- 英
- right ventricular infarction, RVI
- 関
- 急性心筋梗塞
病態
- 後下壁梗塞の約30%で右室梗塞を合併する。(ECGP.173)
検査
心電図
- V1, aVR, V3R-V6RでST上昇
- 上記に加え、II,III,aVFでST上昇で下壁梗塞+右室梗塞が疑われる。
症候
- 徐脈、房室ブロック(約半数にII度以上の房室ブロック、20-30%の症例で一時ペースメーカの挿入が必要)が多い。
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 右側胸部誘導でST上昇を示す心筋梗塞→右室梗塞 (心電図の読み方,診かた,考え方--重要症例で学ぶ) -- (症例からみた心電図の読み方【アドバンス編】 心電図変化からみた臨床診断)
- 冠動脈疾患へのアプローチ 冠動脈スパスムが主因となって急性冠症候群を繰り返した1例
Related Links
- 急性心筋梗塞,ことに下壁梗塞例の中に低血圧,低心拍出量を示すが,肺動脈楔入圧 は正常で,右室圧・右房圧がこれをしのぎ、収縮性心膜炎に類似した血行動態lを示す 病態があり,これが右室梗塞によることが明らかとなり,その血行動態および治療法の ...
- 2009年5月19日 ... *kussmaul徴候というのは怒張した頸静脈が深吸気により更に増強することで、正常 例では吸気時に胸腔内圧が低下するために静脈圧が低下するが,右室梗塞例では右 室拡張不全による右室流入障害のために静脈圧が上昇してしまう ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 74歳の女性。前胸部痛で緊急入院した。
- 前胸部痛は4日前に起こり、徐々に改善したが、悪心を伴う胸部圧迫感が持続している。
- 20年来高血圧の治療を受けている。
- 入院翌日、突然胸部苦悶感が出現し、血圧72/40mmHgまで低下した。前胸部に全収縮期雑音を新たに聴取する。
- 心電図と心エコー図とを以下に示す。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100F025]←[国試_100]→[100F027]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103C031]←[国試_103]→[103D002]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [110D011]←[国試_110]→[110D013]
[★]
- 英
- myocardial infarct, MI (M), myocardial infarction
- 関
- postmyocardial infarction、心筋梗塞の心電図、冠状動脈
定義
原因
- 血栓の塞栓(冠状動脈粥状硬化巣の破綻、心房細動、心内膜炎、弁膜症)
- 血管炎、解離性動脈瘤、川崎病
リスクファクター
分類
時間
筋層の梗塞の深さ
梗塞部位による分類
重症度
STEMI患者における血圧と脈拍(HIM.1533)
- ST上昇心筋梗塞(STEMI)を起こした患者の多くは、最初の1時間以内では正常な血圧と脈拍を示す。
- 前壁梗塞を起こした患者の1/4は頻脈と高血圧
- 下壁梗塞を起こした患者の1/2は徐脈と低血圧
急性心筋梗塞と房室ブロック (HIM.1420)
- 前壁梗塞より下壁梗塞で2度以上の房室ブロックがよく起こる。下壁梗塞でのブロックの程度は、房室結節の中でより安定で狭い補充調律である傾向にある。これにたいし、前壁梗塞は房室結節複合の遠位、ヒス束、索枝(bundle branch)での房室ブロックと関連しており、広いQRS複合、不安定な補充律動、および高い死亡率を伴う悪い予後に終わる。
検査
心電図
QB CBR vol.3 p.201
|
I
|
II
|
III
|
aVR
|
aVL
|
aVF
|
V1
|
V2
|
V3
|
V4
|
V5
|
V6
|
冠動脈
|
前壁中隔
|
V1-4
|
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
○
|
○
|
|
|
LAD
|
側壁
|
I,aVL,V5-6
|
○
|
|
|
|
○
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
LCX
|
下壁
|
II,III,aVF
|
|
○
|
○
|
|
|
○
|
|
|
|
|
|
|
RCA
|
後壁
|
V1(↑R)
|
|
|
|
|
|
|
*
|
|
|
|
|
|
|
aVRは正常心電図では幅広いQ波を呈する
|
|
PHD. 102
|
I
|
II
|
III
|
aVR
|
aVL
|
aVF
|
V1
|
V2
|
V3
|
V4
|
V5
|
V6
|
冠動脈
|
下壁
|
II,III,aVF
|
|
○
|
○
|
|
|
○
|
|
|
|
|
|
|
RCA
|
前壁中隔
|
V1-V2
|
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
|
|
|
|
LAD
|
前壁心尖
|
V3-V4
|
|
|
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
|
|
LAD(distal)
|
前壁側壁
|
I,aVL,V5-6
|
○
|
|
|
|
○
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
LCX
|
後壁
|
V1,V2(↑R)
|
|
|
|
|
|
|
*
|
*
|
|
|
|
|
RCA
|
- 心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.131も参考に
心電図の異常波形と時間経過
- PHD.105
|
hyper acute
|
acute
|
hours
|
day 1-2
|
days later
|
weeks later
|
|
心筋虚血
|
心筋壊死
|
|
|
|
ST
|
|
ST上昇
|
ST上昇
|
ST上昇
|
ST正常化
|
ST正常
|
T
|
T波増高
|
T波増高
|
T波増高
|
陰性T
|
T正常
|
R
|
|
|
↓R振幅
|
Q
|
|
|
異常Q出始め
|
異常Q深くなる
|
異常Q
|
心電図の異常波形と時間経過 QB CBT vol3.237
- 1. 発症直後よりT波の増高(超急性期T波)とSTの上昇が見られる
- 2. 発症後1-数時間を経過すると貫壁性の心筋壊死が生じ、異常Q波が出現し始める
- 3. 数日後よりSTは基線に戻り始め、T波の陰転が始まる。およそ1週間後にはSTは基線に戻り、陰性T波(冠性T波)が完成する。この時期になってもST上昇が持続する場合には心室瘤の形成が危惧される。
- →also see心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.169-170
心エコー
胸部単純X線
血液検査
- CK:上昇
- CK-MB:上昇
- AST:上昇
- ALT:正常
- LDH:上昇
- 白血球:上昇
- ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(H-FABP):上昇
- ミオグロビン:上昇
- 心筋トロポニンT:上昇
- 心筋トロポニンI:上昇
治療
ガイドライン
- 1. 急性心筋梗塞(ST上昇型)の診療に関するガイドライン
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2008_takano_h.pdf
国試
[★]
- see YN.C-143
- 何を意味するか考えてみよう? → 正常では拡張期の心室圧は拡張期末期に向かって(例えば10mmHgを越えるような)大きな変動はない。等容弛緩期が終わり房室弁が開くことには、心室内圧は最も低下する(ここがdipとなる)。心室のコンプライアンスが低下している状態では、拡張期の急速流入期における心房からの血液の流入によってすぐに心室圧が上昇してしまい、(それ以上血液が流入しないので)心室圧は高い状態で拡張期末期まで至る(plateau)、と思われる。
参考
- http://www.nurs.or.jp/~academy/igaku/s1/s1413.htm
[★]
- 関
- 右胸部誘導、右室梗塞
[★]
- 英
- infarct, infarction
- ラ
- infarctus
- 同
- 虚血性壊死
- 関
- 心筋梗塞 myocardial infarction