095G018

  • 6歳の男児。乳児期から心室中隔欠損症を指摘されている。自覚症状はないが入学後の管理について指導を受けるために来院した。脈拍80/分、整。第4肋間胸骨左縁で3/6度の収縮期雑音を聴取する。心電図は心室肥大所見を認めない。胸部エックス線正面写真で心拡大はなく、肺血管陰影には異常を認めない。この患児に適切なのはどれか。
  • (1) 2か月毎に心電図検査をする。
  • (2) 水分摂取は控え目にする。
  • (3) 体育実技は軽い運動のみにする。
  • (4) 抜歯の際には抗菌薬を服用する。
  • (5) 予防接種は普通に受ける。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)

[正答]


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★リンクテーブル★
国試過去問095G019」「095G017
リンク元心室中隔欠損症

095G019」

  [★]

  • 72歳の男性。今朝駅の階段を昇っているときに激しい動悸と呼吸困難とが生じ、その後意識消失をきたし救急車で来院した。
  • 来院時には意識は回復していた。
  • 約3年前から労作時に軽度の動悸と息切れとを自覚していたが、安静によってすぐに症状の軽減がえられるため精査は受けていない。脈拍65/分、整。血圧102/62mmHg。頭部に放散する4/6度の収縮期雑音を第2肋間胸骨左縁から前腕部にかけて広い範囲に聴取する。
  • 左室圧(LVP)曲線と大動脈圧(AOP)曲線との同時記録を以下に示す。
  • この疾患について正しいのはどれか。
  • (1) 突然死をきたすことがある。
  • (2) 高齢者では動脈硬化性が多い。
  • (3) 二尖弁が病因の―つである。
  • (4) 早期から左室腔は拡大する。
  • (5) 手術適応はない。
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)


[正答]


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095G017」

  [★]

  • 39歳の男性。2日前から咽頭痛発熱とが出現し、昨夜から呼吸困難嚥下痛および嚥下困難が増強したため、明け方に救急外来を受診した。独歩できるが、喘鳴が強く、呼吸回数も多い,扁桃は軽度の発赤のみで腫脹や白苔付着はない。喉頭部で強い狭窄音を聴取するが、その他の聴診所見で異常を認めない。頚部の腫脹はなく、触診で腫瘤を触れない。この患者でまず行うべき検査はどれか。

[正答]


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心室中隔欠損症」

  [★]

ventricular septal defect, VSD
心室中隔欠損
先天性心疾患動脈管開存症心房中隔欠損症

[show details]

疫学

  • 1.5-3.5/1000生産児 (PHD.382)

病態生理 PHD.382

  • 欠損孔を流れる血液量:(small VSD)欠損孔のサイズに依存。(large VSD)体循環と肺循環の血管抵抗に依存
  • 容量負荷:RV, 肺循環, LV, LA
  • 容量負荷 → chamber dilation → systolic dysfunction → heart failure
  • 2歳でpulmonary vascular diseaseとなる。

症状 PHD.383

  • small VSDは無症状
  • 10%のVSD患者はlarge defectを持っており、生後早い内から、うっ血心不全を呈する(頻呼吸、摂食不良、成長不良、頻回の下気道感染)
  • right-left shuntを起こせばチアノーゼ、呼吸困難
  • VSDのサイズに因らず、bacterial endocarditisがおこりうる。

身体所見 PHD.383

  • harsh holosystolic murmur at the left sternal border
  • murmurの部位に一致してsystolic thrillを認める。
  • 拡張中期ランブルを心尖で聴取 → MV経由の血流が増加したため
  • pulmonaru vascular diseaseが進行すると、汎収縮期雑音は減弱 → 欠損孔の圧較差が低下してくるから
  • RV heave, P2音増強、 チアノーゼ

病型分類

Kirklinの分類
欠損部 疫学 病態
I型 漏斗部欠損 高位欠損 日本人に多い。 大動脈弁逸脱によるARを合併しうる。自然閉鎖は少ない
II型 膜性部欠損 中間位欠損 最多。(70%)  
III型 流入部欠損 後方欠損 ダウン症に多い 左軸偏位
IV型 筋性部欠損 低位欠損 西洋人に多い。(20%)  


重症度分類

  X線上心拡大 心電図 聴診 心不全症状
小欠損 - 正常 Roger雑音 -
中欠損 + 左室肥大 汎収縮期雑音 -./+
大欠損 + 両心室肥大 II音亢進 +(乳児初期)

検査

聴診

PHD.383
  • 左胸骨縁:全収縮期雑音:(harsh holosystolic murmur) ← 欠損孔が小さいほど大きい
  • 雑音がする部位:収縮期スリルを触れる
  • 心尖部:拡張期中期ランブル音(middiastolic rumble):僧帽弁を通過する血流が増加するため
  • 肺高血圧症が進展すると全収縮期雑音は小さくなる。RV heave(拡張した右室の拍動)、II音亢進、チアノーゼを認めるようになる。

胸部単純X線写真

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管理・治療

  • 欠損孔が小さい場合(small VSD):心内膜炎の予防以外に特に特別な治療は不要である。しかし、血液培養陽性となる発熱や新規の雑音が聴取されたら専門医による精査を要する。(参考1)
  • 肺体血液量比2.0以上は手術適応、1.5-2.0は症状に応じて手術を、1.5以下は手術不要。

参考

  • 1. [charged] Management of isolated ventricular septal defects in infants and children - uptodate [1]

国試

  • 095G018:小欠損と考えられる。小欠損の場合には特に運動制限をする必要はないが、心内膜炎の予防のために予防接種などを受けることは必要となる。2007 guidelines of the American Heart Association (AHA) recommendによれば、予防的な抗菌薬の服用は推奨されていない。(参考1)
  • 105F026105F027103I065