糖タンパク質
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/06/09 20:46:38」(JST)
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糖タンパク質(とうたんぱくしつ、glycoprotein)とは、タンパク質を構成するアミノ酸の一部に糖鎖が結合したものである。動物においては、細胞表面や細胞外に分泌されているタンパク質のほとんどが糖タンパク質であるといわれている。
タンパク質のアミノ酸の修飾では、アスパラギンに結合したもの(N結合型)とセリンやスレオニンに結合したもの(O結合型、ムチン型)の2種類が頻繁に観察される。
糖タンパク質に結合している糖鎖を成す糖の種類はそれほど多くなく、よく見られるものはグルコース、ガラクトース、マンノース、フコース、N-アセチルグルコサミン、N-アセチルガラクトサミン、N-アセチルノイラミン酸、キシロースなど7~8種程度である。構造様式もある程度限られており、その中のわずかな構造の違いが識別され、精密に認識されて様々な生命現象が制御されている。
糖タンパク質の例
- 黄体形成ホルモン
- 卵胞刺激ホルモン
- 甲状腺刺激ホルモン
- ヒト絨毛性ゴナドトロピン
- アビジン
- カドヘリン
- プロテオグリカン
- ムチン
関連項目
- 細胞外マトリックス
- 精子
- 透明帯
- 配糖体
- インフルエンザウイルス
- ガラクトース
- グルコサミン
- ペプチドグリカン
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 岡野 こずえ
- 山口医学 = Yamaguchi medical journal 64(1), 5-9, 2015-02
- … 微小細胞である.しかし,その内部のα顆粒には血小板由来増殖因子,β-トロンボグロブリン,von Willbrand(vWF)因子,濃染顆粒にはADP,ATP,セロトニンなど様々な物質を含んでいる.また血小板膜表面にはvWFの受容体の膜糖蛋白(GP)Ib/IX/V複合体やコラーゲンの受容体であるGPⅥなど特有の機能的GPが存在し,生体の止血機構に重要な役目を果たしている.一方,血小板は活性化し易く形態の変形や粘着・凝集を起こし,崩壊後に微細粒子(MP) …
- NAID 120005601210
- 血小板の血栓形成におけるvon Willebrand因子と糖蛋白Ibαの相互作用の生化学的役割
- Ju Lining,Zhu Cheng
- International review of thrombosis 9(3), 138-147, 2014-09
- NAID 40020218009
- 進行性の四肢脱力,呼吸不全を呈した抗ミエリン関連糖蛋白抗体関連脱髄性ニューロパチーの1例
- 結城 奈津子,吉岡 亮,堀尾 玲子 [他]
- 臨床神経学 = Clinical neurology 54(8), 671-674, 2014-08
- NAID 40020181143
Related Links
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- AGP、 α1-acid glycoprotein. 血漿中に50-100 mg/dl存在する、分子量44,100の タンパク質。外傷、外科手術、熱傷、心筋梗塞、腫瘍疾患、炎症性疾患(リウマチ、 クローン病など)、感染症時などに激増する急性期蛋白である。血清アルブミンと同様に 、血清中 ...
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★リンクテーブル★
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- 英
- tumor marker
- 同
- 生物学的腫瘍マーカー biological tumor marker、癌マーカー cancer marker、悪性腫瘍特異物質 tumor-specific antigen
肺癌の腫瘍マーカー
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陽性率(疾患があるときに陽性となる確率, 感度)
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肺癌
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備考
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扁平上皮癌
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腺癌
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小細胞癌
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その他の疾患
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CYFRA21-1
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57.5%*
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70-80%/73.1%*
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30-40%
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30-40%
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良性疾患:10-15%
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SCC
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○
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子宮頸癌、食道癌、皮膚癌
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CEA
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40-50%
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50-60%
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SLX
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70%*
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0.4
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肝硬変
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NSE
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10-30%
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70-90%
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proGRP
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70-90%/65.1%*
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NSEより上昇率が高く、特異性に優れる
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KL-6
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○
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肺腺癌、膵癌、乳癌で40-50%。間質性肺炎の補助診断
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無印:標準呼吸器病学 第1版 p.327。* 臨床検査学第32版 p.634
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臨床応用されている腫瘍マーカー (LAB.630)
肝癌関連 AFP, AFP-L3%, PIVKA-II
膵癌ならびにその他の消化器癌 CEA, CA19-9, Dupan-2, CA50, Span-1
肺癌 CEA, sialyl Lex-i (SLX), SCC, SYFRA21-1, NSE, ProGRP
婦人科悪性腫痩
子宮癌:SCC, CA125
卵巣癌:CA125, AFP, CEA, CA19-9, GAT
乳癌 :CA15-3, BCA225, CEA, NCC-ST-439
尿器科悪性腫壕
前立腺痛:PSA(γ-Sm), PAP
膀胱癌 :BTA, NMP22
神経内分泌腫療 NSE
広範な腫瘍に反応するマーカー
TPA, BFP, IAP
消化管悪性腫瘍マーカー
- CEA:胎児癌性蛋白。陽性率:(50-70%)大腸癌、胆道癌、膵癌。(40-60%)肺癌。(30-40%)胃癌。良性疾患でも上昇する(胆嚢炎、胆管炎、膵炎)。
- DU-PAN-2:2→3シアリルLec抗原を認識する抗体。陽性率:(70-80%)膵癌、(60-70%)胆道癌。Lea-b-の個体でも陽性になる。良性疾患でも上昇する(慢性肝炎、肝硬変、胆道炎症を伴う胆石症)。
- CA19-9:Leaの基本骨格にシアル酸が結合したもの。陽性率:(80-90%)膵癌。(70-80%)胆道癌。良性疾患でも上昇する((10-40%)閉塞性黄疸、慢性肝炎、肝硬変)。日本人の約7-10%に存在するフコース転移酵素が欠如したLea-b-の個体ではCA19-9は産生されない。
- SLX:Lexの基本骨格にシアル酸が結合したもの。陽性率:(高い)肺癌、卵巣癌。(50-60%)胆道癌、膵癌。
主な腫瘍マーカー CBT QB vol2 p.297
組織型別に有用な腫瘍マーカー(NEWエッセンシャル産科学・婦人科学 第3版 p.236)
上皮性腫瘍
漿液性腺癌: CA125 *1
粘液性腺癌: CA19-9 *2, CA72-4, CEA
胚細胞腫瘍
卵黄嚢腫瘍: AFP *3
絨毛癌: hCG
未分化胚細胞腫: LDH *4
悪性転化を伴う成熟嚢胞性奇形腫(扁平上皮癌) : SCC
性索間質性腫瘍(ホルモン)
顆粒膜細胞腫,莢膜細胞腫:工ストロゲン
Sertoli-間質性腫瘍, Leydig細胞腫(門細胞腫) :テストステロン
*1 上皮性腫瘍中で最も有用.類内膜腺癌,明細胞腺癌でも陽性を示す.子宮内膜症,炎症,妊娠初期も軽度-中等度上昇
*2 成熟嚢胞性奇形腫で陽性を示すことがある
*3 胎芽性癌,混合性腔細胞腫療でも陽性を示す
*4 非特異的
- also see →「生殖系チュートリアル症例2_プレゼン.ppt」
産婦人科において重要視される腫瘍マーカー
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- 子宮頚部扁平上皮癌から精製された蛋白質
- 早期癌でも比較的高い陽性率を示し、経過観察にも有用である。
- 一般に扁平上皮の存在する部位に広範な重症疾患存在すれば血中のSCCは上昇しうる
- 皮膚表面、唾液中に大量に存在し、採血時に複数回穿刺する事などによるコンタミネーションの可能性があります。
腫瘍マーカー 臓器別
- OLM.372改変
(略)
[★]
- 英
- glycoprotein GP
- 同
- 糖蛋白、糖蛋白質、糖タンパク、グリコプロテイン
[show details]
- 1. プロテオグリカン
- 2. ペプチドグリカン
- 3. グリコシル化タンパク
[★]
- 英
- glycoprotein hormone alpha subunit
- 関
- 糖タンパク質ホルモンαサブユニット
[★]
- 英
- glycoprotein hormone
- 関
- 糖タンパク
[★]
- 英
- white、leuko、leuco
- 関
- 白色、白人、ロイコ、白い