- 英
- thorax
WordNet
- part of an insects body that bears the wings and legs
- the part of the human torso between the neck and the diaphragm or the corresponding part in other vertebrates (同)chest, pectus
- the middle region of the body of an arthropod between the head and the abdomen
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- (人間や動物の)胸,胸部 / (昆虫の)胸部
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/08/13 15:13:35」(JST)
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胸(むね)とは、人体において首と腹部に挟まれており、脊椎より前方の部分である。また、動物において、それに対応する部位をさす。内臓部分を意味する場合と、身体の外形、特に乳房を意味する場合がある。ヒトのように肋骨により保護されている場合や、昆虫など外骨格を持つ生物においては胸郭(きょうかく)と呼ばれる(昆虫の構造)。哺乳類の胸郭内の体腔は後方を横隔膜で仕切られて他の体腔から分離するので、胸腔(きょうくう)と呼ばれ、そこに肺と心臓を収める。
また、『心』や『思い』を示す表現に用いられる。
目次
- 1 器官
- 2 動物における胸
- 3 ヒトの胸郭
- 4 胸部の診療科
- 5 日本語と英語の対応
- 6 胸に関する成句
- 7 参考文献
- 8 関連項目
- 9 外部リンク
器官[編集]
解剖学的に胸として扱われる器官として、次が挙げられる。
- 心臓
- 肺
- 横隔膜
- 食道
- 気管
- 鎖骨
- 肺動脈
- 肺静脈
- 脊柱の一部
- 胸筋
動物における胸[編集]
陸上脊椎動物の場合、胸には前足があり、主として体を支える役割をする。体内には肺と心臓がある。また、ヒトや猿の場合には前に乳房がある。
4足歩行を行う哺乳類では、乳房と乳首が後ろ足の近くにある場合も多く、そのため胸部には含まれない。一方、解剖学においては、その体内器官を胸部に含むことがある。
節足動物の場合、胸部といえば頭部の後ろ、腹部の前で、歩脚がついている。また、昆虫では背中側に2対の翅がある。総じて体を支え、運動の支点になる部位をさして胸と呼んでいる。
ヒトの胸郭[編集]
中央の矢印が、ヒトと外骨格を持つ生物のそれぞれの胸郭を示す
ヒトの胸郭(英:thorax、独:Brustkorb、羅:thorax, pectus)は頚部と腹部の間にあり、心肺など生体重要臓器を容する体部で、円錐台形の籠状の構造になっており、弾力性に富む。胸郭後方には支柱となる12の脊椎がある。この脊椎を起点として12対の肋骨が前下方へ向かい、側方から再び上へ向かい、肋軟骨を介して胸骨と繋がり、肋骨籠 rib cage を構成する。この骨組に肋間筋その他の胸部諸筋、筋膜、横隔膜が付着して胸郭となり、その内壁を肋膜が覆って胸腔 thoracic cavity を形成する。
胸腔の中心部には心臓、大血管、気管、食道、神経、胸腺を内包する縦隔があり、その周囲に肺がある。肺は肺門で縦隔の組織、気管と連絡される。胸郭は心臓、肺を外部から保護する一方で、肋間筋、横隔膜、腹筋の他、必要に応じて斜角筋、胸鎖乳突筋、小胸筋などの呼吸補助筋を作動させて呼吸運動を営む。上部の出口は頚部と連なり、下部は横隔膜で腹部と仕切られている。先天奇形、後天性変形、神経筋疾患、外傷などによって胸郭の構造、機能が乱されると心肺機能に障害をもたらす。
胸部の診療科[編集]
胸部を診察する診療科の例として、次が挙げられる。症例によっては、これ以外を含むこともある。
- 内科 - 呼吸器科 - 循環器科
- 外科 - 胸部外科 - 乳腺外科
- 皮膚科
- 整形外科
- 形成外科
- 美容外科
- 放射線科
日本語と英語の対応[編集]
日本語の『胸』の概念は、英語における次の語の内容を含むことがある。
- chest - 胸部(原義は『かご』)
- breast - (女性の)胸の前部で、肩から腰までの範囲
- bust - 上半身、女性の胸部(特に衣類の上からの外形を指す)
- thorax - 解剖学における胸郭。昆虫などの胸郭も含む
- thoracic cavity - 解剖学における胸腔
胸に関する成句[編集]
心や思いを表す表現として、胸に関する多数の成句、慣用句がある。
- 胸を借りる
- 胸を撫で下ろす
- 胸が騒ぐ
- 胸を膨らます
- 胸を揉み解す
など。女性の場合はおっぱい。
参考文献[編集]
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ウィキメディア・コモンズには、胸に関連するカテゴリがあります。 |
関連項目[編集]
- 乳房
- 巨乳
- 貧乳
- 胸の谷間(乳房間溝)
- 女性化乳房
- 関連カテゴリ - Category:乳房に関するフェティシズム
外部リンク[編集]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 小児科領域における研究と治療の進歩(6)新生児呼吸機能検査の臨床応用
- 長谷川 久弥
- 東京女子医科大学雑誌 81(3), 165-170, 2011-06-25
- … Hering-Breuer reflex を利用し、受動呼気を得ることにより呼吸抵抗(Rrs)、静肺胸郭コンプライアンス(Crs)を求めるpassive flow-volume techniqueは新生児の標準的な呼吸機能検査として定着している。 …
- NAID 110008585258
- 胸郭および腹壁伸展度測定による部分的補助換気(proportional assist ventilation)と圧支持換気(pressure support ventilation)の比較
- 西山 圭子,佐藤 敏朗,塚本 加奈子,小高 光晴,小森 万希子
- 東京女子医科大学雑誌 81(2), 89-95, 2011-04-25
- NAID 110008462585
Related Links
- 世界大百科事典 第2版 胸郭の用語解説 - 脊椎動物のうち爬虫類,鳥類,哺乳類において,胸部の背骨つまり胸椎,左右の肋骨,および胸部腹面中央部にある胸骨から成る籠状の骨格。その内部には心臓,肺,胃などがある。魚類では ...
- 腕や手のしびれを感じたら なで肩の女性に多いといわれているのが 『胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)』 です。 しかし、実際は、男性にも多くみられ、格闘技など斜角筋(首を支える筋肉)や小胸筋(大胸筋の ...
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★リンクテーブル★
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- 次の文を読み、53-55の問いに答えよ。
- 72歳の男性。進行する呼吸困難を主訴に来院した。
- 現病歴 5年前から階段昇降時の息切れを自覚するようになった。このころから少量白色調の喀痰を認めた。冬季に感冒に罹ると喀痰が増量し、息切れが悪化する。年々息切れが進行し、家族と並んで平地を歩行していても、息切れのために会話が途切れるようになった。
- 既往歴 特記すべきことはない。
- 生活歴 喫煙は40本/日を50年間。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴 特記すべきことはない。
- 現 症 意識は清明。体温36.4℃。呼吸数20/分。脈拍76/分、整。血圧126/64 mmHg。
- 検査所見 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 420万、Hb 14.7g/dl、白血球 6,700、血小板 25万。血液生化学所見に異常を認めない。呼吸機能検査: %VC 84%、%FVC 65%、%FEV1.0 40%、FEV1.0% 45%、%RV 140%、RV/TLC 50%、%DLCO 40%、動脈血ガス分析(自発呼吸 room air)pH 7.36、PaO2 55Torr、PaCO2 48Torr、HCO3- 24mEq/l
[正答]
※国試ナビ4※ [104B052]←[国試_104]→[104B054]
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- 62歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。1か月前に呼吸困難が出現し、増強してきた。喫煙は30本/日を40年間。体温36.4℃。呼吸数28/分。脈拍 104/分、整。血圧 132/86mmHg。心音に異常を認めない。呼吸時に胸郭の動きに左右差を認める。左胸部の打診は濁音を呈し、聴診では左肺の呼吸音が減弱している。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104C024]←[国試_104]→[104C026]
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- 96
- 35歳 女性
- 【主訴】息切れ
- 【現病歴】6ヶ月から次第に増悪する息切れを訴え来院。息切れは進行しており、今では同年代の人に比べ階段を登ったり平地を歩くのがおそい。3ヶ月間空咳が出現してきている。
- 【既往歴】喘息(子供の頃、中等度)
- 【家族歴】父:40歳時に胸部疾患(chest problem)で死亡(と、この患者は思いこんでいる)。
- 【服用薬】パラセタモール。やせ薬は過去に使ったことがある
- 【嗜好歴】タバコ:吸わない。飲酒:週に10 units以下。
- 【職業歴】印刷会社(学校卒業後ずっと)
- 【生活歴】8歳と10歳の子供がいる。ペットとして自宅にネコとウサギを飼育している。
- 【身体所見】
- バチ指、貧血、チアノーゼは認めない。心血管系正常。呼吸器系で、両側性に肺拡張能低下。胸部打診音、および触覚振盪音は正常。聴診上、両肺の肺底部に呼気終期年発音を聴取する。
- 【検査所見】
- 呼吸機能試験
- 測定値 予測値
- FEV1(L) 3.0 3.6-4.2
- FVC(L) 3.6 4.5-5.3
- FER(FEV1/FVC)(%) 83 75-80
- PEF(L/min) 470 450-550
- 胸部単純X線写真
- 胸部単純CT(肺野条件)
- Q1 診断は?Q2 追加の検査と治療法
- (解説)
- ・6ヶ月から次第に増悪する息切れ
- ・本当に6ヶ月から息切れが始まったかは分からない!!実際にはもっと前から存在する可能性を考えよう。
- ・喘息の既往歴 → また喘息か・・・
- ・聴診上笛音 weezingなく、また呼吸機能検査で閉塞性肺障害は認められず否定的
- ・職業性喘息 ← 肺の疾患では職業歴が重要なんだよ、うん。
- ・職業に関連した特定の物質に曝露され引き起こされる気管支喘息。
- ・気管支喘息だと閉塞性換気障害でしょっ。
- ・本症例の病態
- ・拘束性病変(restrictive problem):拡張制限 + ラ音(呼気時に閉鎖していた気道の再開通によるラ音。このラ音は(1)肺が硬い+(2)肺容量低下による起こるんじゃ)
- ・呼吸機能検査の結果
- ・中等度の拘束性換気障害(FEV1とFVCの低下、slightly high ratio)
- → 硬い肺と胸郭を示唆している → 肺コンプライアンス低下じゃな。
- → 拡散能低下が予想される。
- ・胸部単純X線写真
- ・小さい肺野、中肺野~下肺野にかけて結節性網状陰影(nodular and reticular shadowing)を認める ← 教科書的には「線状網状影」
- ・HRCT
- ・胸膜下嚢胞形成(subspleural cyst formationの直訳。教科書的には「胸膜直下の蜂巣肺所見」)を伴う線維化
- これらの所見→diffusing pulmonary fibrosis(fibrosing alveolitis)
- ・肺の線維化病変を見たら限局性かびまん性かを見なさい!マジで?
- ・びまん性:diffuse fine pulmonary fibrosis
- ・原因:膠原病、薬剤性、中毒性、特発性
- ・限局性:例えば肺炎感染後の瘢痕
- ・IPF
- ・まれに家族性の病型有 → 本症例で父がchest problemで無くなっている事と関連があるかもしらん。
- ・IPFの良くある病型:UIP + CT上胸膜下に認められる蜂巣肺
- ・膠原病に合併する場合、NSIPの様に広い範囲に斑状の病変が出現
- ・CT上、ground glass shadowingに見える所はactive cellular alveolitisであり、反応に反応する確率が高いことと関連している。
- ・追加の検査の目的:原因と合併症の検索、肺生検施行の有無を決定
- ・肺生検:経気管支鏡生検は試料が少ないために負荷。VATは良く使用されており、若年の肺組織を得るのに適切な方法。
- ・治療
- ・低用量~中等量の副腎皮質ステロイド ± 免疫抑制薬(アザチオプリン):数ヶ月経過観察し、反応性を観察。
- ・UIP症例でこのレジメンに対する反応性は乏しく、治療による利益より重大な副作用を起こさないことが重要
- ・アセチルシステイン:anti-oxidant
- ・予後を改善するというエビデンス有り
- ・ステロイド+アザチオプリン+アセチルシステインというレジメンで用いられることがある
- ・肺移植
- ・本症例の様にナウでヤングな患者には適応を考慮しても良い
- ・予後
- ・疾患の進展速度は症例により様々
- ・6ヶ月で死亡する急性増悪も起こることがある。
- Progression rates are variable and an acute aggressive form with death in 6 months can occur.
- ・UIP症例では多くの場合2~3年かけて確実に進行していく。
- ■glossary
- clubbing n. バチ指
- restrictive ventilatory defect 拘束性換気障害
- transfer factor = 拡散能/拡散能力 diffusion capacity
- subpleural bleb 胸膜下嚢胞
- diffuse fine pulmonary fibrosis びまん性微細肺線維症
- warrant vt. (正式)(SVO/doing)S(事)からするとO(事)は「~することは」当然のことである(justify)
- relevant adj. 直接的に関連する、関連性のある(to)
- ground glass すりガラス
- 'ground glass' shadowingすりガラス陰影
[★]
- 英
- serratus anterior muscle (N,KH), serratus anterior (M,K), anterior serratus muscle
- ラ
- musculus serratus anterior
起始
- 第1~9肋骨(KL.80)
停止
神経
- C5-C7 (KL.80)
作用 (KL.80, KH.50)
臨床関連
- 翼状肩甲、翼状肩甲症, winging of scapula
- when raising the arm or pushing the body away from a wall
- 肩甲骨が内側縁で胸郭から離れて後方に突出
- 上腕を水平位より挙上できない
カテゴリ
上肢帯の筋>:上肢帯の筋
[★]
- 英
- internal thoracic artery (N), ITA
- ラ
- arteria thoracica interna
- 同
- 内乳動脈 internal mammary artery
起始
走行
分布
枝
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- pectoralis minor muscle (KH), pectoralis minor (K)
- ラ
- musculus pectoralis minor
- 関
- 大胸筋
神経
機能
カテゴリ
上肢帯の筋>:上肢帯の筋
[★]
- 英
- intercostal
- 関
- 胸郭、肋骨
- 第1肋間
- 第2肋間
- 第3肋間
- 第4肋間
- 第5肋間
- 第6肋間
- 第7肋間
- 第8肋間
- 第9肋間
穿刺部位
[★]
- 英
- asphyxiating thoracic dysplasia
- 同
- ジューヌ症候群 Jeune syndrome
[★]
- 英
- inferior thoracic aperture
- ラ
- apertura thoracis inferior
- 関
- 胸郭
[★]
- 英
- thoracoplasty
- 関
- 胸郭形成術、胸郭成形
[★]
- ラ
- thorax asthenicus
- 関
- 扁平胸
[★]
- 英
- thoracoplasty
- 関
- 胸郭