- 2歳5か月の男児。歩き方がおかしいことを主訴に来院した。妊娠と分娩経過とに異常はなかった。出生体重3,620g、身長54cm。離乳食を6か月ころから開始したが、嫌がって食べようとしなかったため離乳を断念し、2歳過ぎまで母乳とお茶のみを与えていた。最近も米、パン及び麺類は食べるが、おかずは食べようとしない。身長85cm(-1.2SD).体重13kg(+0.1SD)。O脚を認める。血液所見: Hb 13.4g/dl、白血球 7,800、血小板 23万。血液生化学所見: 総蛋白 6.4g/dl、AST 23IU/l、LD 223IU/l(基準334-742)、ALP 3,650IU/l(基準322-990)、Ca 5.1mg/dl、P 2.4mg/dl。手根部エックス線写真(別冊No.8①~⑤)を別に示す。
- この患児にあてはまるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104E048]←[国試_104]→[104E050]
★リンクテーブル★
[★]
- 1か月の乳児。発熱を主訴に来院した。機嫌が悪く、哺乳量も少ない。体温38.6℃。呼吸数46/分。心拍数128/分、整。胸腹部に異常を認めない。発疹を認めない。大泉門は膨隆していない。
- 親に対する説明として適切なのはどれか。
- a 「乳児としては異常ありません」
- b 「水分を充分与えて、様子をみてください」
- c 「解熱薬を使いながら、様子をみてください」
- d 「抗菌薬を飲ませて、明後日に受診してください」
- e 「入院して検査と治療をしましょう」
[正答]
※国試ナビ4※ [104E047]←[国試_104]→[104E049]
[★]
- 28歳の女性。自転車を運転中に乗用車と衝突して搬入された。意識は昏睡。脈拍88/分、整。血圧124/78mmHg。右眼のみを開眼すると右瞳孔径は4mmで、同時に左眼を開眼しても右瞳孔径は変化しない。左眼のみを開眼すると左瞳孔径は6mmで、同時に右眼を開眼すると左瞳孔径は4mmに収縮する。両眼とも眼底に異常を認めない。
- 瞳孔異常の障害部位として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104E049]←[国試_104]→[104E051]
[★]
[★]
- 英
- rickets, rachitis, rhachitis
- 関
- 佝僂病
- 関
- 骨軟化症、ビタミンD
- SOR.293 YN.D-159 uptodate.6
概念
- 類骨の石灰化が障害されることが原因により発症する病態。
- 全骨量(骨+類骨)は変わらないが、類骨のみ増加する。
病因
-
- I型:ビタミンDの活性化障害(1α水酸化酵素の異常、血中1,25(OH2)D3↓)
- II型:ビタミンD受容体の異常(血中1,25(OH2)D3↑)。ビタミンD不応症
- 胃 :胃切除後骨軟化症(Billroth II法による胃切除)
- 小腸 :吸収不良症候群、小腸切除、セリアック病、などVDの吸収不良を生じる病態
- 肝胆膵:慢性の胆道閉塞 ← たしかVDの吸収を助ける胆汁の不足による
- 抗てんかん薬
- 慢性腎不全
- 低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病
- 近位型尿細管アシドーシス(ファンコニ症候群)
病態
- ビタミンD作用が低下し、血清リン低下。Ca・P積は低下。
- 骨石灰化の異常、X線写真上の骨端の異常は橈骨・尺骨遠位端、大腿骨遠位端、脛骨近位端、脛骨遠位端、腓骨遠位端に認められる。
身体所見
検査
-
-
- 骨端部の辺縁不整(fraying)、骨端部の杯変形(cupping)、骨端部の拡大(flaring)
- (ビタミンD欠乏性くる病)ALP↑、Ca・P積↓
参考
uptodate
- 1. [charged] ビタミンD欠乏症の原因および抵抗性 - uptodate [1]
- 2. [charged] ビタミンDの概要 - uptodate [2]
- 3. [charged] 成人におけるビタミンD欠乏症の治療 - uptodate [3]
- 4. [charged] 骨軟化症の疫学および病因 - uptodate [4]
- 5. [charged] 骨軟化症の臨床症状、診断、および治療 - uptodate [5]
- 6. [charged] 小児におけるくる病の概要 - uptodate [6]
- 7. [charged] 遺伝性低リン血症性くる病と腫瘍誘発性骨軟化症 - uptodate [7]
- 8. [charged] 小児における低カルシウム血症性くる病の病因および治療 - uptodate [8]
- 9. [charged] 小児および思春期におけるビタミンD不足および欠乏 - uptodate [9]
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