ビカルタミド
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- カソデックスは前立腺がんのホルモン療法に用いる抗アンドロゲン薬というタイプの抗 ホルモン薬です。この薬は、イギリスでは1995年より前立腺がんの治療薬として使われ ています。日本では1991年より開発が開始され、1999年5月から使用できるようになり ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
カソデックス錠80mg
組成
成分・含量(1錠中):
添加物:
- 乳糖水和物、デンプングリコール酸ナトリウム、ポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール300、酸化チタン
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 小児[本薬の薬理作用に基づき、男子小児の生殖器官の正常発育に影響を及ぼす恐れがある。また、本薬の毒性試験(ラット)において、雌性ラットで子宮の腫瘍性変化が認められている。]
- 女性[本薬の毒性試験(ラット)において、子宮の腫瘍性変化及び雄児の雌性化が報告されている。]
効能または効果
- 前立腺癌
*本剤による治療は、根治療法ではないことに留意し、本剤投与12週後を抗腫瘍効果観察のめどとして、本剤投与により期待する効果が得られない場合、あるいは病勢の進行が認められた場合には、手術療法等他の適切な処置を考慮すること。*本剤投与により、安全性の面から容認し難いと考えられる副作用が発現した場合は、治療上の有益性を考慮の上、必要に応じ、休薬又は集学的治療法などの治療法に変更すること。*通常、成人にはビカルタミドとして80mgを1日1回、経口投与する。
慎重投与
- 肝障害のある患者[本剤は肝臓でほぼ完全に代謝を受けるため、定常状態時の血中濃度が高くなる可能性がある。]
重大な副作用
- 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(0.5%未満):劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP、LDHの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的な肝機能検査の実施を考慮するとともに、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 白血球減少、血小板減少(0.5%未満):白血球減少、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 間質性肺炎(0.1%未満):間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 心不全、心筋梗塞(0.1%未満):心不全、心筋梗塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗腫瘍効果
- in vitro試験において、アンドロゲン刺激によるヒト前立腺腫瘍細胞(LNCaP)及びマウス乳腺腫瘍細胞(Shionogi S115)の増殖を抑制した15),16)。一方、in vivo試験(ラット)において、移植されたアンドロゲン依存性ラット前立腺腫瘍(Dunning R3327)の増殖を抑制し、ラットの生存期間を延長させた。また、血漿中テストステロン及びLHの上昇の程度はごく僅かであった17)。
アンドロゲン受容体との結合能
- ラット及びヒト前立腺アンドロゲン受容体に対する結合能は、ジヒドロテストステロンの約2%であった18)。
作用機序
- ビカルタミドは、前立腺腫瘍組織のアンドロゲン受容体に対するアンドロゲンの結合を阻害し、抗腫瘍効果を発揮する。なお、ビカルタミドの抗アンドロゲン活性は実質的にR体によるものであった。
- なお、臨床上、本剤の投与の中止により一部の患者でAWS(antiandrogen withdrawal syndrome)をみることがある。
有効成分に関する理化学的知見
一般名 :
- ビカルタミド(Bicalutamide)(JAN)
化学名 :
- (RS)-N-[4-Cyano-3-(trifluoromethyl)phenyl]-3-
[(4-fluorophenyl)sulfonyl]-2-hydroxy-2-methylpropanamide
- 本品は白色の粉末である。アセトン及びテトラヒドロフランに溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテル及び水にほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- bicalutamide
- 商
- カソデックス
- 関
- 前立腺癌治療剤、antiandrogen withdrawal syndrome
概念
- アンドロゲン受容体拮抗薬
- 前立腺癌に対する抗アンドロゲン療法で用いられる薬の一つで非ステロイド性である。
分類
適応
用法用量
- ビカルタミド80mg
注意