- 英
- meconium
概念
- 胎児や出生後まもない新生児から排泄される便。
- ほとんどの場合、出生12時間以内に見られる。
胎便に含まれるもの
- NGY.283
- 嚥下した羊水中のうぶ毛、胎脂、上皮細胞などの未消化物、消化管分泌物、胆汁
消化器の発生との関連
- 妊娠3ヶ月末から羊水嚥下運動が見られ、妊娠8ヶ月頃には消化器機能はほぼ完成。(NGY.283)
- 妊娠10週には消化管の蠕動が開始され、妊娠20週頃には胎便を生成する。(QB.P-190)
臨床関連
WordNet
- thick dark green mucoid material that is the first feces of a newborn child
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 4.極低出生体重児の手術:胎便病と壊死性腸炎の治療方針について(一般演題,第77回日本小児外科学会東北地方会)
- S3-7.当科における胎便関連性腸閉塞症(meconium related ileus:MRI)の検討(シンポジウム3「MRI(胎便関連性腸閉塞症)の治療戦略」,低出生体重児の外科,第27回日本小児外科学会秋季シンポジウム)
Related Links
- 胎便の排泄が遅れたり、完全に排泄されない場合は新生児黄疸や胎便吸引症候群など の様々な危険があります。新生児は尿や便を排泄するだけで、かなりの体力を消耗し ますが、最初は回数と内容に注意してみましょう。
- 何らかの原因で仮死状態や呼吸困難な状態に陥ると、腸の働きが活発になって肛門の 筋肉が緩みます。その為、通常は出生後に排泄されるべき胎便が羊水内に排泄されて しまいます。
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★リンクテーブル★
[★]
- 日齢1の新生児。在胎40週日、出生体重 2,594gで、正常分娩で出生した。Apgarスコアは8点(1分)、9点(5分)。出生12時間後から嘔吐が出現し、出生から24時間経っても胎便の排泄がなく、胆汁性嘔吐を認めたためNICUに搬入された。体重 2,400g。体温 37.6℃。心拍数 40/分、整。血圧 70/40mmHg。呼吸数 52/分。SpO2 99%(room air)。このときの腹部所見(別冊No.4A)及び胸腹部エックス線写真(臥位)(別冊No.4B)を別に示す。血液所見:Hb 19.4g/dL、白血球 11,600、血小板 35万。血液生化学検査:尿素窒素 17mg/dL、クレアチニン 1.3mg/dL、総ビリルビン 9.4mg/dL。経鼻胃管を挿入するとともに、輸液を開始した。
- 次に行うべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113C033]←[国試_113]→[113C035]
[★]
- 生後4日の新生児。在胎40週、 2,960gで出生した。生後24時間は胎便排泄がなかったため、グリセリン浣腸を行ったところ、暗緑色の胎便が排出された。その後、移行便の排泄がなく、次第に腹部が膨隆してきた。昨日から胆汁性の嘔吐を認めるようになった。腹部エックス線写真(別冊No. 24)を別に示す。
- 診断に有用なのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D054]←[国試_106]→[106D056]
[★]
- 出生直後の男児。在胎 39週、 2,850 gで出生した。 Apgarスコアは 8点 ( 1分 )、10点 ( 5分 )。出生前の胎児超音波検査で異常を指摘されたことはない。顔貌は正常。尿中に胎便が認められた。会陰部の写真 (別冊 No. 18)を別に示す。
- まず行うべき治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108A043]←[国試_108]→[108A045]
[★]
- 生後1日の新生児。在胎39週、3,010gで出生した。生後5分のApgarスコアは8点であった。糖水を与えた後で少量の嘔吐が2回認められた。生後20時間で排泄された便の写真(別冊No.5)を別に示す。
- この便から考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107G043]←[国試_107]→[107G045]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
[★]
- a 暗緑色である。
- b 大腸菌が含まれている。
- c 羊水中に含まれている。
- d 胎児の肺にとって有害である。
- e 生後3日を過ぎてから排泄される。
[正答]
※国試ナビ4※ [104B028]←[国試_104]→[104B030]
[★]
- a 熱量が高い。
- b 乳糖を多く含む。
- c 胎便の排泄を促す。
- d 蛋白質を多く含む。
- e 免疫物質を多く含む。
[正答]
※国試ナビ4※ [105E037]←[国試_105]→[105E039]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [099D061]←[国試_099]→[099D063]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098G050]←[国試_098]→[098G052]
[★]
- (1) 肺胞の痙性
- (2) 肝内造血
- (3) 尿の生成
- (4) 胎便の形成
- (5) 音刺激による心拍数の増加
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 英
- neonate
- 同
- 新産児 newborn
- 関
- 胎児 fetus,乳児 infant
- neonatal, newborn, newborn animal, newborn infant
定義
- 早期新生児期:出生後1週未満
- 後期新生児期:7日から28日未満
出生後にみとめられるもの
- 098G051
- 吸啜反射:出生時より
- 胎便:出生直後-3日頃
- 生理的黄疸:出生後2-3日に出現。出生後4-6日にピーク ← 出生時~出生後24時間内の黄疸は病的
- 生理的体重減少:出生後3-4日で最大。
- 臍帯の脱落:出生後5-7日
解剖
生理
腎機能
免疫
- 細胞性免疫>液性免疫
- 在胎26-33週に移行した母体のIgGによる受動免疫で感染から防御している。
- 出生後5ヶ月で消失
血液
- Ht:50-55%:生後細胞外液の喪失に伴い上昇、8日で生後の値にもどり、3ヶ月に最も低くなる。
- Hb:17-19g/dL
- 白血球:9,000-30,000/mm3
- 血小板:10-28万/mm3 (SPE.74)
身体所見
身体の大きさ
- QB.P-329
- 前後径、肩幅:11cm
- 大横径、小斜径、殿幅:9cm
- 体重:3300g
- 頭囲:33cm
- 胸囲:33cm
呼吸器
- SPE.78
- 腹式呼吸
- 呼吸数:40-50/分 (早産児ではこれより早く、5-10秒の呼吸停止を挟む呼吸)
- 聴診:呼吸音は胸壁が薄いためよく聴取され、高調である。
経過観察できる所見
- QB.O-76改変
診察箇所と疑われる疾患
- SPE.77
出生体重による分類
- 高出生体重児 high birth weight infant
- 巨大児 giant baby : 4000g以上
- 超巨大児 exceptionally large baby : 4500g以上
- 正出生体重児 normal birth weight infant :2500g以上、4000g未満
- 低出生体重児 low birth weight infant : 2500g未満
- 極低出生体重児 very low birth weight infant : 1500g未満
- 超低出生体重児 extremely low birth weight infant : 1000g未満
身長、体重による区分
- SPE.48
- 日本での定義/体重のみで評価
- light for gestational age infant / light for dates infant : 体重が10パーセンタイル未満の児
- apropriate for gestational age infant AGA infant : 体重が10パーセンタイル以上の児 かつ 体重が90パーセンタイル未満の児
- heavy for gestational age infant :体重が90パーセンタイル以上の児
- 参考1
- 体重による評価
- light for date LFD
- appropriate for date AFD
- hearve for date
- 参考1
- 身長と体重による評価
- small for date SFD / small for gestational age SGA
- large for date? LFD? / large for gestational age? LGA?
成熟新生児の身体所見
- 参考2 G10.M235 SPE.78 など
- 大泉門は開存(4x4cm)しており、小泉門は小さい
- 産瘤(経腟分娩による場合)
- 頭頂部方向に長く変形(児が後頭位であって、経腟分娩により出生した典型的な場合)
- 骨重積(産瘤、頭部変形、骨重積は2日程度で戻る)(経腟分娩による場合)
- 頭髪の長さは2cm前後
- 耳介の巻き込み
- 面疱は鼻に限局
- うぶ毛は背中、肩甲部に限局 ← 未成熟の場合、うぶ毛は多い
- 皮膚は厚く、血管は透けない
- 足底にしわを認める ← 未成熟の場合、しわは少ない
- 四肢に浮腫を認めない
- 関節屈曲部に胎脂が残る
新生児と疾患
在胎週数と疾患
参考
- 1. C.産婦人科検査法 14.胎児発育・児体重推定 - 日産婦誌59巻6号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/59/5906-168.pdf
- http://www.hogarakana.jp/study/index.php?ID=55
国試
[★]
- 英
- meconium plug syndrome
- 関
- 浣腸、胎便
[★]
- 英
- meconium aspiration syndrome MAS
- 関
- 胎便吸引、胎便
概念
- 胎便の肺内への吸引による生じる呼吸障害である。胎児が子宮内で低酸素状態に暴露されることで胎便が排泄され、またあえぎ呼吸が引き起こされ胎便を吸引して生じる。低酸素状態に対する反応性は早産児では発達していないため、正期産児、特に過期産児に多く見られる。 (SPE.102)
病因
病型
疫学
病態
- → 腸蠕動の亢進、肛門括約筋の弛緩 → 羊水内排便
- → あえぎ呼吸 → 胎便の気管内への吸引 → 胎便による肺サーファクタントの不活性化・気道の閉塞と炎症 → 無気肺・肺気腫
症状
合併症
- air leak(気胸、気縦隔など), 新生児遷延性高血圧症 PPHN
検査
胸部X線写真
呼吸窮迫症候群
|
肺胞の拡張不全、網状顆粒状陰影、気管支透亮像、すりガラス状陰影
|
一過性多呼吸
|
肺野全体の透亮像低下(呼吸窮迫症候群より軽度)、肺尖部の高透過性
|
胎便吸引症候群
|
胎便による全肺野の炎症像(斑状、まだら状の不透亮像)
|
診断
治療
予後
予防
[★]
- 英
- meconium ileus
- 同
- 胎便イレウス、胎便性腸閉塞症、メコニウムイレウス、
- 関
- 嚢胞性線維症、先天性嚢胞、胎便
[show details]
概念
参考
- http://mymed.jp/di/vva.html
- 2. CYSTIC FIBROSIS; CF; CF
- 原疾患として嚢胞性線維症が存在
- http://omim.org/entry/219700
[★]
- 英
- meconium peritonitis
- ラ
- meconium peritonitis
- 関
- 先天性腸閉塞症
[★]
- 英
- meconium aspiration
- 関
- 胎便吸引症候群
[★]
- 英
- stool
- 関
- 大便、糞便
便→疾患
- 緑色ミートソース様便:サルモネラ腸炎
- クリーム色がかった緑色水様便:MRSA腸炎
疾患→便