- 英
- physiological jaundice
- 関
- 黄疸。新生児黄疸 neonatal jaundice
概念
- 新生児にみられる黄疸
- 生後2-3日頃より始まり、10-14日で消失。
- ピークは4-5日である。(097G053)
原因
- SPE.74
- 1. 生理的多血症(Ht 50-55%)
- 2. 赤血球寿命が短い(正期産児で70-90日)
- 3. 肝臓におけるグルクロン酸転移酵素活性が低い
- 4. 腸肝循環が盛んである
UpToDate Contents
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- 1. 新生児における非抱合型高ビリルビン血症:発症機序および病因unconjugated hyperbilirubinemia in the newborn pathogenesis and etiology [show details]
… Benign neonatal hyperbilirubinemia is a transient and normal increase in bilirubin levels occurring in almost all newborn infants, which is also referred to as "physiologic" jaundice. Significant hyperbilirubinemia …
- 2. 黄疸または無症候性高ビリルビン血症の分類および原因classification and causes of jaundice or asymptomatic hyperbilirubinemia [show details]
…mechanisms, overproduction of bilirubin, reduced bilirubin uptake, and impaired bilirubin conjugation, are mainly responsible for unconjugated hyperbilirubinemia. The physiologic jaundice of the neonate represents …
- 3. 正期産児や後期早産児に生じる非抱合型高ビリルビン血症:マネージメントunconjugated hyperbilirubinemia in term and late preterm infants management [show details]
…transient and normal increase in bilirubin levels occurring in almost all newborn infants, which is also referred to as "physiologic jaundice."; Significant hyperbilirubinemia in infants ≥35 weeks gestational …
- 4. 正期産児や後期早産児に生じる非抱合型高ビリルビン血症:疫学および臨床症状unconjugated hyperbilirubinemia in term and late preterm infants epidemiology and clinical manifestations [show details]
…transient and normal increase in bilirubin levels occurring in almost all newborn infants, which is also referred to as "physiologic jaundice. Significant neonatal hyperbilirubinemia in infants ≥35 weeks gestational …
- 5. 小児における非抱合型高ビリルビン血症による黄疸の評価evaluation of jaundice caused by unconjugated hyperbilirubinemia in children [show details]
…resulting in bilirubin overproduction Among neonates, the most common causes are physiologic hyperbilirubinemia or breast milk jaundice, which are due at least in part to impaired bilirubin conjugation …
Japanese Journal
- 岡田 仁
- 日本周産期・新生児医学会雑誌 56(4), 665-667, 2021
- … 新生児黄疸は,日常臨床でよく遭遇する症候の一つで生理的黄疸と病的黄疸があります.新生児期には主に赤血球由来のビリルビン産生が多いことと,肝のUDP-グルクロン酸転移酵素の活性が発達的に低いことなどにより生体内に非抱合型ビリルビン(UCB)が多く蓄積されます(図1).ビリルビンは脂溶性のため,細胞間液を含む血管内では主にアルブミンに結合して分布していますが,皮膚や眼球強膜へのビリルビン …
- NAID 130008030041
- 臍帯結紮時期が成熟児の生理的黄疸と乳児期早期の血中ヘモグロビン値に及ぼす影響について
- Webサイト版「正常新生児生理的黄疸学習プログラム」の改良に関する研究
- 辻本 裕子,斉藤 早苗,柏戸 弘子 [他],佐藤 眞由美,平山 三千代,末原 紀美代
- 梅花女子大学看護学部紀要 = Baika Women's University Faculty of Nursing bulletin (2), 37-43, 2011
- NAID 110009831447
Related Links
- 病気を原因としない生理的黄疸は、一般的に2週間以内で消えるとされています。
- 新生児特有の症状のひとつであり、そのほとんどが胎内環境から胎外環境への適応過程にみられる生理現象です。
- 生理的黄疸は、胎児赤血球(たいじせっけっきゅう)の崩壊や、 肝臓 へのビリルビン抱合( 解毒作用 )が出生後数日間は低いことが原因と考えられています。
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★リンクテーブル★
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106D060]←[国試_106]→[106E002]
[★]
- a. 身長と頭長との比率はおよそ5:1である。
- b. 胸囲は頭囲よりも5~10cm大きい。
- c. 大泉門の大きさは対角線で測定する。
- d. 生理的黄疸のピークは生後4~5日である。
- e. 臍帯は生後1か月ころ脱落する。
[正答]
※国試ナビ4※ [097G052]←[国試_097]→[097G054]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [099D061]←[国試_099]→[099D063]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098G050]←[国試_098]→[098G052]
[★]
- 英
- neonate
- 同
- 新産児 newborn
- 関
- 胎児 fetus,乳児 infant
- neonatal, newborn, newborn animal, newborn infant
定義
- 早期新生児期:出生後1週未満
- 後期新生児期:7日から28日未満
出生後にみとめられるもの
- 098G051
- 吸啜反射:出生時より
- 胎便:出生直後-3日頃
- 生理的黄疸:出生後2-3日に出現。出生後4-6日にピーク ← 出生時~出生後24時間内の黄疸は病的
- 生理的体重減少:出生後3-4日で最大。
- 臍帯の脱落:出生後5-7日
解剖
生理
腎機能
免疫
- 細胞性免疫>液性免疫
- 在胎26-33週に移行した母体のIgGによる受動免疫で感染から防御している。
- 出生後5ヶ月で消失
血液
- Ht:50-55%:生後細胞外液の喪失に伴い上昇、8日で生後の値にもどり、3ヶ月に最も低くなる。
- Hb:17-19g/dL
- 白血球:9,000-30,000/mm3
- 血小板:10-28万/mm3 (SPE.74)
身体所見
身体の大きさ
- QB.P-329
- 前後径、肩幅:11cm
- 大横径、小斜径、殿幅:9cm
- 体重:3300g
- 頭囲:33cm
- 胸囲:33cm
呼吸器
- SPE.78
- 腹式呼吸
- 呼吸数:40-50/分 (早産児ではこれより早く、5-10秒の呼吸停止を挟む呼吸)
- 聴診:呼吸音は胸壁が薄いためよく聴取され、高調である。
経過観察できる所見
- QB.O-76改変
診察箇所と疑われる疾患
- SPE.77
出生体重による分類
- 高出生体重児 high birth weight infant
- 巨大児 giant baby : 4000g以上
- 超巨大児 exceptionally large baby : 4500g以上
- 正出生体重児 normal birth weight infant :2500g以上、4000g未満
- 低出生体重児 low birth weight infant : 2500g未満
- 極低出生体重児 very low birth weight infant : 1500g未満
- 超低出生体重児 extremely low birth weight infant : 1000g未満
身長、体重による区分
- SPE.48
- 日本での定義/体重のみで評価
- light for gestational age infant / light for dates infant : 体重が10パーセンタイル未満の児
- apropriate for gestational age infant AGA infant : 体重が10パーセンタイル以上の児 かつ 体重が90パーセンタイル未満の児
- heavy for gestational age infant :体重が90パーセンタイル以上の児
- 参考1
- 体重による評価
- light for date LFD
- appropriate for date AFD
- hearve for date
- 参考1
- 身長と体重による評価
- small for date SFD / small for gestational age SGA
- large for date? LFD? / large for gestational age? LGA?
成熟新生児の身体所見
- 参考2 G10.M235 SPE.78 など
- 大泉門は開存(4x4cm)しており、小泉門は小さい
- 産瘤(経腟分娩による場合)
- 頭頂部方向に長く変形(児が後頭位であって、経腟分娩により出生した典型的な場合)
- 骨重積(産瘤、頭部変形、骨重積は2日程度で戻る)(経腟分娩による場合)
- 頭髪の長さは2cm前後
- 耳介の巻き込み
- 面疱は鼻に限局
- うぶ毛は背中、肩甲部に限局 ← 未成熟の場合、うぶ毛は多い
- 皮膚は厚く、血管は透けない
- 足底にしわを認める ← 未成熟の場合、しわは少ない
- 四肢に浮腫を認めない
- 関節屈曲部に胎脂が残る
新生児と疾患
在胎週数と疾患
参考
- 1. C.産婦人科検査法 14.胎児発育・児体重推定 - 日産婦誌59巻6号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/59/5906-168.pdf
- http://www.hogarakana.jp/study/index.php?ID=55
国試
[★]
- 英
- neonatal jaundice
- 関
- 黄疸、核黄疸、生理的黄疸、病的黄疸
黄疸の定義
- 血液中のビリルビンの増加によって皮膚が黄染して見える状態。
- 成人 > 2 mg/dl
- 新生児 > 5-7 mg/dl →新生児黄疸
新生児黄疸の種類
- 生後2-3日で可視的黄疸が出現 (G10M.330)
- 血清ビリルビン濃度は4-6日にピーク (小児科学第2版 p.421)
- 新生児の特異性によって生じる(ビリルビン産生亢進、ビリルビン代謝・排泄の未熟性、腸肝循環の亢進)
- 1. 早期黄疸:生後24時間以内に出現する黄疸
- 2. 急速な血清総ビリルビン値の上昇
- 3. 血清ビリルビンの異常高値
- 4. 遷延性黄疸
原因
- 赤血球数が多い
- 赤血球の寿命が短い 70-90日 ←成人100-120日 (小児科学第2版 p.421)
- 無効造血の割合が高い
- 肝のグルクロン酸抱合能・胆汁への排泄能が未熟
- 新生児に特有の腸肝循環による:新生児の消化管にはβグルクロニダーゼがあり、ビリルビンの一部を脱抱合する。この非抱合型ビリルビンが再吸収され、腸管内から循環へと戻るため(出典要確認)。
-
-
リスクファクター
治療
- 適応:重篤な高ビリルビン血症、著明な血液型不適合溶血性貧血、光線療法が無効な場合
- 合併症:感染症、出血傾向、低カルシウム化粧、高カリウム血症、低体温、酸血症、移植片対宿主反応
[★]
- 英
- cretinism
- 同
- 新生児甲状腺機能低下症 hypothyroidism of the newborn neonatal hyperthyroidism, hypothyroidism of the newborn
- 先天性甲状腺機能低下症 congenital hypothyroidism
- クレチン病
- 関
- 甲状腺機能低下症、新生児マススクリーニング。成長#ホルモン(乳児期の成長にはインスリンと甲状腺ホルモンが必要)
概念
- 新生児マススクリーニングで見いだされる最も頻度の高い疾患であり、知能障害、発育障害、クレチン顔貌(鞍鼻など)、徐脈が特徴的である。
疫学
病因
- 甲状腺特異的な転写因子、tyroid transcription factor 1(TTF1), TTF2, PAX8
- YN.D-37
症候
身体所見
検査
治療
参考
uptodate
- 1. [charged] 先天性甲状腺機能低下症の臨床的特徴および検出 - uptodate [1]
- 2. [charged] 先天性甲状腺機能低下症の治療および予後 - uptodate [2]
国試
[★]
- 英
- transient indirect hyperbilirubinemia
- 関
- 新生児黄疸、生理的黄疸
[★]
- 英
- jaundice (prejndiceと似ている?), choloplania
- ラ
- icterus
- 関
- ビリルビン、新生児黄疸
- 基準値:総ビリルビン(TB) 0.2-1.2 mg/dl
- 総ビリルビンが2.0 mg/dl を超えると肉眼的に黄疸が認められる
黄疸の原因 (内科診断学 第2版)
- 同
- jaundice
- 同
- 付録16
[★]
- 関
- 生理学、生理学的、生理学上
[★]
- 関
- 生理学、生理機能