- 75歳の女性。視力低下を主訴に来院した。数年前から両眼の視力低下を自覚していたが、数日前から右眼がほとんど見えなくなった。視力は、右手動弁(矯正不能)、左O.1(矯正不能)。眼圧は、右8mmHg、左12mmHg。細隙灯顕微鏡検査で両眼水晶体の混濁を認める。散瞳下で眼底検査を行ったが両眼とも詳細な観察が困難である。
- まず行う検査はどれか。
[正答]
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- 次の文を読み、61-63の問いに答えよ。
- 17歳の男子。言動の変化を心配した両親に伴われて来院した。
- 現病歴: 1年ほど前から高校を休みがちになり、1日中自分の部屋で過ごすことが多くなった。朝はなかなか起きず、昼過ぎになりやつと起きてくる。母親が声をかけると「うるせえな」と反抗的になった。1か月前から、わけもなくニヤニヤすることや、「ちくしょう」、「ばかやろー」などと急に叫ぶことが増えてきた。身なりも不潔になり、入浴もしなくなった。
- 既往歴[ 特記すべきことはない。
- 生活歴: 同胞2人の二男として出生。精神運動発達に異常を認めず、手のかからない子供であった。中学校までは明るい生徒で成績も優秀だった。高校入学後は課外活動をせず、成績は徐々に下がってきた。
- 家族歴: 母方の叔父が精神科病院に入院中である。
- 現症 : 意識は清明。身長175cm、体重63kg。体温36.2℃。脈拍72/分、整。血圧112/68mmHg。表情は硬く、緊張が強い。自発的に話をすることはなく、質問に対する返答に時間がかかり、答えも短い。時々一点を見つめたまま反応がなくなることがある。また、聞き耳を立てるような動作も認める。神経学的所見に異常を認めない。
- 入院治療を勧めると、「死んだほうがましだ」と叫んで興奮し入院を拒否して帰宅を申し出た。
- a 直ちに応急入院させる。
- b 患者の意思を尊重して帰宅させる。
- c 任意入院の手続きをとり入院させる。
- d 両親の同意を得て医療保護入院させる。
- e 裁判官の判断に基づいて措置入院させる。
[正答]
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- 72歳の女性。言動の変化を心配した家族に伴われて来院した。3年前に夫を亡くしてから、一人暮らしを続けている。これまでに精神症状を呈したことはなかった。3か月前から自宅に閉じこもりがちになったため、心配した長女が様子を見に行ったところ「外に出ると皆が自分の悪口を言っている」、「隣の人がいつも自分を監視している」といった話をし続けたという。診察時には表情が明るく、抑うつ気分は認めない。疎通性も良好である。幻覚は認めず、改訂長谷川式簡易知的機能評価スケールは30点(満点30)であった。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
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- 英
- electroretinogram ,ERG
- 関
- 網膜常存電位
- 概念:光刺激により網膜から発生する網膜活動電流を記録することで網膜機能を評価する検査。
- 方法:角膜上にコンタクトレンズ電極(関電極)、前額部に不関電極、耳朶に接地電極をつけ、計測された電流を増幅して記録する。順応条件、光刺激の条件、色波長、持続時間、背景光を一定にし、閃光刺激により電位を記録する。(SOP.21)
- 網膜全体としての機能の評価 → × 網膜のみで視神経は評価できない。網膜の局所的な病変は評価できない。
- 網脈絡膜変性疾患、網膜虚血性病変の機能評価・病態把握 例えば、網膜色素変性症、糖尿病網膜症など
- 中間透光体(眼底が観察できない場合)に問題があってもある程度は網膜機能を評価できる。
- また、眼底の透見不能な白内障や硝子体出血において、網膜の状態をこの検査法によってある程度知ることが可能である。
- ミュラー細胞はK+チャネルを多く持ち、K+濃度調節などの細胞外環境維持に働いていると考えられる。また、網膜電図の起源に関係していると考えられる(SP.276)
- 網膜常存電位に重なって種々の電位変化が重なり網膜電図が記録される。
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