- 関
- 抗ヒト胸腺細胞抗体
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甲状腺ホルモンの前駆体である「サイログロブリン」とは異なります。
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抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン(こうヒトきょうせんさいぼうウサギめんえきグロブリン)とは、ウサギの抗ヒト胸腺細胞グロブリン(ATG)製剤である。再生不良性貧血の治療や臓器移植後の拒絶反応の抑制(ステロイド剤の効果が不充分な場合等)に用いられる。日本においてはサノフィ株式会社がサイモグロブリンとして販売を行っている。
効能・効果
- 再生不良性貧血(中等度以上)
- 造血幹細胞移植の 前治療 / 移植後の急性移植片対宿主病
- 臓器移植後の急性拒絶反応(腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植)
小児または成人に対する臓器移植後の拒絶反応治療への適応は、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」にて要請され、2014年9月に承認された[1]。
禁忌
- 本投与に先立って試験投与(0.1バイアルを1時間以上掛けて点滴静注投与)した際に、ショック状態等の過敏症が現れた患者
- 重症感染症(肺炎、敗血症等)のある患者
- 妊婦
- 弱毒生ワクチンを投与中の患者
原則禁忌
特に必要とする場合に限り慎重に投与する。
- ウサギ血清製剤の投与歴のある患者
- ウイルス感染症・細菌感染症・真菌感染症の患者(感染症の治療を優先する。)
慎重投与
- アレルギー素因・薬物過敏症の既往歴のある患者
- 肝障害・腎障害・心疾患のある患者
副作用
重大な副作用に、ショック、アナフィラキシー(0.4%)、重度のinfusion reaction(サイトカイン放出症候群を含む)、感染症(肺炎、敗血症等)(11.2%)、発熱性好中球減少症、進行性多巣性白質脳症(PML)、BKウイルス腎症、間質性肺炎(2.1%)、血小板減少(31.0%)、白血球減少、出血傾向、重篤な肝障害(6.2%)、リンパ増殖性疾患(1.2%)がある。
出典
- ^ “【第II回開発要望】医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議での検討結果を受けて開発企業の募集又は開発要請を行った医薬品のリスト”. 厚生労働省 (2015年8月1日). 2015年9月24日閲覧。
参考文献
サイモグロブリン点滴静注用25mg 添付文書 (Report). (2014-09). http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6399423F1026_2_03/ 2015年9月24日閲覧。.
UpToDate Contents
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- 1. 肺移植後の免疫抑制の導入induction immunosuppression following lung transplantation [show details]
…with the use of alemtuzumab . The anti-lymphocyte/anti-thymocyte globulins are polyclonal immunoglobulin preparations created from horses (horse antithymocyte globulin, equine ATG, eATG, Atgam) or rabbits …
- 2. 成人における再生不良性貧血の治療treatment of aplastic anemia in adults [show details]
…without eltrombopag. Eltrombopag dosing and schedule are described above. IST uses horse anti-thymocyte globulin (ATG), cyclosporin A (CsA), and glucocorticoids; if horse ATG is not available, we use rabbit …
- 3. 先天性角化異常症とその他の短縮テロメア症候群dyskeratosis congenita and other short telomere syndromes [show details]
…mitigate the risks of GVHD in patients with DC. This may be done in vivo (with alemtuzumab or anti-thymocyte globulin) or ex vivo (prior to graft infusion). Alternatives for those who do not have access to…
- 4. 造血細胞移植のための前処置療法preparative regimens for hematopoietic cell transplantation [show details]
…regimen combines total lymphoid irradiation (TLI, 8 to 12 cGy) administered over 11 days with anti-thymocyte globulin (ATG; 1.25 mg/kg) administered over five days. In this approach, TLI and ATG appear to alter …
- 5. 再生不良性貧血:発症機序、臨床症状、診断aplastic anemia pathogenesis clinical manifestations and diagnosis [show details]
…disorder should also be considered in adults with AA who fail to respond to treatment with anti-thymocyte globulin (ATG). The differential diagnosis of AA includes other causes of pancytopenia, such as …
Japanese Journal
- 肺移植後ステロイド抵抗性急性拒絶反応に対する抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリンの効果 (特集 肺移植における周術期・遠隔期の課題) -- (感染・拒絶反応・循環の管理)
- 苅部 陽子,伊藤 祥之,西平 守道,井上 尚,荒木 修,前田 寿美子,小林 哲,千田 雅之
- 胸部外科 = The Japanese journal of thoracic surgery 69(11), 906-909, 2016-10
- NAID 40020967950
- 抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン(サイモグロブリン<sup>®</sup>)
- 抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン (医薬品・医療機器等安全性情報(No.279)) -- (重要な副作用等に関する情報)
Related Links
- 総称名 サイモグロブリン 一般名 抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン 欧文一般名 Anti-human Thymocyte Immunoglobulin,Rabbit 製剤名 抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン 薬効分類名 免疫抑制剤 薬効分類番号 6399 ATCコード L04AA04
- 2008年9月12日、生物由来の免疫抑制薬である抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン(商品名:サイモグロブリン点滴静注用25mg)が薬価収載された。近く発売される予定である。適応は「(1)中等症以上の再生不良性貧血、(2)造血幹 ...
- 再生不良性貧血のATG療法 1.ATGとは 2.ATG療法のメカニズム 3.ATG療法の実際 4.ATG療法の副作用 5.ATG療法の効果 6.ATG療法後の再発に対するATG再投与 1.ATGとは ATGとは抗胸腺細胞グロブリンすなわちantithymocyte globulinの ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
サイモグロブリン点滴静注用25mg
組成
有効成分:1バイアル中の分量
- 抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン:25mg
備考:ウサギ血液由来
添加物:1バイアル中の分量
- グリシン:50mg
D-マンニトール:50mg
ポリソルベート80:2.5mg
塩化ナトリウム:10mg
pH調節剤2成分
効能または効果
○中等症以上の再生不良性貧血
○造血幹細胞移植の前治療
○造血幹細胞移植後の急性移植片対宿主病
○下記の臓器移植後の急性拒絶反応の治療
○中等症以上の再生不良性貧血の場合
- 本剤は下記の重症度基準による中等症以上の再生不良性貧血患者に使用すること。
再生不良性貧血の重症度基準
- (厚生労働省特定疾患特発性造血障害調査研究班基準(平成16年度修正))1)
最重症
- 好中球200/μL未満に加えて、以下の1項目以上を満たす
- 網赤血球 20,000/μL未満
- 血小板 20,000/μL未満
重症
- 網赤血球 20,000/μL未満
- 好中球 500/μL未満
- 血小板 20,000/μL未満
やや重症
- 以下の2項目以上を満たし、定期的な赤血球輸血を必要とする
- 網赤血球 60,000/μL未満
- 好中球 1,000/μL未満
- 血小板 50,000/μL未満
- 注)定期的な赤血球輸血とは毎月2単位以上の輸血が必要なときを指す。
中等症
- 網赤血球 60,000/μL未満
- 好中球 1,000/μL未満
- 血小板 50,000/μL未満
軽症
○造血幹細胞移植後の急性移植片対宿主病の場合
- ステロイド療法によっても十分な効果が得られない場合にのみ適用を考慮すること。
○臓器移植後の急性拒絶反応の治療の場合
- 本剤は、原則としてステロイド療法で十分な治療効果が得られない場合に使用すること。
○中等症以上の再生不良性貧血
- 通常、1日1回体重1kgあたり抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリンとして2.5〜3.75mgを、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液500mLで希釈して、6時間以上かけ緩徐に点滴静注する。投与期間は5日間とする。
○造血幹細胞移植の前治療
- 通常、1日1回体重1kgあたり抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリンとして2.5mgを、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液500mLで希釈して、6時間以上かけ緩徐に点滴静注する。投与期間は造血幹細胞移植5日前より4日間とする。
○造血幹細胞移植後の急性移植片対宿主病
- 通常、1日1回体重1kgあたり抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリンとして2.5〜3.75mgを、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液500mLで希釈して、6時間以上かけ緩徐に点滴静注する。投与期間は5日間とする。
○臓器移植後の急性拒絶反応の治療
腎移植の場合
- 通常、1日1回体重1kgあたり抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリンとして1.5mgを、1バイアル(抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリンとして25mg)あたり、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液50mLで希釈して、6時間以上かけ緩徐に点滴静注する。投与期間は7〜14日間とする。
肝移植、肺移植、膵移植及び小腸移植の場合
- 通常、1日1回体重1kgあたり抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリンとして1.5mgを、1バイアル(抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリンとして25mg)あたり、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液50mLで希釈して、6時間以上かけ緩徐に点滴静注する。投与期間は最大14日間とする。
心移植の場合
- 通常、1日1回体重1kgあたり抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリンとして1.5〜2.5mgを、1バイアル(抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリンとして25mg)あたり、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液50mLで希釈して、6時間以上かけ緩徐に点滴静注する。投与期間は最大14日間とする。
- アナフィラキシー等の過敏症状を起こすことがあるので、使用に際しては、十分な問診を行うとともに、あらかじめ本剤の試験投与を行うこと。
試験投与は通常、本剤1バイアルを日局注射用水5mLにて溶解後、その0.5mL(抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリンとして2.5mg)を100mLの生理食塩液で希釈して、1時間以上かけて点滴静注する。試験投与中は医師が患者の状態を十分に観察し、安全性を確認すること。
- 本剤又は他のウサギ血清製剤の投与歴のある患者に本剤をやむを得ず再投与する際には、投与に先立って、本剤に対する抗体の有無を確認する等、必要な処置を講じた上で、医師の十分な観察のもと投与すること。
- 臓器移植後の急性拒絶反応の治療に本剤を投与する際には、血小板を含む全血算値に十分注意し、以下に示す減量基準等を参考に、適切な処置を行うこと。
- 血小板数が50,000〜75,000/mm3又は白血球数が2,000〜3,000/mm3の場合、本剤の減量を考慮すること。
- 持続的で重度の血小板減少症(<50,000/mm3)又は白血球減少症(<2,000/mm3)が認められた場合、本剤の投与中止を考慮すること。
- 心移植後の急性拒絶反応の治療において、1.5mg/kgよりも高用量を投与する期間は、過度の免疫抑制状態の持続を避けるため、5日間までを目安にすること。
慎重投与
- 薬物過敏症の既往歴のある患者
- アレルギー素因のある患者
- 肝障害のある患者[肝機能を悪化させるおそれがある。]
- 腎障害のある患者[腎機能を悪化させるおそれがある。]
- 心疾患のある患者[心機能を悪化させるおそれがある。]
重大な副作用
ショック(頻度不明注))、アナフィラキシー(0.4%)
- ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので観察を十分に行い、呼吸困難、血圧低下、頻脈等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重度のinfusion associated reaction(サイトカイン放出症候群を含む)(頻度不明注))
- 重度のinfusion associated reaction(サイトカイン放出症候群を含む)があらわれ、重篤な心障害や肺障害(心筋梗塞、急性呼吸窮迫症候群、肺水腫)に至ることがあるので、発熱、悪寒、呼吸困難、悪心、嘔吐、下痢、頻脈、低血圧、高血圧、倦怠感、発疹、頭痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
感染症(肺炎、敗血症等)(11.2%)
- ウイルス(アデノウイルス、サイトメガロウイルス、ヘルペス等)、細菌、真菌(アスペルギルス等)等による重篤な感染症があらわれることがある。また、免疫抑制剤を投与されたB型又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎やC型肝炎の悪化があらわれることがある。本剤を投与する場合は観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
発熱性好中球減少症(頻度不明注))
- 発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明注))
- 進行性多巣性白質脳症(PML)があらわれることがあるので、本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合は、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
BKウイルス腎症(頻度不明注))
- BKウイルス腎症があらわれることがあるので、このような場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(2.1%)
- 間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線検査異常等が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血小板減少(31.0%)、白血球減少(頻度不明注))
- 血小板減少、白血球減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行い、異常が認められた場合には投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
出血傾向
- 脳出血(1.7%)、下血、胃腸出血(いずれも1.2%)、くも膜下出血、肺出血、肺胞出血(いずれも0.4%)等の出血があらわれることがあるので、臨床症状を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重篤な肝障害(6.2%)
- AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う重篤な肝障害があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行う等、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
リンパ増殖性疾患(1.2%)
- リンパ増殖性疾患があらわれることがあるので、発熱、リンパ節腫大等が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序
- 本剤は、 T細胞表面抗原(CD2、CD3、CD4、CD5、CD7、 CD8、CD25、TCRαβ)並びに白血球表面抗原(CD11a)に対し親和性を示した4,5)。また、ヒトリンパ球細胞傷害性試験において補体存在下リンパ球を溶解させた6)。以上のことから、本剤は、ヒトT細胞表面抗原に結合し、補体依存性の細胞傷害を惹起させることにより、再生不良性貧血並びにGVHDに関与しているT細胞を減少させ、その結果これらの疾患に対して効果を示すと考えられる。
免疫抑制作用
ヒトリンパ球細胞傷害性試験(in vitro)6)
- ヒトリンパ球に対する補体依存性の細胞傷害性を検討した結果、本剤約20μg/mLは陰性対照と比較してリンパ球の溶解を25%増加させた。
E-ロゼット形成阻止作用(in vitro)6)
- ヒトリンパ球を用いたE-ロゼット形成阻止作用を検討した結果、本剤約15μg/mLは陰性対照と比較してE-ロゼット形成を50%抑制した。
サルにおける皮膚移植片生着延長試験(in vivo)6)
- 本剤(25mg/匹)は、サルにおける皮膚移植片が拒絶されるまでの日数を延長させ、in vivoでの拒絶反応を抑制した。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- 抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン
(Anti-human Thymocyte Immunoglobulin, Rabbit)
本 質
- ヒトの胸腺細胞を抗原とし、ウサギを免疫して得られた抗血清から分離精製されたポリクローナル抗体で、免疫グロブリンGに属するたん白質
分子量
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- anti-human thymocyte immunoglobulin
- 関
- 免疫抑制薬、再生不良性貧血。抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン、抗ヒト胸腺細胞ウマ免疫グロブリン
[★]
抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン
- 関
- その他の生物学的製剤
[★]
- 英
- immunoglobulin, Ig
- 同
- 抗体
- 商
- HBグロブリン、ヴェノグロブリン、ガンマーグロブリン、ガンマガード、ガンマグロブリン、グロブリン、グロベニン-I、サイモグロブリン、サングロポール、ゼットブリン、テタノセーラ、テタノブリン、テタノブリンIH、はぶ抗毒素、ヒスタグロビン、ベニロン-I、ヘパトセーラ、ヘブスブリン、ヘブスブリンIH、ポリグロビン、まむし抗毒素、抗Dグロブリン、抗D人免疫グロブリン、抗HBs人免疫グロブリン、破傷風グロブリン
- 関
- 免疫、T細胞受容体、リンパ球抗原受容体
- IgM、IgD、IgG、IgA、IgE
構造
- H鎖とL鎖からなり、Igドメインをそれぞれ4つ(IgMとIgEは5つ)、2つもつ。
胎児の免疫グロブリン
- 胎児は母胎より免疫グロブリンをもらうが、生後六ヶ月で消失する (標準予防策実践マニュアル 南江堂 第2刷 p.12)
- 自分で抗体を作る能力は3-6歳で完成する (標準予防策実践マニュアル 南江堂 第2刷 p.12)
免疫グロブリンの特性 (IMM.161)
抗体
|
IgG1
|
IgG2
|
IgG3
|
IgG4
|
IgM
|
IgA1
|
IgA2
|
IgD
|
IgE
|
重鎖
|
γ1
|
γ2
|
γ3
|
γ4
|
μ
|
α1
|
α2
|
δ
|
ε
|
分子量
|
146
|
146
|
165
|
146
|
970
|
160
|
160
|
184
|
188
|
補体活性化(古典的経路)
|
++
|
+
|
+++
|
-
|
++++
|
-
|
-
|
-
|
-
|
補体活性化(代替経路)
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
+
|
-
|
-
|
-
|
胎盤通過
|
+++
|
+
|
++
|
±
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
食細胞FcRへの結合
|
+
|
-
|
+
|
±
|
-
|
+
|
+
|
-
|
+
|
肥満細胞・好塩基球への結合
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
+++
|
staphylococcal Protein Aとの反応性
|
+
|
+
|
±
|
+
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
免疫グロブリンの遺伝子再構成 (IMM.144)
多様性の獲得機構
- 多数のV遺伝子
- VJとJDV遺伝子の組み換え
- 組み換え時の不正確性(塩基欠損、付加、N塩基)(CDR3)
- 体細胞突然変異(CDR1,CDR2)
- H鎖とL鎖の組み合わせ
シグナル伝達
基準値
- 小児基準値研究班(編):日本人小児の臨床検査基準値。日本公衆衛生協会、1997
- SPE.704
|
IgG
|
IgA
|
IgM
|
♂
|
♀
|
♂
|
♀
|
♂
|
♀
|
1ヶ月
|
400 ~ 1030
|
ー ~ 24
|
21 ~ 96
|
6ヶ月
|
290 ~ 950
|
8 ~ 50
|
46 ~ 176
|
1歳
|
460 ~ 1220
|
470 ~ 1210
|
16 ~ 128
|
14 ~ 98
|
57 ~ 260
|
81 ~ 314
|
3歳
|
530 ~ 1340
|
540 ~ 1340
|
25 ~ 174
|
22 ~ 150
|
63 ~ 279
|
86 ~ 332
|
6歳
|
630 ~ 1490
|
650 ~ 1530
|
45 ~ 258
|
38 ~ 238
|
72 ~ 305
|
92 ~ 353
|
12歳
|
750 ~ 1660
|
790 ~ 1740
|
71 ~ 352
|
63 ~ 373
|
72 ~ 306
|
100 ~ 380
|
成人
|
680 ~ 1620
|
84 ~ 438
|
380 ~ 1620
|
臨床関連
免疫グロブリンの量的変化による疾患
[★]
- 英
- immunity, immune
- 関
- 免疫系
免疫の種類 (PT.246-251)
T細胞の種類
ヘルパーT細胞の種類
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3
[★]
- 英
- globulin (Z)
- 商
- ヴェノグロブリン、ガンマーグロブリン、ガンマガード、ガンマグロブリン、グロブリン、グロベニン、サイモグロブリン、サングロポール、ゼットブリン、テタノセーラ、テタノブリン、テタノブリンIH、ヒスタグロビン、ベニロン、ヘパトセーラ、ヘブスブリン、ヘブスブリンIH、ポリグロビン、乾燥HBグロブリン、乾燥はぶ抗毒素、乾燥まむし抗毒素、抗Dグロブリン、抗D人免疫グロブリン、抗HBs人免疫グロブリン、破傷風グロブリン
- 関
- アルブミン、フィブリノーゲン
機能 (PT.234)
- α1-グロブリン
- α2-グロブリン
- ビタミンやホルモンを運搬
- α2-グロブリンの一種であるハプトグロビンは溶血により生じたヘモグロビンを捕捉し、尿細管の閉塞を防ぐ
- βグロブリン
- γグロブリン
[★]
- 英
- thymus (M)
機能
-
- 正の選択:自己のMHC+自己ペプチドに結合できるT細胞のみ生存
- 負の選択:自己のMHC+自己ペプチドに強く結合するT細胞は死滅
解剖
- 頚の下部と上縦隔の上方に位置する (M.97)
- 胸骨柄の後方にあり、前縦隔の中で心膜の前方に伸びる (M.97)
血管の分布
リンパの分布
発生 L.337
組織学
特徴
細胞
-
-