プロゲステロン
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ジェスタージェン(gestagen)とは子宮内膜に着床性増殖を引き起こす物質の総称。黄体ホルモン、ゲスターゲン、ゲスタージェン、プロゲストーゲンとも呼ばれる。代表的な物質としてプロゲステロンが知られている。ゲスタージェンは主に黄体から分泌されるが、動物種によっては胎盤からも分泌される。ゲスタージェンはエストロゲンの作用を受けた子宮内膜に働いて着床性増殖を起こす。また、子宮筋を弛緩させ、オキシトシンに対する感受性を低下させる。大量のゲスタージェンが長時間作用すると、視床下部を介して卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)を抑制するが、適量のゲスタージェンが短時間作用するとLHサージを誘起する。ゲスタージェンは肝臓で不活化され、大部分は消化管内、一部は尿中に排泄される。ゲスタージェンはヒトでは経口避妊薬として、家畜では発情周期の同期化に利用されている。
関連項目
参考文献
- 山内亮監修 『最新臨床家畜繁殖学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460201
ステロイド |
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前駆体 |
スクアレン · ラノステロール | 一般 |
コレステロール · プレグネノロン · 17-ヒドロキシプレグネノロン · DHEA · アンドロステンジオン · アンドロスタンジオール(英語版) | 性ホルモン |
エストロゲン |
エストラジオール · エストリオール · エストロン | アンドロゲン |
テストステロン · デヒドロテストステロン(英語版) · アンドロステロン | プロゲストーゲン |
プロゲステロン · 17-ヒドロキシプロゲステロン · プロゲスチン |
| 副腎皮質ホルモン |
糖質コルチコイド |
コルチゾール · プレドニゾン · コルチコステロン · コルチゾン · プロゲステロン | 鉱質コルチコイド |
アルドステロン · デスオキシコルチコステロン · フルドロコルチゾン | アンドロゲン |
アンドロゲン |
| フィトステロール |
スチグマステロール · ブラシカステロール | エルゴステロール |
エルゴステロール · エルゴカルシフェロール |
- 主要な生体物質
- 炭水化物
- アルコール
- 糖タンパク質
- 配糖体
- 脂質
- エイコサノイド
- 脂肪酸/脂肪酸の代謝中間体
- リン脂質
- スフィンゴ脂質
- ステロイド
- 核酸
- 核酸塩基
- ヌクレオチド代謝中間体
- タンパク質
- タンパク質を構成するアミノ酸/アミノ酸の代謝中間体
- テトラピロール
- ヘムの代謝中間体
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- エストロゲン量や黄体ホルモンの違いがVTEリスクに影響しますか? (特集 OC・LEPの静脈血栓塞栓症リスクQ&A)
- 早産に対する黄体ホルモン療法の展望 (今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開) -- (早産の予防)
- 黄体ホルモンはどの種類も同じですか? (特集 よくわかるホルモン補充療法 Q&A)
Related Links
- 女性ホルモンの一つである「プロゲステロン(黄体ホルモン)」は妊娠への作用も大きく、妊娠を希望している女性にとって馴染みのある名前ですよね。妊活中の人でなくても、女性の体特有のホルモンの作用や正常値については知っ ...
- 黄体ホルモン(プロゲステロン)は、女性ホルモンの一種で妊娠と生理(月経)に深い関わりがあります。黄体ホルモンの量が体調に影響して体調不良の原因となります。ここでは、黄体ホルモンについて詳しく解説しています。
- 黄体ホルモン(プロゲステロン)というを聞いたことはありますか?女性ホルモンのひとつで、特に不妊症や妊娠、出産、産後の女性と深く結び付く働きをするといわれています。今回は、女性にとって大切な黄体ホルモンの働きや ...
★リンクテーブル★
[★]
- 63歳の女性。未経妊。血性帯下の増量を主訴に来院した。 6か月前から少量の褐色帯下に気付いていたという。 50歳で閉経した。
- 身長152cm、体重68kg。
- 血液所見:赤血球430万、 Hb13.1g/dl、 Ht39%、白血球8,800、血小板24万。免疫学所見: CA19-9 68U/ml(基準37以下)、 CA125 54U/ml(基準35以下)。子宮内膜組織診で高分化型類内膜腺癌が検出された。骨盤部MRIのT2強調矢状断像(別冊No. 21)を別に示す。
- 治療として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A046]←[国試_106]→[106A048]
[★]
- 17歳の女子。最終月経から7週間の無月経を主訴に来院した。陸上部の練習が厳しく、体重が3か月で6kg減少したという。初経12歳。月経周期は28日型、整。身長156cm、体重40kg。腹部超音波検査で卵巣に異常を認めない。黄体ホルモンの投与によって消退出血を認めた。
- 診断として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106I063]←[国試_106]→[106I065]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106G016]←[国試_106]→[106G018]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [108I010]←[国試_108]→[108I012]
[★]
- 英
- progesterone (Z), P4
- 同
- 黄体ホルモン corpus luteum hormone、プロジェステロン
- 商
- プロゲホルモン ルテウム プロゲストン, Crinone, Prochieve, Progestasert
- 関
- エストロゲン、月経周期、ホルモン
分類
性状
産生組織
- G10M.37
標的組織
生理作用
- 子宮内膜:プロスタグランジンの合成を制御(増殖期には低値、月経期には高値) → 月経前症候群・月経困難症との関連
- 妊娠中には下垂体前葉に作用してLHの分泌を抑制し、排卵を抑制する。(G10M.37)
- 乳腺組織のPRL受容体を減少させ、乳汁分泌を抑制する。(G10M.37)
作用機序
分泌調節
性周期・月経・妊娠との関連
非妊時
- 卵胞期:低値
- 排卵期~黄体期:高値
- 黄体期後期:漸減
妊娠時
- 妊娠時には0-10週にかけてなだらかに上昇してから下降するが、以降漸増する。(NGY.47)
- 妊娠時には10週までなだらかに増加し、以降増加。(G10M.37)
LAB.724
|
エストロゲン
|
プロゲステロン
|
エストロン
|
エストラジオール
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エストリオール
|
|
(pg/ml)
|
(pg/ml)
|
(pg/ml)
|
(ng/ml)
|
女性
|
卵胞期
|
10~60
|
10~150
|
0~20
|
0.5~1.5
|
排卵期
|
25~100
|
50~380
|
5~40
|
1.5~6.8
|
黄体期
|
25~80
|
30~300
|
5~40
|
5.0~28.0
|
更年期
|
20~80
|
10~50
|
0~20
|
0.3~0.4
|
男性
|
30~60
|
10~60
|
0~15
|
0.2~0.4
|
[★]
- 英
- climacteric disturbance, climacteric disturbance disorder
- 同
- 更年期症候群 menopausal syndrome
- 関
- 閉経症候群
原因
- 閉経の2年前からエストロゲンの分泌低下、FSH・LHの分泌亢進
症状
除外すべき疾患
- 甲状腺機能低下症
- 精神疾患:うつ病
- 耳鼻科:メニエール病
検査
2. 自覚的評価法
治療
治療方針
- a. ホルモン補充療法
- b. ホルモン補充療法 + 漢方薬
- c. 漢方薬:
- d. 精神安定薬
- e. 心理療法、カウンセリング、運動療法
1. 薬物療法
- 卵胞ホルモン:結合型エストロゲン、17βエストラジオール(17β-E2)、エストリオール(E3)(萎縮性膣炎)
- 黄体ホルモン:酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)
- 絶対禁忌:エスロトゲン依存性悪性腫瘍(糸球体癌、乳癌)またその疑いのあるもの、重症肝機能障害、血栓疾患
- 相対禁忌:エスロトゲン依存性良性腫瘍(子宮筋腫、子宮内膜症、良性乳腺疾患)、下垂体腫瘍、高血圧、糖尿病、不正性器出血
2. 心理療法 カウンセリング
処方
-
- 抗鬱症状に自律神経失調症状を伴う場合:SSRI, SNRI
予後
国試
[★]
- 英
- luteinizing hormone secretory cell
- 関
- 黄体ホルモン
[★]
- 英
- estrogen-gestagen preparation
- 関
- 卵胞ホルモン・黄体ホルモン、卵胞ホルモン、黄体ホルモン
[★]
- 英
- luteinizing hormone beta subunit
- 関
- 黄体形成ホルモンβサブユニット
[★]
- 英
- progestogen
- 関
- プロゲストーゲン、黄体ホルモン作用物質
[★]
- 英
- progestin therapy
- 関
- プロゲステロン療法
[★]
- 英
- hormone
古典的な定義
- 特定の内分泌腺から分泌され、血行によって運ばれ、遠隔部の特定の標的器官に作用して特異的効果を現す物質(PT.403)
例外
- 消化管ホルモン (PT.403)
- 視床下部ホルモン (PT.403)
- 甲状腺濾胞ホルモン?
- カルシトニン?
ホルモンの一覧表
[★]
- 英
- yellow body
- ラ
- corpus luteum(Z), (pl.)corpora lutea
概念
- NGY 11,17改変
- 排卵後、卵胞の裂孔が血液で満たされ赤体となった後に血液が吸収され、リポイド色素によって肉眼的に黄色に見える黄体が形成される。排卵後1-4ないし2-3日で形成される。組織的には卵胞の顆粒膜細胞、内莢膜細胞が黄体化ホルモンの作用を受けて大型化した顆粒膜ルテイン細胞と比較的小さめの莢膜ルテイン細胞にそれぞれ変化した細胞から構成される。
分類
- 月経黄体:妊娠しない場合に形成され、約12日間持続した後に退縮し白体となる
- 妊娠黄体:妊娠が成立した場合に形成され、黄体機能は妊娠10~12週がピークとなり、出産後に退縮して白体となる。
機能
[★]
- 英
- body
- ラ
- corpus、corpora
- 関
- 肉体、身体、本体、コーパス、ボディー