- 英
- hypertensive encephalopathy
- 同
- 高血圧脳症
- 関
- 高血圧症、高血圧性緊急症
概念
- 急激な血圧上昇、特に拡張期血圧の上昇に伴い、脳血流量が異常に増加した結果、血液脳関門破綻、脳浮腫、頭蓋内圧亢進を来たす病態。
病因
症状
- 頭痛、嘔気・嘔吐、意識障害、痙攣
- 乳頭浮腫、視力障害
身体所見
- 収縮期血圧は200-220mmHg以上、拡張期血圧は120mmHg以上(IMD)
検査
救急外来にて
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 臨床研究・症例報告 腎血管遠位枝病変を示した線維筋性異形成の1女児例
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- 高血圧性脳症。高血圧性脳症とはどんな病気か 頭痛、視力障害、けいれん、意識障害 などの症状が血圧上昇に伴って起こるものです。 脳の血管には、血圧の上昇・下降に 対して血管を収縮・拡張させて血管抵抗を増大・減少させ、脳の gooヘルスケア 家庭の ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 54歳の男性。今朝から意識レベルが低下し、言葉がもつれるようになり来院した。
- 10年前に健康診断で高血圧と言われたが放置していた。1年前に血圧190/122mmHgと尿蛋白2+とを指摘された。4か月前から時々鼻出血が出現していた。最近、頭痛と全身倦怠感とが出現し次第に増悪してきた。
- 体温36.4℃、脈拍86/分、整。血圧260/180mmHg。項部硬直はない。心尖部にIV音を聴取する。腹部に血管雑音はない。下腿に浮腫を認めない。尿所見:蛋白3+、糖(±)、沈渣に赤血球70~80/1視野、顆粒円柱10~20/1視野。
- 血清生化学所見:尿素窒素72mg/dl、クレアチニン4.2mg/dl。心電図と眼底写真とを以下に示す。
- 考えられるのはどれか。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096D020]←[国試_096]→[096D022]
[★]
- 英
- malignant hypertension
- 関
- 悪性腎硬化症、高血圧、高血圧性脳症、キース-ワゲナー分類
概念
- 拡張期血圧が120-130mmHg以上であり、腎機能障害が急進行し、放置すると全身症状が急激に増悪し、心不全、高血圧性脳症、脳出血などを発症する予後不良の病態である。長期の高度の高血圧による細動脈の内皮障害、血管壁への血漿成分の浸入に続くフィブリノイド壊死、増殖性内膜炎が病理学的特徴であり、腎の病理所見は悪性腎硬化症と呼ばれる。腎臓の小動脈の狭窄・閉塞に伴い腎血流量が低下し、RAA系の亢進により血圧を生じるなど、この病態では進行性の腎機能障害と昇圧の悪循環を生じる。眼底では網膜出血、軟性白斑、網膜浮腫や乳頭浮腫を認める。脳においては、血管障害によって血流の自動調節能が破綻し、脳浮腫が生ずれば、高血圧性脳症となりうる。(参考1を改変)
疫学
- 高血圧患者の1%。(YN.C-165)
- 男性、黒人に多い。(YN.C-165)
- 男性で40-50に多い。女性で30-40歳代に多い。(YN.C-165)
基礎疾患
病態生理
診断基準
- 病態で定義され、臨床診断される。
- 血圧、眼、腎、全身(脳、心臓)で診断する。
- 高血圧の基礎疾患に関係なく、次の症候を示す重症高血圧をいう。
悪性高血圧A群
- 定型的悪性高血圧
- 下記1)~4)のすべてを満たすもの
- 1) 治療前の拡張期血圧が常に130mmHg以上
- 2) 眼底所見はキース・ワグナー分類(Kieth-Wagener分類) IV度で、乳頭浮腫及び網膜出血を示す。
- 3) 腎機能障害をきたし、腎不全(血清クレアチニン5.0mg/dl以上)に至ったもの
- 4) 全身症状の急激な悪化を示し、特に脳症状(運動失調、知覚障害、頭痛、めまい、悪心など)や心症状(呼吸困難、胸痛、不整脈など)を伴うもの
悪性高血圧B群
- 非定型的悪性高血圧
- 次の3つの条件のどれかに該当すれば
- 1) 拡張期血圧が120mmHg以上、130mmHg未満で、上記1の2)、3)、4)のすべてを満たすもの
- 2) KW III度の高血圧性網膜症(眼底写真添付)で、上記1の1)、3)、4)のすべてを満たすもの
- 3) 腎機能障害(血清クレアチニン3.0mg/dl以上)はあるが腎不全には至らないもので、上記1の1)、2)、4)のすべてを満たすもの
症状
診断基準以外
- Extrinsic nonimmune hemolytic anemia due to mechanical damage: Fragmentation hemolysis and hypersplenism - uptodate
- http://www.uptodate.com/contents/extrinsic-nonimmune-hemolytic-anemia-due-to-mechanical-damage-fragmentation-hemolysis-and-hypersplenism?source=search_result&selectedTitle=2%7E150
診断基準の解説
- 眼底:高血圧により網膜細動脈の狭小に始まり、細動脈の攣縮、血管からの漏出による火炎状出血、軟性白斑、視神経乳頭浮腫をきたす(SOP.209)
- 腎機能:血清クレアチニン5.0mg/dl以上というと、GFRは20ml/min/1.73m2程度?CKDガイドラインでは<15で腎不全と定義していたが?
治療
- 高血圧:降圧薬。高血圧の病歴が長い患者が多いため,急速な降圧は重要臓器の虚血をきたす危険を伴う。最初の24時間の降圧は拡張期血圧100-110mmHgまでにとどめる(参考1)。
参考
- 1. 第11章 特殊条件下高血圧の治療 - 日本高血圧学会高血圧治療GL作成委員会/医療・GL(09年)/ガイドライン
- http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0019/1/0019_G0000180_0072.html
- http://www8.ocn.ne.jp/~halfboil/criteria/tab-c7.html
- http://homepage3.nifty.com/mickeym/No.101_200/183akuaeikou.html
[★]
- 譫妄
- 「せん妄」を使うのが普通らしいよ
- 英
- delirium, confusional state
- 同
- せん妄。急性錯乱状態 acute confusional state、急性脳症候群 acute brain syndrome
- 関
- 意識障害。アメンチア ← せん妄の軽度なものとして使われていたが、今日で使われるのは稀らしい。
定義
- 種々の意識混濁があって、時間、空間の見当識障害が見られ、情動不穏、精神運動興奮が見られる状態
概念
- 軽度ないし中等度の意識混濁が基底にあり、認知の障害、精神運動活動の変化を主徴とする急性の器質性精神症候群。
- 急性発症し日内変動を示し、数日ないし1週間くらいで消失する。
症状
- 患者は強い不安、恐怖状態にあり、体動が激しく、錯覚、幻覚も出現する。
- 見当識も障害されており、発症中の記憶はないか不完全である。
疾患との関連
- 手術後、感染症等の身体的疾患、薬物中毒、多発性脳梗塞、痴呆など脳機能が低下しているときに発生しやすい
病因
table 26-2 譫妄の主要な病因 (HIM.160)
- 処方薬:抗コリン薬、麻薬、ベンゾジアゼピン系薬
- 薬物乱用:アルコール中毒、アルコール離脱、オピオイド系薬、エクスタシ、LSD、γ-ヒドロキシ酪酸(GHB, γ-hydroxybutyrate)、フェンシクリジン(PCP, phencyclidine)
- 全身感染症:尿路感染症、肺炎、皮膚・軟部組織感染症、敗血症
- 中枢神経感染症:髄膜炎、脳炎、脳の右葉
- 全身性低灌流状態(global hypoperfusion states)
- 高血圧性脳症
- 巣状虚血性梗塞や出血:頭頂葉、視床(ただ主要な病変部位ではない)
- 非痙攣性てんかん重積状態
- intermittent seizures with prolonged post-ictal states
[★]
- 英
- essential hypertension
- 同
- 本態性高血圧、原発性高血圧 一次性高血圧 primary hypertension
- 関
- 高血圧
[show details]
- 成人の高血圧症のうち約90%を占める。薬物治療による反応性がよい
- 高血圧 + HT家族歴 + 二次性高血圧の除外
症状
治療
- 1. 生活習慣の修正:減塩・減量・節酒・禁煙・運動励行など生活習慣の修正
- 2. (1.が不応の時)薬物治療
[★]
- 英
- hypertensive emergency, hypertensive crisis
- 同
- 高血圧緊急症
- 関
- 高血圧
[★]
- 英
- blood pressure, BP
- 同
- 動脈圧 arterial pressure AP
- 関
- 血圧測定
成人の血圧
- 至適血圧:<120mmHg かつ <80mmHg
- 正常血圧:130mmHg かつ 85mmHg
- 正常高値血圧:130~139mmHg または 85~89mmHg
- I度高血圧(軽症):140~159mmHg または 90~99mmHg
- II度高血圧(中等症):160~179mmHg または 100~109mmHg
- III度高血圧(重症):≧180mmHg または ≧110mmHg
- 収縮期高血圧:≧140mmHg かつ <90mmHg
糖尿病性腎症
- 管理目標: 130/80 mmHg
- 尿蛋白1g/日以上:125/75 mmHg
冠血管と血圧
- In the normal state, autoregulatory mechanisms adjust coronary tone tomatch myocardial oxygen supply with oxygen requirements. In the absence of obstructive coronary disease, thesemechanisms maintain fairly constant rate of coronary flow, as long as the aortic perfusion pressure is approximately 60 mmHg or greater.
血圧の異常
血圧の上肢における左右差
- 大動脈炎症候群:腕頭動脈、鎖骨下動脈の狭窄・閉塞を生じる
- 動脈硬化:鎖骨下動脈領域の病変があるとき、左右の脈拍差や皮膚温の違いを生じる
血圧の上下肢の差(下肢>上肢)
- 大動脈炎症候群:大動脈弓部が冒されやすいが、鎖骨下動脈が冒された場合に上肢の血圧が低下。
- 解離性大動脈瘤:解離腔に生じた血腫が鎖骨下動脈を圧迫すると、上肢の血圧が低下
- 大動脈閉鎖不全症:Hill徴候
収縮期血圧のみ高い。拡張期血圧は高くない
- 拡張期に動脈血流が減少する病態(血流が体循環に押し出されないか、心収縮力のみ上昇している状態?(体循環の血管抵抗が上がっていない?))
- 脈圧が上昇する
- 1. 大動脈基部の血流が逆流やシャントにより減少する場合
ショック
非侵襲的な血圧測定法による血圧の上肢・下肢の差
- 血圧を測定するために駆血帯で血流を遮断する必要がある。このとき、下肢の動脈の方が深部を走行しているため上肢より強く駆血帯で圧迫する必要がある。強く圧迫を要する分だけ下肢の血圧が高く測定されてしまう。
心血管とその周囲の血圧 YN.C-29
- see also PHD.61
中心静脈
|
|
肺動脈楔入圧
|
4~8
|
8~20
|
右心房
|
左心房
|
1~4
|
8~20
|
右心室
|
左心室
|
8~20
|
120~20
|
肺動脈
|
大動脈
|
8~20
|
120~70
|
臓器移植における脳死判定の除外
- 脳死判定#脳死判定の除外規定、臓器の移植に関する法律施行規則#第二条第四項
- 収縮期血圧が以下で定められる数値未満の場合には脳死判定ができない。
- 1歳未満の者 65
- 1歳以上13歳未満の者 年齢x2+65
- 13歳以上の者 90
国試
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- 英
- encephalopathy
脳症の一覧
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- 英
- sis, pathy
[★]
- 英
- hypertensive
- 関
- 高血圧