UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 小型肺腺癌に対するthin-section CTの縦隔条件画像を用いた非浸潤癌の鑑別法の検討
- 近藤 哲郎,村上 修司,齋藤 春洋,尾下 文浩,伊藤 宏之,坪井 正博,中山 治彦,横瀬 智之,亀田 陽一,山田 耕三
- 肺癌 51(6), 694-700, 2011
- … 目的.小型肺腺癌における浸潤癌・非浸潤癌鑑別の評価方法としてthin-section CT(TS-CT)の肺野条件画像と縦隔条件画像の腫瘍長径の比率を用いる方法(消失率法)と,TS-CT縦隔条件画像の腫瘍長径のみを用いる方法(縦隔画像長径値法)との比較検討を行った.対象・方法.対象は1997年7月から2008年5月までに切除された病理腫瘍径20 mm以下の末梢小型肺腺癌430症例(441病変)で,リンパ節転移・胸膜浸潤・血管浸潤・リ …
- NAID 130001284825
- O-2 Mixed-GGO陰影における肺野条件画像でのsolid-portionの検討(画像診断1,第49回日本肺癌学会総会号)
- 斉藤 春洋,近藤 哲郎,菅 泰博,伊藤 宏之,尾下 文浩,中山 治彦,横瀬 智之,亀田 陽一,野田 和正,山田 耕三
- 肺癌 48(5), 445, 2008-10-05
- NAID 110006986150
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 78歳の男性。微熱と血痰とを主訴に来院した。 2か月前から咳嗽と喀痰とを自覚していた。 1か月前から微熱と全身倦怠感とを自覚するようになり、 1週前から血痰が出現するようになったため自宅近くの医療機関を受診し、胸部エックス線写真と胸部単純 CTにて異常を指摘された。カルバペネム系抗菌薬で治療されたが改善がないため紹介されて受診した。既往歴に特記すべきことはない。身長 162 cm、体重 60 kg。体温 37.6℃。脈拍 72/分、整。血圧 112/68 mmHg。呼吸数 16/分。 SpO297% ( room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 418万、 Hb14.5 g/dl、Ht 41%、白血球 9,300(桿状核好中球 10%、分葉核好中球 45%、好酸球 1%、単球 10%、リンパ球 34% )、血小板 34万。 CRP 5.0 mg/dl。自宅近くの医療機関での胸部エックス線写真 (別冊 No.13A)と肺野条件の胸部単純 CT(別冊 No.13B)とを別に示す。
- 確定診断に有用な検査はどれか。
- a 結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法〈IGRA〉
- b 喀痰抗酸菌PCR法
- c 喀痰塗抹検査
- d 喀痰嫌気培養
- e PET/CT
[正答]
※国試ナビ4※ [108A036]←[国試_108]→[108A038]
[★]
- 96
- 35歳 女性
- 【主訴】息切れ
- 【現病歴】6ヶ月から次第に増悪する息切れを訴え来院。息切れは進行しており、今では同年代の人に比べ階段を登ったり平地を歩くのがおそい。3ヶ月間空咳が出現してきている。
- 【既往歴】喘息(子供の頃、中等度)
- 【家族歴】父:40歳時に胸部疾患(chest problem)で死亡(と、この患者は思いこんでいる)。
- 【服用薬】パラセタモール。やせ薬は過去に使ったことがある
- 【嗜好歴】タバコ:吸わない。飲酒:週に10 units以下。
- 【職業歴】印刷会社(学校卒業後ずっと)
- 【生活歴】8歳と10歳の子供がいる。ペットとして自宅にネコとウサギを飼育している。
- 【身体所見】
- バチ指、貧血、チアノーゼは認めない。心血管系正常。呼吸器系で、両側性に肺拡張能低下。胸部打診音、および触覚振盪音は正常。聴診上、両肺の肺底部に呼気終期年発音を聴取する。
- 【検査所見】
- 呼吸機能試験
- 測定値 予測値
- FEV1(L) 3.0 3.6-4.2
- FVC(L) 3.6 4.5-5.3
- FER(FEV1/FVC)(%) 83 75-80
- PEF(L/min) 470 450-550
- 胸部単純X線写真
- 胸部単純CT(肺野条件)
- Q1 診断は?Q2 追加の検査と治療法
- (解説)
- ・6ヶ月から次第に増悪する息切れ
- ・本当に6ヶ月から息切れが始まったかは分からない!!実際にはもっと前から存在する可能性を考えよう。
- ・喘息の既往歴 → また喘息か・・・
- ・聴診上笛音 weezingなく、また呼吸機能検査で閉塞性肺障害は認められず否定的
- ・職業性喘息 ← 肺の疾患では職業歴が重要なんだよ、うん。
- ・職業に関連した特定の物質に曝露され引き起こされる気管支喘息。
- ・気管支喘息だと閉塞性換気障害でしょっ。
- ・本症例の病態
- ・拘束性病変(restrictive problem):拡張制限 + ラ音(呼気時に閉鎖していた気道の再開通によるラ音。このラ音は(1)肺が硬い+(2)肺容量低下による起こるんじゃ)
- ・呼吸機能検査の結果
- ・中等度の拘束性換気障害(FEV1とFVCの低下、slightly high ratio)
- → 硬い肺と胸郭を示唆している → 肺コンプライアンス低下じゃな。
- → 拡散能低下が予想される。
- ・胸部単純X線写真
- ・小さい肺野、中肺野~下肺野にかけて結節性網状陰影(nodular and reticular shadowing)を認める ← 教科書的には「線状網状影」
- ・HRCT
- ・胸膜下嚢胞形成(subspleural cyst formationの直訳。教科書的には「胸膜直下の蜂巣肺所見」)を伴う線維化
- これらの所見→diffusing pulmonary fibrosis(fibrosing alveolitis)
- ・肺の線維化病変を見たら限局性かびまん性かを見なさい!マジで?
- ・びまん性:diffuse fine pulmonary fibrosis
- ・原因:膠原病、薬剤性、中毒性、特発性
- ・限局性:例えば肺炎感染後の瘢痕
- ・IPF
- ・まれに家族性の病型有 → 本症例で父がchest problemで無くなっている事と関連があるかもしらん。
- ・IPFの良くある病型:UIP + CT上胸膜下に認められる蜂巣肺
- ・膠原病に合併する場合、NSIPの様に広い範囲に斑状の病変が出現
- ・CT上、ground glass shadowingに見える所はactive cellular alveolitisであり、反応に反応する確率が高いことと関連している。
- ・追加の検査の目的:原因と合併症の検索、肺生検施行の有無を決定
- ・肺生検:経気管支鏡生検は試料が少ないために負荷。VATは良く使用されており、若年の肺組織を得るのに適切な方法。
- ・治療
- ・低用量~中等量の副腎皮質ステロイド ± 免疫抑制薬(アザチオプリン):数ヶ月経過観察し、反応性を観察。
- ・UIP症例でこのレジメンに対する反応性は乏しく、治療による利益より重大な副作用を起こさないことが重要
- ・アセチルシステイン:anti-oxidant
- ・予後を改善するというエビデンス有り
- ・ステロイド+アザチオプリン+アセチルシステインというレジメンで用いられることがある
- ・肺移植
- ・本症例の様にナウでヤングな患者には適応を考慮しても良い
- ・予後
- ・疾患の進展速度は症例により様々
- ・6ヶ月で死亡する急性増悪も起こることがある。
- Progression rates are variable and an acute aggressive form with death in 6 months can occur.
- ・UIP症例では多くの場合2~3年かけて確実に進行していく。
- ■glossary
- clubbing n. バチ指
- restrictive ventilatory defect 拘束性換気障害
- transfer factor = 拡散能/拡散能力 diffusion capacity
- subpleural bleb 胸膜下嚢胞
- diffuse fine pulmonary fibrosis びまん性微細肺線維症
- warrant vt. (正式)(SVO/doing)S(事)からするとO(事)は「~することは」当然のことである(justify)
- relevant adj. 直接的に関連する、関連性のある(to)
- ground glass すりガラス
- 'ground glass' shadowingすりガラス陰影
[★]
- 英
- lung field
- 関
- 肺
- 胸部単純X線写真上の呼称で、上肺野、中肺野、下肺野に分けられる
疾患と肺野の関係
|
laterality
|
region
|
lobule
|
characteristic
|
肺線維症
|
両側
|
下肺野
|
小葉辺縁性病変?
|
網状陰影、輪状陰影
|
珪肺症
|
両側
|
上肺野
|
小葉辺縁性病変?
|
粒状陰影
|
石綿肺
|
両側
|
中/下
|
小葉辺縁性病変?
|
線状陰影、網状陰影。不整形陰影。すりガラス状。胸膜肥厚、胸水貯留、胸膜石灰化
|
粟粒結核
|
|
びまん性
|
無関係
|
Φ1mmのびまんせい小結節~斑状陰影
|
びまん性汎細気管支炎
|
両側
|
下肺野(びまん性)
|
小葉中心性病変
|
びまん性散在性粒状影。過膨張所見。気管支拡張。
|
腫瘍肺転移
|
|
末梢肺野
|
無関係
|
多発
|
肺好酸球性肉芽腫
|
|
上/中
|
|
小結節影、小嚢胞状影
|
肺結核一次感染
|
|
中/下
|
|
|
肺結核二次感染
|
|
S1,S2,S6
|
|
|
[★]
- 英
- condition
- 関
- 状況、状態