分類 | 極性 | 電荷 | 名前 | 1 | 3 | 糖原性 | ケトン原性 | 必須アミノ酸 | 分枝アミノ酸 | pK1 α-COOH |
pK2 α-NH2 |
pKR 側鎖 |
側鎖 | |
疎水性アミノ酸 | 無 | 無 | グリシン | G | Gly | 2.35 | 9.78 | ―H | ||||||
無 | 無 | アラニン | A | Ala | 2.35 | 9.87 | ―CH3 | |||||||
無 | 無 | バリン | V | Val | ○ | ○ | 2.29 | 9.74 | ―CH(CH3)2 | |||||
無 | 無 | フェニルアラニン | F | Phe | ○ | ○ | ○3 | 2.2 | 9.31 | ―○C6H5 | ||||
無 | 無 | プロリン | P | Pro | 1.95 | 10.64 | αCとNH2の間に ―CH2CH2CH2- | |||||||
無 | 無 | メチオニン | M | Met | ○2 | 2.13 | 9.28 | ―CH2CH2-S-CH3 | ||||||
無 | 無 | イソロイシン | I | Ile | ○ | ○ | ○ | ○ | 2.32 | 9.76 | ―CH(CH3)CH2CH3 | |||
無 | 無 | ロイシン | L | Leu | ○ | ○ | ○ | 2.33 | 9.74 | ―CH2CH(CH3)2 | ||||
荷電アミノ酸 | 有 | 酸性 | アスパラギン酸 | D | Asp | 1.99 | 9.9 | 3.9 β-COOH |
―CH2COOH | |||||
有 | 酸性 | グルタミン酸 | E | Glu | 2.1 | 9.47 | 4.07 γ-COOH |
―CH2CH2COOH | ||||||
有 | 塩基性 | リシン | K | Lys | ○ | ○ | 2.16 | 9.06 | 10.54 ε-NH2 |
側鎖のCH2は4つ ―-CH2CH2CH2CH2NH2 | ||||
有 | 塩基性 | アルギニン | R | Arg | ○1 | 1.82 | 8.99 | 12.48 グアニジウム基 |
側鎖のCH2は3つ ―CH2CH2CH2-NH-C-(NH2)NH | |||||
極性アミノ酸 | 有 | 無 | セリン | S | Ser | 2.19 | 9.21 | ―CH2OH | ||||||
有 | 無 | スレオニン | T | Thr | ○ | ○ | ○ | 2.09 | 9.1 | ―CH(CH3)OH | ||||
有 | 無 | チロシン | Y | Tyh | ○ | ○ | 2.2 | 9.21 | 10.46 フェノール |
―CH2-φ | ||||
有 | 塩基性 | ヒスチジン | H | His | ○ | 1.8 | 9.33 | 6.04 イミダゾール基 |
―CH2-C3H3N2 | |||||
有 | 無 | システイン | C | Cys | 1.92 | 10.7 | 8.37 -SH基 |
―CH2-SH | ||||||
有 | 無 | アスパラギン | N | Asn | 2.14 | 8.72 | ―CH2-CO-NH2 | |||||||
有 | 無 | グルタミン | Q | Gln | 2.17 | 9.13 | ―CH2-CH2-CO-NH2 | |||||||
無 | 無 | トリプトファン | W | Trp | ○ | ○ | ○ | 2.46 | 9.41 | ―Indol ring | ||||
1 人体で合成できるが、不十分。 | ||||||||||||||
2 Cysが足らなければ、Metから合成することになる。 |
名称 | 基となるアミノ酸 | ||
修飾されたアミノ酸 | シスチン | システイン | システイン2分子が酸化されて生成する。 |
ヒドロキシプロリン | プロリン | ゼラチン、コラーゲンに含まれる。 | |
ヒドロキシリジン | リジン | ||
チロキシン | チロシン | 甲状腺タンパク質に含まれる。 | |
O-ホスホセリン | カゼインなど、多くのリンタンパク質に含まれる。 | ||
デスモシン | |||
蛋白質の構成要素ではない | オルニチン | アルギニン | ミトコンドリア中でカルバモイルリン酸と反応 |
シトルリン | オルニチン、カルバモイルリン酸 | ||
クレアチン | アルギニン、グリシン | ||
γアミノ酪酸 | アルギニン |
準必須 | ア | アルギニン |
必須 | メ | メチオニン |
フ | フェニルアラニン | |
リ | リジン | |
バ | valine | |
ス | スレオニン | |
ト | トリプトファン | |
ロ | ロイシン | |
イ | イソロイシン | |
準必須 | ヒ | ヒスチジン |
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/04/19 12:55:40」(JST)
アミノ酸(アミノさん、英: Amino acid)とは、広義には(特に化学の分野では)、アミノ基とカルボキシル基の両方の官能基を持つ有機化合物の総称である。一方、狭義には(特に生化学の分野やその他より一般的な場合には)、生体のタンパク質の構成ユニットとなる「α-アミノ酸」を指す。分子生物学など、生体分子をあつかう生命科学分野においては、遺伝暗号表に含まれるプロリン(イミノ酸に分類される)を、便宜上アミノ酸に含めることが多い。
動物が体内で合成できないアミノ酸を、その種にとっての必須アミノ酸と呼ぶ。必須アミノ酸は動物種によって異なる。
栄養素としてはもとより重要であるが、近年(2006年現在)はアミノ酸を含有する補助食品が消費者に一種の健康ブームを引き起こしており、健康食品、飲料メーカーなどが盛んに新製品を出している。しかし、そのアミノ酸の成分のバランスが人間に必要な量通りに研究され、配合されているかは不明確である。
目次
|
α-アミノ酸とはカルボキシル基が結合している炭素(α炭素)にアミノ基も結合しているアミノ酸であり、RCH(NH2)COOH という構造を持つ。Rが水素 (H) であるグリシン以外のアミノ酸では、α炭素へのアミノ基やカルボキシル基などの結合様式が立体的に2通り可能で、それぞれ、D型、L型の光学異性体として区別される。生体のタンパク質はα-アミノ酸のポリマーであるが、基本的にL型のものだけが構成成分となっている。D型は天然では細菌の細胞壁の構成成分や老化組織、ある種の神経細胞などに存在が見出されている。生体のタンパク質はほとんどの場合、Rで表記した側鎖の違いによる20種類のアミノ酸からなる。個々のアミノ酸はこの側鎖の性質によって、親水性・疎水性、塩基性・酸性などの性質が異なる。
一部の特殊なものを除き、タンパク質は20種類のアミノ酸が結合して作られている。これらのアミノ酸にはそれぞれアルファベット1文字または3文字からなる略号が付与されており、一次構造の記述に使用される。
それぞれのアミノ酸は、構造によって異なる酸・塩基性を持つ。構造内に2つのカルボキシル基を持つアミノ酸(アスパラギン酸およびグルタミン酸)は酸性を、2つ以上のアミノ基を持つアミノ酸(リシン・アルギニン・ヒスチジン)は塩基性を、その他のアミノ酸はほぼ中性を示す。また、それぞれのアミノ酸は等電点が実験的に決定されており、電気泳動などの分離時に意味を持つ。
中性アミノ酸は、カルボキシル基およびアミノ基以外に持つ特徴的な基によって、幾つかに分類される。主に、アルキル鎖を持つグリシン・アラニン・バリン・ロイシン・イソロイシン、ヒドロキシ基を持つセリン・トレオニン、硫黄を含むシステイン・メチオニン、アミド基を持つアスパラギン・グルタミン、イミノ基を持つプロリン、芳香族基を持つフェニルアラニン・チロシン・トリプトファンに分類され、タンパク質の持つ疎水性や立体配座はこれらの分類を考慮しながら考察される。
アミノ酸 | 3文字略号 | 1文字略号 | 分子量 | 等電点 | 構造式 |
---|---|---|---|---|---|
アラニン | Ala | A | 89.09 | 6.00 | |
アルギニン | Arg | R | 174.20 | 10.76 | |
アスパラギン | Asn | N | 132.12 | 5.41 | |
アスパラギン酸 | Asp | D | 133.10 | 2.77 | |
システイン | Cys | C | 121.16 | 5.05 | |
グルタミン | Gln | Q | 146.15 | 5.65 | |
グルタミン酸 | Glu | E | 147.13 | 3.22 | |
グリシン | Gly | G | 75.07 | 5.97 | |
ヒスチジン | His | H | 155.15 | 7.59 | |
イソロイシン | Ile | I | 131.17 | 6.05 | |
ロイシン | Leu | L | 131.17 | 5.98 | |
リシン | Lys | K | 146.19 | 9.75 | |
メチオニン | Met | M | 149.21 | 5.74 | |
フェニルアラニン | Phe | F | 165.19 | 5.48 | |
プロリン | Pro | P | 115.13 | 6.30 | |
セリン | Ser | S | 105.09 | 5.68 | |
トレオニン | Thr | T | 119.12 | 6.16 | |
トリプトファン | Trp | W | 204.23 | 5.89 | |
チロシン | Tyr | Y | 181.19 | 5.66 | |
バリン | Val | V | 117.15 | 5.96 |
上に挙げた20種類のアミノ酸は、タンパク質合成時に遺伝情報に基づいて連結される。多くのタンパク質は上記の20種類のアミノ酸残基からなるが、ある種のタンパク質にはセレノシステイン残基、N-ホルミルメチオニン残基、ピロリシン残基、ピログルタミン酸残基などの特殊なものも含まれる。
上記のほかにタンパク質合成後に修飾を受けて作られるアミノ酸残基も存在する。例えば以下のようなものである。
タンパク質に含まれないアミノ酸として、以下のようなものも存在する(こうしたアミノ酸を総称して異常アミノ酸と呼ぶこともあるが、必ずしも適切な命名ではないという批判もある)。
天然に産する広義のアミノ酸の中には、旨み成分や、薬物として作用するもの、そして毒となるものがある。
1953年、シカゴ大学のハロルド・ユーリーとスタンリー・ミラーは、アンモニア・メタン・水素の混合ガス(当時原始大気成分と考えられていた)と水の入った容器に電気火花を飛ばす実験を行い、グリシン・アラニン・アスパラギン酸などの各種アミノ酸が生成することを発見した(ユーリー・ミラーの実験)。原始地球において、生命の素材となったアミノ酸が生成した過程の可能性を示した、史上有名な実験である。
いわゆる異常アミノ酸の中にも重要な生理活性を持つものは数多く存在し、また医薬にもD体または非天然型のアミノ酸は数多く使われている。このためアミノ酸の合成(特に不斉合成)は需要が高く、種々の方法が提案されている。
古くから用いられているアミノ酸の合成法としてストレッカー反応がある。アルデヒドとアンモニア・シアン化水素の3成分縮合によってα-アミノニトリルを合成し、この加水分解によりアミノ酸を得るというものである。
他にα-ハロカルボン酸とアミンの反応、グリシンのα位のアルキル化などによる方法も知られている。不斉合成に関しても様々な手法が提案されている(ストレッカー反応の項目なども参照)。
工業的には、微生物を用いたアミノ酸発酵によって大量に合成されている。人工的に突然変異させた微生物株を、炭素源となる糖類や窒素源となる硫酸アンモニウムと共に培養することで、安価に目的のアミノ酸が合成できる。
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ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合散「雪印」
調乳濃度 (%) | 15(標準) | 20 |
本剤 (g) | 15 | 20 |
出来上り (mL) | 100 | 100 |
たん白質 (g) | 1.89 | 2.52 |
脂肪 (g) | 2.57 | 3.42 |
炭水化物 (g) | 9.55 | 12.73 |
灰分・その他 (g) | 0.55 | 0.73 |
エネルギー (kcal) | 69 | 92 |
分枝アミノ酸 (mg) | 0 | 0 |
年齢 | 摂取分枝アミノ酸量(mg/kg体重/日) ロイシン |
摂取分枝アミノ酸量(mg/kg体重/日) イソロイシン |
摂取分枝アミノ酸量(mg/kg体重/日) バリン |
0〜3箇月 | 160〜80 | 70〜40 | 90〜40 |
3〜6箇月 | 100〜70 | 70〜50 | 70〜50 |
6〜12箇月 | 70〜50 | 50〜30 | 50〜30 |
調乳濃度(w/v%) | 秤とり量 | 出来上がり(mL) | 溶液100mL中の組成 分枝アミノ酸(mg) |
溶液100mL中の組成 たん白質(g) |
溶液100mL中の組成 脂肪(g) |
溶液100mL中の組成 炭水化物(g) |
溶液100mL中の組成 灰分(g) |
溶液100mL中の組成 エネルギー(kcal) |
15 | 15g(スプーン5杯) | 100 | 0 | 1.89 | 2.57 | 9.55 | 0.55 | 68.9 |
16 | 16g | 100 | 0 | 2.01 | 2.74 | 10.19 | 0.59 | 73.4 |
17 | 17g | 100 | 0 | 2.14 | 2.91 | 10.82 | 0.62 | 78.0 |
18 | 18g(スプーン6杯) | 100 | 0 | 2.26 | 3.08 | 11.46 | 0.66 | 82.6 |
19 | 19g | 100 | 0 | 2.39 | 3.25 | 12.10 | 0.70 | 87.2 |
20 | 20g | 100 | 0 | 2.52 | 3.42 | 12.73 | 0.73 | 91.8 |
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年齢 | 男性 | 女性 | |||||||
推定平均 必要量 |
推奨量 | 目安量 | 耐容 上限量 |
推定平均 必要量 |
推奨量 | 目安量 | 耐容 上限量 | ||
0~5(月) | ― | ― | 10 | ― | ― | ― | 10 | ― | |
6~8(月) | ― | ― | 15 | ― | ― | ― | 15 | ― | |
6~11(月) | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | |
9~11(月) | ― | ― | 25 | ― | ― | ― | 25 | ― | |
1~2(歳) | 15 | 20 | ― | ― | 15 | 20 | ― | ― | |
3~5(歳) | 20 | 25 | ― | ― | 20 | 25 | ― | ― | |
6~7(歳) | 25 | 30 | ― | ― | 25 | 30 | ― | ― | |
8~9(歳) | 30 | 40 | ― | ― | 30 | 40 | ― | ― | |
10~11(歳) | 40 | 45 | ― | ― | 35 | 45 | ― | ― | |
12~14(歳) | 45 | 60 | ― | ― | 45 | 55 | ― | ― | |
15~17(歳) | 50 | 60 | ― | ― | 45 | 55 | ― | ― | |
18~29(歳) | 50 | 60 | ― | ― | 40 | 50 | ― | ― | |
30~49(歳) | 50 | 60 | ― | ― | 40 | 50 | ― | ― | |
50~69(歳) | 50 | 60 | ― | ― | 40 | 50 | ― | ― | |
70以上(歳) | 50 | 60 | ― | ― | 40 | 50 | ― | ― | |
妊婦(付加量) | 初期 | + 0 | + 0 | ― | ― | ||||
中期 | + 5 | + 5 | ― | ― | |||||
末期 | + 20 | + 25 | ― | ― | |||||
授乳婦(付加量) | + 15 | + 20 | ― | ― |
テンプレート:Infobox 有機化合物
タウリンはカルボキシル基を持たないので、アミノ酸ではない。また、タンパク質の構成成分になることもない。したがって、ネコにおいてはタウリンは必須アミノ酸ではなく、ビタミンの一種である。しかし、アミノ基を持つ酸であることもあって、古くからアミノ酸として混同されている。合成経路においてはまず、タンパク質の構成成分にもなる含硫アミノ酸であるシステインからシステイン・ジオキゲナーゼによりシステイン酸が合成される。タウリンはシステインスルフィン酸デカルボキシラーゼ(スルフィノアラニン・デカルボキシラーゼ)によりこのシステイン酸から合成される。ヒトはこの合成経路の両酵素をもつため、タンパク質を摂取していれば、タウリンの形での積極的摂取は不要である。胆汁酸と縮合したタウロコール酸はコリル・コエンザイムAとタウリンから合成される。タウリンは尿中に一日約200mgが排泄される。
→IP3↑→[Ca2+]i↑→インスリン開口分泌
→DAG↑→PKC活性化→インスリン開口分泌
1) アンモニア + 炭酸 + 2ATP → ADP + Pi + カルバモイルリン酸 5)から ↓ 2) カルバモイルリン酸 + オルニチン → シトルリン + Pi ↓ 3)へ
2)から ↓ 3) シトルリン + アスパラギン酸 + ATP → AMP + ピロリン酸 + アルギニノコハク酸 4) アルギニノコハク酸 → フマル酸 + アルギニン 5) アルギニン + 水 → 尿素 + オルニチン ↓ 2)へ
| ornithine | ----------mitochondria | ornithine | |<-carbamoyl phosphate {ornithine transcarbamoylase} | citrulline | ----------mitochondria | citrulline | |<-aspartate {argininosuccinate synthase} | argininosuccinate | |->fumarate {argininosuccinase} | arginine | |<-H2O | {arginase} |->urea | ornithine |
.