- 英
- dementia with Lewy body, DLB、Lewy body dementia
- 同
- レヴィ小体型痴呆 , レビー小体型痴呆, Lewy小体型痴呆、レビー小体型認知症, (国試)Lewy小体型認知症
- 関
- レビー小体。びまん性レビー小体病, diffuse Lewy body disease、レビー小体病, Lewy小体病, Lewy body disease。parkinson disease with dementia, PDD
概念
- パーキンソン病と同じ疾患スペクトラム上にあると考えられている。(HBN.928)
疫学
病理
- 病理学的にはびまん性レビー小体病、移行型レビー小体病であることが多い。
- 大脳、脳幹に広範にレビー小体を認め、パーキンソン病と同様に黒質、青斑核、迷走神経背側核の神経細胞脱落が認められる。(HBN.928)
症状
検査
- CT, MRI:所見に乏しい
- MIBG心筋交感神経シンチグラフィ:取り込み低下 → パーキンソン病と同じ所見
- 脳血流SPECT:後頭葉の血流低下 (保健適応外)
- PET:後頭葉の糖代謝低下 (保健適応外)
診断基準
- uptodate.2 HBN.929
- ()内はDLBで見られる頻度
- 2. 中核項目(1つあてはまる場合は疑い例、2つ以上ならばほぼ確実)
- 動揺する認知機能(60-80%)
- 反復、具体的、かつ鮮明な幻視(50-75%) ← Recurrent well-formed, detailed visual hallucinations
- パーキンソン症候群(80-90%) ← Spontaneous features of parkinsonism(特に誘因のない)
- レム睡眠行動障害
- 抗精神病薬に対する著しい感受性の亢進
- SPECT、PETでの大脳基底核でのドパミントランスポーターの取り込み低下
(以下略)
治療
- コリンエステラーゼ阻害薬 → 認知機能に対して。 アルツハイマー病より著効する
- 抑肝散 → 精神症状に対して
- クエチアピン → 幻視などの精神症状
参考
- 1. Pathologic correlates of dementia in individuals with Lewy body disease.
- Sonnen JA, Postupna N, Larson EB, Crane PK, Rose SE, Montine KS, Leverenz JB, Montine TJ.SourceDepartment of Pathology, University of Washington, Seattle, WA 98104, USA.
- Brain pathology (Zurich, Switzerland).Brain Pathol.2010 May;20(3):654-9.
- Cognitive impairment and dementia are more common in patients with Parkinson disease (PD) than age-matched controls and appear to become more frequent as PD progresses. However, estimates of dementia in patients with PD have varied widely, likely due in part to differences in case definition, case a
- PMID 20522091
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%BC%E5%B0%8F%E4%BD%93%E5%9E%8B%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%97%87
- http://www.d-lewy.com/about.html
- http://www.clinic-nishikawa.com/1_1.html
- http://rockymuku.sakura.ne.jp/seisinnka/rebi-syoutaigataninntisyou.pdf
- http://www.lbda.org/node/470
- 7. Diagnosis and management of dementia with Lewy bodies: third report of the DLB Consortium.
- McKeith IG, Dickson DW, Lowe J, Emre M, O'Brien JT, Feldman H, Cummings J, Duda JE, Lippa C, Perry EK, Aarsland D, Arai H, Ballard CG, Boeve B, Burn DJ, Costa D, Del Ser T, Dubois B, Galasko D, Gauthier S, Goetz CG, Gomez-Tortosa E, Halliday G, Hansen LA, Hardy J, Iwatsubo T, Kalaria RN, Kaufer D, Kenny RA, Korczyn A, Kosaka K, Lee VM, Lees A, Litvan I, Londos E, Lopez OL, Minoshima S, Mizuno Y, Molina JA, Mukaetova-Ladinska EB, Pasquier F, Perry RH, Schulz JB, Trojanowski JQ, Yamada M; Consortium on DLB.SourceInstitute for Ageing and Health, University of Newcastle upon Tyne, UK. i.g.mckeith@ncl.ac.uk
- Neurology.Neurology.2005 Dec 27;65(12):1863-72. Epub 2005 Oct 19.
- The dementia with Lewy bodies (DLB) Consortium has revised criteria for the clinical and pathologic diagnosis of DLB incorporating new information about the core clinical features and suggesting improved methods to assess them. REM sleep behavior disorder, severe neuroleptic sensitivity, and reduced
- PMID 16237129
uptodate
- 1. [charged] レヴィ小体型認知症の疫学、病理学、および病因 - uptodate [1]
- 2. [charged] レヴィ小体型認知症の臨床的特徴および診断 - uptodate [2]
- 3. [charged] レヴィ小体型認知症の予後および治療 - uptodate [3]
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=RSRbR1R4mz0</youtube>
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/01/25 21:22:53」(JST)
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レビー小体型認知症(レビーしょうたいがたにんちしょう、英: Dementia with Lewy Bodies; DLB)は、変性性認知症のひとつである。以前は、びまん性レビー小体病と呼ばれていた。日本ではアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症と並び三大認知症と呼ばれている。認知障害だけでなく、パーキンソン病のような運動障害も併発するのが特徴である。
目次
- 1 症状
- 2 歴史
- 3 疫学
- 4 治療
- 5 脚注
- 6 関連項目
- 7 外部リンク
|
症状
この疾患特有の症状として、幻覚や妄想などがあげられる。やがて、アルツハイマー型認知症のような認知障害と、パーキンソニズムと呼ばれるパーキンソン病様の運動障害の両方が症状として表れる。徐々に進行し、最終的には寝たきりになる。この疾患はアルツハイマー型認知症に比べ10倍も寝たきりになるのが早いともいわれている[1]。 初期の段階では診断が難しく、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病、うつ病などと診断されることがある。また、薬物に過敏に反応し(薬物過敏性)、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病の治療薬を通常量で投与することは逆に症状の悪化を招くことが多い。早期発見と適切な治療によって進行を遅らせ、症状を和らげることができる。
歴史
レビー小体型認知症は日本で発見されたとされ、1976年以降に医師の小阪憲司によって世界的に知られるようになった。レビー小体とはドイツの神経学者フレデリック・レビー(英語版)によってパーキンソン病変の脳幹で発見され名付けられた封入体であり、大脳皮質にこれが多く認められることから、小阪によってびまん性レビー小体病(びまんせいレビーしょうたいびょう、英: diffuse Lewy body disease; DLBD)と名付けられた。その後1995年イギリスにて行われた国際ワークショップにて現在の名称になった。
疫学
頻度は報告によって様々であるが、有病率は0~5%、認知症に占める割合は 0~30.5%と報告されている [2]。
治療
認知症に対する治療とパーキンソン症状に対する治療がある。
- 認知症
- コリンエステラーゼ阻害薬が効果を示すとされている。また、ドネペジルはパーキンソン症状を増悪させずに認知症に対する効果を示すと考えられている。
- 漢方薬である抑肝散は臨床治験で効果を示すことが示されつつある[3]。
- パーキンソン症状
- レボドパやドーパミン受容体作動薬が用いられる。
脚注
- ^ 認知症大講義 第6週コウノ博士の認知症大講義より
- ^ レビー小体型認知症は日本でも患者数が多いか? 精神神経学雑誌 (2009) 111巻 1号 pp. 37-42
- ^ 日医雑誌 139(6): 1280-2, 2010
関連項目
- 認知症
- アルツハイマー型認知症
- パーキンソン病
- レビー小体
外部リンク
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 認知症臨床に役立つ生物学的精神医学(No.14) レビー小体型認知症の分類・病期と診断
- 大山町研究と海士町研究 (認知症学(上)その解明と治療の最新知見) -- (臨床編 認知症をめぐる大規模疫学研究)
- MIBG心筋シンチグラフィー (認知症学(上)その解明と治療の最新知見) -- (臨床編 認知症診断に用いられる検査診断学とバイオマーカー)
- 認知症の症候学 (認知症学(上)その解明と治療の最新知見) -- (臨床編 認知症の症候学)
Related Links
- レビー小体型認知症(れびーしょうたいがたにんちしょう、英Dementia with Lewy Bodies、通称DLB)はアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症と同じ認知症であり、 変性性認知症の一種である。日本では三大認知症の一つである。認知障害だけでなく ...
- レビー小体(Lewy Body)とは、元々は運動障害を主な症状とするパーキンソン病(リンク 1参照)の脳の中の中脳と言われる部分にたまった異常な構造物をさす言葉ですが、 レビー小体型認知症の患者さんの脳では、これが認知機能を司る大脳皮質にも広く見 ...
- レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症ほど知られていません。特徴的な症状 や対処法、介護の相談窓口などについて学びましょう。
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- REM sleep behavior disorder, RBD
- 同
- レム睡眠行動異常症
- 関
- 睡眠障害、睡眠時随伴症
[show details]
概念
- 主に男性に見られる慢性かつ進行性の疾患であり、レム睡眠における筋弛緩の欠如と粗暴な行動の出現が特徴的である。
疫学
病因
- 出典無し
症状
- 日中には問題はない。
- レム睡眠中に筋弛緩を欠いており、夢の内容をそのまま行動に移す結果、殴る、蹴る、跳ねる、ベッドから飛び出すなどの粗暴な行動が起き、自分自身あるいは家族を傷害することがある。
- 声をかけると覚醒し、目覚めたときの意識と見当識は正常で、異常行動を呈した場面を想起できることが多い。 ⇔ 譫妄、夜驚
診断基準
- 睡眠障害国際分類第2版(ICSD-2)
-
- けがをしてしまうか,あるいはけがをしてもおかしくないような睡眠時の荒々しい行動.
- 睡眠ポリグラフ検査中に記録されたREM睡眠時の異常行動.
- 筋抑制を欠いたREM睡眠(REM sleep without atonia)が存在する:持続的または間欠的な頤筋活動
の亢進や,頤筋または四肢の相動的な収縮(phasic EMG twitching).
- REM 睡眠中に,てんかん性脳波活動がみられない(RBDと他のREM 睡眠関連性けいれんの併発とを,明瞭に区別
できる場合を除く).
- 他の睡眠異常症では十分説明できない睡眠障害である(内科疾患や神経疾患,精神疾患,薬剤性や薬物乱用による疾患)
治療
[★]
- 英
- parkinsonian syndrome
- 同
- Parkinson症候群
- 関
- パーキンソニズム parkinsonism
[show details]
分類
中枢神経変性疾患 - パーキンソンニズムを主徴とする疾患
[★]
- 英
- autonomic neuropathy、autonomic dysfunction、dysautonomia、disorders of the autonomic nervous system, autonomic disturbance
- 関
- 純粋自律神経不全症、自律神経ニューロパチー、自律神経性ニューロパチー、自律神経ニューロパシー、自律神経系疾患、自律神経機能異常、自律神経異常症、自律神経機能不全
臓器毎の自律神経障害
眼
|
瞳孔の異常 (縮瞳,散瞳)、眼瞼下垂
|
循環器
|
起立性低血圧、食事性低血圧、不整脈
|
呼吸器
|
睡眠時呼吸障害
|
消化器
|
便秘、便失禁、下痢
|
泌尿器
|
神経因性膀胱(頻尿,排尿困難,残尿など)
|
生殖器
|
勃起障害
|
皮膚
|
発汗低下、皮膚栄養障害
|
自律神経障害を来しうる疾患
全身
局所
[★]
- 英
- Lewy body
- 同
- Lewy小体、レヴィ小体
概念
臨床関連
- パーキンソン病:障害部位およびレビー小体の出現部位:黒質緻密部、迷走神経背側運動核、交感神経心臓枝の節後線維、嗅球、青斑核、縫線核、マイネルト基底核、扁桃核。時にレビー小体が大脳皮質に出現。(HBN.938)
- レビー小体型認知症:大脳、脳幹に広範にレビー小体が出現。
参考
- http://www.emedicinehealth.com/script/main/art.asp?articlekey=122562
- http://files.mda06im.webnode.com/200000020-af233b01cc/lewy%20body.jpg
- http://www.genome.gov/Images/press_photos/highres/10004-300.jpg
[★]
- 英
- myocardial sympathetic nerve scintigraphy
- 同
- MIBGシンチグラフィ MIBG scintigraphy、心筋交感神経機能イメージング
- 関
- MIBGシンチグラフィ、シンチ
- 1. 虚血性心疾患:
- 2. 心不全:重症度判定、β遮断薬の忍容性評価
- 虚血性心疾患:心筋虚血による交感神経異常で交感神経神経末端におけるMIBG取り込みの低下。虚血後の回復は遅い。
- 心筋症/心不全:心臓交感神経終末障害によりMIBGの取り込みと洗い出しが増加する → 早期像のH/M低下 遅延像のWR増加
[★]
- 英
- dementia
- 同
- 痴呆、痴呆症、器質痴呆 organic dementia
- 関
- amyotrophic lateral sclerosis、ハチンスキー虚血スコア
定義
- いったん正常に発達した知的機能が持続的に低下し、複数の認知障害があるために社会生活に支障をきたすようになった状態。(参考1)
- 1. 知的機能が脳の器質性障害によって低下
- 2. 認知機能が選択的に障害された状態(PSY.312)
- 3. 記憶と判断力の障害を基本とする症候群(PSY.312)
認知症の概念
- 1. 記憶障害
- 2. 記憶以外の認知機能の障害
- 3. それらによる日常生活や職業生活の障害
- 4. 意識障害によらないこと
認知症と区別すべき病態
など
認知症の分類
-
-
- ピック病:行動の障害、人格変化。Pick球やPick細胞が存在
原因疾患
原因
- KPS.369
認知症症状
1. 中核症状
- 記憶障害:初期には記銘力、短期記憶から障害される。早期:エピソード記憶 → 重症:意味記憶
- 判断力低下
- 見当識障害
- 言語障害(失語)
- 失行
- 失認
2. 周辺症状
認知症と老化現象との違い
- 老化現象
- 体験の一部を忘れる ← ヒントを与えられると思い出せる
- 名前や日付などをとっさに思い出せる
- 日常生活に支障はない
- 物忘れに対して自覚がある
- 体験した全てを忘れる。最近の記憶がない ← ヒントを与えられてても思い出せない
- 時間や自分のいる場所が分からない
- 日常生活を営むことが困難
- 物忘れに対して自覚がない
検査
診断
|
アルツハイマー病
|
脳血管性認知症
|
ピック病
|
認知症
|
全般的認知症
|
まだら認知症
|
アルツハイマー病に類似。 早期には人格、注意力が障害され、 次第に記憶力も障害される。
|
人格
|
晩期に人格障害
|
保たれる
|
早期に人格障害
|
病識
|
なし(初期にはあり)
|
あり
|
なし
|
経過
|
進行性
|
動揺性、階段状に進行性
|
進行性
|
基礎疾患
|
特になし
|
高血圧、糖尿病、心疾患
|
特になし
|
画像検査
|
対称性の脳溝開大
|
脳実質内に脳梗塞巣
|
側頭葉と前頭葉の萎縮
|
機能画像検査
|
側頭葉、頭頂葉での代謝低下
|
前頭葉を中心とした多発性の脳代謝低下
|
前頭葉、側頭葉での代謝低下
|
treatable dementia
- 治療可能な認知症を診断しておく。根本的な治療が可能で、認知機能は可逆的である。
- → 治療できる認知症
治療
認知症高齢者を対象とした事業・施設
国試
[★]
- 英
- cognition
- 同
- 認識 recognition
- 関
- 認知症
二次感覚野
↓
判断:感覚連合野
| ↓
| 記憶:辺縁系・扁桃核
| ↓
意志:運動連合野
↓
二次運動野
- 認知症ではこの認知が傷害される
[★]
一般的な意味
- 英
- body type, habitus
- 同?
- 体格
- 関
- 外胚葉型、中胚葉性
精神医学
- 英
- somatotype
[★]
- 英
- sis, pathy