- 英
- bromelain
- 同
- ブロメリン bromelin
- 商
- ヘモナーゼ配合、エデマーゼ、キモタブS
- パイナップルの根茎または果実から抽出したタンパク分解酵素群の総称で、ステムブロメライン、フルートブロメラインがある。
- 前者は分子量28,000の塩基性糖タンパク、後者は分子量31,000の酸性単純タンパクであり、最適pHはそれぞれ前者が5、後者は8-8.3を示す。
- SH基を含む活性周辺の構造はパパインと相同性を有する。
- 手術後および外傷後の腫脹の緩解、気管支疾患の喀痰喀出困難として用いられていた。
- 現在では褥瘡や創傷に対するブロメライン軟膏と痔核に対してヘモナーゼ配合(トコフェロール酢酸エステルとの配合剤)にしか用いられていない。
- ブロメライン軟膏は、壊死組織を蛋白分解することで除去する(化学的デブリドマン)目的で使われる。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/01/29 21:17:41」(JST)
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ブロメライン(英: bromelain)は、タンパク質分解酵素の中のシステインプロテアーゼに分類される酵素。
概要
生のパイナップルの果実に含まれており、肉を柔らかくすることから、酢豚などの料理に用いられるとされるが、加熱調理後や、煮て作られる缶詰の果実ではこのような効果はない[1]。キウイフルーツのアクチニジンやイチジクのフィシン、パパイヤのパパインも同様なタンパク質分解酵素(システインプロテアーゼ)である。また、生のパイナップルを食べると舌が痒くなるが、これは一般に言われるような酵素によって溶かされるという理由ではなく、パイナップルの成分中のシュウ酸カルシウムが針状結晶を含むため、食べ過ぎると口内が荒れる生体防御反応だという説もある[要出典]。
触媒残基はシステインとヒスチジンで、システイン残基のチオール基の硫黄原子がペプチド結合のカルボニル炭素に求核攻撃を行うことによって、タンパク質やペプチドの加水分解が始まるであろう。
Leupeptin などのペプチド系阻害剤や、システイン残基(チオール基)修飾試薬(水銀化合物など)によって阻害される。
脚注
- ^ 一般に、ブロメライン酵素は60℃以上で変性し活性を失うので、加熱する料理での使用は、酸味や甘みが目的であると考えた方がよい。
関連項目
- プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)
- タンパク質
- 酵素
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- 1. 熱傷の局所治療:外用抗菌剤と被覆材 local treatment of burns topical antimicrobial agents and dressings
- 2. クラゲ刺傷 jellyfish stings
Japanese Journal
- ブロメラインとオレンジオイルを用いた試作齲蝕象牙質除去剤に対する評価
- 山田 嘉重,増田 宜子,川中 岳雄,木村 裕一,真鍋 厚史,久光 久,藤島 昭宏,宮崎 隆
- 日本歯科保存学雑誌 54(2), 142-152, 2011-04-30
- … 学-機械的齲蝕除去法としてブロメライン酵素とオレンジオイルを含有する新たな薬剤を試作し,その薬剤による齲蝕除去能,齲蝕除去後のレジン修復処置への影響に対して評価することである.本研究では歯頸部に慢性齲蝕を有するヒト抜去永久歯60本を使用した.実験グループ.は10%ブロメライン酵素と10%オレンジオイルを含有するBO試薬I,10%ブロメライン酵素と20%オレンジオイルを …
- NAID 110008752229
- 種岡 瑞穂,川久保 貴博,鈴木 太土,坂本 静,堤 香菜子
- 化学と生物 49(3), 214-215, 2011-03-01
- … 学会大会(開催地 名古屋)会期中に開催された高校生による第4回「ジュニア農芸化学会」において"最優秀賞"を受賞した.生食が可能な果物は,人類が古くから利用してきた安全な食物である.それゆえ,ブロメラインのような果物のタンパク質分解酵素は,食品や医薬品産業で多用され,さらなる利用分野の拡大が期待されている.本研究は,メロンのような果実に存在するタンパク質分解酵素の基本的な性質の理解と …
- NAID 10027898797
- ブロメライン酵素とオレンジオイルを併用いた齲蝕除去剤の開発への検討
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- 壊死組織除去剤ブロメライン軟膏は、アルギニンとアラニン、アラニンとグルタミンのアミノ酸結合を加水分解することにより蛋白質を分解し、創傷面の壊死組織の分解・除去・清浄化に働きます。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
成分・含量(1g中)
添加物
禁忌
効能または効果
- 熱傷・褥瘡・表在性各種潰瘍・挫傷・切開傷・切断傷・化膿創などの創傷面の壊死組織の分解、除去、清浄化およびそれに伴う治癒促進
- ガーゼ、リントなどに適量の軟膏をのばし、潰瘍辺縁になるべく触れないようにして塗布。1日1回交換する。
創傷面が清浄化し、新生肉芽組織の再生が認められた場合は使用を中止する。
慎重投与
重大な副作用
アナフィラキシーショック(頻度不明):
- アナフィラキシーショック(不快感、血圧低下、呼吸困難、全身紅潮等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ウサギに実験的に作成した第3度火傷面にブロメライン軟膏5万単位/gを塗布した結果、良好な痂皮除去効果が認められた10)。
- ウサギ及びブタの実験的火傷にブロメラインの粉末をペースト状にして用いたところ、局所に損傷を与えることなく、壊死組織を除去でき、また全身的な障害も認められなかった11)。
有効成分に関する理化学的知見
- パインアップルの果汁又は葉茎の搾汁より製したもので、たん白分解力がある酵素剤である。
一般名
分子量
等電点
至適pH
活性化
- SH型酵素といわれ、システイン、H2S、NaCNにより活性化され、Hg++、Ag+により不活性化される。
性状
- 淡黄色〜淡灰褐色の粉末で、わずかに特異なにおいがある。
水に大部分溶け、メタノール、エタノール(95)、アセトン、ジエチルエーテル又はクロロホルムにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- enzyme preparation
商品
[★]
ブロメライン、トコフェロール酢酸エステル(トコフェロール)
[★]
トコフェロール、ブロメライン
[★]
- 英
- bromelin
- 関
- ブロメライン
[★]
ブロメライン。ブロメリン
[★]
- 関
- ブロメライン、褥瘡、デブリドマン、ゲーベンクリーム
- パイナップル由来の強いタンパク酵素分解作用をゆうするブロメラインを配合した軟膏である。
- 壊死組織を伴う褥瘡や潰瘍で用いられ、壊死組織の除去を目的として用いられる。
- 創部に塗布してガーゼで覆い、適宜ガーゼ交換しながら壊死組織の除去を観察する。
- 壊死組織が除去されたら、継続は不要である。
- 褥瘡周囲の皮膚に付着することで皮膚の障害を来すため、周囲の皮膚は被覆材かワセリンを外用するなどして保護する
[★]
- 英
- line
- 関
- 裏打ち、系統、線