- habilitation
- 英
- rehabilitation
- 同
- 社会復帰、更生、更生指導、回律指導、回律訓練
- 関
ICFモデルに基づく介入
- 残存機能の強化
- 日常生活動作の訓練(残存能力の応用による機能障害の克服)
- 補助具の仕様(義肢、装具、杖、車椅子)
- 家屋の改造
- 周囲の人間の意識の変化
- 教育の機会の確保
- 職業的自立の援助
- 経済的自立の保証
- 社会参加、レクリエーションへの援助
- 生活環境の整備
国試
- 急性期のリハビリは肺葉症候群を避け、なるべく早く離礁させるためのリハビリを行う。また、脳血管障害に合併することが多い嚥下障害に対して、誤嚥性肺炎や脱水を避けるために摂食・嚥下の評価を行う。(QB.J-36)
WordNet
- the restoration of someone to a useful place in society
- the treatment of physical disabilities by massage and electrotherapy and exercises
- vindication of a persons character and the re-establishment of that persons reputation
PrepTutorEJDIC
- (けが人・病人などの)社会復帰,リハビリテーション / 復職;名誉回復
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/05/31 22:48:26」(JST)
[Wiki ja表示]
|
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。
出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2008年11月) |
リハビリテーション(英語: rehabilitation)とは、身体的、精神的、社会的に最も適した生活水準の達成を可能とすることによって、各人が自らの人生を変革していくための手段を提供していくを目指し、且つ時間を限定した過程である[note 1]。
目次
- 1 概要
- 2 リハビリテーションの定義(WHO 1981年)
- 3 リハビリテーションの内容
- 4 リハビリテーションのチームアプローチ
- 5 生活機能分類(ICF)
- 6 診断と評価
- 7 脚注
- 8 参考文献
- 9 関連項目
- 10 外部リンク
|
概要 [編集]
リハビリテーションの語源はラテン語で、re(再び)+ habilis(適した)、すなわち「再び適した状態になること」「本来あるべき状態への回復」などの意味を持つ。また、猿人と原人の中間に意味するホモ・ハビリス(homo habilis、「器用なヒト」)が、道具を使い人間にふさわしいという意味でも用いられ、適応、有能、役立つ、生きるなどの意味も含有し、リハビリテーションの語源ともいわれている。他に「権利の回復、復権」「犯罪者の社会復帰」などからの意味合いがある。なお、ヨーロッパにおいては「教会からの破門を取り消され、復権すること」も意味している。このように欧米ではリハビリテーションという言葉は非常に広い意味で用いられている。
リハビリテーションの定義(WHO 1981年) [編集]
リハビリテーションは、能力低下やその状態を改善し、障害者の社会的統合を達成するためのあらゆる手段を含んでいる。 リハビリテーションは障害者が環境に適応するための訓練を行うばかりでなく、障害者の社会的統合を促す全体として環境や社会に手を加えることも目的とする。 そして、障害者自身・家族・そして彼らの住んでいる地域社会が、リハビリテーションに関するサービスの計画と実行に関わり合わなければならない。
リハビリテーションの内容 [編集]
日本では、リハビリテーションは病気や外傷が原因で心・身の機能と構造の障害と生活上の支障が生じたときに、個人とその人が生活する環境を対象に、多数専門職種が連携して問題の解決を支援する総合的アプローチの総体をいう。医療とその関係分野の専門職が行うリハビリテーションを医学的リハビリテーションと呼ぶが、教育分野、職業分野、社会福祉分野で行われるアプローチも医学的リハビリテーション以上に重要である。
心・身の機能と構造の障害には、出生前あるいは出生後に罹患した病気や外傷によって起きる脳・脊髄・末梢神経などの神経系、筋・骨・関節などの運動器系、呼吸器・環器・消化器・内分泌などの内臓器系、視覚・聴覚・平衡覚などの感覚器系、精神・心理などの知的機能系などに起きる機能と構造の障害を含む。また障害は心・身の機能・構造だけでなく、日常生活の活動の制限、社会生活への参加の制約も含める概念である。この概念は、障害というものが個人の生活する家庭・学校・職場・近隣地域・社会・行政などの環境に大きく影響を受けることを示している。このように障害は多岐にわたるので、医学的リハビリテーションはリハビリテーション専門医・リハビリテーション看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・臨床心理士・義肢装具士・ソーシャルワーカーなど多数の専門職の協業によって行われるべきものである。
医学的リハビリテーションでは障害の回復が重要課題だが、予防的アプローチも大きな比重を占める。例えば、外科の開胸・開腹手術の術前・術直後から呼吸リハビリテーションを行って合併症の発生を未然に防ぐこと、骨・関節の手術前と手術直後から筋力増強を図って術後の筋力低下を防ぎ早期自立を図ること、回復が期待できない進行性の疾患でも筋力維持練習で進行を遅らせ、悪性新生物(癌・肉腫)でも合併症を防ぎ体力を維持し生活の活動性を保つことなどである。
リハビリテーションのチームアプローチ [編集]
脳卒中や脳外傷による障害は運動・感覚麻痺に加えて、言語の障害、知的な障害、家屋と地域の環境、家族関係、復学・復職の問題、経済的問題、地域社会資源活用など、本人・家族だけでは解決が困難な課題が山積していることが多いので、これらの解決を支援するために複数の専門職種がチームを組んで連携・協力して評価と治療を行う。
医学的リハビリテーションは医師の指示のもとに行われる。したがって医師は障害の状況を総合的に診察・評価して、リハビリテーションの目指す目標を設定し、目的と方法を提示し、これに伴う生命管理上のリスク限界を担当者に伝え、進行を管理する責任を負う。看護師は病棟生活での活動能力を把握して、家庭復帰後の生活を想定して他の専門職と協力し、日常生活の自立を技術指導し、本人と家族への心理的支援を行う。
- 理学療法士(PT)は運動療法によって身体機能の改善を図る。運動療法には関節可動域の増大、筋力の増強、麻痺を回復させる神経生理学的運動練習などの他に、寝返り・起き上がり・起立・歩行などの練習・指導を含む。以上の補助手段としてホットパック・渦流浴・電磁波・低周波・牽引・マッサージなどの物理療法を用いる。
- 作業療法士(OT)は作業活動を通じて心・身機能の回復を図り、日常生活の諸動作の自立を指導し、各種作業を応用して職業前評価・指導と趣味娯楽の開発・指導を行い、さらに精神疾患に対して各種作業を用いて精神的作業療法を行う。近年は教育分野での役割も大きく小学校などで教員と共に学習、学校生活全般に関わる作業療法士が増えてきている。特に広汎性発達障害、注意欠陥・多動性障害、アスペルガー症候群などの発達障害分野では重要な役割を持っている。
- 言語聴覚士(ST)は言語概念の障害である失語症と言語発達遅滞、麻痺性構音障害、吃音、難聴の言語障害などに言語治療を行う。また咀嚼・嚥下障害に対する治療も言語聴覚士を中心に、医師、看護師、栄養士と連携して行う。
- 臨床心理士は認知機能(知的機能・失認・失行・注意障害など)と性格(情緒障害を含む)の評価と治療・支援活動を行う。脳卒中・脳外傷・脳性麻痺などの中枢神経系の障害や自閉症、多動には不可欠な専門職だが、他の職種のような国家資格がなく、診療活動の有償化も課題である。
- 医療ソーシャルワーカー(MSW)は本人の環境要因を調査して、ニーズと解決方法を把握し、社会資源の活用を含む環境調整的な側面から支援する。本人・家族への心理・社会的カウンセリングも重要である。身分制度の確立と、活動の有償化が今後の課題である。
生活機能分類(ICF) [編集]
疾病や外傷で起きる障害を把握する指標としてWHO は国際疾病分類(ICD)を補完するものとして1980年に国際障害分類(ICIDH)を発表した。しかしICIDH は医学モデル(疾病や外傷が身体の機能障害を招き、これが日常生活の能力を障害し、社会生活上の不利を招くとする思想で、障害は疾病と同様に個人の問題だとする立場)による分類であることから、これを改訂して社会モデル(障害は社会の様々な障壁に制約されて作られたものだから、完全参加が可能な環境の変更を社会全体の共同責任で取り組むべきだとする立場)による概念を含んで、両者を統合したモデルである国際生活機能分類(ICF)を2001年に作成した。
ICFの目的は①健康状況を研究する科学的基盤の提供、②健康状態を表現する共通言語の提供、③国家・職種・時根の相異に影響されないデータの比較、④健康情報システムに用いるコードの提供だとされている。
ICFの最大の特徴は、個人の生活機能はその人の健康状態だけで決まるものではなく、社会と個人の背景因子との双方向的な相互作用によって決まるものであるとしたことである。さらに大きな特徴は分類を(1)生活機能と障害、(2)背景因子の2部門に大別し、(1)生活機能を ①心身機能と構造、②活動と参加の2構成要素に分け、(2)背景因子として、環境因子と個人因子の2構成要素を掲げたことである。ICFのもう一つの特徴は、表現を心身機能と身体構造、活動と参加という中立的用語を用い、その障害を機能障害、活動制限、参加制約としたことである。中立的な表現を用いた根底には障害を否定的なものと捉えるべきでないとする立場が伺える。
心身機能には①精神機能、②感覚機能と痛み、③音声と発話の機能、④心血管系・血液系・免疫系・呼吸器系機能、⑤消化器系・代謝系・内分泌系機能、⑥尿路・性・生殖機能、⑦神経筋骨格と運動に関連する機能、⑧皮膚および関連する構造の機能があり、身体構造も同様に8項目に分類されている。
活動と参加は①学習と知識の応用、②一般的な課題と要求、③コミュニケーション、④運動・移動、⑤セルフケア、⑥家庭生活、⑦対人関係、⑧主要な生活領域、⑨コミュニテイライフ・社会生活・市民生活がある。
環境因子は5項目で、①生産品と用具(採集・創作・生産・製造された自然あるいは人工的な生産品・装置・器具)、②自然環境と人間がもたらした環境変化(地理、人口、動植物、気候、災害、光、時間、音、振動、空気など)、③支援と関係(日常活動で提供される家族・友人・地域・上司・ボランティア・専門職などの人的支援)、④態度(家族・友人・地域・上司・ボランテア・専門職などの態度)、⑤サービス・制度・政策(消費財・建築・土地・住宅・公共事業・コミュニケーション・交通・保護・司法・団体・メデア・経済・社会保障・社会支援・保険・教育・労働・政治などに関わる)で構成される。
これらの分類は階層的に5段階に細分化される。結果は生活機能が9段階に評価して、小数点以下1桁目を実行状況、2桁目は能力(現時点で発揮できる最高のレベル)をもって評価する。環境因子は阻害因子5段階、促進因子5段階に評価し、小数点以下1桁目を阻害因子、促進因子があれば1桁目に+記号をつけて記述する。 個人因子の分類項目はまだ完成されていない。
診断と評価 [編集]
一般の臨床医学で疾病の根本的な回復を目的に、疾病原因を究明する作業を診断と呼ぶ。これに対してリハビリテーションでは、心・身機能、日常生活の活動性、社会生活への参加を把握する作業を評価と呼ぶ。評価はこれらの障害の要因を分析し、解決手段を検討し、有効性を確認する作業をいう。代表的評価種目を以下に述べる。
問診は障害の予防・改善・解決が目的なので、本人の職業・趣味を含む日常の生活の活動と社会生活への参加の実態、家族・縁者の協力体制、経済状態、家屋と地域の環境も把握することが望まれる。 関節可動域測定が骨・関節疾患では重要である。解剖学的基本肢位(ほぼ直立姿勢)を0度として、そこからの可動範囲を測定して記載する。身体前・後の運動が屈曲・伸展、内・外の運動が内転・外転、垂直軸周りの運動を内旋・外旋と呼称する。
徒手筋力測定は筋と神経系の疾患で重要な評価対象である。身体各部位の重量に打ち勝つ筋力を基準にして、5~0までの6段階に評価する。肩を例にとると、肘を伸展位で抵抗をかけない状態でのみ上肢を垂直まで屈曲(挙上)できれば3、中等度の抵抗をかけても屈曲できれば4、正常を5、重力の影響がない水平方向への運動なら可能な筋力を2、筋の収縮のみ認める状態を1、それもない状態を0と評価する。
脳卒中による痙性片麻痺の運動機能評価は共同運動という現象を基準に、その出現と消腿の度合いを評価する。発病の当初は随意性を喪失していることが多いが、やがて肩・肘・手指全体を生理学的な屈曲あるいは伸展方向に同時にのみ動かせる共同運動だけができるようになり、続いて各関節を単独で動かせ、さらに回復が進めば、複数の関節を屈曲・伸展逆方向に同時に動かすことができる複合運動が可能になる。評価は運動機能が以上のどの段階にあるかを把握して、解決方法を検討する作業である。
脳性麻痺は出生前後に運動神経の中枢が損傷を受けて生じる運動発達の遅れが障害の主体なので、その程度を正確に把握することが重要である。運動発達の程度は座位をとる機能を基本に、歩行に至るまでを年齢別に粗大運動能力を5段階に評価する方法が、現在は広く採用されている。しかし粗大運動能力の把握だけでは、脳性麻痺をその他の原因疾患と鑑別することはできず、発達神経学的な診断が不可欠である。
知的機能は言語理解、語の流暢性、空間、知覚、数、記憶、推理で構成されるというサーストンの多因子説が有名である。知能検査法にはビネー法、WAIS法、WISC法などがある。記憶検査法としてヴェクスラー検査法、三宅式検査法、ベントン視覚記銘検査法などがある。
性格検査の方法として日常の行動観察による評定法、質問への回答特性から評価する質問紙法(YG性格検査、不安検査、CMIなど)、作業過程を評価する作業検査法(内田クレペリン精神検査、ベンダー・ゲシュタルト・テストなど)、その他に投影法(ロールシャッハ・テスト、主題統覚法など)がある。
言語には言語概念の障害である失語症と言語発達遅滞、構音器官の運動麻痺による麻痺性構音障害、聴覚障害による聴覚性言語障害、口蓋裂による言語障害、吃音などがある。失語症は障害中枢の部位と程度によって全失語(言語理解と表出機能の喪失)、ブローカ失語(自己の意思を言語に表出する機能の障害)、ウェルニッケ失語(音声・文字言語を理解する機能の障害)、伝導失語(言葉を復唱する機能の障害)、健忘失語(名詞の表出が不良)その他がある。
運動麻痺がないにもかかわらず、目的にかなった行為ができない状態を失行と呼ぶ。動作を企画する中枢の障害が原因である。特定の指を立てたり目的のある協調運動ができない肢節運動失行、投げキスなどの慣習的動作や道具を使わないで整髪・歯磨きなどの動作ができない観念運動失行、歯磨きをブラシにつけて歯を磨くなどの道具の使用ができない観念失行、立方体の模写や積み木の組み立てができない構成失行、身体と衣服の部位を認識して着衣をすることが不可能な着衣失行などがある。
感覚・知覚障害がないにもかかわらず、対象を認識できない状態を失認と呼ぶ。視野欠損の有・無にかかわらず、一側の視空間が認識できない状態を半側視空間失認と呼び、脳卒中左片麻痺では出現頻度が高い。その他に、人の顔を判別できない相貌失認、見慣れたはずの建物・風景を認識できない地誌的失認などがある。
毎日の生活に必要で基本的な一連の身体的動作群を日常生活活動(ADL)という。この評価は食事、排泄、整容、更衣、入浴、起居・移動動作に項目を分けて、それぞれの自立可否を基準にして評価する。広く用いられる指標にバーセル指数、FIMがある。高齢者の自立度を把握するために、外出、家事、金銭処理、書類作成、読書、訪問、対人関係維持などの可否を評価する老研式活動能力指標もある。
QOLの指標として医療行為の効果判定基準に広く健康関連QOLが使用されている。代表的な指標としてNHP、SIP、SF36、EuroQOLなどがある。一方で、安寧感、満足感、幸福感などの言葉で表現される主観的QOLは、患者が治療を選択する基準として最も重要だと指摘されているが、これを評価する標準化された指標はまだ確立していない。
脚注 [編集]
- ^ 国連、障害者に関する世界行動計画、1982年。
参考文献 [編集]
- 中村隆一:リハビリテーション概論第7版、医歯薬出版、2009年
- 安藤徳彦:リハビリテーション序説、医学書院、2009年
- 津山直一監修:標準リハビリテーション医学、医学書院、2000年
- 米本恭三監修:最新リハビリテーション医学、医歯薬出版、2005年
- 千野直一監修:現代リハビリテーション医学、金原出版、2009年
- 米本恭三、石神重信、石田暉編集:リハビリテーションにおける評価第2版、医歯薬出版、2000年
- 世界保健機関(WHO):国際生活機能分類;ICF、中央法規、2002年
- 陣内一保、安藤徳彦監修:こどものリハビリテーション医学第2版、医学書院、2008年
関連項目 [編集]
- ノーマライゼーション
- バリアフリー
- 感覚統合療法
- 国際障害分類
- 国際生活機能分類
- 職業リハビリテーション
- 回復期リハビリテーション
外部リンク [編集]
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 顔面神経麻痺後遺症におけるリハビリテーションの開始時期に関する検討
- 飴矢 美里,羽藤 直人,澤井 尚樹,能田 淳平,暁 清文
- Facial nerve research 30, 140-142, 2011-12-20
- NAID 10027668008
- 完全脱神経をきたした Hunt 症候群に対するリハビリテーション
- 中村 克彦,高橋 美香,戸田 直紀,東 貴弘,岩崎 英隆,大山 晴三,武田 憲昭
- Facial nerve research 30, 137-139, 2011-12-20
- NAID 10027668005
Related Links
- リハビリテーション(英語: rehabilitation)とは、身体的、精神的、社会的に最も適した 生活水準の達成を可能とすることによって、各人が自らの人生を変革していくための 手段を提供していくを目指し、且つ時間を限定した過程である。
- 日本リハビリテーション医学会のホームページ。学術集会等案内や、各種認定制度の 制度、地域別専門医リストなどを掲載。
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、59-61の問いに答えよ。
- 78歳の男性。意識障害のため搬入された。
- 現病歴 普段どおり起床し、特に変わった様子はなかった。8時ころ外出した妻が昼過ぎに帰宅し、床に倒れている患者を発見した。意識がもうろうとしており、救急車を要請し救命救急センターに搬入された。
- 既往歴 75歳で慢性心不全、心房細動、高血圧。
- 生活歴 2世帯住宅で1階に妻と二人暮らし。
- 現 症 意識レベルはJCS II-10。体温37.1℃。脈拍72/分、不整。血圧182/94mmHg。心尖部に3/6度の収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。神経学的所見で顔面を含む重度の左片麻痺を認める。
- 検査所見 心電図で心房細動を認める。頭部MRIの拡散強調像で右中大脳動脈(MCA)領域の高信号域を認める。
- 経過 妻の話から、発症から受診までの時間経過は不明と判断した。t-PAは使用せず、保存的治療を行った。入院後4日に意識状態は徐々に改善し、意識レベルはJCS I-3 全身状態も落ち着いていたため一般病棟に移動となった。脳梗塞再発予防の目的でワルファリン投与が開始された。1週後に2度日の家族面談が予定されている。
- 回復期リハビリテーション病棟でのリハビリテーションは順調に進み、屋内歩行は遠位見守り、屋外移動は車椅子介助が必要である。食事、整容は自立している。更衣、トイレ動作は軽介助、入浴は介助レベルとなった。本人、家族とも自宅退院を強く希望している。退院準備として必要がないのはどれか。
- a 家族に介助の仕方を指導する。
- b 日中2時間の安静を本人に指示する。
- c ワルファリンの投与量を最終決定する。
- d 自宅を訪問して改修プランを提示する。
- e 多職種によるカンファレンスを開催する。
[正答]
※国試ナビ4※ [104B060]←[国試_104]→[104B062]
[★]
- 次の文を読み、59-61の問いに答えよ。
- 78歳の男性。意識障害のため搬入された。
- 現病歴 普段どおり起床し、特に変わった様子はなかった。8時ころ外出した妻が昼過ぎに帰宅し、床に倒れている患者を発見した。意識がもうろうとしており、救急車を要請し救命救急センターに搬入された。
- 既往歴 75歳で慢性心不全、心房細動、高血圧。
- 生活歴 2世帯住宅で1階に妻と二人暮らし。
- 現 症 意識レベルはJCS II-10。体温37.1℃。脈拍72/分、不整。血圧182/94mmHg。心尖部に3/6度の収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。神経学的所見で顔面を含む重度の左片麻痺を認める。
- 検査所見 心電図で心房細動を認める。頭部MRIの拡散強調像で右中大脳動脈(MCA)領域の高信号域を認める。
- 経過 妻の話から、発症から受診までの時間経過は不明と判断した。t-PAは使用せず、保存的治療を行った。入院後4日に意識状態は徐々に改善し、意識レベルはJCS I-3 全身状態も落ち着いていたため一般病棟に移動となった。脳梗塞再発予防の目的でワルファリン投与が開始された。1週後に2度日の家族面談が予定されている。
- a ソーシャルワーカーへ連絡する。
- b 介護保険主治医意見書を作成する。
- c 嚥下機能の評価を担当科に依頼する。
- d 心血管系の評価を循環器科に依頼する。
- e リハビリテーションの経過を把握する。
[正答]
※国試ナビ4※ [104B058]←[国試_104]→[104B060]
[★]
- 72歳の男性。腰背部痛を主訴に来院した。3年前に多発性骨髄腫と診断され、3種類の異なる抗癌化学療法を施行されてきたが、現在まで一度も寛解に至っていない。2か月前から腰痛、背部痛および肋骨痛が出現しNSAIDsが投与されたが、疼痛は増悪しており、最近は疼痛のため室内移動も困難であり1日中ベッドに横になっていることが多い。数日前から症状が増悪し、食欲低下および嘔吐をきたすようになった。意識は清明。身長 172cm、体重 54kg。体温 37.2℃。脈拍 84/分、整。血圧 102/68mmHg。パフォーマンスステイタス(PS)4。眼瞼結膜は貧血様である。胸骨右縁第2肋間を最強点とする収縮期駆出性雑音を聴取する。四肢に皮下出血を認めない。血液所見:赤血球 277万、Hb 6.1g/dL、Ht 26%、白血球 3,300、血小板 4万。血液生化学所見:総蛋白 11.5g/dL、アルブミン 2.9g/dL、IgG 8,450mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 26mg/dL(基準 110~410)、IgM 18mg/dL(基準 65~350)、総ビリルビン 0.6mg/dL、AST 23U/L、ALT 17U/L、LD 325U/L(基準 176~353)、ALP 420U/L(基準 115~359)、尿素窒素 30mg/dL、クレアチニン 1.8mg/dL、尿酸 9.2mg/dL、Na 145mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 101mEq/L、Ca 14.0mg/dL。全身の骨エックス線写真で両側大腿骨に広範な骨融解像と第4、第5腰椎に圧迫骨折を認める。
- 現時点で考慮すべき治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113F061]←[国試_113]→[113F063]
[★]
- 55歳の男性。歩道を歩行中に突然右上下肢に脱力が生じ、思うように言葉がしゃべれなくなったため、救急車で搬送された。10年前から会社の健診で高血圧症、高脂血症および心房細動を指摘されていたが、特に薬物治療を受けていなかった。来院時の意識はJCSでII-10。身長160cm、体重76kg。体温36.8℃、呼吸数18/分。脈拍96/分不整。血圧180/100mmHg。皮膚色は正常。貧血と黄疸とはない。胸部でラ音を聴取しない。腹部は平坦で、肝・肺を触知しない。下肢に浮腫を認めない。右片麻痺と失語とを認める。頭部単純CTで左被殻部に径2cmの高吸収域を認めたため、緊急入院した。血液所見:赤血球460万、Hb120g/dl、白血球6,200、血小板23万。血清生化学所見:総蛋白6.5g/dl、アルブミン4.4g/dl、尿素窒素18mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、総コレステロール290mg/dl、トリグリセライド180mg/dl、AST26単位、ALT20単位、Na139mEq/l、K4.1mEq/l。入院から3日間、絶食と安静とを保ち経過を観察した。意識は清明になった。右片麻痺と失語症との程度は入院時に比べて変化していない。第2,3病日の血圧は130~140/80~90mmHgで推移している。この時点での治療として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099G041]←[国試_099]→[099G043]
[★]
- 63歳の女性。隣家とのトラブルを主訴に家族に連れられて来院した。大学卒業後結婚し、主婦として問題なく過ごしていた。 60歳ころから、明らかな誘因なく隣家の男性が家の中を覗いていると言うようになり、警察に相談することがあった。さらに、変な薬を家の中に送り込んで殺そうとしていると言うようになり、頻回に隣家に抗議し、隣家の前で罵倒することもあった。昨日は包丁を持って隣家に入り込み、警察沙汰になった。受診時、病識は欠如していた。身体的に明らかな問題は認められなかった。医療保護入院となり、一時拒薬がみられたものの抗精神病薬により約1か月で病的体験は軽減し、 2回の外泊でも問題となる行動は示さなかった。また家事を以前と同じようにこなすこともできたことから退院することになった。
- 退院時の家族に対する説明として適切なのはどれか。
- a 「精神病症状は再燃する可能性があります」
- b 「服薬は患者自身に任せておけば大丈夫です」
- c 「今後自閉的な傾向が現れてくる可能性が高いと思います」
- d 「妄想については、現実ではないと説得し続けてください」
- e 「リハビリテーションのためにデイケアに通所しなければなりません」
[正答]
※国試ナビ4※ [108A038]←[国試_108]→[108A040]
[★]
- 86歳の女性。歩行が不安定であることを主訴に娘に連れられて来院した。10年前から高血圧症、変形性膝関節症および変形性脊椎症で通院していたが、徐々に足の力が弱くなり歩行が不安定になったため受診した。自分で立ち上がり、どうにか屋内の伝い歩きをすることはできるが、月1回の通院以外はほとんど外出することはない。食事と排泄とはかろうじて自立しているが、入浴には一部介助が必要である。夫は5年前に肺癌で死亡し、現在は一人暮らしで隣に住む娘が介護している。半年前から1週間に2回の訪問介護を利用している。本人と家族に相談の上、訪問リハビリテーションを開始することになった。
- リハビリテーションの到達目標設定のために必要な情報はどれか。3つ選べ。
- a 高血圧症である。
- b 屋内は伝い歩きである。
- c 入浴に部分介助が必要である。
- d 夫の死因は肺癌である。
- e 娘が介護している。
[正答]
※国試ナビ4※ [109E058]←[国試_109]→[109E060]
[★]
- 55歳の男性。左中大脳動脈領域の脳梗塞で2週前から入院中である。意識は清明。右片麻痺と失語症とが残存している。食欲はあり、臥位から座位になることがかろうじて自力でできるものの、車椅子やポータブルトイレへの移動には介助が必要である。患者本人はリハビリテーションに意欲的で、自宅での生活を希望している。妻と2人暮らしで、同じ町内には娘が暮らしている。
- 地域連携クリニカルパスに沿った対応はどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [106E054]←[国試_106]→[106E056]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105E054]←[国試_105]→[105E056]
[★]
- 72歳の女性。右手の疼痛を主訴に来院した。3か月前に右橈骨遠位端骨折を受傷し、8週間のギプス固定を受けた。ギプス除去後にリハビリテーションを受けている。手を触られると刺すような痛みがあり、手掌の発汗亢進を自覚していたが、その後、増強するようになったため受診した。来院時、右手指は腫脹しており、つまみ動作は可能である。手関節とすべての手指の関節とに可動域制限を認める。両手エックス線写真(別冊No. 22)を別に示す。
- 診断として考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109D043]←[国試_109]→[109D045]
[★]
- 42歳の男性。右被殻出血の急性期治療の後、後遺症として左片麻痺が残りリハビリテーション目的で転入院した。入院直後はリハビリテーションに熱心に取り組んでいたが、1か月過ぎたころから頭痛を訴え、リハビリテーションを休むようになった。不眠の訴えもある。血圧は正常で、新たな神経症状は認めず、尿・血液検査所見に異常を認めない。頭部CT所見上、血腫は順調に吸収されている。
- まず行うべき対応はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105H029]←[国試_105]→[105H031]
[★]
- 45歳の女性。脳出血後のリハビリテーションのため入院中である。脳出血にて 2週間入院し、 2か月前に回復期リハビリテーション病棟に転院した。脳出血の発症前には、共働きで会社勤めの夫と持ち家に 2人暮らしであった。右片麻痺と言語障害とを認める。会話の理解は良好で、状況判断も適切であるが、発話は困難である。 T字杖と短下肢装具とを用いた平地歩行が可能であり、階段昇降と入浴には介助を要する。自宅内に段差が多く、トイレは和式である。
- 退院に向けたカンファレンスで検討すべきなのはどれか。
- a 家屋改造
- b 職業訓練
- c 外出制限
- d 夫の会社退職
- e 電動車椅子の準備
[正答]
※国試ナビ4※ [108H027]←[国試_108]→[108H029]
[★]
- 30歳の男性。精神科病棟に入院中である。数年前から家に引きこもりがちの生活を送っていた。2か月前に幻覚妄想状態を示したため入院となったが、薬物療法で改善した。最近は落ち着いているものの、表情は乏しく、ほとんど一日中臥床している。他人との交流はほとんどみられない。.
- この患者のリハビリテーションの課題として適切なのはどれか。2つ選べ。
- a 服薬の自己管理
- b 否定的感情の修正
- c 無意識的葛藤の評価
- d あるがままの受け入れ
- e コミュニケーション技能の習得
[正答]
※国試ナビ4※ [105E056]←[国試_105]→[105E058]
[★]
- 53歳の男性。全社員。連日深夜まで働いていたが、1か月前に脳出血をきたし片麻痺を生じた。歩行が困難である。一時は気が滅入りがちであったが、妻の励ましもあり現在は意欲的にリハビリテーションに取り組んでいる。仕事は休職している。
- この患者の状態と対応する国際生活機能分類 ICFの項目の組合せで誤っているのはどれか。
[正答]
B
- 個人因子:53歳、男性、気が滅入りがちであったが励ましによりリハビリに意欲的
※国試ナビ4※ [104G047]←[国試_104]→[104G049]
[★]
- 24歳の男性。リハビリテーションを目的に来院した。3か月前に高所での作業中、転落して頭部を強打したため救急車で搬入された。搬入時、骨折や胸腹部臓器損傷はなかったが、JCS10の意識障害を認めた。意識障害は2日間で消退した。現在、運動麻痺と起立・歩行障害とはない。身の回りのことは自分でできるが、集中力困難と自発性低下とがあり、家でゴロゴロした生活を送っている。
- 社会復帰のために必要なのはどれか。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097I043]←[国試_097]→[097I045]
[★]
- 68歳の男性。前日から言語障害と歩行障害とが生じ入院した、意識は清明。右不全片麻痺を認め、右上下肢はわずかに屈伸できる。入院後の頭部単純CTで左大脳半球に低吸収域がある。第5病日となり合併症もない。リハビリテーション開始時に適切なのはどれか。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096I043]←[国試_096]→[096I045]
[★]
- 70歳の女性。脳梗塞を発症し、病院での急性期治療とリハビリテーションを終えて退院した。動作は緩慢であるが日常生活に支障はない。月1回、外来で降圧薬と抗凝固薬とを処方されている。介護保険の申請をしたが非該当と判定された。
- 介護予防について主治医が勧める相談先として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107H021]←[国試_107]→[107H023]
[★]
- a 介護保険では行わない。
- b ゴールは医療者が決める。
- c 疾病の急性期には行わない。
- d 住居環境整備の指導は行わない。
- e 疾病の三次予防にはかかわらない。
- f 自立が期待できる患者を優先して行う。
- g 疾病の治癒よりも障害の軽減を目指す。
- h ノーマライゼーションの概念とは相容れない。
[正答]
※国試ナビ4※ [104G066]←[国試_104]→[104G068]
[★]
- a 患者のQOLは測定できない。
- b 環境が変わると認知機能が改善する。
- c がん疼痛のコントロールが困難である.
- d リハビリテーションの対象にならない。
- e 情動障害などの周辺症状はかかわり方によって改善する。
[正答]
※国試ナビ4※ [104G025]←[国試_104]→[104G027]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100G003]←[国試_100]→[100G005]
[★]
- a. 機能障害(impairment)の治療を目指す。
- b. リハビリテーションによって残存機能の強化を目指す。
- c. 街のバリアフリー化を促進する。
- d. 普通に生活できるよう社会的環境を整える。
- e. QOLを普通の生活のレベルにまで高める。
[正答]
※国試ナビ4※ [099C050]←[国試_099]→[099D002]
[★]
- 英
- NST
- 関
- 栄養サポート
栄養サポートチーム(NST:Nutrition Support Team)とは、職種の壁を越え、栄養サポートを実施する多職種の集団(チーム)である。栄養サポートとは、基本的医療のひとつである栄養管理を、症例個々や各疾患治療に応じて適切に実施することである。<ref name=A>東口高志 『NST完全ガイド』照林社、2005年</ref>
NSTは1960年代の中心静脈栄養(TPN)の開発普及とともに誕生し、欧米を中心に世界各地に広がった。日本ではその普及が容易でなく、1998年のPPM方式の考案が契機となり、全国の医療施設に広がった。2006年4月の診療報酬改定により、多くの病院でNSTが立ち上がることとなった。<ref name=A>東口高志 『NST完全ガイド』照林社、2005年</ref>
この項では日本におけるNSTについて述べる。
NSTの歴史
1968年、米国のダドリック(Dudrick)らによって、中心静脈栄養法(Total Parenteral Nutrition)が開発され、全米に普及した。同時期に、医師・薬剤師・看護師などの栄養管理を専門とするメディカル・スタッフが各施設で求められるようになり、栄養管理チーム構築の始まりとされる。一方、同時期にブラックバーンにより栄養アセスメントが初めて体系化された。
1973年、米国ボストンシティ病院に初のNSTが本格的に誕生した。同時期に、マサチューセッツ総合病院ではフィッシャー教授がNSTをHyperalimentation Unitという名称で構築していた。
NSTは中心静脈栄養法の普及と相まって全米、ヨーロッパ諸国に広がった。
欧米ではNSTは診療部門の一つとして設立されていることが多い。施設内の全ての症例に対して提言・発言する権利を与えられ、中心静脈栄養法の施行にもNSTの承認を必要とするなどの規定が設けられたりしている。NSTが医療の質の向上や医療費の削減に貢献することを全ての医療従事者が認識している。<ref name=B>東口高志、『NSTの運営と栄養療法』医学芸術社、2006年</ref>
日本においても、中心静脈栄養法の普及と同時にNSTが導入されたが、数施設で単科・少数科での活動であったり、全科型でも中心静脈栄養法の管理が中心であった。<ref name=B>東口高志、『NSTの運営と栄養療法』医学芸術社、2006年</ref>栄養管理の有用性が認識されていなかった為、経費のかかる専属チームの設立は考えられていなかった。
全科型のNSTの発足は、PPM(Potluck Party Method)方式によるNSTが、1998年6月に鈴鹿中央総合病院に、2000年7月に尾鷲総合病院に設置されたものが日本初である。<ref name=B>東口高志、『NSTの運営と栄養療法』医学芸術社、2006年</ref>
現在日本でもNST活動の有用性は認識されており、2004年5月に病院機能評価項目Ver5.0の中にNSTの設立が取り上げられ、2005年末には全国で約700施設でNSTが設立されている。また、2006年4月の診療報酬改定に伴い、栄養管理実施加算が新設された。この加算が求めるものは、全科型のNST活動であり、全国の医療施設がNSTを積極的に設立するきっかけとなった。
組織と役割
NSTは職種の壁を越えたチーム医療であり、多職種のメンバーで組織される。主な職種は以下の通りである。
これらのチームによって、患者に対して栄養状態の評価・判定を行い、適正な栄養補給を実施し、さらに経緯を確認しながら栄養を改善することを目的に組織される。
NSTの補助組織
適切な栄養療法を基盤として、より大きな治療効果や予防効果をもたらす補助組織(ワーキングチーム)やコラボレーション組織の育成が必要となる。
- 褥瘡チーム
- 摂食・栄養障害チーム
- 呼吸療法チーム
- 感染症対策チーム
- 生活習慣病対策チーム
- 病院食改善チーム
NSTにおける各職種の役割
医師の役割
看護師の役割
カテーテルの管理、栄養・食事のチェック、身体測定、NST診療録の管理などがあるが、中でも重要な役割は、①患者の身体状況を確認し、正確な情報をチームにアドバイスすること、②患者に栄養状態の実状を把握してもらい、協力してもらうことであろう。
薬剤師の役割
第一に、輸液製剤の無菌的な調製があげられる。また、薬学的見地より栄養状態、処方内容を検討すること。特に輸液製剤、経腸栄養剤と薬剤との相互作用の検討、消毒剤と消毒方法の検討と医療従事者及び患者、患者家族への教育がある。<ref name=C>島田慈彦ら 『実践静脈栄養と経腸栄養』エルゼビア・ジャパン、2003年</ref>。
管理栄養士の役割
NSTにおいて管理栄養士は患者の食事摂取量や摂取状況など情報を元に食事量や食事形態の調節を行う
臨床検査技師の役割
リハビリテーションスタッフの役割
その他
日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)、日本病態栄養学会、日本栄養療法推進協議会などがNST認定施設、NST専門療法士などの認定を行っている。
参考文献
テンプレート:脚注ヘルプ
<references/>
外部リンク
保険点数
- 2010年4月の診療報酬改定により栄養サポートチーム加算(NST加算)がなされるようになり、患者にNSTを行うことにより診療報酬点数が200点/週/人が加算される。(参考1)
参考
- http://www.kondateman-club.com/modules/tinyd2/index.php?id=10
- http://www007.upp.so-net.ne.jp/m-m-office/nst.pdf
[★]
- 関
- rehabilitate
[★]
- 英
- rehabilitation、rehabilitate
- 関
- リハビリ、リハビリテーション
[★]
- 英
- rehabilitation
- 関
- リハビリテーション
[★]
- 関
- リハビリテーション
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9E%E5%BE%A9%E6%9C%9F%E3%83%AA%E3%83%8F%E3%83%93%E3%83%AA%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
- http://www.rehabili.jp/index2.html
国試
[★]
- 英
- educational rehabilitation
- 関
- リハビリテーション
[★]
- 英
- vocational rehabilitation
[★]
- 英
- vocational rehabilitation
[★]
リハビリテーション