オキサリプラチン
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オキサリプラチン
|
|
IUPAC命名法による物質名 |
cis-((1R,2R)-1,2-シクロヘキサンジアミン-N,N')(オキサラト(2−)-O,O')白金(II) |
臨床データ |
商品名 |
Eloxatin |
AHFS/Drugs.com |
monograph |
MedlinePlus |
a607035 |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
? |
投与方法 |
静脈点滴 |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
完全 |
半減期 |
~10 - 25 分[1] |
排泄 |
腎臓 |
識別 |
CAS登録番号 |
63121-00-6 |
ATCコード |
L01XA03 |
PubChem |
CID 77994 |
DrugBank |
APRD00186 |
ChemSpider |
8062727 |
UNII |
04ZR38536J |
KEGG |
D01790 |
ChEMBL |
CHEMBL414804 |
化学的データ |
化学式 |
C8H14N2O4Pt |
分子量 |
397.2858 g/mol |
オキサリプラチン (oxaliplatin, L-OHP) は白金製剤に分類される抗癌剤である。名古屋市立大学薬学部名誉教授である喜谷喜徳らによって合成および抗癌性の発見がなされ、喜谷研究室で基礎的な研究開発が行われ、オキサリプラチンと命名された[2][3]。その後フランスのマッセイ (Mathé) らによって臨床上の開発がなされた[4]。名称にある「プラチン」が白金を示している。類薬にシスプラチン、カルボプラチンがある。商品名エルプラット (ELPLA)。
目次
- 1 効能・効果
- 2 用法
- 3 副作用
- 4 作用機序
- 5 脚注
- 6 参考文献
- 7 関連項目
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効能・効果
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この節はその主題が日本に置かれた記述になっており、世界的観点からの説明がされていない可能性があります。ノートでの議論と記事の発展への協力をお願いします。このタグは2007年12月に貼り付けられました。 |
日本で厚生労働省により認可された適応症は以下の通り。臨床開発国フランスや、アメリカFDAに認可された適応症も同じである。
- 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌(大腸癌)
- 結腸癌における術後補助化学療法[5]
用法
レボホリナート・フルオロウラシルの持続静注投与法に、本剤を点滴投与で併用する。
このレボホリナート・フルオロウラシルの持続静注投与法というのは、抗癌剤フルオロウラシル(商品名: 5-FU)の効果(細胞毒性)をレボホリナート(商品名アイソボリン)という薬剤で増強する方法である。
アメリカなどではレボホリナートでなく、ホリナート・フルオロウラシルの持続静注投与法に併用する。日本においては、ホリナート(商品名ロイコボリン)の「結腸・直腸癌に対するフルオロウラシル効果増強」が承認されていない。
副作用
特徴的な副作用は、手・足や口唇周辺部の感覚異常や知覚不全であり、ほとんど全例に表れる。また、他の抗癌剤と同様に骨髄抑制、食欲不振、嘔吐等の副作用もある。
作用機序
体内で活性体に変換され、その活性体が癌細胞内のDNAとも結合する。この結合のためDNAの複製および転写が阻害される。
脚注
- ^ Ehrsson H, Wallin I, Yachnin J (2002). “Pharmacokinetics of oxaliplatin in humans”. Med. Oncol. 19 (4): 261–265. doi:10.1385/MO:19:4:261. PMID 12512920.
- ^ Kidani, Y.; Inagaki, K.; Iigo, M.; Hoshi, A.; Kuretani K. (1978). “Antitumor activity of 1,2-diaminocyclohexaneplatinum complexes against Sarcoma-180 ascites form”. J. Med. Chem. 21: 1315–1318. doi:10.1021/jm00210a029.
- ^ Kidani, Y.; Noji, M.; Tashiro, T. (1980). “Antitumor activity of platinum(II) complexes of 1,2-diamino-cyclohexane isomers”. Gann 71: 637–643. PMID 7227714.
- ^ Mathé G, Kidani Y, Segiguchi M, Eriguchi M, Fredj G, Peytavin G, Misset JL, Brienza S, de Vassals F, Chenu E, et al. (1989). “Oxalato-platinum or 1-OHP, a third-generation platinum complex: an experimental and clinical appraisal and preliminary comparison with cis-platinum and carboplatinum”. Biomed. Pharmacother. 43: 237–250. PMID 2675999.
- ^ FOLFOXを参照。
参考文献
- 『エルプラット注射用100mg』添付説明書・第2版(ヤクルト本社)
- 『アイソボリン注25mg』添付説明書・第8版(ワイス)
関連項目
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 21-P1-098 エルプラット^[○!R]によるアレルギーを早期に発見するための病棟薬剤師の取り組み(薬剤管理指導業務,来るべき時代への道を拓く)
- 香取 哲哉,吉澤 知佐子,小川 直紀,岩渕 斉之,藤井 亜妃,大野 悠,永戸 梓,小林 渚,高辻 寿枝,高橋 智
- 日本医療薬学会年会講演要旨集 18, 391, 2008-09-01
- NAID 110006964613
- 病院薬剤部門からの意見 (Promotion 新薬採用アンケート 病院側に慎重姿勢、トップはエルプラット56%)
Related Links
- オキサリプラチン(エルプラット)は、イリノテカンおよびフルオロウラシルとともに、大腸がん治療の「標準3剤」とされています。主な副作用としては、下痢や吐き気、手足が痺れるなどの末梢神経の障害、骨髄抑制などがあります。
- ドイツ語のウィキペディアja.wikipedia.orgで、エルプラットに関する記事が直近の30日間に閲覧された回数は14回でした。 (更新日: 2014年7月3日)
- 株式会社ヤクルト本社(社長 堀 澄也)では、白金錯体系抗悪性腫瘍剤オキサリプラチン に関して、追加剤型となる水溶性製剤を発売 しま した。 当社が従来から販売している 『エルプラット注射用 100mg 』および『エルプラット注射用 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
エルプラット点滴静注液50mg
組成
1バイアル中オキサリプラチン含量
禁忌
- 機能障害を伴う重度の感覚異常又は知覚不全のある患者
[末梢神経症状が増悪するおそれがある。]
- 本剤の成分又は他の白金を含む薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人 (「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
- 結腸癌における術後補助化学療法
- 国内での結腸癌の術後補助化学療法に関する検討は行われていない (「臨床成績」の項参照)。
- 結腸癌の術後補助化学療法においては、臨床試験の投与対象及び病期ごとの結果を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと (「臨床成績」の項参照)。
- 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常成人にはオキサリプラチン85mg/m2(体表面積) を1日1回静脈内に2時間で点滴投与し、少なくとも13日間休薬、又は130mg/m2(体表面積) を1日1回静脈内に2時間で点滴投与し、少なくとも20日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
- 本剤を5%ブドウ糖注射液に注入し、250〜500mLとして、静脈内に点滴投与する。
- 本剤の用法・用量は、「臨床成績」の項の内容を熟知した上で、本剤と併用する他の抗悪性腫瘍剤に応じて選択すること。
- 結腸癌の術後補助化学療法において、レボホリナート及びフルオロウラシルの静脈内持続投与法との併用では投与期間が12サイクル、カペシタビンとの併用では8サイクルを超えた場合の有効性及び安全性は確立していない (投与経験がない)。
- 国内臨床第I相試験において、単剤では130mg/m2(体表面積) の耐容性が認められているが1)、本剤を単剤で用いた場合は、その有用性は確立していない (「臨床成績」の項参照)2)。
- 国内臨床第I/II相試験において、本剤は、レボホリナート及びフルオロウラシルの急速静脈内投与法での併用療法は、耐容性が認められているが、その有用性は確立していない (「臨床成績」の項参照)3)。
- 本剤の調製に際しては、配合変化に注意すること。
- 本剤は、錯化合物であるので、他の抗悪性腫瘍剤とは混合調製しないこと。
- 本剤は塩化物含有溶液により分解するため、生理食塩液等の塩化物を含む輸液との配合を避けること。
- 本剤は塩基性溶液により分解するため、塩基性溶液との混和あるいは同じ点滴ラインを用いた同時投与は行わないこと。
- 本剤のような白金化合物は、アルミニウムとの接触により分解することが報告されているため、本剤の調製時あるいは投与時にアルミニウムが用いられている機器 (注射針等) は使用しないこと。
- 米国の添付文書中には、本剤とホリナート及びフルオロウラシルの静脈内持続投与法との併用療法注1)を行う場合、以下のような投与スケジュール (FOLFOX4法) を2週毎に行うことが推奨されるとの記載がある4)。
第1日目
- 別々のバッグから5%ブドウ糖注射液250〜500mLに溶解した本剤85mg/m2及び5%ブドウ糖注射液に溶解したホリナート200mg/m2 注2)を120分かけて同時に点滴静注する。その後フルオロウラシル400mg/m2を2〜4分間で急速静脈内投与し、引き続き5%ブドウ糖注射液500mL (推奨) に溶解したフルオロウラシル600mg/m2を22時間かけて持続静注する。
第2日目
- ホリナート200mg/m2 注2)を120分かけて点滴静注し、その後フルオロウラシル400mg/m2を2〜4分間で急速静脈内投与、引き続き5%ブドウ糖注射液500mL (推奨) に溶解したフルオロウラシル600mg/m2を22時間かけて持続静注する。
- また、米国の添付文書中には、次表の減量基準、投与可能条件の記載がある。
- 減量基準 (前回の投与後に発現した有害事象により判断する)
- 投与可能条件 (投与予定日に確認し、当該条件を満たす状態へ回復するまで投与を延期する)
- 注1) 国内において、ホリナート注射剤の「結腸・直腸癌に対するフルオロウラシルの抗腫瘍効果の増強」に関する効能・効果は承認されていない。
注2) レボホリナート100mg/m2に相当する。
注3)「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」の場合はNCI-CTC version 2.0 (1998年)。「結腸癌における術後補助化学療法」の場合はNCI-CTC version 1 (1982年)。
注4)「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」の場合。
注5)「結腸癌における術後補助化学療法」の場合。
- カペシタビンとの併用療法 (XELOX法) を行う場合には、次の減量基準及び投与可能条件を参考にすること。
- 減量基準
注6) CTCAE version 3.0 (2003年)。
- 投与可能条件 (投与予定日に確認し、当該条件を満たす状態へ回復するまで投与を延期する)
慎重投与
[骨髄機能抑制が増悪するおそれがある。]
[末梢神経症状が増悪するおそれがある。]
[腎機能が低下しているので、副作用が強くあらわれるおそれがある。]
[心疾患が増悪するおそれがある。]
[本剤の骨髄機能抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。]
[致命的な全身障害があらわれるおそれがある。]
- 高齢者 (「高齢者への投与」の項参照)
- 小児 (「小児等への投与」の項参照)
重大な副作用
- 副作用発現頻度は、承認時までの国内の単独投与臨床試験 (66例)、国内のFOLFOX4法等での併用投与臨床試験 (18例) 及び市販後の承認条件に基づく使用成績調査 (調査実施期間: 平成17年4月〜平成20年3月、集計対象例数: 4,998例)、国内のXELOX法及びXELOX法とベバシズマブ併用療法 (XELOX法+BV) での臨床試験 (64例) の結果から記載した。なお、FOLFOX4法等での外国で実施された第III相臨床試験のみで発現した有害事象、市販後の自発報告で報告された副作用及び国内では報告されていないが外国添付文書に記載のある副作用は、頻度不明として記載した。
末梢神経症状
- 手、足や口唇周囲部の感覚異常又は知覚不全 (末梢神経症状: 単独投与時100%、FOLFOX4法等投与時46%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時94%)、咽頭喉頭の絞扼感 (咽頭喉頭感覚異常: 単独投与時 頻度不明、FOLFOX4法等投与時12%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時8%) があらわれるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
末梢神経症状の悪化や回復遅延が認められると、手、足等がしびれて文字を書きにくい、ボタンをかけにくい、飲み込みにくい、歩きにくい等の感覚性の機能障害 (単独投与時 頻度不明、FOLFOX4法等投与時1.3%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時 頻度不明) があらわれることがあるので、観察を十分に行い、感覚性の機能障害があらわれた場合には減量、休薬、中止等の適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシー様症状
- 発疹、そう痒、気管支痙攣、呼吸困難、血圧低下等を伴うショック (単独投与時 頻度不明、FOLFOX4法等投与時0.9%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時 頻度不明)、アナフィラキシー様症状 (単独投与時 頻度不明、FOLFOX4法等投与時1.2%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時 頻度不明) があらわれることがあるので、観察を十分に行い、過敏症状 (気管支痙攣、呼吸困難、血圧低下等) が認められた場合には、投与を直ちに中止し適切な処置を行うこと。
間質性肺炎、肺線維症
- 間質性肺炎 (単独投与時 頻度不明、FOLFOX4法等投与時0.2%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時 頻度不明)、肺線維症 (単独投与時 頻度不明、FOLFOX4法等投与時0.1%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時 頻度不明) があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の臨床症状を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
骨髄機能抑制
- 汎血球減少 (頻度不明)、血小板減少 (単独投与時47%、FOLFOX4法等投与時34%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時23%)、白血球減少 (単独投与時44%、FOLFOX4法等投与時49%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時14%)、好中球減少 (単独投与時36%、FOLFOX4法等投与時43%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時52%)、貧血 (ヘモグロビン減少: 単独投与時32%、FOLFOX4法等投与時27%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時5%) があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬、中止等の適切な処置を行うこと。
溶血性尿毒症症候群
- 血小板減少、溶血性貧血、腎不全を主徴とする溶血性尿毒症症候群 (単独投与時 頻度不明、FOLFOX4法等投与時0.02%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時 頻度不明) があらわれることがあるので、定期的に血液検査及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬剤誘発性血小板減少症
- 免疫学的機序を介した血小板減少症 (頻度不明) があらわれることがあるので、紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等の症状を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
溶血性貧血
- 免疫学的機序を介したクームス試験陽性の溶血性貧血 (頻度不明) があらわれることがあるので、黄疸等の症状を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
視野欠損、視野障害、視神経炎、視力低下
- 視野欠損 (単独投与時1.5%、FOLFOX4法等投与時0.02%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時 頻度不明)、視野障害 (頻度不明)、視神経炎 (頻度不明)、視力低下 (単独投与時 頻度不明、FOLFOX4法等投与時0.02%、XELOX法及びXELOX法+BV投与時 頻度不明) 等の視覚障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血栓塞栓症
- 血栓塞栓症 (単独投与時 頻度不明、FOLFOX4法等投与時 頻度不明注1)、XELOX法及びXELOX法+BV投与時3%) があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
心室性不整脈、心筋梗塞
- 心室性不整脈 (頻度不明)、心筋梗塞 (頻度不明) があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝静脈閉塞症
- 肝静脈閉塞症 (VOD: 頻度不明) があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
急性腎不全
- 間質性腎炎 (頻度不明)、尿細管壊死 (頻度不明) 等により、急性腎不全 (頻度不明) 等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、腎機能検査値 (BUN、血清クレアチニン値等) に異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
白質脳症 (可逆性後白質脳症症候群を含む)
- 白質脳症 (可逆性後白質脳症症候群を含む) (頻度不明) があらわれることがあるので、歩行時のふらつき、舌のもつれ、痙攣、頭痛、錯乱、視覚障害等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
高アンモニア血症
- 意識障害を伴う高アンモニア血症 (頻度不明) があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症
- 横紋筋融解症 (頻度不明) があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
- 注1) 化学療法既治療例を対象とした米国の第III相臨床試験においては9%であった。
薬効薬理
抗腫瘍効果25) 26)
- ヒト大腸癌株SW480、HCT116、SW620、HT-29 (in vitro ) 並びにヌードマウス移植可ヒトHT-29大腸癌株において、強い抗腫瘍効果が認められた。
作用機序
- ヒトにおいてオキサリプラチンは、生体内変換体 (ジクロロ1, 2-ジアミノシクロヘキサン (DACH) 白金、モノアクオモノクロロDACH白金、ジアクオDACH白金) を形成し、癌細胞内のDNA鎖と共有結合することでDNA鎖内及び鎖間の両者に白金-DNA架橋を形成する。これらの架橋がDNAの複製及び転写を阻害する。
有効成分に関する理化学的知見
一般的名称:
- オキサリプラチン (JAN) Oxaliplatin
化学名:
- (SP -4-2)-[(1R , 2R )-Cyclohexane-1,2-diamine-κN , κN '][ethanedioato (2-)-κO1, κO2]platinum
- [α]20D: +74.5〜+78.0゜(乾燥物に換算したもの0.250g、水、50mL、100mm)
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- oxaliplatin
- 商
- エルプラット
[★]
- 英
- rat Rattus norvegicus
- 関
- ネズミ、クマネズミ属、ドブネズミ、実験用ラット