瘍マーカー
|
陽性率(疾患があるときに陽性となる確率, 感度)
|
|
肺癌
|
|
|
|
|
備考
|
扁平上皮癌
|
腺癌
|
小細胞癌
|
その他の疾患
|
|
CYFRA21-1
|
57.5%*
|
70-80%/73.1%*
|
30-40%
|
30-40%
|
良性疾患:10-15%
|
|
SCC
|
|
○
|
|
|
子宮頸癌、食道癌、皮膚癌
|
|
CEA
|
40-50%
|
|
50-60%
|
|
|
|
SLX
|
70%*
|
|
0.4
|
|
肝硬変
|
|
NSE
|
10-30%
|
|
|
70-90%
|
|
|
proGRP
|
|
|
|
70-90%/65.1%*
|
|
NSEより上昇率が高く、特異性に優れる
|
KL-6
|
|
○
|
|
|
肺腺癌、膵癌、乳癌で40-50%。間質性肺炎の補助診断
|
|
|
|
|
|
|
|
|
無印:標準呼吸器病学 第1版 p.327。* 臨床検査学第32版 p.634
|
臨床応用されている腫瘍マーカー (LAB.630)
肝癌関連 AFP, AFP-L3%, PIVKA-II
膵癌ならびにその他の消化器癌 CEA, CA19-9, Dupan-2, CA50, Span-1
肺癌 CEA, sialyl Lex-i (SLX), SCC, SYFRA21-1, NSE, ProGRP
婦人科悪性腫痩
子宮癌:SCC, CA125
卵巣癌:CA125, AFP, CEA, CA19-9, GAT
乳癌 :CA15-3, BCA225, CEA, NCC-ST-439
尿器科悪性腫壕
前立腺痛:PSA(γ-Sm), PAP
膀胱癌 :BTA, NMP22
神経内分泌腫療 NSE
広範な腫瘍に反応するマーカー
TPA, BFP, IAP
消化管悪性腫瘍マーカー
- CEA:胎児癌性蛋白。陽性率:(50-70%)大腸癌、胆道癌、膵癌。(40-60%)肺癌。(30-40%)胃癌。良性疾患でも上昇する(胆嚢炎、胆管炎、膵炎)。
- DU-PAN-2:2→3シアリルLec抗原を認識する抗体。陽性率:(70-80%)膵癌、(60-70%)胆道癌。Lea-b-の個体でも陽性になる。良性疾患でも上昇する(慢性肝炎、肝硬変、胆道炎症を伴う胆石症)。
- CA19-9:Leaの基本骨格にシアル酸が結合したもの。陽性率:(80-90%)膵癌。(70-80%)胆道癌。良性疾患でも上昇する((10-40%)閉塞性黄疸、慢性肝炎、肝硬変)。日本人の約7-10%に存在するフコース転移酵素が欠如したLea-b-の個体ではCA19-9は産生されない。
- SLX:Lexの基本骨格にシアル酸が結合したもの。陽性率:(高い)肺癌、卵巣癌。(50-60%)胆道癌、膵癌。
主な腫瘍マーカー CBT QB vol2 p.297
組織型別に有用な腫瘍マーカー(NEWエッセンシャル産科学・婦人科学 第3版 p.236)
上皮性腫瘍
漿液性腺癌: CA125 *1
粘液性腺癌: CA19-9 *2, CA72-4, CEA
胚細胞腫瘍
卵黄嚢腫瘍: AFP *3
絨毛癌: hCG
未分化胚細胞腫: LDH *4
悪性転化を伴う成熟嚢胞性奇形腫(扁平上皮癌) : SCC
性索間質性腫瘍(ホルモン)
顆粒膜細胞腫,莢膜細胞腫:工ストロゲン
Sertoli-間質性腫瘍, Leydig細胞腫(門細胞腫) :テストステロン
*1 上皮性腫瘍中で最も有用.類内膜腺癌,明細胞腺癌でも陽性を示す.子宮内膜症,炎症,妊娠初期も軽度-中等度上昇
*2 成熟嚢胞性奇形腫で陽性を示すことがある
*3 胎芽性癌,混合性腔細胞腫療でも陽性を示す
*4 非特異的
- also see →「生殖系チュートリアル症例2_プレゼン.ppt」
産婦人科において重要視される腫瘍マーカー
-
-
-
-
- 子宮頚部扁平上皮癌から精製された蛋白質
- 早期癌でも比較的高い陽性率を示し、経過観察にも有用である。
- 一般に扁平上皮の存在する部位に広範な重症疾患存在すれば血中のSCCは上昇しうる
- 皮膚表面、唾液中に大量に存在し、採血時に複数回穿刺する事などによるコンタミネーションの可能性があります。
腫瘍マーカー 臓器別
- OLM.372改変
(略)
[★]
- 英
- squamous cell carcinoma, SCC, prickle cell carcinoma
- 同
- 棘細胞癌 spinous cell carcinoma spinalioma
- ラ
- carcinoma spinocellulare
- 関
- 皮膚癌、扁平上皮癌、有棘細胞
概念
- 先行病変の上に小丘疹~結節を生じる。
- 表皮基底膜を破壊し、浸潤性に肥厚した表皮の内部に異常ケラノサイトを認める。
- 光線角化症(紫外線刺激によって、特に基底層にケラノサイトが悪性化し表皮内で増殖)が悪化してなる。
- 中年以降の男性に好発し、皮膚悪性腫瘍の50%。
リスクファクター
- 紫外線照射
- イオン化放射線
- 免疫抑制
- 慢性炎症
- ヒ素の接触/暴露
- 遺伝子変異:例えば、腫瘍抑制遺伝子のp53の変異など
- 家族歴
- 遺伝性疾患
前癌病変
- 参考1 NDE.392
病理
- 顔面
[show details]
徴候
- 熱傷瘢痕からの発生
[show details]
failpicload@./t_image/104/104D026.jpg
参考
- 1. [charged] Epidemiology and risk factors for cutaneous squamous cell carcinoma (SCC) - uptodate [4]
国試
[★]
- 英
- squamous cell carcinoma related antigen, SCC antigen
- 同
- SCC ← 検査項目として省略されるが、squamous cell carcinomaの略でもある
- 扁平上皮癌関連抗原 squamous cell carcinoma antigen
- 関
- CYFRA21-1
概念
- 子宮頚部扁平上皮癌から精製された蛋白質
- 早期癌でも比較的高い陽性率を示し、経過観察にも有用である。
- 一般に扁平上皮の存在する部位に広範な重症疾患存在すれば血中のSCCは上昇しうる
- 皮膚表面、唾液中に大量に存在し、採血時に複数回穿刺する事などによるコンタミネーションの可能性がある。
基準値
鑑別疾患
性疾患
|
陽性率
|
良性疾患
|
陽性率
|
子宮頸癌
|
20~80%
|
良性皮膚疾患
|
80~100%
|
外陰・膣癌
|
31~39%
|
気管支喘息、気管支炎
|
0.05
|
肺癌(扁平上皮癌)
|
35~57%
|
急性/慢性肺炎
|
3~18%
|
食道癌
|
43~64%
|
結核、サルコイドーシス
|
0.09
|
頭頸部癌
|
44~71%
|
肺良性腫瘍
|
0.25
|
皮膚癌
|
0.5
|
腎不全、透析患者
|
0.6
|
肛門癌
|
44~78%
|
肝炎
|
0.09
|
口腔・舌・上顎癌
|
34~64%
|
肝硬変
|
0.52
|
肝細胞癌
|
0.84
|
|
|
[★]
- 関
- head and neck squamous cell carcinoma、squamous cell carcinoma of head and neck
[★]
スローチャネル型先天性筋無力症
- 関
- slow-channel congenital myasthenic syndrome
[★]
[★]