- 英
- baloxavir
UpToDate Contents
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- 1. 成人における季節性インフルエンザの治療treatment of seasonal influenza in adults [show details]
…infected population was 53.7 hours with baloxavir versus 80.2 hours with placebo. The time to alleviation of symptoms was similar with baloxavir and oseltamivir. Baloxavir was associated with more rapid declines …
- 2. インフルエンザに対する抗ウイルス剤の薬理学pharmacology of antiviral drugs for influenza [show details]
…be avoided. Following administration, baloxavir marboxil undergoes hydrolysis to its active form, baloxavir, which is metabolized by UGT1A3 and CYP3A . Baloxavir is primarily eliminated by biliary excretion …
- 3. 小児における季節性インフルエンザ:予防および治療のための抗ウイルス剤seasonal influenza in children prevention and treatment with antiviral drugs [show details]
…susceptibility to baloxavir was detected during the 2018-2019 influenza season from several children who had no exposure to baloxavir, suggesting possible circulation of influenza virus with acquired baloxavir resistance …
- 4. 季節性インフルエンザウイルスにおける抗ウイルス薬耐性antiviral drug resistance among seasonal influenza viruses [show details]
…table Following a single dose of baloxavir in clinical trials, polymerase acidic protein variants with I38T/M/F substitutions conferring reduced susceptibility to baloxavir occurred in 2 to 10 percent of …
- 5. What's new in infectious diseaseswhats new in infectious diseases [show details]
… The US Food and Drug Administration has expanded the approval of baloxavir for treatment of uncomplicated influenza to include patients who are at high risk of complications; …
Japanese Journal
- 臨床医家の研究 2018/2019年シーズンの当院におけるインフルエンザ発生状況 : インフルエンザ治療薬,特にゾフルーザ(バロキサビル マルボキシル)の使用経験について
- 高崎 好生,福田 徹三,柏木 征三郎
- インフルエンザ = Infuruenza : その他の呼吸器感染症 20(4), 221-227, 2019-12
- NAID 40022108075
- スペシャリストに聞く(第2回)バロキサビル マルボキシルの耐性について
- 高下 恵美
- インフルエンザ = Infuruenza : その他の呼吸器感染症 20(4), 217-219, 2019-12
- NAID 40022108064
- バロキサビル マルボキシル耐性変異ウイルスの出現率
- 高下 恵美
- インフルエンザ = Infuruenza : その他の呼吸器感染症 20(4), 211-215, 2019-12
- NAID 40022108053
Related Links
- 「A型またはB型インフルエンザウイルス感染症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品であるゾフルーザ錠10mg、同20mg(一般名:バロキサビルマルボキシル)が2018年2月23日に承認されました!
- ゾフルーザ(バロキサビル)は抗インフルエンザ薬です。1回服用するだけでインフルエンザの治療が完了する薬です。副作用が起こりにくく安全性にも優れた抗インフルエンザ薬です。
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ゾフルーザ錠10mg
組成
有効成分
添加物
- 乳糖水和物,クロスカルメロースナトリウム,ポビドン,結晶セルロース,フマル酸ステアリルナトリウム
効能または効果
- 抗ウイルス薬の投与がA型又はB型インフルエンザウイルス感染症の全ての患者に対しては必須ではないことを踏まえ,本剤の投与の必要性を慎重に検討すること。
- 本剤の予防投与における有効性及び安全性は確立していない。
- 本剤は細菌感染症には効果がない。[「重要な基本的注意」の項参照]
- 通常,成人及び12歳以上の小児には,20mg錠2錠又は顆粒4包(バロキサビル マルボキシルとして40mg)を単回経口投与する。ただし,体重80kg以上の患者には20mg錠4錠又は顆粒8包(バロキサビル マルボキシルとして80mg)を単回経口投与する。
- 通常,12歳未満の小児には,以下の用量を単回経口投与する。
体重 |
用量 |
40kg以上 |
20mg錠2錠又は顆粒4包(バロキサビル マルボキシルとして40mg) |
20kg以上40kg未満 |
20mg錠1錠又は顆粒2包(バロキサビル マルボキシルとして20mg) |
10kg以上20kg未満 |
10mg錠1錠(バロキサビル マルボキシルとして10mg) |
- 本剤の投与は,症状発現後,可能な限り速やかに開始することが望ましい。[症状発現から48時間経過後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない。]
慎重投与
- 重度の肝機能障害のある患者[使用経験がない。(「薬物動態」の項参照)]
重大な副作用
- 異常行動(頻度不明):因果関係は不明であるものの,インフルエンザ罹患時には,転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す,徘徊する等)があらわれることがある。[「重要な基本的注意」の項参照]
- 出血(頻度不明):血便,鼻出血,血尿等の出血があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」の項参照]
薬効薬理
In vitroウイルス増殖抑制効果
- A型及びB型インフルエンザウイルスの実験室株又は臨床分離株(ノイラミニダーゼ阻害薬に対する感受性低下を示すNA/H274Y変異株を含む)を感染させたMDCK細胞(イヌ腎臓由来株化細胞)において,バロキサビル マルボキシル活性体はウイルス増殖抑制効果を示した。〔ウイルス力価を1/10に抑制する濃度(EC90)は,A型で0.46〜0.98nmol/L,B型で2.21〜6.48nmol/Lであった。〕
- また,この効果は,H5N1又はH7N9亜型の鳥インフルエンザウイルス(ノイラミニダーゼ阻害剤に対する感受性低下を示すNA/H274Y,NA/R292Kの各変異株を含む)を感染させたMDCK細胞においても認められた15)。(EC90は0.80〜3.16nmol/L)
In vivo抗ウイルス作用
- A型及びB型インフルエンザウイルスの実験室株又は臨床分離株(ノイラミニダーゼ阻害薬に対する感受性低下を示すNA/H274Y変異株を含む)を接種したマウスモデルにおいて,バロキサビル マルボキシルは,投与翌日のマウス肺内ウイルス力価を用量依存的に低下させた16)。この効果は,免疫機能を抑制したマウスにA型インフルエンザウイルス株を接種したモデル17),更に,鳥インフルエンザウイルス株(H5N1,H7N9)を接種したマウスモデル16)においても認められた。
- また,A型及びB型インフルエンザウイルス株や鳥インフルエンザウイルス株(H5N1,H7N9)を接種したマウス致死モデルにおいて,バロキサビル マルボキシルは,致死率を改善した16)。この治療効果は,A型インフルエンザウイルス株を接種したマウスモデルにおいて,治療開始を遅らせても(ウイルス接種後24〜96時間に投与開始)認められた17)。
- A型インフルエンザウイルス株を接種したフェレットモデルにおいて,バロキサビル マルボキシルは,投与翌日の鼻腔洗浄液内ウイルス力価を低下させ,体温上昇を抑制した18)。
作用機序
- バロキサビル マルボキシル活性体は,A型及びB型インフルエンザウイルスのキャップ依存性エンドヌクレアーゼ活性を選択的に阻害する。キャップ依存性エンドヌクレアーゼは,宿主細胞由来mRNA前駆体を特異的に切断する酵素であり,ウイルスmRNA合成に必要なプライマーとなるRNA断片を生成する。バロキサビル マルボキシル活性体は,キャップ依存性エンドヌクレアーゼ活性を阻害し,ウイルスmRNAの合成を阻害することにより,ウイルス増殖抑制作用を発揮する15)。
耐性
- 12歳未満の小児を対象とした国内第III相臨床試験において,本剤が投与された患者で,投与前後に塩基配列解析が可能であった77例中18例(いずれもA型インフルエンザウイルス感染症患者)にバロキサビル マルボキシル活性体の結合標的部位であるポリメラーゼ酸性蛋白質領域のI38のアミノ酸変異が認められた。ハイリスク因子を有する患者を対象とした国際共同第III相臨床試験において,同様に,290例中15例(A型インフルエンザウイルス感染症患者14例,B型インフルエンザウイルス感染症患者1例)にI38のアミノ酸変異が認められた。成人及び12歳以上の小児を対象とした国際共同第III相臨床試験において,同様に370例中36例(A型インフルエンザウイルス感染症患者)にI38のアミノ酸変異が認められ,そのうち1例はA型及びB型インフルエンザウイルスの重複感染患者で,両型においてI38のアミノ酸変異が認められた。また,いずれの臨床試験においても,本剤投与中にI38のアミノ酸変異を検出した患者集団では,本剤投与から3日目以降に一過性のウイルス力価の上昇が認められた。なお,成人及び12歳以上の小児を対象とした国際共同第III相臨床試験の本剤が投与された患者で認められたI38のアミノ酸変異の有無別のウイルス力価の推移は図6のとおりであった19)。
- A型及びB型インフルエンザウイルス実験室分離株を用いたin vitro耐性分離試験において,A型ウイルス株では,バロキサビル マルボキシル活性体に対する感受性が親株と比較して最大で約100倍低下したウイルス株が得られ,これらの株では,I38Tのアミノ酸変異が認められた。なお,アミノ酸変異ウイルスは培養細胞において増殖能の低下が認められた。一方,B型ウイルス株では,アミノ酸変異は分離されなかった20)。
- また,リバースジェネティクス法により組み換えたA型インフルエンザウイルス株を用いたin vitro試験において,I38のアミノ酸変異は,バロキサビル マルボキシル活性体に対する感受性を最大で約50倍低下させた19)。
有効成分に関する理化学的知見
一般的名称:バロキサビル マルボキシル(JAN)
Baloxavir Marboxil
化学名:({(12aR)-12-[(11S)-7,8-Difluoro-6,11-dihydrodibenzo[b,e]thiepin-11-yl]-6,8-dioxo-3,4,6,8,12,12a-hexahydro-1H-[1,4]oxazino[3,4-c]pyrido[2,1-f][1,2,4]triazin-7-yl}oxy)methyl methyl carbonate
分子式:C27H23F2N3O7S
分子量:571.55
化学構造式:
性状:白色〜淡黄白色の粉末である。
ジメチルスルホキシドに溶けやすく,アセトニトリルにやや溶けやすく,メタノール又はエタノール(99.5)に溶けにくく,水にほとんど溶けない。
融点:約228℃(分解)
分配係数:log P=2.26[1-オクタノール/水]
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- influenza, Flu, flu
- 同
- 流行性感冒、epidemic catarrh
- 関
- インフルエンザウイルス。A型インフルエンザ、B型インフルエンザ
[show details]
概念
病原体
潜伏期間
感染経路
疫学
症状
合併症
- 気道粘膜の抵抗性低下、貪食細胞の機能低下による。
- 起炎菌:黄色ブドウ球菌、肺炎連鎖菌、インフルエンザ桿菌。
- 中枢神経合併症で小児に見られる。インフルエンザ及び水痘感染に際してみられる重篤な合併症。新形態射精疾患(急性非炎症性脳炎、脂肪肝から肝機能障害も起こす)。解熱剤として使われたアスピリンとの因果関係がある、らしい。このため、インフルエンザの解熱、とりわけ小児についてはアセトアミノフェンを使うこととなっている。
- A型インフルエンザウイルスによる上気道炎回復後2-3週間に発症。脳炎タイプは一過性で予後はよい。脳症タイプは予後が悪い。
経過
- 全身症状(発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛)→局所症状(咳、咽頭痛)→鼻汁、結膜充血、流涙→局所症状の始まりから2-3日で回復
- 感染力は発症直前から発症後3日までが最も強い。発症から7日間はウイルスを排出する。
治療
治療薬
検査
- ウイルス分離:MDCK細胞に接種しCPEの観察。発育鶏卵を利用した羊膜amniotic cavity内接種。尿膜allantoic cavity内培養
- ウイルス粒子検出:PCR
- 血清診断:ペア血清を用いて、赤血球凝集抑制試験、補体結合反応、中和試験で診断
予防
- 香港A型、ソ連A型、およびB型のウイルスが含まれる
- 精製ウイルスからエーテル処理により脂質を除去したもの
- →表面抗原に対する抗体は誘導されない→感染時に症状を軽減する効果
法令
[★]
- 英
- building
- 関
- 建物