- 56歳の男性。突然に発症した胸背部痛を主訴に来院した。意識は清明。顔貌は苦悶様で冷汗を伴う。呼吸数26/分。脈拍104/分、整。血圧:右上腕150/82mmHg、左上腕122/70mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)92%。胸部造影CTを以下に示す。
- 処置として適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G022]←[国試_101]→[101G024]
★リンクテーブル★
[★]
- 38歳の男性。右下腿の安静時痛を主訴に来院した。1年前から歩行時の痛みを自覚していたが、休むと軽快するため放置していた。最近、痛みを感じるまでの歩行距離が短くなり、安静時痛が出現するようになった。喫煙40本/日を18年間。
- 糖尿病や高血圧を指摘されたことはない。身長170cm、体重65kg。脈拍76/分、整。血圧124/76mmHg。右下腿から足にかけて腫脹と発赤とを認める。右大腿動脈造影写真を以下に示す。
- 対応として誤っているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G023]←[国試_101]→[101G025]
[★]
- 58歳の男性。健康診査で初めて高血圧を指摘され来院した。自営業。喫煙歴はない。飲酒はビール中ビン1本/日を20年間。身長168cm、体重75kg。血圧148/92mmHg。尿所見と血清生化学所見とに異常を認めない。
- 初診時の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
- a. 降圧薬を処方する。
- b. 血圧の経過をみる。
- c. 禁酒するよう指導する。
- d. 体重を減らすよう指導する。
- e. ブドウ糖負荷試験を実施する。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G021]←[国試_101]→[101G023]
[★]
- 英
- aortic dissection
- 関
- 解離性大動脈瘤
大動脈解離の病態
ガイドライン
- 1. 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2006年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_takamoto_h.pdf
文献
- 腹部大動脈瘤の血管内手術と開腹手術、長期死亡率に差なし
- 腹部大動脈瘤(AAA)の修復を血管内手術または開腹手術によって受けた患者の転帰を8年間にわたって調べた試験(EVER1)で、両者の全死因死亡率、動脈瘤関連死亡率に差はないことが明らかになった。また、開腹手術が適用にならないAAA患者を対象に、血管内手術を受けた患者と介入なしの患者の長期的な転帰を比較した試験(EVER2)では、両者の全死因死亡率にも差はないことが明らかになった。
- Endovascular repair of aortic aneurysm in patients physically ineligible for open repair.
- N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1872-80. Epub 2010 Apr 11.
- United Kingdom EVAR Trial Investigators et al.
- PMID 20382982
- Endovascular versus open repair of abdominal aortic aneurysm.
- N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1863-71. Epub 2010 Apr 11.
- United Kingdom EVAR Trial Investigators et al.
- PMID 20382983
- Long-term outcome of open or endovascular repair of abdominal aortic aneurysm.
- N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1881-9.
- De Bruin JL et al.
- PMID 20484396
国試
- 105I059:Stanford A偽腔閉塞型急性大動脈解離。ガイドライン1では内科的治療が良いか外科的治療が良いかはどちらともいえないと記載がある。いずれにせよ、早急な降圧が重要である。
[show details]
[★]
- 英
- transient cerebral ischemic attack, transient ischemic attack TIA
- 同
temporary ischemic attack ← 誤用なのでは?
- 関
- 脳卒中、一過性神経発作 TNA
|
内頚動脈系
|
椎骨脳底動脈系
|
運動障害
|
一側
|
一側/両側
|
感覚障害
|
視力障害
|
一過性黒内障
|
中心回避型視野欠損
|
小脳症状
|
なし
|
運動失調・動揺歩行
|
脳神経症状
|
稀
|
構音・嚥下障害、複視
|
自覚症状
|
失語
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回転性めまい、両眼がかすむ、嘔吐
|
発作回数/症候
|
少ない/同一
|
多い/変動
|
梗塞への移行
|
多い
|
少ない
|
関連血管
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眼動脈、中大脳動脈
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後大脳動脈、SCA、AICA、PICA
|
概念
- 脳血管障害により突然、局所神経症状(片麻痺、失語症)を呈し、24時間以内(通常10-20分以内)に消失する病態
病因
- 以下の2つについては教科書に記載がある。
- 研修医当直御法度 症例帳 p.20
検査
-
- (DWIで?)かなりの頻度で小梗塞が認められることが明らかにされている(IMD)
鑑別
- PMID 23235138
治療
- 目標:脳梗塞の予防
国試
参考
- 1. [charged] Etiology and clinical manifestations of transient ischemic attack - uptodate [1]
- 2. [PDF]TIA の新しい定義と概念
- http://www.neurology-jp.org/Journal/public_pdf/050110904.pdf
- 3. Special report from the National Institute of Neurological Disorders and Stroke. Classification of cerebrovascular diseases III.
-
- [No authors listed]
- Stroke; a journal of cerebral circulation.Stroke.1990 Apr;21(4):637-76.
- PMID 2326846