フェントラミン
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Japanese Journal
- 内分泌疾患の救急時の対応:診断と治療褐色細胞腫の高血圧発作
- 野村 馨
- 日本内科学会雑誌 87(6), 1085-1090, 1998-06-10
- 褐色細胞腫は二次性高血圧をおこす代表的疾患であり,しばしば著しい血圧の変動を呈することで有名である.高血圧は腫瘍からのカテコールアミン過剰分泌が第一の原因である.しかし腫瘍から放出されたカテコールアミンは交感神経終末に取り込まれ,神経インパルスによりそこから放出される機序がある.これが血圧変動の一因となつている.さらに腫瘍からは機械的圧迫,薬物などの誘因によりカテコールアミンが放出され血圧の変動を …
- NAID 10005526900
- 〔131I〕meta-iodobenzylguanidine(MIBG)シンチグラフィーおよびnuclear magnetic resonance(NMR)法により局在診断しえた多発性副腎外褐色細胞腫の1例
- 佐々木 順子,山田 博規,藤沢 貴史,川原 康洋,石川 雄一,横田 慶之,藤谷 和大,古田 豊,伊藤 芳久,福崎 恒
- 日本内科学会雑誌 75(8), 1102-1108, 1986
- … され,半年前,精査のため某病院へ入院し褐色細胞腫を疑われ, CTスキャン,腹部大動脈造影をうけるも局在診断不能であつた.精査のため当科入院となつたが,血圧は210/120mmHgで持続性の高血圧を示し,血中,尿中ノルエピネフリン高値,レギチン試験,クロニジン試験は陽性であつた.超音波検査法, CTスキャンでは局在診断不能,〔131I〕MIBGシンチで膀胱の右側に異常集積像を認め, NMR法で岡部位および膀胱部の腫瘍陰影を確認した. …
- NAID 130000901651
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- レギチーン注射液10mg,フェントラミンメシル酸塩注射液.
- 2012年11月改訂. 薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。 副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を 使用される患者さんの理解と協力が必要です。 商品名:. レギチーン注射液10mg. 主 成分: ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
*レギチーン注射液10mg
組成
**成分・含量
- 1管(1mL)中フェントラミンメシル酸塩 10mg
添加物
- ブドウ糖 35mg、ピロ亜硫酸ナトリウム 0.5mg
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 心筋梗塞、狭心症等の冠動脈疾患のある患者〔本剤のシナプス前でのα2受容体遮断作用に基づくノルアドレナリン遊離増加による心刺激作用及び血管拡張作用に基づく反射性の頻脈により、症状を悪化させることがある。〕
- 低血圧のある患者〔本剤の降圧作用により低血圧を更に悪化させることがある。〕
- 亜硫酸塩に過敏症の患者〔本剤は添加物としてピロ亜硫酸ナトリウムを含有しているので、急性喘息発作等の過敏反応が誘発されるおそれがある。〕
効能または効果
- 褐色細胞腫の手術前・手術中の血圧調整、褐色細胞腫の診断
**褐色細胞腫の手術前・手術中の血圧調整
- 手術前に、フェントラミンメシル酸塩として、通常、成人には5mg(0.5mL)、小児には1mg(0.1mL)を、静脈内又は筋肉内に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
手術中、フェントラミンメシル酸塩として、通常、成人には血圧の状態から判断して、1〜5mg(0.1〜0.5mL)を適時静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
**褐色細胞腫の診断(フェントラミン試験)
- フェントラミンメシル酸塩として、通常成人には5mg(0.5mL)を静脈内又は筋肉内に注射する。
通常小児には静脈内注射の場合1mg(0.1mL)、筋肉内注射の場合3mg(0.3mL)を投与する。
(手技)
静脈内注射
- a.患者を仰臥、安静にし、血圧を安定させる。
b.静脈内に注射針を刺入し、穿刺による血圧の動揺が消失するのを待って本剤を投与する。
c.本剤静注後、直ちに血圧の測定を開始し、最初の3分間は30秒毎、次の7分間は60秒毎に血圧を測定する。
筋肉内注射
- 静脈内注射の場合に準じて実施する。
投与後の血圧測定は、5分毎に45分間行う。
(判定)
- 収縮期圧35mmHg以上、拡張期圧25mmHg以上の血圧降下を示し、かつ血圧降下が静注後では2分以内、筋注後では20分以内に最大となった場合は、褐色細胞腫を示唆するものとする。
本試験はかなり確実なスクリーニング法であるが、偽陽性(特に尿毒症や、鎮静剤等の投薬を受けている患者の場合)又は偽陰性(特に発作性血圧上昇型の患者の場合)の結果を示すことがある。
- 鎮静剤、鎮痛剤等すべての投薬を、フェントラミン試験の少なくとも24時間前、できれば48〜72時間前に中止すること。
降圧剤が投与されている場合には、投与前の血圧値に戻ってから試験を実施すること。本試験を正常血圧の患者で実施することは意味がない。
慎重投与
- 胃炎及び消化性潰瘍のある患者〔本剤の副交感神経刺激様作用及びヒスタミン様作用に基づく胃液分泌等の消化管刺激作用により、症状を悪化させることがある。〕
- 腎障害のある患者〔本剤は主として腎臓から排泄されるため、作用が増強するおそれがある。〕
薬効薬理
- フェントラミンは過剰の循環アドレナリンやノルアドレナリンを生じる褐色細胞腫(クロム親和細胞腫)の診断や、褐色細胞腫の術前・術中の発作性高血圧の血圧降下に用いられる。この作用機序として次の作用が考えられている。
α-受容体遮断作用4,5)
- ネコ、イヌによる実験でフェントラミンはアドレナリンによる昇圧反応を遮断又は逆転する。ノルアドレナリンに対する昇圧反応に対しても遮断効果を示すが、降圧反応は起こらない。典型的なアドレナリン反転は0.1〜1.0mg/kgの静注又は皮下注でみられている。
血管拡張作用6)
- 健康成人及び高血圧患者において、フェントラミン5mg静注により急激な血管抵抗の減少が認められており、フェントラミンが血管拡張作用を有することを示している。この血管拡張作用は主として血管平滑筋に対する直接作用によると考えられている。
有効成分に関する理化学的知見
**一般名
- フェントラミンメシル酸塩(Phentolamine Mesilate)
化学名
- m-[N-(2-Imidazolin-2-ylmethyl)-p-toluidino]-phenol methanesulfonate
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶性粉末で、においはなく、味は苦い。
水又はエタノール(95)に溶けやすく、クロロホルムに溶けにくい。
融点
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- phentolamine
- 化
- メシル酸フェントラミン phentolamine mesilate
- 商
- Regitine レギチーン
- 関
- アドレナリン受容体、epinephrine reversal、レギチーン試験
概念
効能又は効果
- レギチーン注射液10mg
- 褐色細胞腫の手術前・手術中の血圧調整、褐色細胞腫の診断
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/7290404A1038_1_02/7290404A1038_1_02?view=body