ジゴキシン
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- ジゴシン過剰投与でジギタリス中毒となり体外式ペースメーカー挿入に至った事例
- P-77 散剤の混合度に及ぼす混和条件の定量的解析 (7) : ジゴシン散の部散調製時の混合度に及ぼす混和方法の影響
- 勝山 俊和,中村 均,岩佐 郁子,川上 由紀子,柳原 良次,山村 喜一,山田 安彦,伊賀 立二
- 日本医療薬学会年会講演要旨集 11, 130, 2001-09-01
- NAID 110002336872
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- ジゴシンとは?ジゴキシンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる( おくすり110番:薬事典版)
- ジゴシンとは。効果、副作用、使用上の注意。 心臓の筋肉に直接作用して、その収縮力 を増大させ、また心臓の拍動速度やリズムを調節することにより、弱った心臓のはたらき を回復させる薬です。 古くからむくみをとる薬として、1930年代からは心不全治療剤と.
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ジゴシン注0.25mg
組成
販売名
成分・含有量(1アンプル(1mL)中):有効成分
成分・含有量(1アンプル(1mL)中):添加物
- エタノール:86mg
プロピレングリコール:415mg
ベンジルアルコール:21mg
pH調整剤(リン酸、水酸化ナトリウム):適量
禁忌
- 房室ブロック、洞房ブロックのある患者[刺激伝導系を抑制し、これらを悪化させることがある。]
- ジギタリス中毒の患者[中毒症状が悪化する。]
- 閉塞性心筋疾患(特発性肥大性大動脈弁下狭窄等)のある患者[心筋収縮力を増強し、左室流出路の閉塞を悪化させることがある。]
- 本剤の成分又はジギタリス剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- ジスルフィラム、シアナミドを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
次の疾患に基づくうっ血性心不全(肺水腫、心臓喘息等を含む)
- 先天性心疾患、弁膜疾患、高血圧症、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症等)、肺性心(肺血栓・塞栓症、肺気腫、肺線維症等によるもの)、その他の心疾患(心膜炎、心筋疾患等)、腎疾患、甲状腺機能亢進症ならびに低下症等
心房細動・粗動による頻脈
発作性上室性頻拍
次の際における心不全及び各種頻脈の予防と治療
ジゴキシンとして通常成人に対して
急速飽和療法(飽和量:1.0〜2.0mg)
- 1回0.25〜0.5mgを2〜4時間ごとに静脈内注射し、十分効果のあらわれるまで続ける。
比較的急速飽和療法を行うことができる。
緩徐飽和療法を行うことができる。
維持療法
ジゴキシンとして通常小児に対して
急速飽和療法
新生児、未熟児
- 1日0.03〜0.05mg/kgを3〜4回に分割、静脈内又は筋肉内注射する。
2歳以下
- 1日0.04〜0.06mg/kgを3〜4回に分割、静脈内又は筋肉内注射する。
2歳以上
- 1日0.02〜0.04mg/kgを3〜4回に分割、静脈内又は筋肉内注射する。
維持療法
- 飽和量の1/10〜1/5量を静脈内又は筋肉内注射する。
- 飽和療法は過量になりやすいので、緊急を要さない患者には治療開始初期から維持療法による投与も考慮すること。
慎重投与
- 急性心筋梗塞のある患者[心筋収縮力増強により心筋虚血を悪化させるおそれがある。]
- 心室性期外収縮のある患者[中毒が発現した場合鑑別ができないおそれがある。]
- 心膜炎、肺性心のある患者[少量で中毒を起こすおそれがある。]
- WPW症候群のある患者[副伝導路の伝導速度を速め、不整脈が悪化するおそれがある。]
- 電解質異常(低カリウム血症、高カルシウム血症、低マグネシウム血症等)のある患者[少量で中毒を起こすおそれがある。]
- 腎疾患のある患者[本剤の排泄が遅延し、中毒を起こすおそれがある。]
- 血液透析を受けている患者[本剤の排泄が遅延する。また、透析により、血清カリウム値が低下する可能性があるため、中毒を起こすおそれがある。]
- 甲状腺機能低下症のある患者[本剤の血中濃度が高くなり、作用が増強し、中毒を起こすおそれがある。]
- 甲状腺機能亢進症のある患者[本剤の血中濃度が低くなり、作用が減弱し、大量投与を要することがある。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
ジギタリス中毒
頻度不明
- 高度の徐脈、二段脈、多源性心室性期外収縮、発作性心房性頻拍等の不整脈があらわれることがある。また、さらに重篤な房室ブロック、心室性頻拍症あるいは心室細動に移行することがある。初期症状として消化器、眼、精神神経系症状[「その他の副作用」の項参照]があらわれることが多いが、それらの症状に先行して不整脈が出現することもある。このような症状があらわれた場合には、減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。[処置法は「過量投与」の項参照。]
非閉塞性腸間膜虚血
頻度不明
- 非閉塞性腸間膜虚血があらわれることがあり、腸管壊死に至った例も報告されているので、観察を十分に行い、激しい腹痛、血便等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
心臓に対する作用
- Ca2+利用効率低下状態にある心不全はジゴキシンによって正常レベルまで効率が高められた結果、強心作用が発揮される5)。
- 迷走神経刺激作用、頸動脈洞を介する迷走神経反射等のほかに抗交感神経作用により徐脈をもたらす(イヌ)6)。
- 刺激伝導速度の抑制、不応期の延長(イヌ)等の作用によって抗不整脈作用を示すものと考えられる6)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 3β‐[2,6‐Dideoxy‐β‐D‐ribo‐hexopyranosyl‐(1→4)‐2,6‐dideoxy‐β‐D‐ribo‐hexopyranosyl‐(1→4)‐2,6‐dideoxy‐β‐D‐ribo‐hexopyranosyloxy]‐12β,14‐dihydroxy‐5β,14β‐card‐20(22)‐enolide
分子式
分子量
性 状
- 無色〜白色の結晶又は白色の結晶性の粉末である。
ピリジンに溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、酢酸(100)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- digoxin
- 商
- Lanoxin、ジゴシン、ジゴシンエリキシル、ジゴハン、ハーフジゴキシン、メチルジゴキシン、ラニラピッド
- 関
- ジギトキシン、ジギタリス、強心薬、抗不整脈薬
- 強心剤
- first aid step1 2006 p.84,241,244
薬理作用
- 心筋収縮力の増強、心拍数の抑制および刺激伝導速度の低下
- 心電図の変化
- ↑PR、↓QT、↓ST(盆状低下, scooping of ST segment)、陰性T波
動態
適応
注意
- β遮断薬:房室伝導を抑制するので(陰性変伝導作用)、完全ブロックを起こす危険が高まる
- カルシウム拮抗薬:β遮断薬とカルシウム拮抗薬は、心筋の収縮力をさげ、ジギタリスの作用を増強しうる
- K+-wasting diuretics:低カリウム血症からジギタリス中毒を引き越しやすくなる
禁忌
副作用
- 消化器症状(nausea, vomiting, diarrhea)
- 循環器症状(不整脈)
- blurry yellow vision
-
- 低カリウム血症では、Na-K ATPaseがリン酸化され、ジゴキシンはリン酸化されたNa-K ATPaseと親和性が高いため(PPC.338)
[★]
- 英
- cardiac stimulant、cardiotonic、cardiotonics
- 関
- 強心、強心性、強心薬、心保護薬
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