- 英
- glutamine, Gln, Q
- 同
- 2-アミノグルタルアミド酸 2-aminoglutaramic acid
- 関
- アミノ酸、グルタミン酸
- 極性。無電荷。
- グルタミン酸の側鎖上のカルボキシル基の代わりにアミド基が付いた形をしている。
- 側鎖:
-CH2-CH2-CO-NH2
WordNet
- the 17th letter of the Roman alphabet (同)q
- a crystalline amino acid occurring in proteins; important in protein metabolism
PrepTutorEJDIC
- (チェスの)queen
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/08/12 23:31:46」(JST)
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L-グルタミン |
|
|
|
別称
2-Amino-4-carbamoylbutanoic acid
|
識別情報 |
略称 |
Gln, Q |
CAS登録番号 |
56-85-9 |
PubChem |
738 |
ChemSpider |
718 |
UNII |
0RH81L854J |
EINECS番号 |
200-292-1 |
KEGG |
C00303 |
ChEMBL |
CHEMBL165351 |
IUPHARリガンド |
723 |
|
- InChI=1S/C5H10N2O3/c6-3(5(9)10)1-2-4(7)8/h3H,1-2,6H2,(H2,7,8)(H,9,10)
Key: ZDXPYRJPNDTMRX-UHFFFAOYSA-N
InChI=1/C5H10N2O3/c6-3(5(9)10)1-2-4(7)8/h3H,1-2,6H2,(H2,7,8)(H,9,10)
Key: ZDXPYRJPNDTMRX-UHFFFAOYAL
|
特性[1] |
化学式 |
C5H10N2O3 |
モル質量 |
146.14 g mol−1 |
融点 |
185–186 °C(分解)
|
水への溶解度 |
可溶 |
比旋光度 [α]D |
+6.5º (H2O, c = 2) |
特記なき場合、データは常温(25 °C)・常圧(100 kPa)におけるものである。 |
グルタミン (glutamine) はアミノ酸の一種で、2-アミノ-4-カルバモイル酪酸(2-アミノ-4-カルバモイルブタン酸)のこと。側鎖にアミドを有し、グルタミン酸のヒドロキシ基をアミノ基に置き換えた構造を持つ。酸加水分解によりグルタミン酸となる。略号は Gln あるいは Q で、2-アミノグルタルアミド酸とも呼ばれる。グルタミンとグルタミン酸の両方を示す3文字略号は Glx、1文字略号は Z である[2]。動物では細胞外液に多い。
極性無電荷側鎖アミノ酸、中性極性側鎖アミノ酸に分類される。蛋白質構成アミノ酸のひとつ。非必須アミノ酸だが、代謝性ストレスなど異化機能の亢進により、体内での生合成量では不足する場合もあり、準必須アミノ酸として扱われる場合もある。
目次
- 1 生化学
- 2 栄養学
- 2.1 利用
- 2.2 消化機能の補助
- 2.3 手術後の回復補助
- 3 出典
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
生化学[編集]
RNAのコドン CAA および CAG によってコードされる。窒素代謝においても重要であり、窒素固定で生成したアンモニアはグルタミン酸をグルタミンに変換することによって有機化合物として同化される。この変換を行う酵素はグルタミンシンターゼと呼ばれる。グルタミンは多くの化合物の生合成において窒素源として用いられ、これにはプリンやピリミジンなど、他のアミノ酸も含まれる。
生合成[編集]
グルタミン酸よりグルタミンシンテターゼ(グルタミン酸アンモニアリガーゼ、EC 6.3.1.2)の作用により合成される。
栄養学[編集]
利用[編集]
ウェイトリフティングやボディビルディング、および特に老人に多いが、筋肉に痙攣や痛みを起こした場合にサプリメントとして用いられる。主な目的は運動後や日常生活で消費されたアミノ酸の補給である。
グルタミンの過剰消費に関して研究がなされているが、これまでこれといった結論は出ていない。しかしながら、長時間に及ぶ運動やトレーニングの後にはグルタミンを補給することが推奨されているため、適量の摂取は健康に良いとされる。また、これは断食や怪我をしたとき、免疫不全症やがんにかかった場合にグルタミンが勧められる主な理由でもある。
グルタミンを摂取すると免疫細胞が増え、風邪をひきにくくなる。
消化機能の補助[編集]
いくつかの研究によってグルタミンの機能と効果が明らかにされており、グルタミンを添加した食餌と腸の機能、すなわち腸管の防御機能、腸細胞の増殖および分化、敗血症への感染率の減少を関連付ける証拠が提出されている。このような「洗浄」効果は腸がグルタミンを他のアミノ酸より速く吸収することに由来すると考えられており、内臓の状態を整えたい時にグルタミンを用いるのが良いとされる理由となっている[3]。
これらの効果はグルタミンを添加したものとしていない食餌をとった後の血漿濃度を比較した結果から発見された。しかし、グルタミンは「洗浄」作用・効果を持つと考えられてはいるが、様々な食品中に異なる濃度で含まれるため、臨床での効果がどの程度得られるかは不明である[3]。
手術後の回復補助[編集]
グルタミンには外科手術後の傷の回復期間を短縮する効果があることも知られている。腹腔部を手術した際、患者にグルタミンを含む高カロリー輸液を行うと入院の期間が短縮される。 臨床試験によって、グルタミンの投与を含む療法で処置を行うと窒素バランスが向上し、投与を行わなかった場合に比べ、顆粒球におけるシステイニルロイコトリエンの生成やリンパ球の回復、腸の透過率に向上が見られること、また副作用が無いことが明らかにされている[4]。
出典[編集]
- ^ Weast, Robert C., ed. (1981), CRC Handbook of Chemistry and Physics (62nd ed.), Boca Raton, FL: CRC Press, p. C-311, ISBN 0-8493-0462-8 .
- ^ 牛場大蔵監修 『最新医学略語辞典』 橋本信也ほか編集、中央法規出版、1993年12月20日、第2版、p.439。ISBN 4-8058-1149-8。
- ^ a b Boza, J. J.; Dangin, M.; Moennoz, D.; Montigon, F.; Vuichoud, J.; Jarret, A.; Pouteau, E.; Gremaud, G.; Oguey-Araymon, S.; Courtois, D.; Woupeyi, A.; Finot, P. A.; Ballevre, O. (2001). "Free and protein-bound glutamine have identical splanchnic extraction in healthy human volunteers". Am. J. Physiol. Gastrointest Liver Physiol. 281(1): G267-74. PMID 11408280 全文
- ^ Morlion, B. J.; Stehle, P.; Wachtler, P.; Siedhoff, H. P.; Koller, M.; Konig, W.; Furst, P.; Puchstein, C. (1998). "Total parenteral nutrition with glutamine dipeptide after major abdominal surgery". Ann. Surg. 227(2): 302-308. PMID 9488531
関連項目[編集]
- 食餌療法
- 消化器
- グルタミン酸
- グルタミン酸ナトリウム
外部リンク[編集]
- グルタミン - 「健康食品」の安全性・有効性情報 (国立健康・栄養研究所)
タンパク質を構成するアミノ酸 |
|
ヒトの必須アミノ酸 |
トリプトファン - リシン - メチオニン - フェニルアラニン - トレオニン - バリン - イソロイシン - ロイシン - ヒスチジン
|
|
ヒトの非必須アミノ酸 |
アラニン - アルギニン - アスパラギン - セリン - アスパラギン酸 - システイン - グルタミン - グルタミン酸 - グリシン - プロリン - チロシン
|
|
語句 |
アミノ酸合成 - アミノ酸の代謝分解 - アミノ酸発酵 - 必須アミノ酸 - ペプチド - コドン - GABA - ケト原性アミノ酸 - 糖原性アミノ酸
|
|
主要な生体物質
ペプチド - アミノ酸 - 核酸 - 炭水化物 - 脂肪酸 - テルペノイド - カロテノイド
テトラピロール - 補因子 - ステロイド - フラボノイド - アルカロイド - ポリケチド - 配糖体 |
|
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 臨床研究・症例報告 インフルエンザワクチン接種後に発症した抗NMDA型グルタミン酸受容体抗体陽性の急性辺縁系脳炎の1例
- 代謝型グルタミン酸受容体のアロステリックモジュレーター : 精神疾患治療薬への応用 (第5土曜特集 GPCR研究の最前線2016) -- (GPCR研究のあらたな基盤と視点)
- 活性型ビタミンB₆と安価な食材ヒエを用いた簡便な測定技術の開発
Related Links
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
マーズレン配合錠0.375ES
組成
成分・含量
- 1錠中アズレンスルホン酸ナトリウム水和物(水溶性アズレン)0.75mg
L-グルタミン247.5mg
添加物
効能または効果
下記疾患における自覚症状及び他覚所見の改善
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎
- マーズレン配合錠0.375ES:
通常成人1日6〜8錠を3〜4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
マーズレン配合錠0.5ES:
通常成人1日6錠を3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
マーズレン配合錠1.0ES:
通常成人1日3錠を3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
薬効薬理
====実験病態モデル
==
胃粘膜損傷モデルに対する抑制作用8)〜11)
- ラットを用いた各種胃粘膜損傷物質(タウロコール酸-塩酸、タウロコール酸-セロトニン、無水エタノール、アンモニア、アスピリン、インドメタシン及びジクロフェナク等)による胃粘膜障害を抑制する。
潰瘍治癒促進作用12)13)
- ラットを用いた酢酸による胃・十二指腸の潰瘍モデルにおいて、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物+L-グルタミンの併用投与群は、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物、L-グルタミンの各単独投与群に対して有意な治癒促進作用を認めた。また、ラットを用いた潰瘍の治癒遅延モデルに対して抑制作用を示す。
====作用機序
==
抗炎症効果14)
- 本剤の配合成分であるアズレンスルホン酸ナトリウム水和物は、炎症性粘膜に直接的に作用し、各種胃炎に効果を発揮するばかりでなく、胃炎・潰瘍の合併症に効果を発揮する。
組織修復促進作用
- ラットにおいて、アスピリン・インドメタシンによる胃粘膜内のヘキソサミン含量の減少を抑制する。11)
- イヌにおいて、L-グルタミンは胃粘膜上皮の構成成分であるヘキソサミンの生合成に関与している。15)また、L-グルタミンはグルコサミンの生成を促進する(in vitro)。16)
====血管新生促進作用13)
==
- ラット酢酸潰瘍モデルにおいて、潰瘍底の血管新生を促進する。
ペプシノゲン量減少作用17)
- ラットにおいて、本剤投与により胃粘膜内ペプシノゲン量を対照に比してpH2.0で約75%、pH3.5で約78%に減少させた。
有効成分に関する理化学的知見
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物
一般名
- アズレンスルホン酸ナトリウム水和物(水溶性アズレン)
化学名
- Sodium 1,4-dimethyl-7-isopropylazulene-3-sulfonate hemihydrate or hydrate
分子式
分子量
性状
- 暗青色の結晶又は結晶性の粉末で、におい及び味はない。メタノールにやや溶けやすく、水又は酢酸(100)にやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、無水酢酸、ジエチルエーテル又はヘキサンにほとんど溶けない。光により変化し、水溶液(1→200)のpHは6.0〜9.0である。
====L-グルタミン
==
一般名
化学名
- (2S)-2,5-Diamino-5-oxopentanoic acid
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末で、わずかに特異な味がある。ギ酸に溶けやすく、水にやや溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
水溶液(1→50)のpHは約5である。
★リンクテーブル★
[★]
- 76歳の女性。夕食後に突然激しい腹痛があり、 2時間後に搬入された。腹部手術の既往はない。意識は清明。体温35.7℃。脈拍124/分、不整。血圧80/50mmHg。呼吸数24/分。 SpO2 94%(room air)。腹部はやや硬く、全体に圧痛と軽度の腹膜刺激症状とを認めた。上腸間膜動脈塞栓症と診断し、直ちに開腹手術を施行した。手術所見ではTreitz靭帯の約120cm肛門側から回盲部までの小腸が壊死に陥っていた。
- この患者が術後に吸収障害をきたすと予想されるのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D055]←[国試_106]→[106D057]
[★]
- 英
- amino acid
- 関
- ケト原性アミノ酸、糖原性アミノ酸
定義
- L-アミノ酸、D-アミノ酸がある。一般的に生合成されるポリペプチドはL-アミノ酸を材料としている。D-アミノ酸は細菌が産生し、ごく短いペプチドとして特に、細胞壁に存在する。これはペプチダーゼによる分解を免れるためと言われている。D-アミノ酸を含むポリペプチドは、通常の翻訳経路で生合成されない。(FB.58)
- ケト原性:Leu, Lys
- 糖原性/ケト原性:Ile, Phe, Trp
- 糖原性:Met, Thr, Val, Arg, His
- ArgとHisは成長期に必要
- PriVaTe TIM HALL
一覧
分類
|
極性
|
電荷
|
名前
|
1
|
3
|
糖原性
|
ケトン原性
|
必須アミノ酸
|
分枝アミノ酸
|
|
pK1 α-COOH
|
pK2 α-NH2
|
pKR 側鎖
|
側鎖
|
疎水性アミノ酸
|
無
|
無
|
グリシン
|
G
|
Gly
|
|
|
|
|
|
2.35
|
9.78
|
|
―H
|
無
|
無
|
アラニン
|
A
|
Ala
|
|
|
|
|
|
2.35
|
9.87
|
|
―CH3
|
無
|
無
|
バリン
|
V
|
Val
|
|
|
○
|
○
|
|
2.29
|
9.74
|
|
―CH(CH3)2
|
無
|
無
|
フェニルアラニン
|
F
|
Phe
|
○
|
○
|
○3
|
|
|
2.2
|
9.31
|
|
―○C6H5
|
無
|
無
|
プロリン
|
P
|
Pro
|
|
|
|
|
|
1.95
|
10.64
|
|
αCとNH2の間に ―CH2CH2CH2-
|
無
|
無
|
メチオニン
|
M
|
Met
|
|
|
○2
|
|
|
2.13
|
9.28
|
|
―CH2CH2-S-CH3
|
無
|
無
|
イソロイシン
|
I
|
Ile
|
○
|
○
|
○
|
○
|
|
2.32
|
9.76
|
|
―CH(CH3)CH2CH3
|
無
|
無
|
ロイシン
|
L
|
Leu
|
|
○
|
○
|
○
|
|
2.33
|
9.74
|
|
―CH2CH(CH3)2
|
荷電アミノ酸
|
有
|
酸性
|
アスパラギン酸
|
D
|
Asp
|
|
|
|
|
|
1.99
|
9.9
|
3.9 β-COOH
|
―CH2COOH
|
有
|
酸性
|
グルタミン酸
|
E
|
Glu
|
|
|
|
|
|
2.1
|
9.47
|
4.07 γ-COOH
|
―CH2CH2COOH
|
有
|
塩基性
|
リシン
|
K
|
Lys
|
|
○
|
○
|
|
|
2.16
|
9.06
|
10.54 ε-NH2
|
側鎖のCH2は4つ ―-CH2CH2CH2CH2NH2
|
有
|
塩基性
|
アルギニン
|
R
|
Arg
|
|
|
○1
|
|
|
1.82
|
8.99
|
12.48 グアニジウム基
|
側鎖のCH2は3つ ―CH2CH2CH2-NH-C-(NH2)NH
|
極性アミノ酸
|
有
|
無
|
セリン
|
S
|
Ser
|
|
|
|
|
|
2.19
|
9.21
|
|
―CH2OH
|
有
|
無
|
スレオニン
|
T
|
Thr
|
○
|
○
|
○
|
|
|
2.09
|
9.1
|
|
―CH(CH3)OH
|
有
|
無
|
チロシン
|
Y
|
Tyh
|
○
|
○
|
|
|
|
2.2
|
9.21
|
10.46 フェノール
|
―CH2-φ
|
有
|
塩基性
|
ヒスチジン
|
H
|
His
|
|
|
○
|
|
|
1.8
|
9.33
|
6.04 イミダゾール基
|
―CH2-C3H3N2
|
有
|
無
|
システイン
|
C
|
Cys
|
|
|
|
|
|
1.92
|
10.7
|
8.37 -SH基
|
―CH2-SH
|
有
|
無
|
アスパラギン
|
N
|
Asn
|
|
|
|
|
|
2.14
|
8.72
|
|
―CH2-CO-NH2
|
有
|
無
|
グルタミン
|
Q
|
Gln
|
|
|
|
|
|
2.17
|
9.13
|
|
―CH2-CH2-CO-NH2
|
無
|
無
|
トリプトファン
|
W
|
Trp
|
○
|
○
|
○
|
|
|
2.46
|
9.41
|
|
―Indol ring
|
1 人体で合成できるが、不十分。
|
2 Cysが足らなければ、Metから合成することになる。
|
必須アミノ酸
参考
[★]
- 英
- ammonia
- 同
- NH3
- 関
- オルニチン回路
化学的性質
NH4+(aq) → NH3(aq) + H+
生体内でのアンモニア
- pH 7.4の環境下ではアンモニアはNH4+(aq)として存在しているものが多い。
産生部位
- 腸管:腸内細菌による産生(蛋白質・アミノ酸の分解)、ウレアーゼ産生菌からの産生
- 筋肉:末梢組織で発生したアンモニア + (キャリアーとしての)グルタミン酸 → グルタミン。血行性に腎臓に移動し、アンモニアに戻され、オルニチン回路に入る。
- 腎臓:血行性に運ばれた or 原尿として排泄されたグルタミンを材料としてアンモニアが産生されそのまま尿として排泄
- 肝臓:アミノ酸の分解によるアンモニア産生
産生系路
排泄
- 肝臓ミトコンドリアでアンモニアと重炭酸イオン、さらにATPよりカルバモイルリン酸が産生され、これとオルチニンが反応してシトルリンとなり、オルニチン回路に入る。ここで、尿素が産生され、血行性に腎臓に輸送され、尿として排泄される。
- 近位尿細管に存在する上皮細胞内でグルタミンからアンモニアが生成される。アンモニアは分泌されたH+と結合してNH4+のかたちで尿中に排泄される(SP.812)
血中アンモニア濃度を下げる治療
- ラクツロース、非吸収性抗菌薬(カナマイシン、ネオマイシン)、蛋白摂取制限
臨床検査
基準範囲
- 血漿アンモニアN 12-66ug/dl
- 血漿アンモニア 15-80ug/dl
異常値をきたす疾患
- LAB.509
-
- 重症肝疾患:劇症観念、重症肝硬変、進行肝癌
- 門脈圧亢進症:肝硬変、特発性門脈圧亢進症、肝外門脈閉塞症、原発性胆汁性肝硬変、日本住血吸虫症、バッド・キアリ症候群
- その他:尿毒症、ショック、ライ症侯群
- 薬物:バルプロ酸ナトリウム、鎮静薬など
測定上の注意
- LAB.509,510
- 赤血球と血漿のアンモニア含有比は2.8:1であり、溶血時や血液放置時には正誤差となりうる
- 放置:血液からCO2が失われるにつれて、蛋白や非アンモニアN化合物からアンモニアが生成する。
- → 凝固剤を用いて採血した場合は直ちに氷冷して血漿分離し、30分以内に測定する!
[★]
- 英
- L-glutamine
- 商
- アズクレニンS配合、アズレミン配合、アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミン配合、アミグランド輸液、アンスロビンP500、イムノブラダー、エピサネートG配合、おたふくかぜ生ワクチン、グリマック配合、グロリアミン、グロリアミン配合、セダガストン配合、トーワズレン配合、はしか生ワクチン、はしか風しん混合生ワクチン、パラプロスト配合、プロテアミン12、プロテアミン12X、ポドニンS配合、マーズレンS配合、マーズレン配合、メサドリンS配合、ヨウズレンS配合、ルフレン配合、乾燥BCGワクチン、乾燥はぶ抗毒素、乾燥まむし抗毒素、乾燥弱毒生風しんワクチン、乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン、アンコーマ、複合エピサネートG
- 関
- グルタミン
[★]
[★]
[★]
- 英
- L-glutamic acid、L-glutamate
- 関
- グルタミン酸、L-グルタミン酸塩、D-グルタミン酸
[★]
- 英
- pyroglutamate hydrolase
- 関
- ピログルタミン酸ヒドロラーゼ
[★]
- 英
- transglutaminase
- 関
- トランスグルタミナーゼ
[★]
- 英
- glutamine synthase
- 関
- グルタミン合成酵素