ボリノスタット
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ゾリンザカプセル100mg
組成
有効成分の名称
含量:ボリノスタットとして
添加物
- 結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム
カプセル本体:ゼラチン、酸化チタン
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 重度の肝障害患者〔副作用が強くあらわれるおそれがある。肝障害患者では、本剤の血清中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)〕
効能または効果
- 「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
- 本剤以外の治療の実施についても慎重に検討した上で、適応患者の選択を行うこと。
- 本剤の皮膚以外の病変(内臓等)に対する有効性は確立していない。〔「臨床成績」の項参照〕
- 通常、成人にはボリノスタットとして1日1回400mgを食後経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
- 全身投与による他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
- 本剤の投与については、以下の基準を目安に、休薬、減量又は投与中止の判断を行うこと。
- 海外第II相試験(001試験)の休薬、減量又は投与中止基準
休薬
- NCI CTCAE ver.3.0 Grade 3又は4の毒性が認められた場合、Grade 1以下に回復するまで、最大2週間休薬する。休薬に至った毒性がGrade 1以下に回復した後減量して再開する。ただし、Grade 3の貧血及び血小板減少症は、休薬は必須ではない。
用量変更
- 投与量の減量は、下記に示した方法に従って実施する。
1回目の用量変更:1日1回300mg
2回目の用量変更:1日1回300mg5日間投与後2日間休薬
投与中止
- 休薬に至った毒性が2週間以上Grade 1以下まで回復しない場合、又は2回目の用量変更を実施したにもかかわらず、再度、休薬を必要とする毒性が認められた場合、投与を中止する。
慎重投与
- 静脈血栓塞栓症を有する又は既往歴のある患者〔肺塞栓症、深部静脈血栓症が発現、悪化するおそれがある。(「重大な副作用」の項参照)〕
- 軽度及び中等度の肝障害患者〔使用経験が少ない。肝障害患者では、本剤の血清中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)〕
- 糖尿病又はその疑いのある患者〔糖尿病が悪化するおそれがある。(「重要な基本的注意」「重大な副作用」の項参照)〕
重大な副作用
肺塞栓症(4.7%)、深部静脈血栓症(1.2%)
- 肺塞栓症、深部静脈血栓症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
血小板減少症
(25.6%)
- 血小板減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
貧血
(12.8%)
- 貧血があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
脱水症状
(1.2%)
- 脱水症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高血糖
(4.7%)
- 高血糖があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
腎不全
(頻度不明※)
- 腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序
- ボリノスタットは、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)であるHDAC1、HDAC2及びHDAC3(クラスI)、並びにHDAC6(クラスIIb)の酵素活性を阻害する。HDACの阻害によりヒストン等のアセチル化が増加すると、クロマチン構造の弛緩等を介して、がん抑制遺伝子を含む遺伝子発現が増加し、分化やアポトーシスが誘導され、腫瘍増殖が抑制されると推測されている。しかし、詳細な作用機序は解明されていない。12)、13)
抗腫瘍効果
In vitro
- ボリノスタットは、ヒト皮膚T細胞性リンパ腫由来HH細胞株に対して、細胞増殖抑制作用を示した。14)
In vivo
- ヒト皮膚T細胞性リンパ腫由来HH細胞株を皮下移植したマウスにおいて、ボリノスタット投与により腫瘍の増殖を遅延させる傾向が認められた。15)
有効成分に関する理化学的知見
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- vorinostat
- 商
- ゾリンザ
- 関
- その他の腫瘍用薬
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3