- 英
- peramivir
- 化
- ペラミビル水和物 peramivir hydrate
- 商
- ラピアクタ
- 関
- 抗インフルエンザウイルス剤
効能又は効果
作用機序
- ヒトA型及びB型インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼを選択的に阻害する。
- インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼはシアル酸切断活性を有し、糖鎖末端のシアル酸を切断することで、子孫ウイルスが感染細胞の表面から遊離できるように働く。
- ペラミビルはノイラミニダーゼを阻害することによって感染細胞の表面から子孫ウイルスが遊離するステップを抑制し、ウイルスが別の細胞へ拡散することを防ぎ、結果的にウイルス増殖抑制作用を示す。
添付文書
- ラピアクタ点滴用バッグ300mg/ラピアクタ点滴用バイアル150mg
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6250405A1024_1_04/6250405A1024_1_04?view=body
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ペラミビル
|
IUPAC命名法による物質名 |
(1S,2S,3S,4R)-3-[(1S)-1-acetamido-2-ethyl-butyl]-4- (diaminomethylideneamino)-2-hydroxy-cyclopentane- 1-carboxylic acid |
臨床データ |
法的規制 |
?
|
識別 |
CAS番号 |
229614-55-5 |
ATCコード |
None |
PubChem |
CID 151164 |
化学的データ |
化学式 |
C15H28N4O4 |
分子量 |
328.407 g/mol |
ペラミビル (Peramivir) はアメリカのバイオクリスト社 (BioCryst Pharmaceuticals) 開発のインフルエンザ用抗ウイルス薬である[1][2]。
概要
ペラミビルはノイラミニダーゼ阻害薬であり、タミフルやリレンザと同じ分類の薬である[1][2]。点滴注射薬であるため、経口での服用が困難な患者にも投与可能である[2][3]。
日本でのライセンスは塩野義製薬が持っており、日本における臨床試験も塩野義製薬が行っている[1]。商品名は「ラピアクタ」であり、初の国産抗インフルエンザ薬である[4][5]。1回の投与時間が約15分の点滴薬であり、成人であれば1回の投与で治療が完結する[4][5]。
塩野義製薬が2009年10月に厚生労働省に承認申請し[3]、2010年1月13日、世界で初めて成人用が承認された。承認には通常1年から2年かかるが、新型インフルエンザの流行が考慮されたため、異例のスピード承認となった[4]。
脚注
- ^ a b c 塩野義製薬 - バイオクリスト社との抗インフルエンザウイルス剤『ペラミビル』に関するライセンス契約締結のお知らせ、2007年3月6日、2009年10月9日閲覧。
- ^ a b c 「治療薬はタミフル5日分の効果:インフル薬ペラミビル」共同通信 2009年9月14日、同年10月9日閲覧。
- ^ a b 「「第3のインフル薬」登場へ 塩野義「ラピアクタ」 厚労省1月承認有力」 『産経新聞』、2009年12月19日付朝刊。
- ^ a b c 「国産インフル薬、今月中にも販売 塩野義製薬」 『朝日新聞』 2010年1月14日付朝刊、東京本社発行最終版、30面。
- ^ a b 「点滴の治療薬が登場 患者の選択の幅広がる」 『産経新聞』 2010年2月4日付朝刊、東京本社発行12版、20面。
インフルエンザ |
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主要項目 |
- 研究
- ワクチン
- 治療
- ゲノム解読
- 遺伝子再集合
- 重複感染
- シーズン
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ウイルス |
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A型の亜型 |
- H1N1
- H1N2
- H2N2
- H2N3
- H3N2
- H5N1
- H7N7
- H7N9
- H10N8
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H1N1 |
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H5N1 |
流行 |
- クロアチア(2005年)
- インド(2006年)
- イギリス(2007年)
- 西ベンガル州(2008年)
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科学 |
- 構造
- 感染経路
- 世界的感染
- 治験
- ヒトの致死率
- 社会的影響
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治療 |
抗ウイルス薬 |
- 塩酸アルビドール
- アダマンタン化合物
- ノイラミニダーゼ阻害薬
- ザナミビル(リレンザ)
- オセルタミビル(タミフル)
- ペラミビル(ラピアクタ)
- ラニナミビル(イナビル)
- RNAポリメラーゼ阻害薬
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ワクチン |
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流行・
パンデミック |
流行 |
- ソ連かぜ(1977-1978年)
- 福建かぜ(H3N2)
- H7N9鳥インフルエンザの流行
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パンデミック |
- ロシアかぜ(1889-1890年)
- スペインかぜ
- アジアかぜ
- 香港かぜ
- 2009年新型インフルエンザの世界的流行
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ヒト以外 |
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関連項目 |
- インフルエンザ様疾患
- 新型インフルエンザ
- パンデミック
- インフルエンザの流行の一覧
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Japanese Journal
- 薬剤耐性インフルエンザウイルス : その出現機構とインパクト (第1土曜特集 インフルエンザUpdate : 課題と問題点) -- (インフルエンザの基礎)
- 臨床研究・症例報告 インフルエンザ治療薬選択の検討
- 福岡医学雑誌 102(12), 341-348, 2011-12-25
- … と比べるとその治療成績には目をみはるものがあり,注目を集めた.このようなインフルエンザ治療の先進国である本邦において,さらに治療薬として,これまでのオセルタミビル,ザナミビルに加えて,点滴のペラミビルと吸入のラニナミビルが使用可能となり,治療の幅が広がった年でもあった.このような背景の中,特別講演としては,池松秀之先生に「インフルエンザ診療の展望」と題して御講演いただいた. …
- NAID 120003678724
Related Links
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- ペラミビルとは、シオノギ製薬 (塩野義製薬) から2010年に、インフルエンザの新しい 治療薬を発売することになり、注目されています ... シオノギ製薬から発売される インフルエンザの治療薬は、ペラミビル(Peramivir)と呼ばれるもので、これまでに発売 されている ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ラピアクタ点滴用バッグ300mg
組成
成分・含量:
- 1袋(60mL)中
ペラミビル水和物349.4mg
(ペラミビルとして300mgに相当)
添加物:
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
A型又はB型インフルエンザウイルス感染症
本剤の投与にあたっては,抗ウイルス薬の投与がA型又はB型インフルエンザウイルス感染症の全ての患者に対しては必須ではないことを踏まえ,患者の状態を十分観察した上で,本剤の投与の必要性を慎重に検討すること。
本剤は点滴用製剤であることを踏まえ,経口剤や吸入剤等の他の抗インフルエンザウイルス薬の使用を十分考慮した上で,本剤の投与の必要性を検討すること。
流行ウイルスの薬剤耐性情報に留意し,本剤投与の適切性を検討すること。
本剤はC型インフルエンザウイルス感染症には効果がない。
本剤は細菌感染症には効果がない。[「重要な基本的注意」の項参照]
- 成人:通常,ペラミビルとして300mgを15分以上かけて単回点滴静注する。*合併症等により重症化するおそれのある患者には,1日1回600mgを15分以上かけて単回点滴静注するが,症状に応じて連日反復投与できる。*なお,年齢,症状に応じて適宜減量する。*小児:通常,ペラミビルとして1日1回10 mg/kgを15分以上かけて単回点滴静注するが,症状に応じて連日反復投与できる。投与量の上限は,1回量として600 mgまでとする。*
====本剤の投与は,症状発現後,可能な限り速やかに開始することが望ましい。[症状発現から48時間経過後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない。]====
反復投与は,体温等の臨床症状から継続が必要と判断した場合に行うこととし,漫然と投与を継続しないこと。なお,3日間以上反復投与した経験は限られている。[「臨床成績」の項参照]
腎機能障害のある患者では,高い血漿中濃度が持続するおそれがあるので,腎機能の低下に応じて,下表を目安に投与量を調節すること。本剤を反復投与する場合も,下表を目安とすること。小児等の腎機能障害者での使用経験はない。[「重要な基本的注意」及び「薬物動態」の項参照]
本剤は点滴静脈内注射にのみ使用すること。
慎重投与
ペラミビルに関する注意
- 腎機能障害のある患者[「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「重要な基本的注意」の項参照]
添加物(塩化ナトリウム,注射用水)に関する注意
心臓,循環器系機能障害のある患者[ナトリウムの負荷及び循環血液量を増やすことから心臓に負担をかけ,症状が悪化するおそれがある。]
腎機能障害のある患者[水分,塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく,症状が悪化するおそれがある。]
重大な副作用
ショック(頻度不明):ショック(血圧低下,顔面蒼白,冷汗等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
白血球減少,好中球減少(1〜5%未満):白血球減少,好中球減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど,適切な処置を行うこと。
薬効薬理
インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼに対する阻害作用
- ヒトA型及びB型インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼに対して阻害活性を示し,その50%阻害濃度はA型で0.54〜11nmol/L,B型で6.8〜17nmol/Lであった 12)。
インフルエンザウイルス感染マウスに対する治療効果
- ヒトA型及びB型インフルエンザウイルス感染マウス致死モデルにおいて,ペラミビルの単回静脈内投与により用量依存的に生存数の増加が認められ,その50%有効量はA型で0.4〜1.5mg/kg,B型で0.1〜1.0mg/kgであった 12)。
作用機序
- ヒトA型及びB型インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼを選択的に阻害する。インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼはシアル酸切断活性を有し,糖鎖末端のシアル酸を切断することで,子孫ウイルスが感染細胞の表面から遊離できるように働く。ペラミビルはノイラミニダーゼを阻害することによって感染細胞の表面から子孫ウイルスが遊離するステップを抑制し,ウイルスが別の細胞へ拡散することを防ぎ,結果的にウイルス増殖抑制作用を示す 12)。
耐性
- 国内第II相試験及び小児等を対象とした国内第III相試験において,本剤投与前後で,本剤に対する感受性が3倍以上低下した株がA型のみ少数例に認められた 3),9)。なお,国際共同第III相試験では,これらの感受性低下株と同じ亜型で同程度の感受性を示す株に感染した患者で治療効果が確認されている 10)。また,in vitro耐性ウイルス分離試験において,類薬との交叉耐性を示す耐性株の出現が報告されているが,本剤に特有の耐性株は報告されていない 13),14)。
有効成分に関する理化学的知見
一般的名称:
- ペラミビル水和物(JAN)
Peramivir Hydrate
化学名:
- (1S,2S,3R,4R)-3-[(1S)-1-(Acetylamino)-2-ethylbutyl]-4-guanidino-2-hydroxycyclopentanecarboxylic acid trihydrate
分子式:
分子量:
化学構造式:
性状:
- 白色〜微黄褐白色の粉末である。
水にやや溶けにくく,メタノール又はエタノール(99.5)に溶けにくく,N,N-ジメチルホルムアミドに極めて溶けにくい。
融点:
分配係数:
- log P=-1.16(P=0.069)[1-オクタノール/水]
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- influenza, Flu, flu
- 同
- 流行性感冒、epidemic catarrh
- 関
- インフルエンザウイルス。A型インフルエンザ、B型インフルエンザ
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概念
病原体
潜伏期間
感染経路
疫学
症状
合併症
- 気道粘膜の抵抗性低下、貪食細胞の機能低下による。
- 起炎菌:黄色ブドウ球菌、肺炎連鎖菌、インフルエンザ桿菌。
- 中枢神経合併症で小児に見られる。インフルエンザ及び水痘感染に際してみられる重篤な合併症。新形態射精疾患(急性非炎症性脳炎、脂肪肝から肝機能障害も起こす)。解熱剤として使われたアスピリンとの因果関係がある、らしい。このため、インフルエンザの解熱、とりわけ小児についてはアセトアミノフェンを使うこととなっている。
- A型インフルエンザウイルスによる上気道炎回復後2-3週間に発症。脳炎タイプは一過性で予後はよい。脳症タイプは予後が悪い。
経過
- 全身症状(発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛)→局所症状(咳、咽頭痛)→鼻汁、結膜充血、流涙→局所症状の始まりから2-3日で回復
- 感染力は発症直前から発症後3日までが最も強い。発症から7日間はウイルスを排出する。
治療
治療薬
検査
- ウイルス分離:MDCK細胞に接種しCPEの観察。発育鶏卵を利用した羊膜amniotic cavity内接種。尿膜allantoic cavity内培養
- ウイルス粒子検出:PCR
- 血清診断:ペア血清を用いて、赤血球凝集抑制試験、補体結合反応、中和試験で診断
予防
- 香港A型、ソ連A型、およびB型のウイルスが含まれる
- 精製ウイルスからエーテル処理により脂質を除去したもの
- →表面抗原に対する抗体は誘導されない→感染時に症状を軽減する効果
法令
[★]
- 英
- building
- 関
- 建物