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Japanese Journal
- 70.若年者子宮頚癌に対する子宮頚部円錐切除術についての検討(腫瘍9)(高得点演題)
- 後藤 友子,長井 智則,斎藤 麻紀,大久保 貴司,山本 智子,竹田 省
- 日本産科婦人科學會雜誌 56(2), 330, 2004-02-01
- NAID 110002100613
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- 子宮頸部をレーザーメスにより円錐状に切除します。レーザーメスは普通のメスを使用 するより、出血が少ないという特長があります。頸部を円錐状に切除したのち、出血と 病巣の取り残しを防ぐという意味で切開部分に熱変性を加えます。手術時間は約 30 分 です ...
- 子宮頚部初期がんに対する円錐切除手術. 産婦人科. 子宮頚部(子宮の入り口)の病変 を切り取る手術を子宮頚部円錐切除術といい、. 精密検査や治療を目的として行います。 子宮そのものは温存できる手術方法です。 〔手術をおすすめする基準は?〕 ・子宮頚部 ...
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[★]
- 英
- cervical cancer, cancer of the cervix, cancer of the uterine cervix, uterine cervical cancer, endocervical carcinoma
- ラ
- carcinoma colli uteri
- 同
- 子宮頸癌
- 関
- 子宮頚部、子宮、腫瘍
概念
疫学
- 95%扁平上皮癌、5%腺癌。腺癌の割合は年々増えてきている。
- 腺癌は若年者で多く、高分化型腺癌である。原因は不明
- 子宮頚癌:子宮体癌=90:10 ← とにかく子宮頚癌が多い
- 50歳前後
病因
- HPV遺伝子型の16,18型で7割を占める。他のハイリスク型は31,33,35,45,52,58である。
- 感染者の90%が治癒するが、10%は持続感染する。
- 持続感染者の一部が5-10年を経て異形成から子宮頚癌に進展する。
病理
扁平上皮癌
腺癌
- 腺上皮類似の細胞より構成され、腺管形成傾向を示す。表層では乳頭状に、深部では腺管形成を示して増殖する。粘液を産生している細胞が認められる。
- 腺癌は手術で根治治療できない場合、放射線や化学療法が奏効しづらく予後不良である。
リスクファクター
- 発展途上国在住、活発な性行動、低所得階級、多産婦、喫煙、ピル、ステロイド、HIV、眼瞼親身受診、他のSTD
症状
- 初期:上皮内癌(臨床進行期では0期)および微小浸潤癌(Ia期)のほとんどが無症状(⇔子宮体癌では不正出血) ← 検診が重要となる
- 浸潤癌:不正性器出血、接触出血あるいは帯下など
- 周辺臓器浸潤:骨盤痛、血尿、下血
検査
細胞診
ベセスダシステム
|
推定病変
|
用語説明
|
日母分類
|
NILM
|
非腫瘍性病変, 炎症
|
陰性
|
I/II
|
ASC-US
|
軽度扁平上皮内病変(LSIL)疑い
|
意義不明異型扁平上皮
|
II/IIIa
|
ASC-H
|
高度扁平上皮内病変(HSIL)疑い
|
高度病変を除外できない異型扁平上皮
|
III/IIIb
|
LSIL
|
HPV感染, 軽度異形成
|
軽度扁平上皮内病変
|
IIIa
|
HSIL
|
中等度異形成, 高度異形成, 上皮内癌
|
高度扁平上皮内病変
|
IIIa, IIIb, IV
|
SCC
|
扁平上皮癌(微小浸潤含む)
|
扁平上皮癌
|
V
|
AGC
|
腺異形成, 腺系病変疑い
|
異型腺細胞
|
III
|
AIS
|
上皮内腺癌
|
上皮内腺癌
|
IV
|
adenocarcinoma
|
腺癌
|
腺癌
|
V
|
other
|
その他のがん
|
その他の悪性腫瘍
|
V
|
HPV検査
- スクリーニング検査押して行われる
- 癌または前癌病変の発見率95%。細胞診と組み合わせると発見率は100%。
コルポ診
- コルポスコープと呼ばれる拡大鏡を用いて子宮頚部粘膜表面を拡大し、観察。
- 3-5%の酢酸を子宮頚部に接触させ、それによる変化も所見とする。
画像検査
- T2:淡い高信号(中~高信号)。子宮頚部間質は低信号。このコントラスト差を利用して浸潤の程度を把握する。水平断ではstromal ring(子宮内腔を取り囲む低信号)の消失がみられる
- T1Gd造影:腫瘍は低信号となる。周囲組織浸潤を見積もるために使用される
臨床進行期
出典不明
子宮頸癌
|
0期(上皮内癌)
|
上皮内癌
|
・円錐切除(挙児希望) ・円錐切除or単純子宮全摘術(挙児希望なし)
|
I期 子宮頚部に限局
|
Ia期 微小浸潤癌
|
Ia1期
|
(微小浸潤癌) 病理組織 間質浸潤 深さ3mm以内 幅7mmを超えない
|
・円錐切除(挙児希望) ・単純子宮全摘術(挙児希望なし)
|
Ia2期
|
(微小浸潤癌) 病理組織 間質浸潤 深さ3-5mm以内 幅7mmを超えない
|
・(準)広汎子宮全摘術+骨盤リンパ節郭清術 ・広汎子宮全摘術
|
Ib期
|
Ib1期
|
4cm以下
|
・広汎子宮全摘術
|
Ib2期
|
4cmを超える
|
・広汎子宮全摘術 ・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
II期 頸部を超えて進展かつ 骨盤壁or膣壁下1/3に達しない
|
IIa期
|
膣壁浸潤のみ
|
・広汎子宮全摘術 ・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IIb期
|
子宮傍組織浸潤のみ
|
・広汎子宮全摘術 ・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
III期 骨盤壁に達するor 膣壁浸潤下1/3
|
IIIa期
|
膣壁浸潤下1/3
|
・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IIIb期
|
骨盤壁に達する
|
・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IV期 膀胱,直腸の粘膜へ浸潤or 小骨盤を超えて進展
|
IVa期
|
膀胱,直腸の粘膜へ浸潤
|
・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IVb期
|
小骨盤を超えて進展
|
・放射線療法 ・化学療法
|
妊娠と治療
- 0期(CIN), Ia期:分娩まで経過観察し、分娩後治療(円錐切除もしくは単純子宮全摘術)
- Ib期:原則的に広汎子宮全摘出術 ← 妊娠継続は母体へのリスクが大きすぎるため(周辺臓器浸潤、転移など?)。
診断
- 視診、内診、直腸診、細胞診、コルポスコピー、組織診、尿路系検査、単純X線撮影、超音波検査、CT、MRI、腫瘍マーカー、リンパ管造影、ガリウムシンチグラム。
- 新臨床進行期分類(日産婦1997, FIGO 1994)(参考4)により治療前に病期を決定する。決定の根拠とできる診察&検査は以下の通りである。触診、視診、コルポスコピー、診査切除、頸管内掻爬、子宮鏡、膀胱鏡、直腸鏡、排泄性尿路造影、肺及び骨のX線検査。なお、子宮頸部円錐切除術は臨床検査とみなす。
治療
手術療法
化学療法
放射線療法
- 適応:(1)腫瘍切除後に顕微鏡的に癌の残存が疑われる、(2)リンパ節転移あり、(3)骨盤近くまで浸潤、(4)脈管内浸潤有り、(5)膣摘出不十分 (NGY.223)
- QB Q-288
- 外部照射:(Ib1?~II)広汎子宮全摘術後に膣断端陰性
- 外部照射+腔内照射(遠隔操作式後装填法 RALS):(Ib1?~II)広汎子宮全摘術後に膣断端陰性、あるいはIII,IV期
- ガイドライン2
進行期
|
外部照射(Gy)
|
腔内照射(Gy/ 回,A点線量)
|
全骨盤
|
中央遮蔽
|
Ⅰ
|
0
|
45~50
|
'29/5
|
Ⅱ
|
小
|
0
|
45~50
|
'29/5
|
大
|
20
|
30
|
'23/4
|
Ⅲ
|
小~中
|
20~30
|
20~30
|
'23/4
|
大
|
30~40
|
20~25
|
'15/3~20/4
|
ⅣA
|
30~50
|
10~20
|
'15/3~20/4
|
- 総照射線量は進行期によって変わる。ガイドライン2によれば、外部照射は45-70Gyまでありうる。施設ごとに放射線治療のプロトコールは異なる。例えば、参考7を参照すると、外部照射は最大54Gyである。
合併症
- ガイドライン2
- 急性期:悪心(放射線宿酔)、下痢、膀胱炎、皮膚炎(特に下方へ延長した照射野を設定した場合の会陰部)、白血球減少症
- 晩発性(grade3以上の頻度):直腸炎(出血)(5?10%)、膀胱炎(出血)(5%以下)、小腸障害(腸閉塞)(5%以下)皮下組織繊維化・浮腫(下腹部)、腟粘膜の癒着・潰瘍、膀胱腟瘻、直腸腟瘻、骨折、下肢浮腫
予後
- 参考3
病期
|
症例数
|
5年相対生存率
|
I期
|
1137
|
92.1%
|
II期
|
447
|
69.8%
|
III期
|
428
|
48.9%
|
IV期
|
151
|
17.2%
|
ガイドライン
- http://www.jsgo.gr.jp/guideline/keigan.html
- 2. 放射線治療計画ガイドライン・2008 - 日本放射線専門医会・医会,日本放射線腫瘍学会,日本医学放射線学会編集
- http://www.kkr-smc.com/rad/guideline/2008/
参考
- http://www.gan-pro.com/public/cancer/cervical.html
- http://ganjoho.jp/public/cancer/data/cervix_uteri.html
- 4. 臨床進行期分類(日産婦1997年、FIGO1994年)
- http://plaza.umin.ac.jp/~jsog-go/CC/CC_youkou_main9.htm
- http://www.kawasaki-m.ac.jp/pathology2/pdf/Bethesda-moriya.pdf
- 6. [charged] Invasive cervical adenocarcinoma - uptodate [1]
- 7. 子宮頸癌の進行期別線量配分
- http://web.sapmed.ac.jp/radiol/uterus.html
国試
- 105E059:治療。放射線治療を行う際、貧血を改善しないと効果が低下するから輸血すべし、らしい。
- 102I041:コルポスコピー所見で高度の白色上皮を呈する子宮頚部癌上皮内腫瘍(CIN)。細胞診ではクラスIIIb
[★]
- 英
- uterus (Z), womb, metra
- 関
- 内性器
発生学的由来
解剖
支持構造
組織
子宮
子宮の大きさ
- 鶏卵大。(非妊娠時)逆位の前後にやや扁平な西洋梨状で長さ約7cm、幅約4cm、厚さ約2.5cm、重さ30~40g。
妊娠と子宮の大きさ、子宮底の高さ、恥骨結合上縁から子宮底までの長さ
妊娠月数
|
子宮の大きさ
|
子宮底の高さ
|
恥骨結合上縁から子宮底までの長さ
|
第1月末
|
鶏卵大
|
|
|
|
第2月末
|
鵞卵大
|
|
|
|
第3月末
|
手拳大
|
|
|
|
第4月末
|
小児頭大
|
恥骨結合上2-3横指
|
12cm
|
(妊娠月数x3)
|
第5月末
|
成人頭大
|
恥骨結合と臍との中央
|
15cm
|
第6月末
|
|
臍高
|
21cm
|
(妊娠月数x3+3)
|
第7月末
|
|
臍上2-3横指
|
24cm
|
第8月末
|
|
剣状突起と臍との中央
|
27cm
|
第9月末
|
|
剣状突起下2-3横指
|
30cm
|
第10月末
|
|
剣状突起と臍との中央
|
33cm
|
|
産褥0日分娩直後
|
|
臍下3横指
|
11cm
|
|
産褥0日12時間後
|
|
臍高(右に傾く)
|
15cm
|
|
産褥1-2日
|
|
臍下1-2横指
|
12cm
|
|
産褥3日
|
|
臍下3横指
|
10cm
|
|
産褥5日
|
|
臍高と恥骨結合上縁との中間
|
9cm
|
|
産褥7日(産褥1週)
|
手拳大
|
恥骨結合上縁
|
|
|
産褥10日
|
|
腹壁から触れない
|
|
|
(産褥6週)
|
鶏卵大
|
|
|
|
臨床関連
-
[★]
- 英
- uterine cervix, cervix of uterus, cervical canal of uterus, uterine neck
- ラ
- canalis cervicis uteri, cervix uteri
- 同
- 子宮頸部
- 関
- 子宮頚管 子宮頸管、頸管 cervical canal。子宮口。子宮
- uterocervical、cervical
[show details]
組織
[★]
- 英
-
- 関
- 横切、横切開、横断、横断面、消失、切除術、切除法、切断、摘出、摘出術、摘除、摘除術、離断、アブレーション、切り取る、焼灼、焼灼術
[★]
- 英
- cervix of uterus (KL,Z)
- 関
- 子宮
[★]
- 英
- cervical region
- 関
- 頚部に分布する血管