- 英
- urine protein, urinary protein, protein in urine
- 同
- 尿中タンパク質、尿タンパク
- 関
- 蛋白尿、尿蛋白/クレアチニン比
尿蛋白の生化学
- 1/3は血清アルブミン
- 1/3はアルブミン以外の小分子蛋白質
- 1/3は尿細管上皮細胞中のタム-ホースフォール蛋白質(ムコ蛋白質)
基準値
24時間蓄尿
- 運動、体位、精神的ストレスによって変動しうる
- 20-120 mg/day (臨床検査法提要第32版 p.1806)
- <150 mg/day (HIM.A-11)
生理的な尿蛋白
- 起立性蛋白尿:体位による。糸球体濾過圧が高まる?
- 機能性蛋白尿:運動、発熱、ストレス
診断
- 24時間蓄尿:150 mg/日以上で異常。1 g/day以上で糸球体疾患疑い。 ネフローゼ症候群の診断基準は3.5g/day以上
- 随時尿:30 mg/dl以上で異常
尿蛋白量と診断の目安
- 内科診断リファレンス.350
尿蛋白
|
|
150mg/日未満
|
健常者の基準(15mg/dL 10dL)
|
300mg/日
|
糖尿病性腎症の顕性タンパク尿の定義
|
1000mg/日
|
起立性タンパク尿や熱性タンパク尿などの良性タンパク尿の上限 (血尿があるときは500mg/日のタンパク尿で腎疾患を考慮)
|
1500-3000mg/日
|
尿細管障害によるタンパク尿の限界で、これ以上は糸球体疾患と考える。
|
腎前性
腎性(腎実質性)
腎後性
- 下部尿路系の尿路結石
- 腎盂腫瘍
- 尿管腫瘍
- 膀胱腫瘍
尿蛋白による尿細管の障害
- 尿蛋白→尿細管での過剰吸収・蓄積→尿細管間質へのマクロファージ・T細胞の浸潤→(in vitroでは尿細管細胞をアルブミンと共存させるとMCP-1・炎症性サイトカイン(TNF, IL-1, LPS, 変性IgG)を分泌→間質炎症反応→間質線維化→腎瘢痕
臨床関連
異常値の出るメカニズム第5版 p.177改
検査
試験紙法
- 随時尿で施行可能。感度が低い。
- 強アルカリ性で偽陽性 ← アルカリ性で青変する試薬を使用
- X線造影剤で偽陽性はでない。
- Bence Jones蛋白に対しては偽陰性
24時間蓄尿
検査法の比較(QB E-134)
|
煮沸法
|
スルフォサリチル酸法
|
試験紙法
|
原理
|
蛋白質の熱変性による混濁 (特異性が高い)
|
蛋白と酢酸の不溶性塩による混濁
|
指示薬の蛋白誤差を利用
|
感度
|
5mg/dl
|
1.5-2mg/dl (鋭敏)
|
5-20 mg/dl
|
偽陽性
|
ヨード造影剤 トルブタミド ペニシリン系抗菌薬 セフェム系抗菌薬
|
リン酸塩を含むアルカリ性尿 第4級アンモニウム化合物 (防腐剤、洗浄剤)EDTAのことか?
|
偽陰性
|
リン酸塩を含むアルカリ性尿
|
低分子タンパク尿(BJP等)
|
試験紙法による蛋白尿の評価
- 参考1
- 尿蛋白:± = 15 mg/dL。1+ = 30 mg/dL。2+ = 100 mg/dL。3+ = 300mg/dL ← 赤字はメーカー間で差が少ないらしい。
- 1+では蛋白尿が存在すると考えて良い水準。
参考
- http://www.jsn.or.jp/jsn_new/iryou/kaiin/free/primers/pdf/CKDguide2009.pdf
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/04/30 18:38:21」(JST)
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尿蛋白(にょうたんぱく)とは臨床検査の一つ。腎臓機能の測定のために使用される。
概要
健常人であれば糸球体で濾過された蛋白質は近位尿細管で大部分が再吸収され、尿中に排泄されるのは多くても100mg/日程度である。腎機能が傷害されて再吸収が阻害されると、濾過された蛋白質が尿中に排泄されて検査陽性となり、いわゆる蛋白尿と呼ばれる状態となる。
測定法
- pH指示薬の蛋白誤差を利用
- アルブミンのみを検出、感度は10~20mg/dl程度
- 酸による蛋白の変性を利用
- アルブミンとグロブリンを検出、感度は5mg/dl以上
- 蛋白の熱凝固を利用
- アルブミンとグロブリンを検出、感度は20mg/dl以上
陽性条件
- 生理的蛋白尿
- 病的蛋白尿
- 腎前性蛋白尿
- 腎性蛋白尿
- 糸球体性蛋白尿
- 糸球体腎炎
- ネフローゼ
- 糖尿病性腎症
- アミロイド腎
- 尿細管性蛋白尿
- 腎後性蛋白尿
- 結石
- 腫瘍
- 尿路系炎症
- 細菌性尿道炎、膀胱炎、腎盂腎炎
- 間質性膀胱炎
- 精巣上体炎
注意点
正常であっても運動後や入浴後などでは陽性となる可能性もあるので、検査前日は激しい運動を控えたり、早朝尿を測定したりする必要がある。また、陽性となった場合は再測定を行い、偽陽性を減らす必要がある。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 慢性腎臓病患者における長時間作用型と短時間作用型ループ利尿薬の効果と安全性の検討
- 駒田 敬則,吉田 泉,佐久間 由紀,森 穂波,雨宮 守正,中里 優一,田部井 薫
- 自治医科大学紀要 33, 79-90, 2011-03-01
- … 尿蛋白量はアゾセミド投与後に有意に減少した(p=0.0556)。 …
- NAID 110008506955
- 小児の尿の異常(血尿・蛋白尿) (症状からアプローチする プライマリケア)
- 2010年夏の記録的猛暑が尿蛋白陽性率に及ぼした影響
- 尿蛋白測定試薬 マイクロTP AR(2)の基礎的検討
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- 尿蛋白(タンパク)」とは、尿の中に含まれている蛋白(主にアルブミン)の総称です。 蛋白 は栄養分を運んだり、病原体に対する抗体を作ったりする働きをします。さらに身体の バランスを保つなど多くの役目を果たしている大切な物質です。蛋白は血液中に7~8% ...
- 腎臓の機能が落ちてると尿蛋白が出ます。 ○尿蛋白とは血液中には、人間の生命に 欠かせない蛋白が一定量ふくまれています。その一部は、腎臓の糸球体でろ過されて尿 の中にでてきますが、尿細管で吸収され血液中にもどります。腎臓や尿 ...
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- 次の文を読み、50-52の問いに答えよ。
- 34歳の1回経産婦。妊娠31週5日に周産期管理目的で紹介され来院した。
- 現病歴: 半年前に無月経を主訴として自宅近くの診療所を受診し、妊娠7週と診断された。診療所で健診を受けていたが、妊娠10週時に胎児頭殿長 CRLから分娩予定日が補正された。補正後の妊娠16週ころから尿糖陽性が時々認められていたが、27週時から尿糖強陽性(定性試験で3+)が出現したため29週時に75g経口ブドウ糖負荷試験 OGTTが施行された。負荷前値: 110mg/dl、1時間値: 204mg/dl、2時間値 168mg/dlであった。
- 既往歴: 特記すべきことはない。耐糖能低下を指摘されたことはない。
- 月経歴: 初経11歳。月経周期28日、整。持続5-6日。月経障害なし。
- 妊娠・分娩歴: 25歳時に正常経腟分娩(妊娠39週、3,790g)。
- 家族歴: 母が糖尿病。
- 現 症: 意識は清明。身長156cm、体重76kg(妊娠前体重62.5kg、BMI 25.7)。体温37℃。脈拍88/分、整。血圧136/86mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。下腿浮腫を認めない。内診で胎児先進部は児頭で子宮口は閉鎖。超音波検査で子宮頚管長は4.2cmで胎児推定体重は2,200g(+1.8SD)、明らかな奇形は認めない。Biophysical profile scoreは10点である。
- 検査所見 尿所見:蛋白(-)、糖2+、ケトン体(-)。血液所見:赤血球 305万、Hb 10.2 g/dl、Ht 31%、白血球 6,900、血小板 11万。血液生化学所見:血糖 148mg/dl、HbA1c 6.8%、総蛋白 7.0g/dl、アルブミン 4.2g/dl、尿素窒素 16mg/dl、クレアチニン 0.6mg/dl、尿酸 7.8mg/dl、総コレステロール 240mg/dl、トリグリセリド 130mg/dl、総ビリルビン 0.8mg/dl、直接ビリルビン 0.5 mg/dl、AST 40IU/l、ALT 48IU/l、LD 320IU/l(基準176-353)、ALP 270IU/l(基準115-359)。
[正答]
※国試ナビ4※ [104B050]←[国試_104]→[104B052]
[★]
- 20歳の女性。全身浮腫を主訴に来院した。3日前から顔面と下腿とに浮腫が出現し、急速に増悪してきた。現在までに体重が6kg増加した。身長156cm、体重60kg。体温35.6℃。脈拍72/分、整。血圧110/76mmHg。全身浮腫が高度である。尿所見:蛋白4+、糖(-)、潜血(-)。血液生化学所見:総蛋白 5.0g/dl、アルブミン 2.2g/dl、総コレステロール 320mg/dl、尿素窒素 40mg/dl、クレアチニン 1.8mg/dl、尿酸 8.0mg/dl、Na 138mEq/l、K 4.4mEq/l、Cl 100mEq/l。腎生検のPAS染色標本(別冊No.14)を別に示す。
- この患者の尿所見として考えにくいのはどれか。
- a 尿比重 1.030
- b 尿Na濃度8mEq/l
- c 尿沈渣で脂肪円柱
- d 尿蛋白 1.6g/日
- e 尿Na分別排泄率(fractional Na excretion) 0.2%
[正答]
D
- YN.E-21改変
指標
|
腎前性
|
腎性
|
濃縮能
|
尿浸透圧
|
>500 mOsm/L
|
<350 mOsm/L
|
尿/血症浸透圧
|
>1.5
|
<1.1
|
尿/血清Cr比
|
> 40
|
< 20
|
尿/血清BUN比
|
> 20
|
< 20
|
Na再吸収
|
尿中Na濃度
|
< 20 mEq/L
|
> 40 mEq/L
|
FENa
|
< 1.0%
|
> 1.0%
|
尿細管機能は保たれる
|
Naダダ漏れ
|
※国試ナビ4※ [105I056]←[国試_105]→[105I058]
[★]
- 48歳の男性。健康診断の尿検査で異常を指摘されて来院した。3年前から尿潜血を指摘されていた。2年前から尿蛋白も陽性になったがそのままにしていた。今回は3年連続して尿検査で異常を指摘されたため心配になり受診した。脈拍 76/分、整。血圧 150/90mmHg。尿所見:蛋白2+、蛋白定量 1.2g/日、糖(-)、潜血3+、沈渣に赤血球 10~29/1視野、顆粒円柱 1/数視野、赤血球円柱 1/全視野。血液生化学所見:総蛋白 7.7g/dL、アルブミン 4.2g/dL、IgG 1,510mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 390mg/dL(基準 110~410)、尿素窒素 19mg/dL、クレアチニン 1.0mg/dL、尿酸 6.0mg/dL、血糖 87mg/dL、HbA1c 5.6%(基準 4.6~6.2)、総コレステロール 235mg/dL、CH50 35U/mL(基準 30~40)。腎生検のPAS染色標本(別冊No. 18A)と蛍光抗体IgA染色標本(別冊No. 18B)とを別に示す。
- この疾患について正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109A038]←[国試_109]→[109A040]
[★]
- 30歳の女性。定期受診で来院した。 18歳の時に学校検尿で尿蛋白と尿潜血とを指摘され、腎生検を行い IgA腎症と診断されたが特に治療しなかった。 25歳の第 1子の妊娠時に高血圧を指摘され、第 1子を出産後からアンジオテンシンII受容体拮抗薬で治療していた。半年前、第 2子を希望し IgA腎症の評価のため腎生検を実施した。その後アンジオテンシン II受容体拮抗薬を中止し、ヒドララジンにより治療していた。 1週前に妊娠が判明したという。血圧 134/74 mmHg。下肢に浮腫を認めない。尿所見:蛋白 3+、潜血 3+。血液生化学所見:尿素窒素 17 mg/dl、クレアチニン 1.1 mg/dl。eGFR 46 ml/分/1.73 m2。半年前に施行した腎生検の Masson-Trichrome染色標本 (別冊 No. 19)を別に示す。
- この患者への説明で正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108A044]←[国試_108]→[108A046]
[★]
- 60歳の男性。体重増加を主訴に来院した。3か月前に下肢の浮腫に気付き、現在までに体重が5kg増加した。58歳ころから健康診断で肝機能の軽度異常、尿蛋白および血尿を指摘されていたが、自覚症状はなく放置していた。意識は清明。血圧142/90 mmHg。下肢に紫斑と前脛骨部に圧痕を伴う浮腫とを認める。尿所見:蛋白4+、潜血1+、赤血球10~20/視野、硝子円柱多数、顆粒円柱陽性、卵円形脂肪体陽性。血液生化学所見:総蛋白 5.0g/dl、アルブミン 2.4g/dl、尿素窒素 30mg/dl、クレアチニン 1.8mg/dl、総コレステロール 260mg/dl、総ビリルビン 0.3mg/dl、直接ビリルビン 0.2mg /dl、AST 58IU/l、ALT 45IU/l。腎生検PAS染色標本、PAM染色標本および抗C3抗体を用いた免疫染色標本を以下に示す。
- 考えられるのはどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [103A041]←[国試_103]→[103A043]
[★]
- 25歳の男性。下腿の浮腫を主訴に来院した。2か月前に下腿に靴下のゴムの痕が付くことに気付いた。徐々にその程度が強くなってきたため受診した。身長 170cm、体重 65kg。体温 36.0℃。脈拍72/分、整。血圧 140/86mmHg。顔面と下腿とに浮腫を認める。尿所見:蛋白3+、潜血1+、沈渣に赤血球5~10/1視野、顆粒円柱1個/数視野、卵円形脂肪体1~4/1視野、尿蛋白 4.8g/日。血液生化学所見:総蛋白 4.5g/dL、アルブミン 1.8g/dL、IgG 547mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 250mg/dL(基準 110~410)、IgM 67mg/dL(基準 65~350)、尿素窒素 20mg/dL、クレアチニン 1.1mg/dL、トリグリセリド 240mg/dL、LDLコレステロール 220mg/dL。ASO 180単位(基準 250以下)。腎生検のPAS染色標本(別冊No. 20)を別に示す。
- この患者で正しいのはどれか。
- a 腎機能の予後は悪い。
- b 補体の低下を認める。
- c 尿蛋白の選択性は高い。
- d 悪性腫瘍を合併しやすい。
- e A群β溶連菌感染後に発症する。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A051]←[国試_110]→[110A053]
[★]
- 38歳の男性。健康診断で尿蛋白と尿潜血とを指摘されて来院した。身長 174cm、体重 72kg。体温 36.4℃。脈拍 72/分、整。血圧 146/88mmHg。尿所見:蛋白2+、潜血3+。血液生化学所見:総蛋白 6.4g/dL、アルブミン 3.8g/dL、IgA 330mg/dL(基準 110~410)、尿素窒素 22mg/dL、クレアチニン 1.2mg/dL、尿酸 7.6mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.1mg/dL、ASO 180単位(基準 250以下)、MPO-ANCA 20EU/mL未満(基準 20未満)、抗核抗体 陰性、CH50 25U/mL(基準 30~40)。同意が得られず腎生検は施行していない。
- 腎機能低下のリスクファクターとなるのはどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [109D058]←[国試_109]→[109D060]
[★]
- 36歳の初妊婦。妊娠35週。妊婦健康診査のために来院した。これまでの妊娠経過には異常を認めていなかった。血圧144/92mmHg。尿所見:蛋白2+、糖(-)。血液所見:赤血球380万、 Hb13.5g/dl、 Ht40%、白血球9,000、血小板20万、PT88%(基準80-120)。血液生化学所見:総蛋白6.5g/dl、アルブミン3.2g/dl、尿素窒素16mg/dl、クレアチニン0.8mg/dl、尿酸7.5mg/dl、 AST28IU/l、ALT26IU/l、 LD350IU/l(基準176-353)、 Na135mEq/l、 K4.4mEq/l、 Cl101mEq/l、 Ca7.8mg/dl。腹部超音波検査で胎児推定体重1,500 gである。
- 母児管理を行う上で最も注意すべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D044]←[国試_106]→[106D046]
[★]
- 28歳の女性。全身倦怠感を主訴に来院した。5年前から健康診断で尿蛋白と血尿とを指摘されていたが放置していた。血圧148/94mmHg。尿所見:蛋白2+、糖(-)、潜血2+、沈渣に赤血球10~15/1視野、白血球2~4/1視野、顆粒円柱1~5/1視野。血清生化学所見:総蛋白6.4g/dl、尿素窒素27mg/dl、クレアチニン1.6mg/dl。腎生検組織のPAS染色標本と蛍光抗体法免疫グロブリン染色標本とを以下に示す。治療効果の指標として有用なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [098A035]←[国試_098]→[098A037]
[★]
- 32歳の女性。浮腫を主訴に来院した。尿所見:蛋白3+、糖(-)、潜血(-)、沈渣に白血球2~3/1視野、赤血球1~3/1視野、細菌(-)。血清生化学所見:総蛋白5.2g/dl、尿素窒素16mg/dl、クレアチニン0.7mg/dl。腎生検の光顕PAS染色標本と電子顕微鏡写真とを以下に示す。この患者にみられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100A037]←[国試_100]→[100A039]
[★]
- 78歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。10年以上前に尿蛋白と高血圧とを指摘された。血清クレアチニン値も徐々に上昇してきた。数週前から全身倦怠感と食欲不振とが出現した。血圧174/86mmHg。眼瞼結膜の貧血と下腿浮腫とを認める。血清生化学所見:尿素窒素73mg/dl、クレアチニン6.8mg/dl。
- この患者の血液検査所見で考えにくいのはどれか。
- a. Na 132mEq/l
- b. K 5.5mEq/l
- c. Ca 7.2mg/dl
- d. P 6.3mg/dl
- e. HCO3- 32mEq/l
[正答]
※国試ナビ4※ [098D036]←[国試_098]→[098D038]
[★]
- 24歳の女性。浮腫と顔面の紅斑とを主訴に来院した。尿所見:蛋白3+、糖(-)、沈渣に赤血球10~20/1視野、白血球5~10/1視野、顆粒円柱2~3/1視野、細菌(-)。抗核抗体320倍(基準20以下)。腎生検H-E染色標本を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G036]←[国試_101]→[101G038]
[★]
- 学校保健統計調査における小学生の主な疾病・異常被患率の推移を示す。
- ②はどれか。
- ただし、①~⑤はa~eのいずれかに該当する。
[正答]
※国試ナビ4※ [107B009]←[国試_107]→[107B011]
[★]
- 水様下痢が持続し乏尿となった若年男性の検査結果を示す。血圧86/52mmHg。血液所見:Ht 54%。血液生化学所見:尿素窒素64mg/dl、クレアチニン2.8mg/dl、尿酸8.4mg/dl、Na 138mEq/l、K 4.1mEq/l、Cl 101mEq/l。
- 尿所見として予想されるのはどれか。
- a 尿比重1.006
- b 尿蛋白3+
- c 尿潜血2+
- d Na6mEq/l
- e 尿K 0mEq/l
[正答]
※国試ナビ4※ [107B022]←[国試_107]→[107B024]
[★]
- a 尿蛋白3+である。
- b 乳房に緊満がある。
- c 月経が発来していない。
- d 血圧が136/84mmHgである。
- e 妊娠前の体重に復していない。
[正答]
※国試ナビ4※ [107G014]←[国試_107]→[107G016]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [113E019]←[国試_113]→[113E021]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [113B021]←[国試_113]→[113B023]
[★]
- a. 尿蛋白
- b. 尿浸透圧
- c. 尿ナトリウム濃度
- d. 尿カルシウム濃度
- e. 尿中クレアチニン/血清クレアチニン比
[正答]
※国試ナビ4※ [102G036]←[国試_102]→[102G038]
[★]
- 全身性エリテマトーデスの患者で、経過観察中に臨床像が変化した。投与中の副腎皮質ステロイド薬の減量が適切な場合はどれか?
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[★]
[★]
- 英
- protein
- 同
- タンパク質、タンパク、蛋白、プロテイン
- 関
- アミノ酸、ポリペプチド
- L-アミノ酸が重合してできた高分子化合物であり、生物の重要な構成成分のひとつである。
年齢
|
男性
|
女性
|
推定平均 必要量
|
推奨量
|
目安量
|
耐容 上限量
|
推定平均 必要量
|
推奨量
|
目安量
|
耐容 上限量
|
0~5(月)
|
―
|
―
|
10
|
―
|
―
|
―
|
10
|
―
|
6~8(月)
|
―
|
―
|
15
|
―
|
―
|
―
|
15
|
―
|
6~11(月)
|
―
|
―
|
―
|
―
|
―
|
―
|
―
|
―
|
9~11(月)
|
―
|
―
|
25
|
―
|
―
|
―
|
25
|
―
|
1~2(歳)
|
15
|
20
|
―
|
―
|
15
|
20
|
―
|
―
|
3~5(歳)
|
20
|
25
|
―
|
―
|
20
|
25
|
―
|
―
|
6~7(歳)
|
25
|
30
|
―
|
―
|
25
|
30
|
―
|
―
|
8~9(歳)
|
30
|
40
|
―
|
―
|
30
|
40
|
―
|
―
|
10~11(歳)
|
40
|
45
|
―
|
―
|
35
|
45
|
―
|
―
|
12~14(歳)
|
45
|
60
|
―
|
―
|
45
|
55
|
―
|
―
|
15~17(歳)
|
50
|
60
|
―
|
―
|
45
|
55
|
―
|
―
|
18~29(歳)
|
50
|
60
|
―
|
―
|
40
|
50
|
―
|
―
|
30~49(歳)
|
50
|
60
|
―
|
―
|
40
|
50
|
―
|
―
|
50~69(歳)
|
50
|
60
|
―
|
―
|
40
|
50
|
―
|
―
|
70以上(歳)
|
50
|
60
|
―
|
―
|
40
|
50
|
―
|
―
|
妊婦(付加量)
|
初期
|
|
+ 0
|
+ 0
|
―
|
―
|
中期
|
+ 5
|
+ 5
|
―
|
―
|
末期
|
+ 20
|
+ 25
|
―
|
―
|
授乳婦(付加量)
|
+ 15
|
+ 20
|
―
|
―
|
QB
- 蛋白質の1日の摂取量は体重1kgあたり約1g。腎不全の食事療法(低蛋白食)では0.6-0.8g/体重kgである。
- PFC比率=蛋白:脂肪:炭水化物=10-20%:20-30%:50-70%
臨床関連
参考
- http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/s0529-4.html
[★]
- 英
- proteinuria
- 同
- タンパク尿
- 関
- 尿、タンパク尿症、蛋白尿症
- (臨床検査)尿蛋白
定義
- 蛋白質の尿中排泄量が150 mg/日(4mg/時/m2)を超えた尿 ⇔ 健常者 10-100 mg/日
分類
疾患と部位
- IMD.162
腎前性
|
多発性骨髄腫、横紋筋融解症、 不適合輸血
|
腎性
|
糸球体性
|
急性腎炎、慢性腎炎、 ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症、 全身性エリテマトーデス、アミロイドーシス、 腎硬化症
|
尿細管性
|
Fanconi症候群、急性尿細管壊死、 慢性腎孟腎炎、痛風腎、 重金属中毒、アミノグリコシド系抗菌薬、 間質性腎炎
|
腎後性
|
尿路感染症、尿路結石症、尿路系腫瘍
|
- 出典不明
-
- 異常症タンパク質出現によるタンパク尿:多発性骨髄腫 BJP
- 100%が近位尿細管(特に曲部)における再吸収
- 刷子縁膜に共輸送体担体が存在する
- Kidney International, Vol. 63 (2003), pp. 1468?1474
- Proteinuria and the risk of developing end-stage renal disease
[★]
- 英
- [[]]
- 関
- 尿蛋白
-α1-ミクログロブリン
[★]
- 英
- sulfosalicylic acid method
- 関
- 尿蛋白
[★]
- 英
- urine protein/creatinine ratio, UPr/UCr
- 同
- 尿P/C比、尿中タンパク質/クレアチニン比
- 関
- 尿蛋白、クレアチニン
- 試験紙法による尿蛋白の評価は尿の濃縮希釈により変動するため当てにならない。
- 尿Cr1gあたりの尿蛋白を測定すれば、1日のCr排泄量は1g程度なので蓄尿せずとも尿蛋白を推定することができる。(腎臓内科レジデントマニュアル 第6版 p.474)
- 早朝尿の尿蛋白/クレアチニン比が0.2g/gCr以上で異常とみなす。
参考
- http://www.kensin-kensa.com/archives/cat33/post_210/
[★]
- 英
- white、leuko、leuco
- 関
- 白色、白人、ロイコ、白い