アミノフィリン
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Japanese Journal
- アプニション注15mgの未熟児無呼吸発作に対する特別調査成績
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- 2004年6月30日 ... エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、6月25日に薬価収載された未熟 児無呼吸発作治療剤「アプニション注15mg」を7月1日に新発売します。 本剤は、「早産 ・低出生体重児における原発性無呼吸(未熟児無呼吸発作)」の ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
- 本剤は、下記の成分を含有する無色澄明な注射剤で、ワンポイントカットの無色アンプルに充てんされている。
有効成分:アミノフィリン水和物
添加物:エチレンジアミン
添加物:塩化ナトリウム
禁忌
- 本剤又は他のキサンチン系薬剤に対し重篤な副作用の既往歴のある患者
効能または効果
- 早産・低出生体重児における原発性無呼吸(未熟児無呼吸発作)
- 本剤は原発性無呼吸に対する治療薬であるので、本剤投与前に二次性無呼吸の除外診断を行う。二次性無呼吸を呈する患者には、原疾患に応じ適切な処置を行うこと。
- アミノフィリン水和物として、初回投与量を4〜6mg/kg(本剤0.8〜1.2mL/kg)、維持投与量2〜6mg/kg/日(本剤0.4〜1.2mL/kg/日)を1日2〜3回に分けて、緩徐に静脈内注射する。なお、臨床症状、血中濃度に応じて適宜増減する。
- 適宜増減の際にはテオフィリン有効血中濃度の上限である15μg/mLを超えないよう注意すること。また、血中濃度の上限付近でも治療に反応しない場合は、投与を中止し、他の治療法への切り替えを考慮すること。
慎重投与
- 重篤な心筋障害等のある患者
〔心筋刺激作用を有するため症状を悪化させることがある。〕
- 痙攣の既往歴のある患者
〔痙攣を誘発することがある。〕
- 急性腎炎の患者
〔腎臓に対する負荷を高め、尿蛋白が増加するおそれがある。〕
- 腎障害のある患者
〔テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがあるので、血中濃度測定等の結果により減量すること。〕
- うっ血性心不全の患者
〔テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがあるので、血中濃度測定等の結果により減量すること。〕
- 肝障害のある患者
〔テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがあるので、血中濃度測定等の結果により減量すること。〕
- 発熱している患者
〔テオフィリン血中濃度の上昇や痙攣等の症状があらわれることがある。〕
- キサンチン系薬剤を投与されていた母体から生まれた患者
〔テオフィリンは胎盤を通過することから、血中濃度測定等の結果により減量すること。「薬物動態」の項参照〕
- キサンチン系薬剤を投与されている授乳婦から授乳されている患者
〔テオフィリンは乳汁に移行することから、血中濃度測定等の結果により減量すること。「薬物動態」の項参照〕
重大な副作用
ショック、アナフィラキシーショック
頻度不明
- ショック、アナフィラキシーショック(蕁麻疹、蒼白、発汗、血圧低下、呼吸困難等)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
痙攣、意識障害
頻度不明
- 痙攣又はせん妄、昏睡等の意識障害があらわれることがあるので、抗痙攣剤の投与等適切な処置を行うこと。
急性脳症
頻度不明
- 痙攣、意識障害等に引き続き急性脳症に至ることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、抗痙攣剤の投与等適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症
頻度不明
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので、脱力感、筋肉痛、CK(CPK)上昇等に注意し、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うとともに横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
消化管出血
頻度不明
- 潰瘍等による消化管出血(吐血、下血等)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
赤芽球癆
頻度不明
- 赤芽球癆があらわれることがあるので、貧血があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
頻度不明
- 肝機能障害(AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等)、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
頻呼吸、高血糖症
頻度不明
薬効薬理
未熟児無呼吸発作における薬理作用
- ヒトの早産・低出生体重児にテオフィリンを投与した結果、中枢性作用として呼吸中枢の刺激作用及びCO2応答能の増強作用、末梢性作用として横隔膜筋の収縮力増強作用及び横隔膜筋の疲労回復作用が報告されている。10) 11) 12) 13)
作用機序
- 本薬の有効成分であるアミノフィリン水和物は、テオフィリン2分子とエチレンジアミン1分子の塩であり、体内ではテオフィリンとして存在する。
テオフィリンの作用機序としては、アデノシン拮抗作用並びにPDE阻害作用等の説がある。14) 15)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- アミノフィリン水和物(Aminophylline Hydrate)
化学名
- 1,3‐Dimethyl‐1H‐purine‐2,6(3H,7H)‐dione hemi(ethylenediamine) hydrate
分子式
物理化学的性状
- アミノフィリン水和物は白色〜微黄色の粒又は粉末で、においはないか、又はわずかにアンモニアようのにおいがあり、味は苦い。
本品は水にやや溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
本品1gに水5mLを加えて振り混ぜるとき、ほとんど溶け、2〜3分後、結晶が析出し始める。この結晶は少量のエチレンジアミンを追加するとき溶ける。
本品は光によって徐々に変化し、空気中に放置するとき、次第にエチレンジアミンを失う。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- cardiac stimulant、cardiotonic、cardiotonics
- 関
- 強心、強心性、強心薬、心保護薬
商品
[★]
- 英
- aminophylline
- 同
- テオフィリンエチレンジアミン theophylline ethylenediamine
- 商
- アプニション、アルビナ、キョーフィリン、テオカルヂン、ニチフィリン、ネオフィリン、ミクロフィリン
- 関
- テオフィリン。メチルキサンチン
- メチルキサンチン誘導体であり、テオフィリン2分子量、エチレンジアミン1分子量、水約2分子量からなる。
- 気管支拡張作用があり、気管支喘息の治療に用いられる。
- 添付文書上の適応は気管支喘息、喘息性(様)気管支炎、肺性心、うっ血性心不全、肺水腫、心臓喘息、チェーン・ストークス呼吸、閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎など)における呼吸困難、狭心症(発作予防)、脳卒中発作急性期である。
- 作用機序は、まずホスホジエステラーゼ3,4を阻害してcAMP濃度を維持することが根本である。cAMPの存在下でcAMP依存性キナーゼはミオシン軽鎖キナーゼをリン酸化する。ミオシン軽鎖キナーゼはCa2+・カルモジュリン複合体の存在下で活性型となりミオシンをリン酸化することができる(ミオシンはリン酸化されて初めてアクチンと相互作用可能となる)が、リン酸化されたミオシン軽鎖キナーゼはCa2+・カルモジュリン複合体との相互作用が低下する。このために平滑筋の収縮は妨げられ、結果として弛緩する。(平滑筋#cAMP)
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%8E%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3