- 関
- 後壁心筋梗塞
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- V1号[ロケット爆弾](第二次世界大戦中,ドイツ軍が英国攻撃用に使った)
UpToDate Contents
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- 1. 心筋虚血および心筋梗塞の診断における心電図electrocardiogram in the diagnosis of myocardial ischemia and infarction [show details]
…should be obtained to assess for a possible right ventricular ischemia/infarction . Acute posterior wall MI induces ST elevations in leads placed over the back of the heart, eg, leads V7 to V9 ( and …
- 2. 心電図チュートリアル:心筋虚血および心筋梗塞ecg tutorial myocardial ischemia and infarction [show details]
…The finding of Q waves and ST segment changes in leads V7 to V9 is helpful in diagnosing a true posterior MI . Septal Q waves — Septal Q waves are physiologic Q waves <30 msec and <25 percent the height…
- 3. 急性心筋梗塞の診断diagnosis of acute myocardial infarction [show details]
…patients with an ACS may have an STEMI: those with new or presumably new LBBB and those with a true posterior MI. A non-ST elevation ACS is manifested by ST depressions and/or T wave inversions without ST-segment…
- 4. 急性ST上昇型心筋梗塞における緊急経皮的冠動脈インターベンション(Primary PCI):周術期マネージメントprimary percutaneous coronary intervention in acute st elevation myocardial infarction periprocedural management [show details]
…myocardial infarction (MI), an MI with a new or presumably new left bundle branch block, or a true posterior MI if performed in a timely fashion. Most procedures are now performed with drug-eluting stents,…
- 5. 高度な心電図テストadvanced ecg test [show details]
…electrocardiogram is most likely to be associated with which one of the following diagnoses ? Posterior myocardial infarction; Aortic regurgitation; Idiopathic pulmonary arterial hypertension; Acute pericarditis; …
Japanese Journal
- 心電図 (特集 緊急受診してくる呼吸器疾患 : 「息が苦しい」という患者が来院したとき,どのように対応できますか?) -- (検査)
- 高村 慎太郎,川嶋 秀幸,片岡 明久,上妻 謙
- 内科 = Internal medicine : 臨床雑誌 123(1), 35-40, 2019-01
- NAID 40021766190
- 後壁梗塞に伴う心室中隔穿孔に対して右房アプローチが有用であった1例
- 川浦 洋征,青木 淳,尾本 正,丸田 一人,飯塚 弘文
- 日本心臓血管外科学会雑誌 43(2), 72-75, 2014
- 症例は69歳男性.右冠動脈閉塞による心筋梗塞,高位後壁側の心室中隔穿孔と診断され,当院へ搬送された.循環動態が安定し,左室壁に梗塞所見が認められなかったため,発症4週目に手術を施行した.右房アプローチにより高位後壁の心室中隔穿孔を同定し,ウシ心膜パッチ,テフロンフェルトを用いて作製したパッチをsandwich technique法で穿孔部を閉鎖し,CABG(SVG-LCx)を施行した.術中止血に難 …
- NAID 130004548498
- 中井 真尚,島本 光臣,野村 亮太,寺井 恭彦,村田 由祐,宮野 雄太
- 日本冠疾患学会雑誌 19(3), 205-208, 2013
- … 塞(AMI)後心室中隔穿孔(VSP)は死亡率が高い.前壁梗塞に伴うVSPはinfarct exclusion法(Komeda-David)により成績安定しているが後壁梗塞に伴うVSPは死亡率が高い.当院での後壁梗塞に伴うVSPの手術成績を検討する.【対象】2002~2011年8月までのVSP手術28例.そのうち後壁梗塞に伴うVSP 7例を検討.心尖部穿孔2例,心基部穿孔5例.乳頭筋断裂1例,心破裂1例.【結果】左室切開によるinfarct …
- NAID 130003379676
Related Links
- 後壁梗塞は通常、右冠動脈末梢の閉塞か左回旋枝動脈の末梢の閉塞によって起こります。 このため、 下壁梗塞か側壁梗塞に合併することが多い です。
- 後壁梗塞について (医師・医学生向け) まとめ. 後壁梗塞は、原則、LCxの閉塞でおこる。. 後壁梗塞の心電図:数時間でV1-4でST低下かつ陰性T波 → 数日後、V1のR増高(R/S >1)かつV1の陽性T波をきたす。. (これは実は後壁梗塞のミラーイメージ。. 本来は:数時間でV7-9におけるST上昇+Hyper acute T → 数日後、V7-9における異常Q波+冠性Tをきたす). 後壁梗塞では下壁梗塞 ...
- 高位後壁梗塞: 左室後面心基部に生じた梗塞。 純後壁梗塞ともいう。典型的な心筋梗塞の心電図所見(ST上昇、異常Q、冠性T)を呈さない。下壁梗塞や側壁梗塞に合併するものが多く、高位後壁のみの梗塞は少ない。急性期には徐脈性不整脈(洞徐脈、I度あるいはWenchebach型房室ブロックなど ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- myocardial infarct, MI (M), myocardial infarction
- 関
- postmyocardial infarction、心筋梗塞の心電図、冠状動脈
定義
原因
- 血栓の塞栓(冠状動脈粥状硬化巣の破綻、心房細動、心内膜炎、弁膜症)
- 血管炎、解離性動脈瘤、川崎病
リスクファクター
分類
時間
筋層の梗塞の深さ
梗塞部位による分類
重症度
STEMI患者における血圧と脈拍(HIM.1533)
- ST上昇心筋梗塞(STEMI)を起こした患者の多くは、最初の1時間以内では正常な血圧と脈拍を示す。
- 前壁梗塞を起こした患者の1/4は頻脈と高血圧
- 下壁梗塞を起こした患者の1/2は徐脈と低血圧
急性心筋梗塞と房室ブロック (HIM.1420)
- 前壁梗塞より下壁梗塞で2度以上の房室ブロックがよく起こる。下壁梗塞でのブロックの程度は、房室結節の中でより安定で狭い補充調律である傾向にある。これにたいし、前壁梗塞は房室結節複合の遠位、ヒス束、索枝(bundle branch)での房室ブロックと関連しており、広いQRS複合、不安定な補充律動、および高い死亡率を伴う悪い予後に終わる。
検査
心電図
QB CBR vol.3 p.201
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I
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II
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III
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aVR
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aVL
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aVF
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V1
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V2
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V3
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V4
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V5
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V6
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冠動脈
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前壁中隔
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V1-4
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○
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○
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○
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○
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LAD
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側壁
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I,aVL,V5-6
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○
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○
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○
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○
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LCX
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下壁
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II,III,aVF
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○
|
○
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○
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RCA
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後壁
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V1(↑R)
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*
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aVRは正常心電図では幅広いQ波を呈する
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PHD. 102
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I
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II
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III
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aVR
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aVL
|
aVF
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V1
|
V2
|
V3
|
V4
|
V5
|
V6
|
冠動脈
|
下壁
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II,III,aVF
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○
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○
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○
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RCA
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前壁中隔
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V1-V2
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○
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○
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LAD
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前壁心尖
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V3-V4
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○
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○
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LAD(distal)
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前壁側壁
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I,aVL,V5-6
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○
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○
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○
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○
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LCX
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後壁
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V1,V2(↑R)
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*
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*
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RCA
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- 心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.131も参考に
心電図の異常波形と時間経過
- PHD.105
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hyper acute
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acute
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hours
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day 1-2
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days later
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weeks later
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心筋虚血
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心筋壊死
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ST
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ST上昇
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ST上昇
|
ST上昇
|
ST正常化
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ST正常
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T
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T波増高
|
T波増高
|
T波増高
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陰性T
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T正常
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R
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↓R振幅
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Q
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異常Q出始め
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異常Q深くなる
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異常Q
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心電図の異常波形と時間経過 QB CBT vol3.237
- 1. 発症直後よりT波の増高(超急性期T波)とSTの上昇が見られる
- 2. 発症後1-数時間を経過すると貫壁性の心筋壊死が生じ、異常Q波が出現し始める
- 3. 数日後よりSTは基線に戻り始め、T波の陰転が始まる。およそ1週間後にはSTは基線に戻り、陰性T波(冠性T波)が完成する。この時期になってもST上昇が持続する場合には心室瘤の形成が危惧される。
- →also see心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.169-170
心エコー
胸部単純X線
血液検査
- CK:上昇
- CK-MB:上昇
- AST:上昇
- ALT:正常
- LDH:上昇
- 白血球:上昇
- ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(H-FABP):上昇
- ミオグロビン:上昇
- 心筋トロポニンT:上昇
- 心筋トロポニンI:上昇
治療
ガイドライン
- 1. 急性心筋梗塞(ST上昇型)の診療に関するガイドライン
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2008_takano_h.pdf
国試
[★]
- 英
- electrocardiogram ECG, electrocardiography
- 同
- elektrokardiogramm EKG
- 図:PT.268,279(心臓の構造と興奮伝導系)
- 心電図の読み方:PHD.108
概念
- 心臓全体の電気的活動を体表面から経時的に記録したもの。
- 特殊心筋の活動電位は記録されない。固有心筋の活動電位のみ
医学大事典より
- 心臓は拍動のたびに電気を発生し、これを心起電力(cardiac electromotive force)と呼ぶ。
- 心起電力により体表面に電流が流れると四肢や胸壁など、体表面の異なった部位間に電位差が生じる。
- この電位差を導出するための装置を心電計と呼び、心電計により時間軸に沿って記録された電位の変化を心電図という。
意義
- 心電図は心臓の電気的興奮の伝達を記録したものである。P波は心房の脱分極を、QRS波は心室の心筋細胞の脱分極を表す。T波は心室の再分極を表す。つまり心筋の異常がある場合何かしらの変化が心電図上に表れるということである。心電図は身体に侵襲的な影響を及ぼさない検査である。このことはこの検査を心臓の疾患を疑ったら即行ってよいということである。
- 心電図は、不整脈、心筋梗塞、心筋虚血、心膜炎、心房負荷、心室肥大・心室拡大、電解質異常などの判断に有用である。
施行する目的
- 心臓疾患疑い(狭心症・心筋梗塞・不整脈など)
- スクリーニング(学校検診、職場検診など)
心電図の種類
電極の部位による分類
表現形式による分類
- ベクトル心電図:心起電力をベクトル環として三次元的に描く
- スカラー心電図:時間軸に沿った電位の記録
心電図の記録サイズ
- 縦軸:10mm = 1mV
- 横軸: 5mm = 0.2s
標準12誘導心電図
- 標準肢誘導(I,II,III) + 単極肢誘導(aVR, aVF, aVL) + 胸部誘導(V1, V2, V3, V4, V5, V6) = 12誘導
電極の取り付け位置・電極の色
単極肢誘導
- EAB.5改変
V1
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右第4肋間
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赤
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V2
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左第4肋間
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黄
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V3
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V2とV4の中点
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緑
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V4
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左第5肋間かつ鎖骨中線
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茶
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V5
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V4と同じ高さで前腋窩線との交点
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黒
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V6
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V4と同じ高さで中腋窩線との交点
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紫
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心電図の波
- 6つの棘波よりなる
- P波:心房の電気的興奮。:0.12-0.20s (3-5mm)
- QRS複合:心室の電気的興奮:0.06-0.15s :正常; 0.06-0.08s (1.5-2mm), 不完全脚ブロック; 0.08-0.12s (2-3mm), 完全脚ブロック ≧0.12s (≧3mm)
- T波:心室の再分極(心室筋興奮の回復過程):
- U波
心電図の波の間隔
- PQ時間:房室間伝導遅延:0.12-0.20s
- QT時間:電気的心室収縮時間:心拍数と相関関係がある
- QTc=QT/sqrt(RR)
- 心拍数によらずほぼ一定の値を示す
正常心電図における波
心電図による得られる情報 (SP.536)
- 1. 心臓内の興奮伝導の障害
- ex. 房室ブロック
- 2. 不整脈:脈拍のリズムと心拍数の異常
- ex. 心房粗動、心室細動
- 3. 冠循環の異常
- ex. 心筋梗塞
- 4. 心室肥大
- 5. 血漿中の電解質濃度の異常
各誘導で取りやすい所見
特徴的な所見
新生児・幼小児の心電図
- SPE.428-
- 電気軸:右軸偏位 → 左軸偏位 胎児循環では右心系が主に体循環に関わっていたが、成人で見られる循環では左心系が関わる。生後一ヶ月らいまでは+120~130°程度の右軸偏位
- 呼吸性不整脈:小児では顕著。吸気時に心拍数増加、呼気時に心拍数減少
- 右室肥大:新生児~乳児では肺血管抵抗がまだ高いために右室肥大が持続。
心電図と心疾患
- 心臓を栄養している血管が急激に閉塞するため、全く血液が供給されない状態。
- 急性期と慢性期では異なった心電図をとる。
- 異常Q、ST上昇、冠性T
- 心臓に器質的疾患を持たないにもかかわらず、心電図上でQT時間の延長(QT時間が0.46秒以上)を認める病態。
疾患と心電図
- 心膜炎 心外膜炎:90%の患者に異常が見られる。aVR, V1を除いたST上昇。いくつかの電極でPR部の低下(PR segment depression)
- 肺性心(肺気腫):肺性P、不完全右脚ブロック、右軸偏位、V1-V3のT波陰転・平坦化、II,III,aVFでST低下。肺高血圧、最初の3つは右室負荷を反映
- 肥大型心筋症:ST-T変化(ストレイン型の陰性T波は、上に凸のST低下を伴い、非対称性陰性T波)。Sv1, Rv5の増大。QRS時間の延長。
- 心房中隔欠損症:PR延長、不完全右脚ブロック、右軸偏位。右心系の容量負荷による遠心性心肥大。
- 心室中隔欠損症:
- ブルガダ症候群:右側胸部誘導(V1-V2(V3))のST上昇(coved型あるいはsaddle back型) 。完全あるいは不完全右脚ブロック様QRS波形(つまり、V1-V3でJ波が見られる)。
- 脚ブロック
- WPW症候群:Δ波。PQ短縮、QRS延長。V1に特徴的変化「A型: 高いR波。左室自由壁」「B型: rS型。右側」「C型: Qr/QS。中隔」
- 肺血栓塞栓症:右側胸部誘導の陰性T波、洞性頻脈、SⅠQⅢTⅢ、右脚ブロック、ST低下、肺性P、時計方向回転
- 肺気腫:V1,V2でrS/QSパターン
注意点
- 胸をさらすことになるので、女性の患者では特に配慮する。誘導の電極が正しい位置に貼られていないと記録される結果が異なってくるので、正確な位置に貼る。また、心電図は筋肉の活動も拾ってしまうので、筋緊張を和らげるため患者にはリラックスしてもらい、リラックスできる状況を作ることを心がける。
参考
- http://www.cardiac.jp/
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[★]
- 英
- posterior myocardial infarction, posterior wall infarction
- 同
- 後壁梗塞
[★]
- 英
- infarct, infarction
- ラ
- infarctus
- 同
- 虚血性壊死
- 関
- 心筋梗塞 myocardial infarction