タモキシフェン
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タモキシフェン
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IUPAC命名法による物質名 |
IUPAC名
(Z)-2-[4-(1,2-Diphenyl-1-butenyl) phenoxy]-N,N -dimethylethylamine citrate
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臨床データ |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
|
投与方法 |
経口 |
薬物動態データ |
生物学的利用能 |
- |
血漿タンパク結合 |
99%以上 |
代謝 |
肝臓 (CYP3A4およびCYP2D6) |
半減期 |
20.6~33.8日 |
排泄 |
糞中および尿中 |
識別 |
CAS番号
(MeSH) |
10540-29-1 |
ATCコード |
L02BA01 (WHO) |
PubChem |
CID: 5376 |
DrugBank |
APRD00123 |
KEGG |
D08559 |
化学的データ |
化学式 |
C26H29NO |
分子量 |
371.515 g/mol
563.638 g/mol(クエン酸塩) |
タモキシフェン(Tamoxifen、TAM)とは、抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)の一種。イギリスICI社(現アストラゼネカ社)によって1963年に開発された非ステロイド性の抗エストロゲン剤である。クエン酸塩が、ノルバデックス(販売:アストラゼネカ)などの商品名で市販されている。
世界保健機関 (WHO) の下部組織によるIARC発がん性リスク一覧のグループ1に属する。ヒトに対する発癌性の十分な証拠がある。
目次
- 1 作用機序
- 2 効能・効果
- 3 おもな副作用
- 4 出典
- 5 参考文献
- 6 関連項目
作用機序
乳癌組織等に存在するエストロゲンレセプターに、エストロゲンと競合的に結合し、抗エストロゲン作用を示すことによって抗腫瘍効果を発揮するものと考えられている。
効能・効果
おもな副作用
- 女性生殖器系
- 胃腸系障害
- 循環器系
- ホットフラッシュ(突発的に発生するほてりや発汗)
- 肺塞栓
- 薬物相互作用として、パロキセチンとの併用時に、タモキシフェンの抗腫瘍効果が減弱し、乳がんによる死亡が増加することが報告された[1]。
出典
- ^ Kelly CM, Juurlink DN, Gomes T, Duong-Hua M, Pritchard KI, Austin PC et al. (2010). “Selective serotonin reuptake inhibitors and breast cancer mortality in women receiving tamoxifen: a population based cohort study.”. BMJ 340: c693. doi:10.1136/bmj.c693. PMC 2817754. PMID 20142325. http://www.bmj.com/content/340/bmj.c693.abstract. Review in: Ann Intern Med. 2010 Jun 15;152(12):JC6-13
参考文献
- “ノルバデックス錠10mg/20mg インタビューフォーム (PDF)” (2015年1月). 2016年8月4日閲覧。
- “ノルバデックス錠10mg/20mg 添付文書” (2015年1月). 2016年8月4日閲覧。
関連項目
- 化学療法/内分泌療法
- 抗がん剤
- レトロゾール:アロマターゼ阻害薬
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
タスオミン錠10mg
組成
**成分・含量
- 1錠中,タモキシフェン10mg(日局タモキシフェンクエン酸塩として15.2mg)含有
添加物
- 乳糖水和物,トウモロコシデンプン,クロスカルメロースナトリウム,カルメロースカルシウム,D-マンニトール,ゼラチン,ステアリン酸マグネシウム
禁忌
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
タスオミン錠10mg
- 通常,成人にはタモキシフェンとして1日20mgを1〜2回に分割経口投与する.なお,症状により適宜増量できるが,1日最高量はタモキシフェンとして40mgまでとする.
タスオミン錠20mg
- 通常,成人には1錠(タモキシフェンとして20mg)を1日1回経口投与する.なお,症状により適宜増量できるが,1日最高量は2錠(タモキシフェンとして40mg)までとする.
慎重投与
- 白血球減少あるいは血小板減少のある患者[白血球減少,血小板減少を悪化させるおそれがある.]
重大な副作用
無顆粒球症,白血球減少,好中球減少,貧血,血小板減少
(頻度不明)
- 無顆粒球症,白血球減少,好中球減少,また,貧血,血小板減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
視力異常,視覚障害
(頻度不明)
- 視力異常,また,角膜の変化,白内障,網膜症,網膜萎縮,視神経症,視神経炎,視神経萎縮等の視覚障害があらわれることがあるので,視力低下,かすみ目等があらわれた場合には眼科的検査を行い,異常があれば投与を中止すること.
血栓塞栓症,静脈炎
(頻度不明)
- 本剤の投与により,肺塞栓症,下肢静脈血栓症,脳血栓症,下肢血栓性静脈炎等の血栓塞栓症,静脈炎があらわれることがあるので観察を十分に行い,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.なお,細胞毒性を有する抗癌剤との併用で血栓塞栓症の危険性を増大させるおそれがあるので,投与にあたっては十分に観察すること.
劇症肝炎,肝炎,胆汁うっ滞,肝不全
(頻度不明)
- 劇症肝炎,肝炎,胆汁うっ滞等の重篤な肝障害があらわれることがある.また,肝不全に至ることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
高カルシウム血症
(頻度不明)
- 骨転移のある患者で投与開始初期に,高カルシウム血症があらわれることがある.
子宮筋腫,子宮内膜ポリープ,子宮内膜増殖症,子宮内膜症
(頻度不明)
- 子宮筋腫,子宮内膜ポリープ,子宮内膜増殖症,子宮内膜症がみられることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
間質性肺炎
(頻度不明)
- 間質性肺炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
アナフィラキシー様症状,血管浮腫
(頻度不明)
- アナフィラキシー,血管浮腫等の過敏症状があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),水疱性類天疱瘡
(頻度不明)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),水疱性類天疱瘡があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
膵炎
(頻度不明)
- 血清トリグリセライド上昇によると考えられる膵炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- タモキシフェンクエン酸塩(Tamoxifen Citrate)
化学名
- 2-{4-[(1Z)-1,2-Diphenylbut-1-en-1-yl]phenoxy}-N,N-dimethylethylamine monocitrate
分子式
分子量
性状
- 本品は白色の結晶性の粉末である.
本品は酢酸(100)に溶けやすく,メタノールにやや溶けにくく,水又はエタノール(99.5)に溶けにくい.
★リンクテーブル★
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商品
[★]
- 英
- tamoxifen TAM
- 化
- クエン酸タモキシフェン tamoxifen citrate
- 商
- タスオミン、ノルキシフェン、ノルバデックス
- 関
- 抗エストロゲン薬