ミルリノン
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Japanese Journal
- 製薬企業からの事例報告1ミルリーラキット注射剤の開発と医療上のメリット
- 伴 和敏
- 薬剤学 = Journal of Pharmaceutical Science and Technology, Japan 63, 56-57, 2003-03-05
- NAID 10018621384
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ミルリーラ注射液10mg
組成
有効成分(1管10mL中)
添加物(1管10mL中)
効能または効果
下記の状態で他の薬剤を投与しても効果が不十分な場合
急性心不全
- 本剤は、注射液そのまま、又は必要に応じて生理食塩液、ブドウ糖注射液、乳酸リンゲル液、総合アミノ酸注射液等で希釈し、ミルリノンとして体重1kgあたり50μgを10分間かけて静脈内投与し、引き続き1分間あたり0.5μg/kgを点滴静脈内投与する。
なお、点滴投与量は患者の血行動態、臨床症状に応じて1分間あたり0.25?0.75μg/kgの範囲で適宜増減できる。また、患者の状態によっては、点滴静脈内投与から開始してもよい。
- 本剤の投与により臨床症状が改善し、患者の状態が安定した場合(急性期の状態を脱した場合)には、漫然と投与することなく他の治療方法に変更すること。投与期間は患者の反応性に応じて異なるが、48時間を超えて投与する必要が生じた場合には、血行動態及び全身状態等を十分管理しながら慎重に投与すること。なお、1日の総投与量は1.13 mg/kg(承認用量の上限で24時間投与した場合に相当)を超えないこと。
- 本剤は腎排泄型の薬剤であり、腎機能が低下している患者(慢性腎不全、糖尿病性腎症、高齢者等)では血漿中濃度が高くなるおそれがあるので、血圧、心拍数、心電図、尿量、腎機能、体液及び電解質、また可能な限り肺動脈楔入圧、心拍出量及び血液ガス等、患者の状態を十分観察しながら、点滴静脈内投与の際には1分間あたり0.25μg/kgから開始するなど過量投与にならないよう慎重に投与すること。なお、血清クレアチニン値3.0mg/dLを超える患者で、本剤の血漿中濃度が高まることが認められているので、このような患者では特に注意すること。
慎重投与
- 重篤な頻脈性不整脈のある患者[不整脈が悪化するおそれがある。]
- 腎機能の低下している患者[本剤は腎排泄型の薬剤であり、腎機能の低下している患者では血漿中濃度が高くなることがある。(<用法・用量に関連する使用上の注意>の項参照)]
- 著しく血圧の低い患者[血圧がさらに低下するおそれがある。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 血清カリウム低下のある患者[補正困難な場合、重篤な不整脈を来すおそれがある。]
重大な副作用
心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、心室細動、血圧低下(各0.1?5%未満)
- 心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、心室細動、血圧低下があらわれることがあるので観察を十分に行い、これらが認められた場合には、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
腎機能の悪化(0.1?5%未満)
- 腎機能の低下している患者(慢性腎不全、糖尿病性腎症、高齢者等)では、腎機能の悪化を来すことがあるので、観察を十分に行い、このような場合には投与を中止すること。
薬効薬理
薬理作用
強心作用
- 摘出モルモット乳頭筋及び右心房標本において、濃度依存的に発生張力を増強させたが、拍動数に対する増加作用は弱かった。発生張力増強作用はアムリノンより約10?30倍強かった8)。
- 麻酔イヌ及び無麻酔イヌにおいて、用量依存的に心筋収縮力を増強させたが、血圧下降作用及び心拍数増加作用は弱かった。
心筋収縮力増強作用はアムリノンより約10?30倍強かった8)。
心臓・血管系に対する作用
- 麻酔イヌにおいて、用量依存的にmax.dp/dt、心拍出量及び一回拍出量を増加させるとともに、肺動脈楔入圧を下降させ全末梢血管抵抗を減少させた9)。
- 摘出ウサギ大動脈標本及び摘出イヌ伏在静脈標本において、KCl及びノルアドレナリンにより収縮させた血管を濃度依存的に弛緩させた。血管拡張作用はアムリノンより5?6倍強かった10)。
- 麻酔イヌにおいて、総頸動脈、椎骨動脈、冠動脈、腸間膜動脈及び大腿動脈の血管抵抗を減少させた11)。
実験的心不全に対する作用
- プロプラノロールにより誘発させた麻酔イヌ心不全モデルにおいて、max.dp/dt及び心拍出量を増加させるとともに左心室拡張末期圧及び全末梢血管抵抗を減少させ、急性心不全状態を改善した8)。
- 麻酔イヌの冠動脈結紮による急性心不全モデルにおいてmax.dp/dt、心拍出量、一回拍出量及び冠静脈洞血流量を増加させるとともに左心室拡張末期圧、全末梢血管抵抗及び冠血管抵抗を減少させ、急性心不全状態を改善した12)。
- 無麻酔イヌのペーシング誘発心不全モデルにおいて、max.+dp/dt、max.-dp/dt及び心拍出量を増加させるとともに、左心室拡張末期圧を下降及び全末梢血管抵抗を減少させ、心不全状態を改善した。このとき、血漿中カテコラミン濃度に影響を与えず、また不整脈を誘発させなかった13)。
心筋代謝に対する作用
- 麻酔イヌにおいて、心筋酸素消費量をほとんど増加させることなく強心作用を発現した14)。
- 麻酔イヌの冠動脈結紮による急性心不全モデルにおいて、虚血により低下した乳酸摂取率をさらに低下させることなく、また心筋虚血を悪化させなかった12)。
心臓刺激伝導系に及ぼす電気生理学的作用
- 摘出イヌ プルキニエ線維標本において、静止膜電位、活動電位の振幅、0相の最大立ち上がり速度、伝導時間、4相の勾配、活動電位持続時間、不応期及び興奮性に影響を及ぼさなかった15)。
- 麻酔イヌにおいて、第II誘導心電図に影響を及ぼさなかった。
麻酔イヌのアドレナリン誘発不整脈を悪化させたが、冠動脈結紮及びウアバイン誘発不整脈に対して影響を及ぼさなかった15)。
作用機序
- ホスホジエステラーゼIIIを選択的に阻害することにより、細胞内サイクリックAMP量を選択的に増加させ、心筋収縮力増強作用及び血管拡張作用を発現すると考えられる16)17)。
一般薬理
- 中枢神経系、呼吸・循環器系、自律神経系、消化器系及び泌尿・生殖器系に対して特に問題になるような作用を示さなかった18)19)。
有効成分に関する理化学的知見
性状
- ミルリノンは微帯黄白色?微黄色の結晶性の粉末である。ギ酸に溶けやすく、酢酸(100)又はN,N -ジメチルホルムアミドにやや溶けにくく、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく、水に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- cardiac stimulant、cardiotonic、cardiotonics
- 関
- 強心、強心性、強心薬、心保護薬
商品
[★]
- 英
- milrinone
- 化
- 乳酸ミルリノン milrinone lactate
- 商
- ミルリーラ、ミルリノン注
- 関
- 強心薬、急性心不全
- 強心剤