- plakia
- 英
- leukoplakia
- 同
- 白斑症、ロイコプラキー、白板角化症 白色角化症 leukokeratosis
- 関
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/02/09 18:57:53」(JST)
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白板症 |
分類及び外部参照情報 |
白板症の一例
|
ICD-10 |
K13.2, N48.0, N88.0, N89.4, N90.4 |
ICD-9 |
478.5, 528.6, 530.83, 607.0, 622.2, 623.1, 624.0 |
DiseasesDB |
7438 |
MedlinePlus |
001046 |
MeSH |
D007971 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
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白板症(はくばんしょう、leukoplakia)とは、肉眼的に粘膜が白色を呈することを示す臨床的用語である。主に口腔外科学領域で、ときに婦人科学領域(外陰部)などで用いられる。
病理組織学的には、単に重層扁平上皮(英語版)の角化異常の一つである角化亢進を起こした状態であるというに過ぎない。基底細胞の増殖、分化が関係し基底細胞の重層化、棘細胞の肥厚など角化過程の異常を起こしている。
多くの場合、表層の細胞はあたかも皮膚の上皮=表皮のように、高密度のケラチンが細胞内に蓄積し細胞核が消失する完全な角化=正角化する形での角化亢進、即ち過正角化症を示す。しかし、粘膜の重層扁平上皮の性質を保ったままの、細胞核を失わない不完全な角化=錯角化をしながら、量的には角化亢進している状態、即ち過錯角化症であることもある。
同時に、上皮下結合組織には炎症性細胞浸潤を認めることが多い。
これらの変化は、単なる感染や自咬その他の外的刺激に対する、可逆的な反応性変化であることもあり、また不可逆的変化を起こしてはいても「皮膚型の上皮への化生」に相当する、良性の変化にとどまることも多い。その場合は、個々の細胞の形態の異常=細胞異型や、細胞が層構造を逸脱した配列を示したり分化勾配を喪失したりといった極性の乱れを起こすこと=構造異型は生じていない。しかし、これらの異型を伴っている場合は、異形成や上皮内癌の結果として角化亢進が起こり、臨床的に「白板症」として捉えられたことになる。
良性の角化亢進は異形成や上皮内癌に必須の前駆症状という訳ではないが、良性の「白板症」に隠れている異形成や上皮内癌をスクリーニングするため、臨床的には白板症を「前がん病変」として扱う。
関連項目[編集]
- 腫瘍/膿瘍/嚢胞
- 口腔/舌
- 口腔病理学/病理学
- 口腔外科学/外科学
- 歯科医師/医師
|
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Japanese Journal
- Q41 外陰部の白色病変のみかたを教えてください。 (日常診療で盲点となる皮膚科疾患 : 毛,爪,粘膜を中心とするQ&A) -- (粘膜)
- Q29 白板症の鑑別を概説してください。 (日常診療で盲点となる皮膚科疾患 : 毛,爪,粘膜を中心とするQ&A) -- (粘膜)
- 舌の異常 (日常診療でよくみる症状・病態--診断の指針・治療の指針) -- (口内・歯の異常)
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- 口腔白板症(はくばんしょう)とは、1978年WHOの診断基準によれば、口腔粘膜に生じた 摩擦によって除去できない白色の板状(ばんじょう)あるいは斑状の角化性病変で臨床的 あるいは病理組織学的に他のいかなる疾患にも分類されないような白斑と定義され ...
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- 次の文を読み、66~68の問いに答えよ。
- 42歳の男性。息切れを主訴に来院した。
- 現病歴:先週から労作時に息切れがしていた。食欲も低下し仕事も休んでいたが、息切れが次第に悪化したため来院した。
- 既往歴:この1年間で帯状疱疹を3回発症し、いずれも抗ウイルス薬で治療した。
- 生活歴:1人暮らし。喫煙は10本/日。飲酒は機会飲酒。
- 社会歴:職業はコンサルタント会社勤務。
- 家族歴:父は肝癌で死亡。
- 現症:意識は清明。身長 175cm、体重 44kg。体温 37.8℃。脈拍100/分、整。血圧 124/60mmHg。呼吸数 32/分。SpO2 92%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。舌に腫瘤状病変を認める。心音に異常を認めない。両側上胸部で吸気終末にfine cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
- 検査所見:血液所見:赤血球 390万、Hb 10.0g/dL、Ht 32%、白血球 8,200、CD4陽性細胞数 35/μL(基準 800~1,200)、血小板 12万。血液生化学所見:総蛋白 7.2g/dL、総ビリルビン 1.0mg/dL、直接ビリルビン 0.6mg/dL、AST 22U/L、ALT 16U/L、LD 380U/L(基準 120~245)、CK 30U/L(基準 30~140)。CRP 7.3mg/dL、抗HIV抗体スクリーニング検査 陽性、Western blot法によるHIV-1抗体確認検査 陽性。喀痰抗酸菌染色は3回陰性。クリプトコックス血清抗原 陰性。動脈血ガス分析(room air):pH 7.48、PaCO2 30Torr、PaO2 68Torr、HCO3- 24mEq/L。胸部CT(別冊No. 13)を別に示す。
- 肺病変の確定診断のために気管支肺胞洗浄を行った。
- 口腔内の病変(別冊No.14)を別に示す。
- 舌の隆起性病変の原因として最も考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114F067]←[国試_114]→[114F069]
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- 57歳の女性。口腔内の白色病変を主訴に来院した。約2週間前から、のどの違和感を自覚していたがそのままにしていた。昨日、鏡で見ると口蓋垂の周辺が点状に白くなっていることに気付いた。ざらざらとする違和感はあるが咽頭痛や発熱はない。約2年前から気管支喘息のため気管支拡張薬と副腎皮質ステロイド吸入薬を使用している。身長 157cm、体重 63kg。尿所見と血液所見とに異常を認めない。白色病変を綿棒でこすると剥離可能である。口腔、咽頭の写真(別冊No. 23)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111I071]←[国試_111]→[111I073]
[★]
- 27歳の男性。口唇部の痛みを主訴に来院した。数年前から口腔内に痛みを伴う小さな病変ができ、5,6日で自然に治癒する。このようなことが年に数回ある。体の他の部位に異常はない。体温36.2℃。血液所見:赤血球402万、Hb 1.0g/dl、白血球4,600。CRP 0.1mg/dl(基準0.3以下)。口唇部の写真を以下に示す。
- 考えられるのはどれか。
※国試ナビ4※ [097D010]←[国試_097]→[097D012]
[★]
- 68歳の男性。口腔内病変と四肢の皮疹とを主訴に来院した。3年前から両側頻粘膜に粘膜疹がある。最近、四肢に皮疹が出現してきた。頬粘膜病変の写真(別冊No.9A)と皮膚病変の写真(別冊No.9B)とを別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105G050]←[国試_105]→[105G052]
[★]
- 78歳の男性。口腔内病変と四肢の皮疹とを主訴に来院した。3年前から両側頬粘膜に粘膜疹がある。最近、四肢に皮疹が出現してきた。頬粘膜病変の写真と皮膚病変の写真とを以下に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101H023]←[国試_101]→[101H025]
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- (1) 成年に始まった魚鱗癬では悪性腫瘍の合併を疑う
- (2) 局面性類乾癬では菌状息肉症への移行に注意する
- (3) 粘膜の扁平苔癬は白板症に移行する
- (4) 尋常性乾癬では表皮のturnover timeが延長する
- (5) 毛孔性苔癬は下腿伸側に好発する。
[★]
- 50歳の男性、2ヶ月前から左舌の疼痛があり来院した。左舌縁の中央部に、灰白色苔をつけた不規則な浅い潰瘍がある。考えられる疾患は?
[★]
- 英
- squamous cell carcinoma, SCC, prickle cell carcinoma
- 同
- 棘細胞癌 spinous cell carcinoma spinalioma
- ラ
- carcinoma spinocellulare
- 関
- 皮膚癌、扁平上皮癌、有棘細胞
概念
- 先行病変の上に小丘疹~結節を生じる。
- 表皮基底膜を破壊し、浸潤性に肥厚した表皮の内部に異常ケラノサイトを認める。
- 光線角化症(紫外線刺激によって、特に基底層にケラノサイトが悪性化し表皮内で増殖)が悪化してなる。
- 中年以降の男性に好発し、皮膚悪性腫瘍の50%。
リスクファクター
- 紫外線照射
- イオン化放射線
- 免疫抑制
- 慢性炎症
- ヒ素の接触/暴露
- 遺伝子変異:例えば、腫瘍抑制遺伝子のp53の変異など
- 家族歴
- 遺伝性疾患
前癌病変
- 参考1 NDE.392
病理
- 顔面
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徴候
- 熱傷瘢痕からの発生
[show details]
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参考
- 1. [charged] Epidemiology and risk factors for cutaneous squamous cell carcinoma (SCC) - uptodate [1]
国試
[★]
- 英
- leukoplakia of urinary bladder, leukoplakia of the bladder, vesical leukoplakia
- ラ
- leukoplakia vesicae
- 同
- 膀胱白板症、膀胱ロイコプラキー
- 関
- 白板症
[★]
- 英
- oral leukoplakia, leukoplakia of oral cavity
- 同
- 口腔白板症、口腔内白斑症、口腔内白板症
- 関
- 白板症
[★]
- 英
- leukoplakia of the vulva
- ラ
- leukoplakia vulvae
- 同
- 外陰白板症
- 関
- 白板症、外陰ジストロフィー
[★]
- 英
- lingual leukoplakia, tongue leukoplakia
- 同
- 舌白板症
- 関
- 白板症
[★]
- 英
- Candidal leukoplakia
- 同
- Candida性白板症
[show details]
[★]
- 英
- oral hairy leukoplakia
- 関
- 毛状白板症、口腔内毛様白斑症、口腔毛状白斑症
[★]
- 英
- hairy leukoplakia
- 関
- 毛状白板症、毛様白斑症
[★]
- 英
- sis, pathy
[★]
- 英
- alveus
- 関
- 腔、槽神経束