単純子宮全摘術
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Japanese Journal
- 子宮頸部細胞診異常を契機に発見されたendometrial intraepithelial carcinoma (EIC) の1例
- 明石 京子,植田 政嗣,明瀬 光里,佐藤 直美,出馬 晋二,田中 一朗,岡本 吉明,野田 定,坂井 昌弘,前田 隆義
- 産婦人科の進歩 64(3), 319-325, 2012
- … た子宮頸部および子宮内膜細胞診では結合性が強く高度核異型を示す小型異型細胞を認め,組織診でも比較的小型の異型細胞の乳頭状発育を認めたが,組織は断片化しており初期の類内膜腺癌と診断し単純子宮全摘出術および両側付属器摘出術を施行した.術後,萎縮した内膜表層上皮の一部に高度核異型や核分裂像,核崩壊像を伴う低乳頭状に増生する領域を認めたが,浸潤像はなくEICと診断した.EICは漿液性腺癌の …
- NAID 130001890043
- 子宮体癌の横隔膜再発に対して腹腔鏡下摘出術を施行した1症例
- 磯部 真倫,金 鏞国,細井 文子,三宅 貴仁,志岐 保彦,山嵜 正人
- 産婦人科の進歩 63(3), 295-300, 2011
- … 術では切開創が大きく,侵襲が大きい.今回われわれは,子宮体癌の横隔膜再発に対して低侵襲な全腹腔鏡下摘出術を施行した1症例を経験したので報告する.症例は,59歳,0妊0産.子宮体癌にて腹式単純子宮全摘出術,両側付属器摘出術,骨盤リンパ節郭清術を行い,術後の病理組織検査結果は類内膜腺癌のGrade1であった.脈管侵襲を認めたがリンパ節転移を認めなかった.腹水細胞診陽性であり,FIGO(1988)stageIIIa …
- NAID 130001222818
- 妊孕能温存治療後に再発を認めた低悪性度子宮内膜間質肉腫の2症例
- 坂根 理矢,鍔本 浩志,池田 ゆうき,井上 佳代,金澤 理一郎,小森 慎二,羽尾 裕之,廣田 誠一
- 産婦人科の進歩 63(2), 99-105, 2011
- … 除したところ摘出標本にてLGESSと診断された.残存腫瘍を認めたが子宮摘出の同意が得られず,MPA投与後に経頸管切除術,開腹腫瘍摘出術を順次施行した.最終手術から39ヵ月後に子宮筋層再発を認め単純子宮全摘出術および両側付属器摘出術を施行した.その後3度骨盤内に再発し,3回の小腸切除を含む開腹手術と化学療法 (cisplatin) 併用放射線療法を施行した.最終手術にて残存小腸70cmのために人工肛門が造設され …
- NAID 130000904750
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- 子宮の全摘出術は、子宮筋腫、子宮癌や卵巣癌、子宮内膜症(特に子宮腺筋症)など の疾患に対して行う手術で、以下の術式があります。 1.単純子宮全摘術(腹式、膣式) 2.膣上部切断術(膣上部子宮摘出術) 3.広汎子宮全摘術(含・准広汎、亜広汎、超 ...
- 単純子宮全摘出術とは1a期の子宮頚がんで行われます。 子宮を支える色々な組織を 切り離して子宮だけを切り取るのが単純子宮全摘出術です。 これは1a期 ... 子宮体がん の場合は単純子宮全摘出術に左右の卵巣と卵管の切除も併せて行うことがあります。
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★リンクテーブル★
[★]
- 34歳の女性。自然流産を4回繰り返したため来院した。月経は28日周期、整。経血量は中等量で、月経随伴症状はない。内診で子宮は前屈、ほぼ正常大であり、両側付属器は触れない。基礎体温は2相性で、高温持続期間は14日。黄体期7日目の血中プロゲステロン13.4ng/ml(基準黄体期中期5.7~28.0)。夫の精液所見は正常。抗核抗体と抗リン脂質抗体とは陰性。染色体検査は夫婦ともに正常。子宮卵管造影写真を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [100H010]←[国試_100]→[100H012]
[★]
- 26歳の女性。3年間の不妊を訴えて来院した。内診では子宮は正常大であるが、超音波検査で子宮内膜の肥厚がみられ、内膜掻把組織診で子宮内膜異型増殖症と診断された。この患者に適切な治療法はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095D039]←[国試_095]→[095D041]
[★]
- (1) 発生率は40歳以上の女性において上昇する
- (2) 原因は1精子ないし2精子受精による雄性発生である
- (3) 全絨毛の水腫性嚢胞化と間質内血管の欠如とが認められる
- (4) 単純子宮全摘出術により絨毛癌の発生を防止しうる。
- (5) 奇胎娩出後8週の尿中hCGが100IU/l未満であれば二次管理は必要ない
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 頸管妊娠で容易に止血できない場合の緊急治療はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [101B117]←[国試_101]→[101B119]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
[正答]
[★]
[★]
- 英
- cervical cancer, cancer of the cervix, cancer of the uterine cervix, uterine cervical cancer, endocervical carcinoma
- ラ
- carcinoma colli uteri
- 同
- 子宮頸癌
- 関
- 子宮頚部、子宮、腫瘍
概念
疫学
- 95%扁平上皮癌、5%腺癌。腺癌の割合は年々増えてきている。
- 腺癌は若年者で多く、高分化型腺癌である。原因は不明
- 子宮頚癌:子宮体癌=90:10 ← とにかく子宮頚癌が多い
- 50歳前後
病因
- HPV遺伝子型の16,18型で7割を占める。他のハイリスク型は31,33,35,45,52,58である。
- 感染者の90%が治癒するが、10%は持続感染する。
- 持続感染者の一部が5-10年を経て異形成から子宮頚癌に進展する。
病理
扁平上皮癌
腺癌
- 腺上皮類似の細胞より構成され、腺管形成傾向を示す。表層では乳頭状に、深部では腺管形成を示して増殖する。粘液を産生している細胞が認められる。
- 腺癌は手術で根治治療できない場合、放射線や化学療法が奏効しづらく予後不良である。
リスクファクター
- 発展途上国在住、活発な性行動、低所得階級、多産婦、喫煙、ピル、ステロイド、HIV、眼瞼親身受診、他のSTD
症状
- 初期:上皮内癌(臨床進行期では0期)および微小浸潤癌(Ia期)のほとんどが無症状(⇔子宮体癌では不正出血) ← 検診が重要となる
- 浸潤癌:不正性器出血、接触出血あるいは帯下など
- 周辺臓器浸潤:骨盤痛、血尿、下血
検査
細胞診
ベセスダシステム
|
推定病変
|
用語説明
|
日母分類
|
NILM
|
非腫瘍性病変, 炎症
|
陰性
|
I/II
|
ASC-US
|
軽度扁平上皮内病変(LSIL)疑い
|
意義不明異型扁平上皮
|
II/IIIa
|
ASC-H
|
高度扁平上皮内病変(HSIL)疑い
|
高度病変を除外できない異型扁平上皮
|
III/IIIb
|
LSIL
|
HPV感染, 軽度異形成
|
軽度扁平上皮内病変
|
IIIa
|
HSIL
|
中等度異形成, 高度異形成, 上皮内癌
|
高度扁平上皮内病変
|
IIIa, IIIb, IV
|
SCC
|
扁平上皮癌(微小浸潤含む)
|
扁平上皮癌
|
V
|
AGC
|
腺異形成, 腺系病変疑い
|
異型腺細胞
|
III
|
AIS
|
上皮内腺癌
|
上皮内腺癌
|
IV
|
adenocarcinoma
|
腺癌
|
腺癌
|
V
|
other
|
その他のがん
|
その他の悪性腫瘍
|
V
|
HPV検査
- スクリーニング検査押して行われる
- 癌または前癌病変の発見率95%。細胞診と組み合わせると発見率は100%。
コルポ診
- コルポスコープと呼ばれる拡大鏡を用いて子宮頚部粘膜表面を拡大し、観察。
- 3-5%の酢酸を子宮頚部に接触させ、それによる変化も所見とする。
画像検査
- T2:淡い高信号(中~高信号)。子宮頚部間質は低信号。このコントラスト差を利用して浸潤の程度を把握する。水平断ではstromal ring(子宮内腔を取り囲む低信号)の消失がみられる
- T1Gd造影:腫瘍は低信号となる。周囲組織浸潤を見積もるために使用される
臨床進行期
出典不明
子宮頸癌
|
0期(上皮内癌)
|
上皮内癌
|
・円錐切除(挙児希望) ・円錐切除or単純子宮全摘術(挙児希望なし)
|
I期 子宮頚部に限局
|
Ia期 微小浸潤癌
|
Ia1期
|
(微小浸潤癌) 病理組織 間質浸潤 深さ3mm以内 幅7mmを超えない
|
・円錐切除(挙児希望) ・単純子宮全摘術(挙児希望なし)
|
Ia2期
|
(微小浸潤癌) 病理組織 間質浸潤 深さ3-5mm以内 幅7mmを超えない
|
・(準)広汎子宮全摘術+骨盤リンパ節郭清術 ・広汎子宮全摘術
|
Ib期
|
Ib1期
|
4cm以下
|
・広汎子宮全摘術
|
Ib2期
|
4cmを超える
|
・広汎子宮全摘術 ・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
II期 頸部を超えて進展かつ 骨盤壁or膣壁下1/3に達しない
|
IIa期
|
膣壁浸潤のみ
|
・広汎子宮全摘術 ・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IIb期
|
子宮傍組織浸潤のみ
|
・広汎子宮全摘術 ・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
III期 骨盤壁に達するor 膣壁浸潤下1/3
|
IIIa期
|
膣壁浸潤下1/3
|
・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IIIb期
|
骨盤壁に達する
|
・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IV期 膀胱,直腸の粘膜へ浸潤or 小骨盤を超えて進展
|
IVa期
|
膀胱,直腸の粘膜へ浸潤
|
・放射線療法 ・同時科学放射線療法
|
IVb期
|
小骨盤を超えて進展
|
・放射線療法 ・化学療法
|
妊娠と治療
- 0期(CIN), Ia期:分娩まで経過観察し、分娩後治療(円錐切除もしくは単純子宮全摘術)
- Ib期:原則的に広汎子宮全摘出術 ← 妊娠継続は母体へのリスクが大きすぎるため(周辺臓器浸潤、転移など?)。
診断
- 視診、内診、直腸診、細胞診、コルポスコピー、組織診、尿路系検査、単純X線撮影、超音波検査、CT、MRI、腫瘍マーカー、リンパ管造影、ガリウムシンチグラム。
- 新臨床進行期分類(日産婦1997, FIGO 1994)(参考4)により治療前に病期を決定する。決定の根拠とできる診察&検査は以下の通りである。触診、視診、コルポスコピー、診査切除、頸管内掻爬、子宮鏡、膀胱鏡、直腸鏡、排泄性尿路造影、肺及び骨のX線検査。なお、子宮頸部円錐切除術は臨床検査とみなす。
治療
手術療法
化学療法
放射線療法
- 適応:(1)腫瘍切除後に顕微鏡的に癌の残存が疑われる、(2)リンパ節転移あり、(3)骨盤近くまで浸潤、(4)脈管内浸潤有り、(5)膣摘出不十分 (NGY.223)
- QB Q-288
- 外部照射:(Ib1?~II)広汎子宮全摘術後に膣断端陰性
- 外部照射+腔内照射(遠隔操作式後装填法 RALS):(Ib1?~II)広汎子宮全摘術後に膣断端陰性、あるいはIII,IV期
- ガイドライン2
進行期
|
外部照射(Gy)
|
腔内照射(Gy/ 回,A点線量)
|
全骨盤
|
中央遮蔽
|
Ⅰ
|
0
|
45~50
|
'29/5
|
Ⅱ
|
小
|
0
|
45~50
|
'29/5
|
大
|
20
|
30
|
'23/4
|
Ⅲ
|
小~中
|
20~30
|
20~30
|
'23/4
|
大
|
30~40
|
20~25
|
'15/3~20/4
|
ⅣA
|
30~50
|
10~20
|
'15/3~20/4
|
- 総照射線量は進行期によって変わる。ガイドライン2によれば、外部照射は45-70Gyまでありうる。施設ごとに放射線治療のプロトコールは異なる。例えば、参考7を参照すると、外部照射は最大54Gyである。
合併症
- ガイドライン2
- 急性期:悪心(放射線宿酔)、下痢、膀胱炎、皮膚炎(特に下方へ延長した照射野を設定した場合の会陰部)、白血球減少症
- 晩発性(grade3以上の頻度):直腸炎(出血)(5?10%)、膀胱炎(出血)(5%以下)、小腸障害(腸閉塞)(5%以下)皮下組織繊維化・浮腫(下腹部)、腟粘膜の癒着・潰瘍、膀胱腟瘻、直腸腟瘻、骨折、下肢浮腫
予後
- 参考3
病期
|
症例数
|
5年相対生存率
|
I期
|
1137
|
92.1%
|
II期
|
447
|
69.8%
|
III期
|
428
|
48.9%
|
IV期
|
151
|
17.2%
|
ガイドライン
- http://www.jsgo.gr.jp/guideline/keigan.html
- 2. 放射線治療計画ガイドライン・2008 - 日本放射線専門医会・医会,日本放射線腫瘍学会,日本医学放射線学会編集
- http://www.kkr-smc.com/rad/guideline/2008/
参考
- http://www.gan-pro.com/public/cancer/cervical.html
- http://ganjoho.jp/public/cancer/data/cervix_uteri.html
- 4. 臨床進行期分類(日産婦1997年、FIGO1994年)
- http://plaza.umin.ac.jp/~jsog-go/CC/CC_youkou_main9.htm
- http://www.kawasaki-m.ac.jp/pathology2/pdf/Bethesda-moriya.pdf
- 6. [charged] Invasive cervical adenocarcinoma - uptodate [1]
- 7. 子宮頸癌の進行期別線量配分
- http://web.sapmed.ac.jp/radiol/uterus.html
国試
- 105E059:治療。放射線治療を行う際、貧血を改善しないと効果が低下するから輸血すべし、らしい。
- 102I041:コルポスコピー所見で高度の白色上皮を呈する子宮頚部癌上皮内腫瘍(CIN)。細胞診ではクラスIIIb
[★]
- 英
- simple total hysterectomy
- 同
- 単純子宮全摘除術、単純子宮全摘出術
[show details]
適応
術式
[★]
- 英
- extended hysterectomy with vaginal cuff
- 同
- 準広汎性子宮全摘出術 semiradical hysterectomy
[★]
- 英
- uterus (Z), womb, metra
- 関
- 内性器
発生学的由来
解剖
支持構造
組織
子宮
子宮の大きさ
- 鶏卵大。(非妊娠時)逆位の前後にやや扁平な西洋梨状で長さ約7cm、幅約4cm、厚さ約2.5cm、重さ30~40g。
妊娠と子宮の大きさ、子宮底の高さ、恥骨結合上縁から子宮底までの長さ
妊娠月数
|
子宮の大きさ
|
子宮底の高さ
|
恥骨結合上縁から子宮底までの長さ
|
第1月末
|
鶏卵大
|
|
|
|
第2月末
|
鵞卵大
|
|
|
|
第3月末
|
手拳大
|
|
|
|
第4月末
|
小児頭大
|
恥骨結合上2-3横指
|
12cm
|
(妊娠月数x3)
|
第5月末
|
成人頭大
|
恥骨結合と臍との中央
|
15cm
|
第6月末
|
|
臍高
|
21cm
|
(妊娠月数x3+3)
|
第7月末
|
|
臍上2-3横指
|
24cm
|
第8月末
|
|
剣状突起と臍との中央
|
27cm
|
第9月末
|
|
剣状突起下2-3横指
|
30cm
|
第10月末
|
|
剣状突起と臍との中央
|
33cm
|
|
産褥0日分娩直後
|
|
臍下3横指
|
11cm
|
|
産褥0日12時間後
|
|
臍高(右に傾く)
|
15cm
|
|
産褥1-2日
|
|
臍下1-2横指
|
12cm
|
|
産褥3日
|
|
臍下3横指
|
10cm
|
|
産褥5日
|
|
臍高と恥骨結合上縁との中間
|
9cm
|
|
産褥7日(産褥1週)
|
手拳大
|
恥骨結合上縁
|
|
|
産褥10日
|
|
腹壁から触れない
|
|
|
(産褥6週)
|
鶏卵大
|
|
|
|
臨床関連
-
[★]
- 英
- simple、plain、simply
- 関
- 単一、単一性、単純性、単味、明白、平地、単に、簡素、シンプル、簡便
[★]
- 英
- extirpation、resection
- 関
- 切除、切除術、摘出、摘除、摘除術、抜出術、核出術
[★]
- 英
- extirpation、resection、extirpate
- 関
- 切除、切除術、摘出術、摘除、摘除術
[★]
- 英
- surgery
- 関
- 外科、外科学、手術、外科術、外科手術