トレチノイン
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Japanese Journal
- 1 急性前骨髄球性白血病に対するトレチノイン(ベサノイド)および三酸化ヒ素(トリセノックス)による治療(第628回新潟医学会,がんの分子標的治療)
- 佐藤 直子,橋本 誠雄,藤原 正博,小池 正
- 新潟医学会雑誌 121(11), 597-600, 2007-11
- 急性前骨髄急性白血病(acute promyelocytic leukemia;APL)は,アズール穎粒・アウエル小体などの細胞形態,高率に併発する播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation;DIC),t(15;17)(q22;q23)の染色体転座など,いくつかの特徴を有する急性白血病である.過去においてAPLの治療は困難とされていたが,レ …
- NAID 110007146173
- 28. ベサノイドで治療したDICを伴ったAML (M3)の妊婦の1例(第1075回千葉医学会例会・第21回第二内科教室例会)
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- トレチノイン(ベサノイド)は急性前骨髄球性白血病に対し、病気の原因となる分子に作用することによって白血病細胞を成熟させ、がん化を抑えます。急性前骨髄球製白血病の第一選択薬で、高い有効性を示します。
- ベサノイド 一般名 トレチノイン 欧文一般名 Tretinoin 製剤名 トレチノインカプセル 薬効分類名 急性前骨髄球性白血病治療剤 薬効分類番号 4291 KEGG DRUG D00094 商品一覧 相互作用情報 JAPIC 添付文書(PDF) この情報は の一部と ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ベサノイドカプセル 10mg
組成
成分(1カプセル中) 有効成分・含有量
成分(1カプセル中) 添加物
- 内容物:ミツロウ、硬化油、ダイズ油
カプセル:ゼラチン、グリセリン、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、D−ソルビトール、D−マンニトール、水素添加オリゴ糖
禁忌
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 肝障害のある患者[類似化合物(エトレチナート)で、重篤な肝障害を起こすことが報告されている。]
- 腎障害のある患者[重篤な腎障害を起こすおそれがある。]
- ビタミンA製剤を投与中の患者[ビタミンA過剰症と類似した副作用症状を起こすおそれがある。]
- ビタミンA過剰症の患者[ビタミンA過剰症が増悪するおそれがある。]
効能または効果
- 通常、成人には寛解導入療法としてトレチノイン1日60〜80mg(45mg/m2)を3回に分けて食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 25歳以下の患者、特に幼児、小児(「重要な基本的注意」及び「小児等への投与」の項参照)
- 低出生体重児、新生児、乳児(「小児等への投与」の項参照)
- 糖尿病の患者、肥満の患者、アルコール中毒症の患者、脂質代謝異常患者など高トリグリセライド血症の素因がある患者[脂質代謝異常を起こすおそれがある。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
レチノイン酸症候群(12.3%)
- レチノイン酸症候群(諸症状:発熱、呼吸困難、胸水貯留、肺浸潤、間質性肺炎、肺うっ血、心嚢液貯留、低酸素血症、低血圧、肝不全、腎不全、多臓器不全等)が発現し、重篤な転帰をたどることがあるので、観察を十分に行うこと。なお、このような症状が認められた場合には、本剤を中止し、副腎皮質ホルモン剤のパルス療法等の適切な処置を行うこと。
白血球増多症(5.1%)
- 白血球増多症があらわれることがあるので観察を十分に行い、末梢白血球数が30,000/mm3を超えた場合には、減量又は休薬すること。また、主に好塩基球性分化能を有する急性前骨髄球性白血病患者において、好塩基球増多症が発現し、高ヒスタミン血症に至った例も報告されている。
血栓症(0.4%)
- 血栓症(脳梗塞、肺梗塞、その他の動脈又は静脈血栓症等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が認められた場合には、適切な処置を行うこと。治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与を継続すること。
血管炎(頻度不明)
- 血管炎があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合には、減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。
感染症(頻度不明)
- 感染症(肺炎、敗血症等)があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合には、減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。
錯乱(頻度不明)
- 錯乱があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合には、減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
分化誘導作用5−8)
- 白血病細胞のHL-60細胞株、NB4細胞株及び急性前骨髄球性白血病患者由来白血病細胞に対し、分化誘導作用が認められた。
増殖抑制作用9)
- HL-60細胞株に対し、増殖抑制作用が認められた。
作用機序10,11)
- 第17染色体上のレチノイン酸受容体(retinoic acid receptor-α:RAR-α)遺伝子と第15染色体上のPML遺伝子はともに、好中球系細胞を前骨髄球から分葉好中球へと分化させる機能を持つと推定されているが、急性前骨髄球性白血病においては染色体相互転座により形成されたPML-RAR-αキメラ遺伝子が両者のもつ分化誘導作用をブロックすることにより、APL細胞が前骨髄球以降に分化するのを阻止しているものと推定される。ここに、大量のトレチノインが作用すると、キメラ遺伝子の抑制機構が崩れ、前骨髄球からの分化がおこるものと考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- (2E,4E,6E,8E)-3,7-dimethyl-9-(2,6,6-trimethyl-1-cyclohexen-1-yl)-2,4,6,8-nonatetraenoic acid
略名
- ATRA(All-Trans Retinoic Acid)
分子式
分子量
性状
- 黄色〜帯赤黄色の結晶又は結晶性の粉末。アセトン、ジクロロメタン及びジエチルエーテルにやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
融点
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- tretinoin
- 商
- ベサノイド、オルセノン
- 関
- レチノイン酸、オールトランスレチノイン酸 all-trans-retinoic acid、トランスレチノイン酸、Retin-A、retinoic acid、trans-retinoic acid