出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/11/24 21:17:29」(JST)
この項目では、動物のタコについて説明しています。
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ウィクショナリーに蛸の項目があります。 |
ウィクショナリーにoctopusの項目があります。 |
タコ | ||||||||||||||||||
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マダコ Octopus vulgaris
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分類 | ||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||
ordo Octopoda Leach, 1818 | ||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||
Octopoida Leach, 1817 |
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和名 | ||||||||||||||||||
タコ目(八腕目) | ||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||
Octopus | ||||||||||||||||||
下位分類群(亜目) | ||||||||||||||||||
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100 g (3.5 oz)あたりの栄養価 | |
エネルギー | 343 kJ (82 kcal) |
炭水化物 | 2.2 g |
- 糖分 | 0 g |
- 食物繊維 | 0 g |
脂肪 | 1.04 g |
- 飽和脂肪酸 | 0.227 g |
- 一価不飽和脂肪酸 | 0.162 g |
- 多価不飽和脂肪酸 | 0.239 g |
タンパク質 | 14.91 g |
- トリプトファン | 0.167 g |
- トレオニン | 0.642 g |
- イソロイシン | 0.649 g |
- ロイシン | 1.049 g |
- リシン | 1.114 g |
- メチオニン | 0.336 g |
- シスチン | 0.196 g |
- フェニルアラニン | 0.534 g |
- チロシン | 0.477 g |
- バリン | 0.651 g |
- アルギニン | 1.088 g |
- ヒスチジン | 0.286 g |
- アラニン | 0.902 g |
- アスパラギン酸 | 1.438 g |
- グルタミン酸 | 2.027 g |
- グリシン | 0.933 g |
- プロリン | 0.608 g |
- セリン | 0.668 g |
水分 | 80.25 g |
ビタミンA相当量 | 45 μg (5%) |
- βカロテン | 0 μg (0%) |
- ルテインおよびゼアキサンチン | 0 μg |
ビタミンB1 | 0.03 mg (2%) |
ビタミンB2 | 0.04 mg (3%) |
ビタミンB3 | 2.1 mg (14%) |
パントテン酸(ビタミンB5) | 0.5 mg (10%) |
ビタミンB6 | 0.36 mg (28%) |
葉酸(ビタミンB9) | 16 μg (4%) |
コリン | 65 mg (13%) |
ビタミンB12 | 20 μg (833%) |
ビタミンC | 5 mg (6%) |
ビタミンD | 0 IU (0%) |
ビタミンE | 1.2 mg (8%) |
ビタミンK | 0.1 μg (0%) |
カルシウム | 53 mg (5%) |
鉄分 | 5.3 mg (42%) |
マグネシウム | 30 mg (8%) |
マンガン | 0.025 mg (1%) |
セレン | 44.8 μg (64%) |
リン | 186 mg (27%) |
カリウム | 350 mg (7%) |
塩分 | 230 mg (10%) |
亜鉛 | 1.68 mg (18%) |
%はアメリカにおける成人向けの 栄養摂取目標 (RDI) の割合。 |
タコ(蛸、鮹、章魚、鱆、学名:octopoda)は、頭足綱- 鞘形亜綱(en)- 八腕形上目のタコ目に分類される動物の総称。 海洋棲の軟体動物で、主に岩礁や砂地で活動する。淡水に棲息する種は知られていない。
英名octopusは、直接的にはラテン語「Octopus;オクトープス」の借用である。これは古典ギリシア語で「8本足」ὀκτώπους(oktōpous)を意味している。日本語では、標準和名の他にたこ、蛸、鮹、章魚、鱆とも記す。
複数の吸盤がついた8本の触腕を特徴とする。一般には「足」と呼ばれるが、学術書などでは「腕(触腕)」と表現されることが多い(英語でも arm [腕]と呼ぶ)。 見た目で頭部と思える丸く大きな部位は実際には胴部であり、本当の頭は触腕の基部に位置して眼や口器が集まっている部分である。すなわち、頭から足(触腕)が生えているのであり、同じ構造を持つイカの仲間とともに「頭足類」の名で呼ばれる所以がここにある。
その柔軟な体のほとんどは筋肉であり、ときには強い力を発揮する。
高い知能を持っていて、形を認識することや、問題を学習し解決することができる。例として、密閉された捻蓋式のガラス瓶に入った餌を視覚のみで認識し、ビンの蓋を捻って餌を取ることができる。また白い物体に強い興味を示す。身を守るためには、保護色に変色し、地形に合わせて体形を変える、その色や形を2年ほど記憶できることが知られている。[1]また、1998年には、インドネシア近海に棲息するメジロダコ(en。右列に関連する画像あり)が、人間が割って捨てたココナッツの殻を組み合わせて防御に使っていることが確認され、2009年12月、「無脊椎動物の中で道具を使っていることが判明した初めての例」として、イギリスの科学雑誌『カレント・バイオロジー (Current Biology) 』に掲載された[2][3][4][5](これに先行すること数ヶ月、テレビ番組[6]では特集が組まれ、二枚貝の貝殻や持ち運び可能な人工物を利用して身を守る様子が詳しく紹介された。動物の道具使用については別項「文化 (動物)」も参照のこと)。
血液中にはヘモシアニンという緑色の色素が含まれており、そのため、血液は青く見える。
オスは4本の腕の吸盤の大きさがメスに比べてばらつきがあり、また、8本の触腕のうち1本の先端は生殖器になっていて、これがメスの体内に挿入されることで受精が成立する(交接腕)。
危険を感じると黒い墨を吐き、姿をくらます。この墨は、イカのそれと比べてうま味(特にアミノ酸)は豊富には含まれていない、粘性が低く水に溶けやすいという点と、墨汁嚢が取り出しにくいという点からも、加工がしにくく料理には適さないとされる。
外敵に襲われたとき、捕らえられた触腕を切り離して逃げることができ、その後、触腕は再生するが、切り口によって2本に分かれて生えることもあり、8本以上の触腕を持つタコも存在する。極端なものでは日本で96本足のあるタコが捕獲されたことがあり、志摩マリンランドに標本として展示してある。また、ストレスによって自分の触腕を食べることがあるが、このとき食べた触腕は再生しない。
寿命は短く、多くの種は1年程度である。産卵の時期によったりストレスの無い状態ではは1年半から2年生きるのもいる。 陸に打ち揚げられても30分程度は生きることができ、自由に行動ができる。稀に自ら水辺に這い出して獲物を捕獲することがある。
食物網の中でのタコの位置(cf. 生態ピラミッド、捕食-被食関係)は、おおむね中間位の捕食者である。 タコの天敵として最もよく知られているのはウツボであるが、サメやタイの仲間もタコを好む。しかしこの捕食-被食関係も一方的なものではなく、稀にではあるが大型のタコが小型のサメを捕食することがある。また水族館では、ミズダコが同じ水槽で飼われていたアブラツノザメを攻撃し、死亡させた例もある[7]。
他方、タコは甲殻類や二枚貝にとっての天敵であり、好んで捕食する傾向が強い。獲物に比して体格で勝るタコであれば、触腕が持つ強靭な筋力によって甲殻類の殻を砕き、きつく閉じた二枚貝の殻をこじ開けることができる。
人間もタコの天敵であるが、人間を見たことがない大型のタコは、潜水中の人を威嚇したり、ダイバーのレギュレーター(en)に触腕をからませ、結果としてダイバーの呼吸を阻害することもある。
猛毒を持つヒョウモンダコに噛まれると、人間も命を落とすことがある。詳細は項目ヒョウモンダコを参照のこと。
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タコは手近で美味なタンパク質の供給源として、世界各地の沿岸地方で食用されている。ユダヤ教では食の規定カシュルートによって、タコは食べてはいけないとされる「鱗の無い魚」に該当する。イスラム教やキリスト教の一部の教派でも類似の規定によって、タコを食べることが禁忌に触れると考えられている。
食生活に深く根付いており、世界のタコ消費量の約6割を日本が占める[8]。2000年前後の時代には北アフリカのモロッコからの輸入が増加し、全体の6割を超えていたが、乱獲による生物量の減少を受けてたびたび禁漁が行われ(2003年9月からの8ヶ月間、等)、他産地からの輸入が増加している[9]。 タコ類は多様な種が知られているが、日本では一般的に「タコ」と言えば、食用などで馴染み深いマダコを指す場合が多い。 日本人とタコの関係は古く、池上・曽根遺跡などの大阪府下の弥生時代の遺跡からは、蛸壺形の土器が複数出土している[10]。
加熱調理されることが多く、多くの種は茹でると鮮紅色を呈する。料理では刺身、寿司、煮だこ、酢だこ、酢味噌あえ、おでんの具材などに用いられる。たこ焼きやその原形とされる明石焼きの具材としても親しまれている。また、瀬戸内海周辺地域などでは蛸飯に供される。なお、下処理として表面のぬめりを取るために塩もみされることも多い。 低カロリーで、タンパク質、特にタウリンが豊富である。また、亜鉛も多く含む。夏場のものが特に美味とされる。関西地方には、半夏[11]にタコを食べる習慣があるが、これはタウリンを補給して夏バテを防ぐためと言われる。秋口にメスの体内にある卵は象牙色の袋に包まれており、タコの袋児(ふくろご)と呼ばれ、煮付けて食べる。また、産卵後の卵はその形状から海藤花(かいとうげ)と呼ばれ、塩漬けにする。なお、イカの吸盤が環状に並んだ微細で鋭利な歯を持つのに対してタコの吸盤にはそれが無く、大きく肉付きも良いため、それ自体の食感が喜ばれる。
韓国では日常的な食材である。特に、テナガダコ(Octopus minor)を生きたままぶつ切りにし、塩と胡麻油および胡麻と和えて踊り食いにするサンナクチ(韓国語:산낙지[語義:活きたテナガダコ]、英語表記:sannakji)は有名である。台湾や中国で消費されるタコは、大部分が現地の日本料理店や韓国料理店の食材であり、中華料理の伝統食に蛸料理は無い。
なお、中国やベトナムは、乱獲によって漁獲量を減らしたモロッコに替わって日本向けの漁獲量を増やしている[9]。
インドではタコを食べる文化は無い。
スペイン、イタリア、フランス、ギリシアといった地中海沿岸諸国やポルトガルではタコを伝統的な食品としている。ギリシア等の正教徒の多い地域の場合、東方正教会では斎の間は肉を、大斎の際には魚をも食べるのを禁じてきたが、タコやイカ、貝類などは問題が無いとされてきたため、これらを使った伝統料理が多い。
一方、アルプス以北のヨーロッパ諸国では、漁業が盛んな局所をのぞいて、伝統的にはほとんどどまったく食用にはされてこなかった。例えばドイツやスイスでは、伝統料理にタコを見ることはまずない。また、イギリスでは「悪魔の魚 devilfish」などと呼ばれ、避けられていたことは良く知られている。しかしこれらの地域でも、現代では南欧料理やアジアの料理(日本の寿司など)が入ってきており、タコを食べる機会は増えてきている。
北アフリカ西部のモロッコでは1980年代後半から日本向け輸出産物としてマダコ漁が盛んである。しかし、乱獲による漁獲量の減少が問題視されている[12]。 また、モーリタニアでは1990年代半ばに日本企業の経済援助等によって港湾が整備され、以後、日本向け輸出用のマダコ漁が行われるようになった。現地にはタコを食べる習慣が無く、モーリタニア産のタコはもっぱら日本で消費されている。2009年(平成21年)時点で、日本にて消費されるタコの約7割がアフリカ産であり、そのうちの5割がモーリタニア産となっている。[13]
狭い岩の隙間に潜り込む習性を利用した蛸壺、蛸箱漁業[14]は、タコ漁業独特のものである。
日本には餌をつけない針金で引っ掛ける「から釣り漁法」[15]も存在する。 空の蛸壺が浜辺に積まれている光景は、一部の地域では漁村景観の一つともなっている。また、イイダコは白色を好む傾向が強く、ラッキョウ等の白色の物体に釣り針をつけ、それに抱きつくイイダコを釣る変形のルアー釣りも有名である。
第1種共同漁業権の対象魚種である。
卵の管理が難しい等の理由で、日本での商業用の養殖はいまだ成功していない(2009年1月19日時点)。
この記事に雑多な内容を羅列した節があります。事項を箇条書きで列挙しただけの節は、本文として組み入れるか整理・除去する必要があります。(2013年9月) |
日本ではその形態、生態がきわめて特徴的でユーモラスでもあり、また、茹でると真っ赤になるなどといった性質から、漫画・映画・テレビ番組などでキャラクター化されることが多い(しばしば、胴体に鉢巻を巻いた姿で描かれる)。単純に馬鹿にする言葉としても「タコ」という呼称が使われ、転じて、馬鹿や初心者を指して「タコ」という表現もあちこちで見られる。同じ墨を吐く動物として、イカと対比されることが多い。
先述(#地中海世界、欧米)のとおり、地中海沿岸諸国では古来、タコは食用であり、身近な存在であった。しかし、ヨーロッパ中北部では「悪魔の魚」とも呼ばれ、忌み嫌われてきた。タコは潜水夫を丸飲みにするともいわれる[誰によって?]。
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タウリンはカルボキシル基を持たないので、アミノ酸ではない。また、タンパク質の構成成分になることもない。したがって、ネコにおいてはタウリンは必須アミノ酸ではなく、ビタミンの一種である。しかし、アミノ基を持つ酸であることもあって、古くからアミノ酸として混同されている。合成経路においてはまず、タンパク質の構成成分にもなる含硫アミノ酸であるシステインからシステイン・ジオキゲナーゼによりシステイン酸が合成される。タウリンはシステインスルフィン酸デカルボキシラーゼ(スルフィノアラニン・デカルボキシラーゼ)によりこのシステイン酸から合成される。ヒトはこの合成経路の両酵素をもつため、タンパク質を摂取していれば、タウリンの形での積極的摂取は不要である。胆汁酸と縮合したタウロコール酸はコリル・コエンザイムAとタウリンから合成される。タウリンは尿中に一日約200mgが排泄される。
-sertaconazole
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