- 英
- auto-peripheral blood stem cell transplantation, auto-PBSCT, autologous PBSCT
- 同
- 自己末梢血幹細胞移植
- 関
- 末梢血幹細胞移植
UpToDate Contents
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- 1. 造血幹細胞の概要 overview of hematopoietic stem cells
- 2. 造血幹細胞の分布 sources of hematopoietic stem cells
- 3. 多発性骨髄腫における自家造血細胞移植 autologous hematopoietic cell transplantation in multiple myeloma
- 4. 造血細胞移植後のQOL quality of life following hematopoietic cell transplantation
- 5. 鎌状赤血球症での造血幹細胞移植 hematopoietic stem cell transplantation in sickle cell disease
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- 自家 (Auto)末梢血幹細胞移植 (Peripheral Blood Stem CellTransplantation; PBSCT)を使用した超大量化学療法は、70歳以下の多発性骨髄腫、再発悪性リンパ腫などに有効な治療法です。 抗がん剤を大量に投与するため、緻密な輸液・全身管理が必要になりますが、治療関連死亡率は5%以下であり、大がかりな設備や体制を必要としません。 当院でも、2016年度よりAuto-PBSCTを始めました。 この機会に、このAuto-PBSCT併用大量化学療法について、理解してもらえればと思います。 自家末梢血幹細胞移植とは 幹細胞を末梢血から採取して凍結保存しておき、抗がん剤超大量療法の直後に再び患者体内に移植する治療法です。 幹細胞とは
- 自家末梢血幹細胞移植(じかまっしょうけっかんさいぼういしょく、auto-peripheral blood stem cell transplantation;auto-PBSCT)とは、 造血幹細胞 移植 の種類の一つである。 自家移植 ともいう。 通常の化学療法より抗腫瘍効果を高めるために、前処置として移植前に大量の抗がん剤の投与や 放射線 照射(稀である)を実施した後、造血機能の回復のために、事前に採取し凍結保存しておいた自己由来の造血幹細胞を輸注する方法のことを指す。 【方法】 治療の原理は化学療法の延長であり、抗腫瘍効果は前処置(大量の抗がん剤投与など)により得られる。
- 自家末梢血幹細胞採取とは 自家移植を行うためには、超大量の抗がん剤に暴露する前に自身の造血幹細胞を採取しておく必要があります。 これを自家末梢血幹細胞採取と言います。 通常は骨髄の中にいる造血幹細胞は、G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)製剤を投与することで血液の中に一部が流れてくることがわかっています。 この性質を利用して、血液中に流れてきた幹細胞を透析で用いるような機械を通して分離し(アフェレーシス)、-80℃で移植当日まで冷凍保存します。 実際のアフェレーシスの写真 自家移植の流れ 超大量の抗がん剤は造血能を破壊するだけではなく、全身の臓器に大きな負担をかけます。 移植した幹細胞が生着(移植した血液細胞が体に根付くこと)するまでには、おおよそ10日から14日程度かかります。
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- 72歳の男性。腰背部痛を主訴に来院した。3年前に多発性骨髄腫と診断され、3種類の異なる抗癌化学療法を施行されてきたが、現在まで一度も寛解に至っていない。2か月前から腰痛、背部痛および肋骨痛が出現しNSAIDsが投与されたが、疼痛は増悪しており、最近は疼痛のため室内移動も困難であり1日中ベッドに横になっていることが多い。数日前から症状が増悪し、食欲低下および嘔吐をきたすようになった。意識は清明。身長 172cm、体重 54kg。体温 37.2℃。脈拍 84/分、整。血圧 102/68mmHg。パフォーマンスステイタス(PS)4。眼瞼結膜は貧血様である。胸骨右縁第2肋間を最強点とする収縮期駆出性雑音を聴取する。四肢に皮下出血を認めない。血液所見:赤血球 277万、Hb 6.1g/dL、Ht 26%、白血球 3,300、血小板 4万。血液生化学所見:総蛋白 11.5g/dL、アルブミン 2.9g/dL、IgG 8,450mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 26mg/dL(基準 110~410)、IgM 18mg/dL(基準 65~350)、総ビリルビン 0.6mg/dL、AST 23U/L、ALT 17U/L、LD 325U/L(基準 176~353)、ALP 420U/L(基準 115~359)、尿素窒素 30mg/dL、クレアチニン 1.8mg/dL、尿酸 9.2mg/dL、Na 145mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 101mEq/L、Ca 14.0mg/dL。全身の骨エックス線写真で両側大腿骨に広範な骨融解像と第4、第5腰椎に圧迫骨折を認める。
- 現時点で考慮すべき治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113F061]←[国試_113]→[113F063]
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- 60歳の女性。左腋窩リンパ節腫大を主訴に来院した。1か月前に初めて左腋窩にしこりを自覚した。その後、痛みはないものの次第に増大するため受診した。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長 158cm、体重 50kg。体温 37.8℃。脈拍 84/分、整。血圧 112/78mmHg。左腋窩に弾性硬の圧痛を伴わない径3cmのリンパ節を認める。右頸部と右鼠径部にもそれぞれ径1cmと径3cmのリンパ節を触知する。血液所見:赤血球 424万、Hb 13.7g/dL、Ht 44%、白血球 4,600、血小板 18万。血液生化学所見:総蛋白 7.7g/dL、アルブミン 5.1g/dL、総ビリルビン 0.7mg/dL、AST 33U/L、ALT 27U/L、LD 410U/L(基準 120~245)、ALP 320U/L(基準 115~359)、尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン 1.0mg/dL、尿酸 4.5mg/dL。左腋窩リンパ節生検病理組織診断はCD20陽性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫であった。FDG-PETの全身像(別冊No. 29)を別に示す。
- 適切な治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114A059]←[国試_114]→[114A061]
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商品名
会社名
成分
薬効分類
薬効
【希少疾病用医薬品】
[★]
- 英
- stem cell, stem cells
- 関
- 造血幹細胞
特徴
- 参考.1
- 1. 多分化能:複数系統の細胞に分化できる。
- 2. 自己複製能:細胞分裂を経ても多分化能を維持できる。
- 3. 分化を抑制する遺伝子の発現
- 4. テロメラーゼの発現
- 不死細胞ではない。哺乳類の造血幹細胞では、一生の間に行う分裂は80-200回とされている?
細胞分裂の特徴
- 分裂により2つの異なる細胞ができる:別の種類の細胞に分化したもの。同じ分化能を維持したもの。
参考
[★]
- 英
- cell transplantation、cell transplant
- 関
- 移植、移植片、臓器移植、移植レシピエント、組織移植
[★]
- 英
- periphery、peripheral
- 関
- 周辺性、末梢神経、末梢神経性、末梢性、周辺
- 中枢
[★]
- 英
- transplantation, graft
- 関
- 組織移植, 同系移植, 自家移植
[★]
- 英
- stem cell transplantation SCT
- 関
- 末梢血幹細胞移植