- 英
- abdominal aortic aneurysm abdominal aneurysm AAA
- 関
- 大動脈瘤
疫学 NSU 448
原因 NSU 448
- 95%以上は動脈硬化
- 特異性炎症(梅毒、結核)
- 非特異性炎症(Behcet病)
- Marfan症候群
- 感染性(感染性動脈瘤)、外傷性(外傷性動脈瘤)
病型
症状
- NSU 448
- 無症状のことが多い。拍動腫瘤として自覚することがある。
- 腰痛、腹痛を主訴とすることがある。激しい腹痛は切迫破裂、または破裂となる。
- 穿孔による消化管出血や大動脈-下大静脈瘻(aorto-caval fistula)もありうる
治療
外科手術
- 切発破裂例は緊急手術
- 5-6cm:症状があれば外科手術
- >6cm :外科手術
ガイドライン
- 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2006年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_takamoto_h.pdf
診察から診断まで
- 腰痛、腹痛を訴えることがある。身体所見で拍動する腫瘤を触れる。心電図、心筋逸脱酵素迅速検査キットでACSを否定し、血液検査、腹部X線写真撮影を施行。腹部大動脈瘤が疑われれば、循環器内科・血管外科コールし、腹部単純・造影CT、降圧を。
PrepTutorEJDIC
- American Automobile Association 米国自動車協会 / antiaircraft artillery 高射砲
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/01/04 21:34:40」(JST)
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大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう、英Aortic aneurysm)とは、大動脈の血管が拡張ないし血管壁が解離する疾患[1]。
病理
多くの場合、高血圧・動脈硬化・加齢等によって2次的に生じてくる場合が多い。以下に分類される[1]。
種類
部位別に以下に分類される
- 胸部大動脈瘤(TAA:Thoracic aortic aneurysm)
- 腹部大動脈瘤(AAA:Abdominal aortic aneurysm)
診断
- 形態のほか、カラードップラーにより、血流や偽腔の状態も評価できる。撮影困難部位が多い、胸部大動脈の評価は一部でしかできない。
- 血管の輪郭がみえることで、診断の契機となることがある。確定診断はできない。
- 超音波検査で問題となる、腸管のガスや、肋骨の影響を受けずに血管の形態を評価できる。
腹部大動脈瘤の推定破裂率
腹部大動脈瘤径(cm) |
破裂率(%/年) |
<4 |
0 |
4-5 |
0.5-5 |
5-6 |
3-15 |
6-7 |
10-20 |
7-8 |
20-40 |
>8 |
30-50 |
5cm以上の腹部大動脈瘤は、破裂率が高いため、未然に治療することが多い。[2]
脚注
- ^ a b 荻野均 (2009年10月10日). “大動脈にこぶができたら:大動脈瘤・解離の診断と治療”. 国立循環器病センター. 2010年1月8日閲覧。
- ^ 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2006年改訂版)
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疾患 |
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心疾患
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不整脈
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徐脈性
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洞不全症候群 | 房室ブロック | 脚ブロック(右脚ブロック · 完全右脚ブロック · 左脚ブロック)
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上室性
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洞性頻脈 | 心房細動 | 心房粗動 | ブルガダ症候群 | QT延長症候群 | WPW症候群
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・心膜疾患
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所見・検査 |
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治療 |
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外科的治療
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冠動脈大動脈バイパス移植術 | 経皮的冠動脈形成術 | 植え込み型除細動器 | バチスタ手術 | 人工心臓 | 心臓ペースメーカー
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内科的治療
|
心臓作動薬
|
抗不整脈薬
|
Ia群: プロカインアミド, キニジン
Ib群: リドカイン, フェニトイン
Ic群: フレカイニド, プロパフェノン
II群: 交感神経β受容体遮断薬(プロプラノロールなど)
III群: アミオダロン, ソタロール
IV群: カルシウム拮抗剤(ベラパミル, ジルチアゼムなど)
|
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心不全治療薬
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利尿薬 | 血管拡張薬 | 強心配糖体 | 強心剤
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狭心症治療薬
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交感神経β受容体遮断薬 | 硝酸薬
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高血圧治療薬
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利尿薬 | 交感神経β受容体遮断薬 | レニン-アンジオテンシン系 (ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬) | カルシウム拮抗剤 | アドレナリン作動薬 | 脂質降下薬
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Japanese Journal
- 高橋 和宏,関口 雅則,中山 哲雄,佐藤 洋子,鷹野 理保,奈良 真美,鈴木 秀行,竹澤 二郎,山田 昇司,森 秀暁,林 弘樹,富澤 直樹,浜野 郁美,荻野 美里
- The Kitakanto medical journal 61(2), 256-257, 2011-05-01
- NAID 120003272628
- 腹部・胸部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術の現状 : 胸部・腹部大動脈瘤に対する適切な治療法の選択
- c)腹部大動脈瘤(3.ステントグラフト治療,<特集>大動脈瘤治療のup to date)
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- 腹部大動脈瘤がある人は、しばしば腹部の拍動感に気づいたり、おなかに拍動性腫瘤を 触れることがあります。動脈瘤が小さかったり、肥満でおなかに脂肪がたまっていたり する場合は分からないこともあり、腹部の超音波検査や、CT検査で初めて発見される ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 55歳の男性。腹部不快感を主訴に来院した。 2か月前から右下腹部の不快感を間欠的に自覚していた。腹部の視診と聴診とに異常を認めない。右下腹部に、腹筋の緊張時には触知しないが.弛緩時には5×4cm大の腫瘤を触知する。腫瘤は弾性硬で圧痛はなく、拍動を認めない。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105A021]←[国試_105]→[105A023]
[★]
- 疾患と用いられる治療との組合せで誤っているのはどれか。
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[★]
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[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [111C009]←[国試_111]→[111C011]
[★]
- 英
- aortic dissection
- 関
- 解離性大動脈瘤
大動脈解離の病態
ガイドライン
- 1. 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2006年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_takamoto_h.pdf
文献
- 腹部大動脈瘤の血管内手術と開腹手術、長期死亡率に差なし
- 腹部大動脈瘤(AAA)の修復を血管内手術または開腹手術によって受けた患者の転帰を8年間にわたって調べた試験(EVER1)で、両者の全死因死亡率、動脈瘤関連死亡率に差はないことが明らかになった。また、開腹手術が適用にならないAAA患者を対象に、血管内手術を受けた患者と介入なしの患者の長期的な転帰を比較した試験(EVER2)では、両者の全死因死亡率にも差はないことが明らかになった。
- Endovascular repair of aortic aneurysm in patients physically ineligible for open repair.
- N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1872-80. Epub 2010 Apr 11.
- United Kingdom EVAR Trial Investigators et al.
- PMID 20382982
- Endovascular versus open repair of abdominal aortic aneurysm.
- N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1863-71. Epub 2010 Apr 11.
- United Kingdom EVAR Trial Investigators et al.
- PMID 20382983
- Long-term outcome of open or endovascular repair of abdominal aortic aneurysm.
- N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1881-9.
- De Bruin JL et al.
- PMID 20484396
国試
- 105I059:Stanford A偽腔閉塞型急性大動脈解離。ガイドライン1では内科的治療が良いか外科的治療が良いかはどちらともいえないと記載がある。いずれにせよ、早急な降圧が重要である。
[show details]
[★]
- 英
- thoracic aortic aneurysm TAA, aneurysm of thoracic aorta
- 関
- 胸腹部大動脈瘤、大動脈瘤、腹部大動脈瘤
症状
- 胸部大動脈瘤症例の大部分は、基本的に無症状。
- 瘤径の拡大に伴い以下の諸症状が出現する。
- (1)大動脈基部や上行大動脈の拡大による大動脈弁閉鎖不全症
- (2)気管や主気管支の圧排による咳、息切れ、喘鳴、反復性の肺炎
- (3)食道の圧排による嚥下障害
- (4)反回神経の圧迫による嗄声
- 5)胸腔内の周囲臓器の圧迫や肋骨への浸蝕による胸痛や背部痛等
保存的に経過観察
血圧管理
- 胸部大動脈瘤非手術例での降圧目標は、収縮期血圧で105~ 120mmHgと通常の高血圧症患者に比較して低値にすべきとされている。
- β遮断薬が第一選択薬と考えられており、最大投与量のβ遮断薬を用いても降圧が不十分である場合、他の降圧薬を適宜に追加投与し、目標の血圧まで降圧を図る必要がある。
運動制限
- 喫煙、暴飲暴食、過労、睡眠不足、精神的ストレス等を避けるよう指導する。
- また、急激な血圧上昇を来たすような重量物の挙上や牽引、排便時でのいきみ、持続する咳き込み等にも注意を払うよう指導する。
画像検査による評価
- 胸部大動脈瘤の破裂時期や瘤径の拡大速度を予測することは困難であるが、胸部大動脈の瘤径が50~ 60mmでの心血管事故率は年間6.5%、60mm以上で年間15.6%とされる。
- 瘤径や拡大傾向の有無に応じて、定期的にCTまたはMRI により、径や形態の変化を評価する必要がある。
参考
- http://www.ntt-east.co.jp/smc/dept/d37/disease1.html
- http://www.ntt-east.co.jp/smc/dept/d37/images/d_ph1h.jpg
- http://ops.umin.ac.jp/ops/case/case36_daidoumyaku/case36_daidoumyaku.html
- http://ops.umin.ac.jp/ops/case/case36_daidoumyaku/zu3.jpg
[★]
- 英
- urolithiasis, urinary calculus, urinary tract stone disease
- 同
- 尿石症
- 関
- 結石、尿路結石
疫学
病因
部位による区分
症状
検査
鑑別診断
- 腹部大動脈瘤(腹部腫瘤触知, 腹部CT(単純~造影))、腎梗塞(塞栓を来す基礎疾患の有無(IE,Af,弁膜症), 側腹部痛, 血尿, 血圧↑, LDH・ALP・AST↑, 腹部CT(確定は造影するしかない))
治療
- 経過観察:6-7割は自然に排石される。腹部単純XPで1.0×0.6cm以下 / 短径5mm以下なら自然排石期待。
- 対症療法:疝痛に対しインドメタシン座薬、ボルタレン座薬、ソセゴン+アタラックスP
- 排石促進:尿管蠕動運動促進、利尿
- 内視鏡的療法
-
- 珊瑚状結石やUPJ狭窄合併例で実施。経皮的に腎ろうを作成し、内視鏡を挿入する
- 中下部尿管結石症例に対して尿管鏡を使用し、超音波、レーザー等で砕石。全尿路の結石に対応可能
- 骨盤骨部以外の尿路結石ではfirst choice。体外からの衝撃により破砕された石がstone streetを作る。合併症として血尿、腎皮膜下出血、発熱、疼痛。妊婦、下大動脈瘤患者などでは禁忌。
[★]
- 英
- prerenal failure
- 関
- 肝腎症候群、腎不全、急性腎不全
病因
体液量減少
低血圧
腎の血行動態変化
診断
利尿薬を使用していない患者の腎前性腎不全の診断
- 考える技術第2版 p.529
[★]
[★]
- 英
- thoracoabdominal aortic aneurysm
- 関
- 胸部大動脈瘤
[★]
- 英
- aortic aneurysm, aneurysm of the aorta
- 関
- 動脈瘤、大動脈弁輪拡張症 AAE
概念
分類
部位
病理
疫学
好発部位
- 腎下部腹部大動脈瘤 60%
- 上行大動脈瘤 16%
- 弓部下行大動脈瘤 7%
- 腎上部腹部大動脈瘤 5%
- 胸腹部大動脈瘤 2%
腹部AAと胸部AAの比較 (YN.C146)
病因
- YN.C-145
ガイドライン
- 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2006年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_takamoto_h.pdf
治療
- 胸部AA > 5cm、腹部AA > 6cmで破裂のリスクが高まる。
手術療法
- 同
- 動脈瘤
[★]
- 英
- adbominal aorta (Z)
- ラ
- aorta abdominalis
- 同
- 腹大動脈(解剖学では腹大動脈、臨床では腹部大動脈が一般的?)
- 関
- 大動脈
[show details]
- 下行大動脈であって腹腔内にある大動脈
- 図:N.257
由来
走行
枝 (KL.404-408)
- 腹側臓側枝:前面から起こる無対性の枝で、消化管および消化管から由来する臓器に分布
- 腹腔動脈
- 左胃動脈
- 脾動脈
- 総肝動脈
- 上腸間膜動脈
- 下膵十二指腸動脈
- 空腸動脈
- 回腸動脈
- 中結腸動脈
- 右結腸動脈
- 回結腸動脈
- 下腸間膜動脈
- 左結腸動脈
- S状結腸動脈
- 上直腸動脈
- 外側臓側枝:前外側に向かう有対性の枝で、有対性の臓器、主として泌尿器に分布
- 中副腎動脈
- 腎動脈
- 精巣動脈・卵巣動脈
- 壁側枝:後外側に向かう枝で、体壁に分布
- 下横隔動脈
- 腰動脈
- 正中仙骨動脈
- 終枝
- 総腸骨動脈
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- abdomen
腹部の9つの領域
- M.111
RH right hypochondriac 右下肋部
|
E epigastric 上胃部
|
LH left hypochondriac 左下肋部
|
RL right lumbar 右側腹部
|
U umbilical 臍部
|
LL left lumbar 左側腹部
|
RI right inguinal 右鼡径部
|
P pubic 恥骨部
|
LI left inguinal 左鼡径部
|
腹腔を仕切る2つの面
腹部の4つの領域
- (M.112)
- 身体所見を記述するために、4つの領域で分ける
- 水平面
- 垂直面
[★]
- 英
- aorta (Z), Ao
- 関
- 大動脈弁
- 大動脈径:胸骨左縁アプローチで左室長軸断面を得て、心エコーMモードで評価。
[★]
- 英
- aneurysm, arterial aneurysm
- 関
- 大動脈瘤、真性動脈瘤、仮性動脈瘤