- 英
- Picibanil、OK-432
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/09/18 09:46:12」(JST)
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ピシバニール(Picibanil)とは、抗悪性腫瘍剤、リンパ管腫治療剤の一種。溶連菌の乾燥菌体が有効成分であり、添付の生理的食塩水で溶解して利用する。略号はOK-432。
目次
- 1 有効成分
- 2 効果・効能
- 3 副作用
- 4 作用機序
- 5 関連項目
有効成分[編集]
ストレプトコッカス・ピオゲネスStreptococcus pyogenes(A群3型)Su株(溶連菌の一種)のペニシリン処理凍結乾燥粉末。
この菌は増殖不能であるが生菌である。
効果・効能[編集]
- 胃癌(手術例)患者及び原発性肺癌患者における化学療法との併用による生存期間の延長
- 化学療法に併用し、筋肉内、皮下又は皮内に注射する。
- 消化器癌患者及び肺癌患者における癌性胸・腹水の減少
- 漿膜腔内に注射する。
- 他剤無効の頭頸部癌(上顎癌、喉頭癌、咽頭癌、舌癌)及び甲状腺癌
- 腫瘍内又は腫瘍辺縁部に注入する。
- 吸引リンパ管腫液量と同量を局所に注入する。
副作用[編集]
重大な副作用としてショック、アナフィラキシー様症状、間質性肺炎、急性腎不全。
他に発熱、膨張・発赤、疼痛など。リンパ管腫の場合は、これらに加えて白血球増加、CRP上昇など。
作用機序[編集]
- 腫瘍細胞に対する直接的増殖抑制
- 免疫細胞の活性化、免疫細胞にかかわるサイトカインの産出により免疫作用を増強すると考えられている。
- リンパ管腫の局所に投与することにより炎症が発生し、内皮細胞の透過性亢進作用を有するある種のサイトカインが産生する。このためリンパ液の排出が促進され、管腔が縮小すると考えられている。
関連項目[編集]
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Japanese Journal
- O-21 ピシバニール導入以降20年間のリンパ管腫治療の後方視的検討(難治性リンパ管腫の治療,一般口演,第48回日本小児外科学会学術集会)
- 米田 光宏,窪田 昭男,川原 央好,中井 弘,奈良 啓悟,合田 太郎,井深 奏司
- 日本小児外科学会雑誌 47(4), 585, 2011-07-05
- NAID 110008735119
Related Links
- ピシバニール. 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』. 移動: 案内, 検索. ピシバニール(Picibanil)とは、抗悪性腫瘍剤、リンパ管腫治療剤の一種。溶連菌の 乾燥菌体が有効成分であり、添付の生理的食塩水で溶解して利用する。略号はOK- 432。
- ピシバニール,不妊・妊娠・出産・育児-女性の為の健康生活ガイド『ジネコ』。ジネコは、 不妊・・妊娠・出産・育児の悩みの口コミ情報、先生の専門的な意見が満載。月間50万 人以上のユーザーと300人以上の先生のQ&Aコミュニティです。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ピシバニール皮内反応用
組成
規格単位:皮内反応用:1バイアル中
- 成分・含有量:日局ベンジルペニシリンカリウム 500単位
規格単位:皮内反応用:1バイアル中
規格単位:溶解液:1アンプル中
規格単位:対照液:1アンプル中
禁忌
(次の患者には使用しないこと)
効能または効果
- ピシバニール0.2KE、0.5KE、1KE及び5KEの使用に際しての皮内反応に使用する。
- 添付の溶解液で溶解し、500単位/mLの試験液を調製する。
この液約0.02mLを前腕内側に皮内注射する。また対照として生理食塩液約0.02mLを試験液注射部位から十分離れた位置に皮内注射する。
判定方法
- 判定は注射15〜20分後の各注射部位の反応を観察する。
陽 性
- 次のいずれかの反応またはショック様症状を起こした場合。
- 注射部位の発赤直径が20mm以上の場合。
- 注射部位の膨疹直径が10mm以上の場合。
陰 性
判定不能
処 置
- 陽性判定または判定不能の場合には、ピシバニール(添加物としてベンジルペニシリンカリウムを含む)の投与を避けること。
慎重投与
(次の患者には慎重に使用すること)
- ペニシリン系又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
- アレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
重大な副作用
ショック
- ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- magnesium sulfate
- 同
- MgSO4
- 商
- マグネゾール、硫酸マグネシウム水和物、(子宮収縮抑制剤)マグセント
- アミグランド、アミノトリパ1号、アミノフリード、アミノレバンEN配合、エルネオパ1号、エレンタールP乳幼児用配合、オペガード、コントミン、サイリジン、ツインパル、ツインラインNF配合、ツインライン配合、トリパレン1号、ネオパレン1号、ハイカリック液-1号、パレセーフ、ピーエヌツイン-1号、ビーフリード、ピシバニール、フェニルアラニン除去ミルク配合、プロモーション、ヘパンED配合、マグセント、マグネゾール、ミキシッドL、ユニカリックL、ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合、硫酸Mg、硫酸マグネシウム水和物
- 関
- マグネシウム
作用機序
瀉下薬として
- イオンの吸収は、PO43-<SO42-<NO3-<Br-<Cl-、Mg2+<Ca2+<Na+<K+の順に吸収されにくいので、MgSO4は腸管で吸収されにくい。難吸収性の塩類は腸管内水分および分泌液の吸収を阻止し、また塩濃度が高い場合等張となるまで水分を腸管に引き込む。この結果、腸管内容量が増し、反射的に蠕動が亢進し水様便が排泄される。(SPC.309)
子宮収縮の抑制薬として
- 硫酸マグネシウムの投与により、急速に血中濃度を治療域まで上昇させ、その後1-2g/hrぐらいで維持する。血中Mg濃度を測定し、子宮収縮や副作用を見ながら増減する。
- 腎臓から排泄されるため、腎機能低下や尿量減少により副作用が出やすくなる。
参考1
- 詳細な機序は不明。細胞膜の電位依存性チャネルでCa2+と競合すると考えられている。細胞膜を過分極させ、そしてこの場所で(細胞膜のレベルで?)細胞内のカルシウムと競合してミオシン軽鎖キナーゼ活性を抑制する。
副作用
子宮収縮の抑制薬として
- 母体:顔面紅潮、嘔気、嘔吐、頭痛、筋力低下、深部反射の消失、呼吸抑制
- 胎児:胎児心拍数の基線細変動の現象、胎児呼吸様運動の抑制
- 新生児:新生児の高マグネシウム血症、呼吸障害、筋緊張低下、消化管の運動障害、低カルシウム血症
参考
- 1. Inhibition of acute preterm labor - uptodate [1]
[★]
商品
[★]
商品
[★]
- 英
- benzylpenicillin、penicillin G、benzathine benzylpenicillin、benzylpenicillin potassium、benzylpenicillin benzathine hydrate
- ラ
- benzylpenicillinum
- 商
- バイシリン、バイシリンG、ピシバニール、ペニシリンGカリウム
- 関
- ペニシリンG penicillin G PCG、ベンジルペニシリンカリウム、ベンジルペニシリンベンザチン、ベンジルペニシリンベンザチン水和物
- ペニシリン
- 主としてグラム陽性菌に作用するもの
[★]
- 英
- maltose
- 同
- 麦芽糖 malt sugar
- 商
- アクマルト、アルトフェッド、エスロンB、サリペックス、ソルマルト、ソルラクトTMR、ダイメジン・マルチ、ニカルジピン塩酸塩、ニソリM、ピシバニール、ペンライブ、ポタコールR、ポリグロビン、マドロス、マルトース、マルトースML、マルトス、ラクトリンゲルM
- 関
- 二糖類