- 英
- pancreatic duct (Z)
- ラ
- ductus pancreaticus
- 関
- 膵臓、副膵管、主膵管
解剖
- SRA.515
- 慢性膵炎:膵石症は慢性膵炎を合併することがあり、主膵管の拡張をきたし、数珠状拡張をきたす。(YN.B)
- 主膵管型の粘液産生腫瘍:拡張が高度 or 壁から内宮に充実性腫瘍が濃染される場合
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
臨床関連
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/12/03 20:51:19」(JST)
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膵管 |
膵管
|
|
ラテン語 |
ductus pancreaticus |
グレイの解剖学 |
書籍中の説明(英語) |
前駆体
|
en:Pancreatic bud
|
MeSH |
Pancreatic+Ducts |
胆管周辺の模式図
en:Liver:肝臓、RHD(Right hepatic duct): 右肝管、LHD(Left hepatic duct):左肝管、CHD(en:Common hepatic duct):総肝管、en:Cystic duct:胆嚢管、en:Common bile duct:総胆管、en:Gall Bladder:胆嚢、en:Sphincter of Oddi:オッディ括約筋、en:Ampulla of Vater:ファーター膨大部、en:Pancreatic duct:
膵管、en:Pancreas:膵臓、en:Duodenum:十二指腸
膵管(すいかん、英:Pancreatic duct)とは、膵臓と総胆管をつなぎ、膵臓外分泌により消化を助ける膵液を分泌する管である。 膵管は、ウィルスン管とも副膵管が別にあるため主膵管とも呼ばれている。
膵管は、ファーター膨大部の手前で総胆管につながり、大十二指腸乳頭の部位で十二指腸の二番目の部位の管の内側に両管ともつながっているものである。
ウィルスン管は、発見者であるドイツの解剖学者ヨハン・ゲオルグ・ウィルスン(1589-1643)に因んで名付けられた[1]。
目次
- 1 副膵管
- 2 臨床的な意義
- 3 追加画像
- 4 脚注
|
副膵管
ほとんどの人は、一つの膵管を有している。しかし、何人かはサントリーニ管と呼ばれる副膵管を有している[2]。
臨床的な意義
膵管の圧迫、閉塞、炎症は、急性膵炎を引き起こす。 この疾患の最も一般的な原因は、総胆管結石症か総胆管中の胆石である。 この疾患は、クーロン病における十二指腸炎によっても引き起こされる[3]。 胆石は、往々にしてファーター膨大部の末端を塞ぐことがあり、この部位が塞がれると本来十二指腸に分泌される胆汁も膵液も両方とも堰き止められることになる。 膵管に逆流した胆汁は膵炎を引き起こすことになる[4]。
膵管癌は、膵癌のうちで一般的な癌である。
追加画像
-
ERCP image showing the pancreatic duct and en:biliary tree.
-
Accessory digestive system.
-
Interior of the descending portion of the duodenum, showing bile papilla.
-
Pancreas of a human embryo of five weeks.
-
Pancreas of a human embryo at end of sixth week.
脚注
- ^ doctor/2941 - Who Named It?
- ^ 神澤輝実「副膵管および十二指腸副乳頭の臨床的意義 (PDF)」 、『膵臓』第22巻第4号、2007年、 p.p.462-469、 doi:10.2958/suizo.22.462、 ISSN 0913-0071、2010年8月10日閲覧。
- ^ http://www.gastro.org/user-assets/html/eDigest/2005/December/1/120105.htm[リンク切れ]
- ^ Moore, Keith L.; Dalley, Arthur F. (2006). Clinically Oriented Anatomy, Fifth Edition. en:Lippincott Williams & Wilkins. p. 287. ISBN 0-7817-3639-0.
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Japanese Journal
- 黨 和夫 [他]
- 長崎醫學會雜誌 : Nagasaki Igakkai zasshi 86(3), 166-171, 2011-12-25
- … MRIでは主膵管との交通はなく、内部不均一な信号を呈しており出血壊死を伴う充実性の腫瘍と考えられた。 …
- NAID 110008721317
- 急性膵炎を繰り返した膵管内乳頭粘液性腫瘍の1例 (第109回成医会第三支部例会)
- 君島 映
- 東京女子医科大学雑誌 80(8), 247-247, 2011-08-25
- 第41回消化器病センター例会 平成22年1月16日(土) 東京女子医科大学弥生記念講堂
- NAID 120003519050
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- 内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ないしきょうてきぎゃっこうせいたんどうすいかんぞう えい、英語:Endoscopic retrograde cholangiopancreatography, ERCP)は、内視鏡 検査・治療の一つ。 一般に医療現場では、略語のERCPが主によく用いられている。
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★リンクテーブル★
[★]
- 20歳の男性。上腹部痛があり、近医での超音波検査で胆道系の異常を指摘されて来院した。腹部身体所見で腫瘤を触知しない。ERCPと腹部造影CTとを以下に示す。
- 認められる所見はどれか。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095D027]←[国試_095]→[095D029]
[★]
- 20歳の男性。上腹部痛があり、近医での腹部超音波検査で異常を指摘され来院した。腹部に腫瘤を触知しない。ERCP写真と腹部造影CTとを以下に示す。
- みられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G028]←[国試_101]→[101G030]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104A003]←[国試_104]→[104A005]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105I018]←[国試_105]→[105I020]
[★]
- a Vater乳頭口の開大
- b 膵管内の乳頭状増生
- c 主膵管のびまん性狭窄
- d 膵管分枝のブドウの房状拡張
- e 主膵管内のイクラ状隆起性病変
[正答]
※国試ナビ4※ [113A008]←[国試_113]→[113A010]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100B030]←[国試_100]→[100B032]
[★]
- 英
- tumor marker
- 同
- 生物学的腫瘍マーカー biological tumor marker、癌マーカー cancer marker、悪性腫瘍特異物質 tumor-specific antigen
肺癌の腫瘍マーカー
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陽性率(疾患があるときに陽性となる確率, 感度)
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肺癌
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備考
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扁平上皮癌
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腺癌
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小細胞癌
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その他の疾患
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|
CYFRA21-1
|
57.5%*
|
70-80%/73.1%*
|
30-40%
|
30-40%
|
良性疾患:10-15%
|
|
SCC
|
|
○
|
|
|
子宮頸癌、食道癌、皮膚癌
|
|
CEA
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40-50%
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50-60%
|
|
|
|
SLX
|
70%*
|
|
0.4
|
|
肝硬変
|
|
NSE
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10-30%
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|
|
70-90%
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|
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proGRP
|
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70-90%/65.1%*
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|
NSEより上昇率が高く、特異性に優れる
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KL-6
|
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○
|
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肺腺癌、膵癌、乳癌で40-50%。間質性肺炎の補助診断
|
|
|
|
|
|
|
|
|
無印:標準呼吸器病学 第1版 p.327。* 臨床検査学第32版 p.634
|
臨床応用されている腫瘍マーカー (LAB.630)
肝癌関連 AFP, AFP-L3%, PIVKA-II
膵癌ならびにその他の消化器癌 CEA, CA19-9, Dupan-2, CA50, Span-1
肺癌 CEA, sialyl Lex-i (SLX), SCC, SYFRA21-1, NSE, ProGRP
婦人科悪性腫痩
子宮癌:SCC, CA125
卵巣癌:CA125, AFP, CEA, CA19-9, GAT
乳癌 :CA15-3, BCA225, CEA, NCC-ST-439
尿器科悪性腫壕
前立腺痛:PSA(γ-Sm), PAP
膀胱癌 :BTA, NMP22
神経内分泌腫療 NSE
広範な腫瘍に反応するマーカー
TPA, BFP, IAP
消化管悪性腫瘍マーカー
- CEA:胎児癌性蛋白。陽性率:(50-70%)大腸癌、胆道癌、膵癌。(40-60%)肺癌。(30-40%)胃癌。良性疾患でも上昇する(胆嚢炎、胆管炎、膵炎)。
- DU-PAN-2:2→3シアリルLec抗原を認識する抗体。陽性率:(70-80%)膵癌、(60-70%)胆道癌。Lea-b-の個体でも陽性になる。良性疾患でも上昇する(慢性肝炎、肝硬変、胆道炎症を伴う胆石症)。
- CA19-9:Leaの基本骨格にシアル酸が結合したもの。陽性率:(80-90%)膵癌。(70-80%)胆道癌。良性疾患でも上昇する((10-40%)閉塞性黄疸、慢性肝炎、肝硬変)。日本人の約7-10%に存在するフコース転移酵素が欠如したLea-b-の個体ではCA19-9は産生されない。
- SLX:Lexの基本骨格にシアル酸が結合したもの。陽性率:(高い)肺癌、卵巣癌。(50-60%)胆道癌、膵癌。
主な腫瘍マーカー CBT QB vol2 p.297
組織型別に有用な腫瘍マーカー(NEWエッセンシャル産科学・婦人科学 第3版 p.236)
上皮性腫瘍
漿液性腺癌: CA125 *1
粘液性腺癌: CA19-9 *2, CA72-4, CEA
胚細胞腫瘍
卵黄嚢腫瘍: AFP *3
絨毛癌: hCG
未分化胚細胞腫: LDH *4
悪性転化を伴う成熟嚢胞性奇形腫(扁平上皮癌) : SCC
性索間質性腫瘍(ホルモン)
顆粒膜細胞腫,莢膜細胞腫:工ストロゲン
Sertoli-間質性腫瘍, Leydig細胞腫(門細胞腫) :テストステロン
*1 上皮性腫瘍中で最も有用.類内膜腺癌,明細胞腺癌でも陽性を示す.子宮内膜症,炎症,妊娠初期も軽度-中等度上昇
*2 成熟嚢胞性奇形腫で陽性を示すことがある
*3 胎芽性癌,混合性腔細胞腫療でも陽性を示す
*4 非特異的
- also see →「生殖系チュートリアル症例2_プレゼン.ppt」
産婦人科において重要視される腫瘍マーカー
-
-
-
-
- 子宮頚部扁平上皮癌から精製された蛋白質
- 早期癌でも比較的高い陽性率を示し、経過観察にも有用である。
- 一般に扁平上皮の存在する部位に広範な重症疾患存在すれば血中のSCCは上昇しうる
- 皮膚表面、唾液中に大量に存在し、採血時に複数回穿刺する事などによるコンタミネーションの可能性があります。
腫瘍マーカー 臓器別
- OLM.372改変
(略)
[★]
- 英
- main pancreatic duct, MPD
- 同
- ウィルスング管、Wirsung管、Wirsung duct, Wirsung's duct
- 関
- 膵管、副膵管 = サントリーニ管。主乳頭
[show details]
ウィルズング Wirsung : 6 件
ウィルスング Wirsung : 8 件
[show details]
ウイルスング管 : 7 件
ウィルスング管 : 6 件
ウイルズング管 : 4 件
ウィルズング管 : 約 12 件
ヴイルスング管 : nothing
ヴィルスング管 : nothing
ヴイルズング管 : 約 0 件
ヴィルズング管 : 約 6 件
ウイルスング管 Wirsung : 11 件
ウィルスング管 Wirsung : 1 件
ウイルズング管 Wirsung : 3 件
ウィルズング管 Wirsung : 3 件
ヴイルスング管 Wirsung : nothing
ヴィルスング管 Wirsung : nothing
ヴイルズング管 Wirsung : nothing
ヴィルズング管 Wirsung : 5 件
[★]
- 英
- pancreatic calculus, pancreatic stone
- 関
- 結石、膵臓、膵管
- 膵管内に形成される結石。慢性膵炎などで認められる。
- アルコール性慢性膵炎では症結石が膵管分枝までにびまん性に認められるのに対し、特発性や遺伝性膵炎では台結石が主膵管に存在することが多い。
- 膵液中のラクトフェリンと呼ばれる蛋白質が過剰分泌されて蛋白栓を形成し、カルシウムが沈着して結石となる。
[★]
- 英
- accessory pancreatic duct (Z)
- ラ
- ductus pancreaticus accessorius
- 同
- サントリニ管 Santorini管 Santorini duct, duct of Santorini, ductus accessorius Santorini, canal de Santorini
- 関
- 膵管、主膵管
[★]
膵管
- 関
- duct of Santorini、main pancreatic duct
[★]
- 英
- intraductal papillary-mucinous neoplasm intraductal papillary mucinous neoplasm IPMN
- 関
- 膵嚢胞、粘液性嚢胞腺腫
概念
分類と性質
- 主膵管型IPMN:70%が悪性
- 分枝型IPMN:70%以上が良性
病態
- 膵管内乳頭粘液性腫瘍は乳頭状に増殖し、膵管内視鏡でイクラ状隆起性病変が認められる。
- 膵管内乳頭粘液性腫瘍の膵管内増殖による膵管の狭窄と腫瘍の粘液産生により膵管のびまん性拡張が見られる。また、このために膵管分枝のブドウの房状拡張が認められる。
- 主膵管型膵管内乳頭粘液性腫瘍ではファーター乳頭が開口し粘液の分泌を見ることがある。
の開大
治療
- 主膵管型、混合型は悪性の可能性が高く切除
- 分枝型は(1)粘液による主膵管閉塞により急性膵炎を反復する場合、(2)壁在結節のある場合、(3)主膵管径の大きい場合、(4)嚢胞径が大きい場合(>3-4cm)に切除(SSUR.631)。 (also see 参考4)
予後
- 増殖速度は遅く手術切除できた場合、予後は良好である。
粘液性嚢胞腫瘍と膵管内乳頭粘液腫瘍
参考
- http://www.teikyo-hbps.jp/suizou_2.html
- http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~pancreas/pan-1-2.jpg
- 3. [charged] 膵管内乳頭粘液性腫瘍の病態生理および臨床症状 - uptodate [1]
- 4. [charged] 膵管内乳頭粘液性腫瘍の診断および治療 - uptodate [2]
- 5. [charged] 膵嚢胞の分類 - uptodate [3]
- 6. [charged] 膵嚢胞性腫瘍 - uptodate [4]
国試
[★]
- 英
- pancreas divisum
- 関
- 膵炎
[★]
- 英
- MR cholangiopancreatography, MRCP
- 関
- [[]]
[★]
- 英
- magnetic resonance cholangiopancreatography, MRCP
[★]
胆膵管膨大部括約筋
[★]
- 英
- duct、tube、canal、pipe
- ラ
- ductus、vas、meatus
- 関
- 水路、チューブ、導管、道管、卵管、道