- 英
- colposcopy
- ラ
- colposcopia
- 同
- 腟拡大鏡診
- 関
- 子宮頚癌、狙い組織診
異常所見
参考
- 白色上皮(子宮頸部微小浸潤癌 PDT 全周性に高度の白色上皮)
国試
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/12/28 10:25:01」(JST)
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コルポスコピー(英: Colposcopy)とは、腟の外にカメラ機器を置き、腟の奥にある子宮頚部を拡大観察する検査法。
目次
- 1 適応
- 2 方法の例
- 3 参考文献
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
適応
婦人科で一般に子宮頸癌やその前段階の検査に用いられる。通常のスクリーニング検査で異常や疑いがあったときに、二次検査として行われることが多い。
方法の例
- 腟に腟鏡を挿入する
- 腟鏡を展開し、子宮頚部を露出する
- 精液や残留物が残っていれば洗浄を行う
- 子宮頚部に3%酢酸液を散布して異常血管などを見えやすくする
- その状態でコルポスコープを使用して観察を行う(通常観察)
- 染色液としてトルイジンブルーを散布する
- その状態でコルポスコープを使用して観察を行う(色素観察)
- 必要に応じて、生検や細胞診の検体採取を行う
- 生検による出血がある場合は、タンポンを残して腟鏡を撤去して終了する
参考文献
関連項目
外部リンク
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Japanese Journal
- 集団検診で発見された子宮頸部 "胃型" 粘液性腺癌の 1 例
- 友野 勝幸,小島 淳美,香川 昭博,佐伯 健二,大亀 真一,白山 裕子,寺本 典弘,野河 孝充
- 日本臨床細胞学会雑誌 53(2), 104-108, 2014
- … 当院での細胞診も腺癌であったが, コルポスコピーは不適例, 頸管内掻爬では微量検体のみ採取可能で, 異型腺管は認めるも浸潤腺癌の確定診断は困難であった. …
- NAID 130004513239
- 子宮頸部高度異形成・上皮内癌(CIN3)に対する円錐切除術後の初回検診時期についての検討
- 德川 睦美,橋本 洋之,高岡 幸,竹田 満寿美,宮武 崇,横井 猛,井阪 茂之,長松 正章
- 産婦人科の進歩 66(1), 6-10, 2014
- … 例中14例であった.内訳はASC-USが2例,ASC-Hが1例,LSILが8例,AGCが3例であった.そのうち6カ月後の子宮頸部細胞診の異常が継続した症例は2例であった.内訳はLSILが1例,HSILが1例であった.それらの症例はコルポスコピー,生検を施行したが,それぞれ慢性炎症もしくは軽度異形成であった.結果として,円錐切除後6カ月後までに追加の治療が必要な症例はなかった.このことから子宮頸部細胞診の検診時期は,術後6カ …
- NAID 130003391459
- 笹 秀典,古谷 健一,高橋 明美 [他],菊地 まゆみ
- 母性衛生 54(2), 366-369, 2013-07
- … 【目的】子宮頸部細胞診異常の妊婦の精検の意義は,浸潤がんを否定することにあるが,妊娠中の細胞診やコルポスコピーは,粘液増加,易出血性,膣壁の膨隆などで,判定が困難になりがちである。 … 【方法】対象は,過去6年間の妊婦のCIN 75例で,原則として妊娠初期に,コルポスコピーを行い異常所見部位から組織診を行った。 …
- NAID 110009624960
Related Links
- Star of life caution.svg. ウィキペディアは医学的助言を提供しません。免責事項もお 読みください。 コルポスコープ. 膣鏡. コルポスコープを使った子宮頚部の診察風景. コルポスコピー(英Colposcopy)とは、膣内にカメラ機器を挿入し、子宮頚部を拡大観察 する ...
- コルポスコピー. 子宮頚癌検診で異常が見つかった後は精密検査として「生検」が行 われます。 次のステップとして細胞レベルではなく、組織レベルで子宮頚部を検査しよう というわけですね。 その際に、適当に子宮頚部の組織を採取しても病気の部分を チェック ...
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★リンクテーブル★
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[★]
- 英
- cervical cancer, cancer of the cervix, cancer of the uterine cervix, uterine cervical cancer, endocervical carcinoma
- ラ
- carcinoma colli uteri
- 同
- 子宮頸癌
- 関
- 子宮頚部、子宮、腫瘍
概念
疫学
- 95%扁平上皮癌、5%腺癌。腺癌の割合は年々増えてきている。
- 腺癌は若年者で多く、高分化型腺癌である。原因は不明
- 子宮頚癌:子宮体癌=90:10 ← とにかく子宮頚癌が多い
- 50歳前後
病因
- HPV遺伝子型の16,18型で7割を占める。他のハイリスク型は31,33,35,45,52,58である。
- 感染者の90%が治癒するが、10%は持続感染する。
- 持続感染者の一部が5-10年を経て異形成から子宮頚癌に進展する。
病理
扁平上皮癌
腺癌
- 腺上皮類似の細胞より構成され、腺管形成傾向を示す。表層では乳頭状に、深部では腺管形成を示して増殖する。粘液を産生している細胞が認められる。
- 腺癌は手術で根治治療できない場合、放射線や化学療法が奏効しづらく予後不良である。
リスクファクター
- 発展途上国在住、活発な性行動、低所得階級、多産婦、喫煙、ピル、ステロイド、HIV、眼瞼親身受診、他のSTD
症状
- 初期:上皮内癌(臨床進行期では0期)および微小浸潤癌(Ia期)のほとんどが無症状(⇔子宮体癌では不正出血) ← 検診が重要となる
- 浸潤癌:不正性器出血、接触出血あるいは帯下など
- 周辺臓器浸潤:骨盤痛、血尿、下血
検査
細胞診
ベセスダシステム
|
推定病変
|
用語説明
|
日母分類
|
NILM
|
非腫瘍性病変, 炎症
|
陰性
|
I/II
|
ASC-US
|
軽度扁平上皮内病変(LSIL)疑い
|
意義不明異型扁平上皮
|
II/IIIa
|
ASC-H
|
高度扁平上皮内病変(HSIL)疑い
|
高度病変を除外できない異型扁平上皮
|
III/IIIb
|
LSIL
|
HPV感染, 軽度異形成
|
軽度扁平上皮内病変
|
IIIa
|
HSIL
|
中等度異形成, 高度異形成, 上皮内癌
|
高度扁平上皮内病変
|
IIIa, IIIb, IV
|
SCC
|
扁平上皮癌(微小浸潤含む)
|
扁平上皮癌
|
V
|
AGC
|
腺異形成, 腺系病変疑い
|
異型腺細胞
|
III
|
AIS
|
上皮内腺癌
|
上皮内腺癌
|
IV
|
adenocarcinoma
|
腺癌
|
腺癌
|
V
|
other
|
その他のがん
|
その他の悪性腫瘍
|
V
|
HPV検査
- スクリーニング検査押して行われる
- 癌または前癌病変の発見率95%。細胞診と組み合わせると発見率は100%。
コルポ診
- コルポスコープと呼ばれる拡大鏡を用いて子宮頚部粘膜表面を拡大し、観察。
- 3-5%の酢酸を子宮頚部に接触させ、それによる変化も所見とする。
画像検査
- T2:淡い高信号(中~高信号)。子宮頚部間質は低信号。このコントラスト差を利用して浸潤の程度を把握する。水平断ではstromal ring(子宮内腔を取り囲む低信号)の消失がみられる
- T1Gd造影:腫瘍は低信号となる。周囲組織浸潤を見積もるために使用される
臨床進行期
出典不明
子宮頸癌
|
0期(上皮内癌)
|
上皮内癌
|
・円錐切除(挙児希望) ・円錐切除or単純子宮全摘術(挙児希望なし)
|
I期 子宮頚部に限局
|
Ia期 微小浸潤癌
|
Ia1期
|
(微小浸潤癌) 病理組織 間質浸潤 深さ3mm以内 幅7mmを超えない
|
・円錐切除(挙児希望) ・単純子宮全摘術(挙児希望なし)
|
Ia2期
|
(微小浸潤癌) 病理組織 間質浸潤 深さ3-5mm以内 幅7mmを超えない
|
・(準)広汎子宮全摘術+骨盤リンパ節郭清術 ・広汎子宮全摘術
|
Ib期
|
Ib1期
|
4cm以下
|
・広汎子宮全摘術
|
Ib2期
|
4cmを超える
|
・広汎子宮全摘術 ・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
II期 頸部を超えて進展かつ 骨盤壁or膣壁下1/3に達しない
|
IIa期
|
膣壁浸潤のみ
|
・広汎子宮全摘術 ・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IIb期
|
子宮傍組織浸潤のみ
|
・広汎子宮全摘術 ・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
III期 骨盤壁に達するor 膣壁浸潤下1/3
|
IIIa期
|
膣壁浸潤下1/3
|
・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IIIb期
|
骨盤壁に達する
|
・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IV期 膀胱,直腸の粘膜へ浸潤or 小骨盤を超えて進展
|
IVa期
|
膀胱,直腸の粘膜へ浸潤
|
・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IVb期
|
小骨盤を超えて進展
|
・放射線療法 ・化学療法
|
妊娠と治療
- 0期(CIN), Ia期:分娩まで経過観察し、分娩後治療(円錐切除もしくは単純子宮全摘術)
- Ib期:原則的に広汎子宮全摘出術 ← 妊娠継続は母体へのリスクが大きすぎるため(周辺臓器浸潤、転移など?)。
診断
- 視診、内診、直腸診、細胞診、コルポスコピー、組織診、尿路系検査、単純X線撮影、超音波検査、CT、MRI、腫瘍マーカー、リンパ管造影、ガリウムシンチグラム。
- 新臨床進行期分類(日産婦1997, FIGO 1994)(参考4)により治療前に病期を決定する。決定の根拠とできる診察&検査は以下の通りである。触診、視診、コルポスコピー、診査切除、頸管内掻爬、子宮鏡、膀胱鏡、直腸鏡、排泄性尿路造影、肺及び骨のX線検査。なお、子宮頸部円錐切除術は臨床検査とみなす。
治療
手術療法
化学療法
放射線療法
- 適応:(1)腫瘍切除後に顕微鏡的に癌の残存が疑われる、(2)リンパ節転移あり、(3)骨盤近くまで浸潤、(4)脈管内浸潤有り、(5)膣摘出不十分 (NGY.223)
- QB Q-288
- 外部照射:(Ib1?~II)広汎子宮全摘術後に膣断端陰性
- 外部照射+腔内照射(遠隔操作式後装填法 RALS):(Ib1?~II)広汎子宮全摘術後に膣断端陰性、あるいはIII,IV期
- ガイドライン2
進行期
|
外部照射(Gy)
|
腔内照射(Gy/ 回,A点線量)
|
全骨盤
|
中央遮蔽
|
Ⅰ
|
0
|
45~50
|
'29/5
|
Ⅱ
|
小
|
0
|
45~50
|
'29/5
|
大
|
20
|
30
|
'23/4
|
Ⅲ
|
小~中
|
20~30
|
20~30
|
'23/4
|
大
|
30~40
|
20~25
|
'15/3~20/4
|
ⅣA
|
30~50
|
10~20
|
'15/3~20/4
|
- 総照射線量は進行期によって変わる。ガイドライン2によれば、外部照射は45-70Gyまでありうる。施設ごとに放射線治療のプロトコールは異なる。例えば、参考7を参照すると、外部照射は最大54Gyである。
合併症
- ガイドライン2
- 急性期:悪心(放射線宿酔)、下痢、膀胱炎、皮膚炎(特に下方へ延長した照射野を設定した場合の会陰部)、白血球減少症
- 晩発性(grade3以上の頻度):直腸炎(出血)(5?10%)、膀胱炎(出血)(5%以下)、小腸障害(腸閉塞)(5%以下)皮下組織繊維化・浮腫(下腹部)、腟粘膜の癒着・潰瘍、膀胱腟瘻、直腸腟瘻、骨折、下肢浮腫
予後
- 参考3
病期
|
症例数
|
5年相対生存率
|
I期
|
1137
|
92.1%
|
II期
|
447
|
69.8%
|
III期
|
428
|
48.9%
|
IV期
|
151
|
17.2%
|
ガイドライン
- http://www.jsgo.gr.jp/guideline/keigan.html
- 2. 放射線治療計画ガイドライン・2008 - 日本放射線専門医会・医会,日本放射線腫瘍学会,日本医学放射線学会編集
- http://www.kkr-smc.com/rad/guideline/2008/
参考
- http://www.gan-pro.com/public/cancer/cervical.html
- http://ganjoho.jp/public/cancer/data/cervix_uteri.html
- 4. 臨床進行期分類(日産婦1997年、FIGO1994年)
- http://plaza.umin.ac.jp/~jsog-go/CC/CC_youkou_main9.htm
- http://www.kawasaki-m.ac.jp/pathology2/pdf/Bethesda-moriya.pdf
- 6. [charged] Invasive cervical adenocarcinoma - uptodate [1]
- 7. 子宮頸癌の進行期別線量配分
- http://web.sapmed.ac.jp/radiol/uterus.html
国試
- 105E059:治療。放射線治療を行う際、貧血を改善しないと効果が低下するから輸血すべし、らしい。
- 102I041:コルポスコピー所見で高度の白色上皮を呈する子宮頚部癌上皮内腫瘍(CIN)。細胞診ではクラスIIIb
[★]
- 英
- white epithelium, acetowhite
- 関
- コルポスコピー、バロセロナ分類
- 定義:「白色上皮は酢酸加工後にみられる限局性の異常病変」(参考3)
- コルポスコピーにおいて酢酸処理により白色に見える領域のことで、核密度の上昇を反映しているらしい。
- 酢酸加工後、白色上皮の出現に時間がかかり、消退するのに時間がかかるものほど高度の病変を示唆する。
- 白色上皮上に規則正しく点状血管が見られる場合には軽度であるが、大小不同の赤点が見られる場合には高度病変を示唆する。
参考
- 1. 研修医のための必修知識 B.産婦人科検査法 5.コルポスコピー - 日産婦誌53巻5号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/53/5305-069.pdf
- 2. 研修コーナー コルポスコピー - 日産婦誌62巻5号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/62/6205-048_2.pdf
- 3. C.産婦人科検査法 5.コルポスコピー - 日産婦誌59巻4号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/59/5904-076.pdf
[★]
- 英
- cervical erosion
- ラ
- erosio portionis、erosio portinis vaginalis
- 同
- 偽性びらん pseudoerosion、子宮腟部糜爛、子宮膣部びらん
- 関
- 真性びらん
- 病的なびらんではなく(上皮は存在するので)、肉眼上びらんのようにみえたことから命名されている。真のびらんではないので、偽性びらんともいう。
- 成熟婦人ではエストロゲンの作用により扁平-円柱上皮境界(SCJ)は外翻して仮性びらんとなる(NGY.69)。新生児で母体のエストロゲンが移行している女児でもみられる。
- 子宮頸管内の円柱上皮が膣壁へ露出したもので、表面は淡紅色、粗大顆粒状を呈する。通常は無症状で、種々の刺激により、分泌物の増量、出血をきたす。性交の刺激によって出血しうる(接触出血)。(NGY.134)
- 検査:細胞診、コルポスコピーを行い、異常があれば組織診を行って子宮頚癌との鑑別を行う。(NGY.134)
[★]
- 英
- colposcope
- 関
- コルポスコピー
[★]
- 英
- copy、copy
- 関
- 複製、複写、複製物