クラドリビン
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- 効能・効果, ヘアリーセル白血病、(再発・再燃マントル細胞リンパ腫、再発・再燃低悪性 度非ホジキンリンパ腫、再発・再燃濾胞性B細胞性非ホジキンリンパ腫、治療抵抗性 マントル細胞リンパ腫、治療抵抗性低悪性度非ホジキンリンパ腫、治療抵抗性濾胞性B ...
- クラドリビン(ロイスタチン)はヘアリー細胞白血病に用いられるプリン代謝拮抗剤です。 数日間の治療期間でペントスタチンとほぼ同等の効果を発揮し、大部分の人が寛解を 得ることができるとされています。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ロイスタチン注8mg
組成
成分・含量
添加物
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
効能または効果
- 通常、成人にはクラドリビンとして、1日量0.09mg/kgの7日間持続点滴静注を1コースとする。
再発・再燃又は治療抵抗性の下記疾患
- 低悪性度又はろ胞性B細胞性非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫
7日間持続点滴静注
- 通常、成人にはクラドリビンとして、1日量0.09mg/kgを7日間持続点滴静注し、3〜5週間休薬する。これを1コースとし、投与を繰り返す。
2時間点滴静注・5日間連日投与
- 通常、成人にはクラドリビンとして、1日量0.12mg/kgを1日1回2時間かけて点滴静注する。これを5日間連日行い、少なくとも23日間休薬する。これを1コースとし、投与を繰り返す。
ヘアリーセル白血病
- 1コース目投与で奏効が得られない場合は、2コース目投与は行わないこと(さらにコース数を重ねても効果が見られる可能性はない)。
- 2コース目投与は、1コース目投与で奏効が得られた症例に再発、再燃が認められた場合に限り、少なくとも1ヵ月以上の間隔をおき行うこと。
投与方法
- 再発・再燃又は治療抵抗性の低悪性度又はろ胞性B細胞性非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫に関しては、本剤の1日量、投与時間、投与日数が異なる二通りの用法・用量が設定されており、投与に際しては、過誤が生じないよう注意すること。
- 7日間持続点滴静注する際には、1日量を24時間かけて持続点滴静注し、これを7日間連続して行うこと。
- 本剤は配合変化試験を実施していないため、他の静注用薬剤等との配合又は同じ静注ラインでの同時注入は避けること。
1日用量の調製方法
7日間持続点滴静注
- 本剤の換算量(0.09mg/kg又は0.09mL/kg)を生理食塩液500〜1000mL入り点滴バッグに加えて調製すること。
2時間点滴静注・5日間連日投与
- 本剤の換算量(0.12mg/kg又は0.12mL/kg)を生理食塩液100〜500mL入り点滴バッグに加えて調製すること。
- 本剤を希釈する場合、生理食塩液を用い、他の希釈液は使用しないこと。
慎重投与
- 腎障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
- 肝障害のある患者[肝障害を悪化させるおそれがある。]
- 感染症を合併している患者[骨髄抑制により感染症が増悪することがある(「警告」、「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。]
重大な副作用
骨髄抑制
- 汎血球減少(頻度不明注))、リンパ球減少(87.0%)、好中球減少(79.8%)、白血球減少(77.9%)、血小板減少(53.8%)、貧血[赤血球減少(48.1%)、ヘマトクリット値減少(45.7%)、ヘモグロビン減少(45.2%)]が発現又は増悪し、遷延性に推移することがある。本剤の骨髄抑制作用は投与開始後最初の1ヵ月間が最も顕著である。特に投与開始後8週間は週1回以上の頻度で血液検査を行うなど患者の状態を十分観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
重症日和見感染(頻度不明注))
- 敗血症、肺炎等の重症日和見感染があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、抗生剤、抗真菌剤、抗ウイルス剤の投与など適切な処置を行うこと。
消化管出血(1.0%)
- 消化管出血があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重篤な神経毒性(頻度不明注))
- 本剤の高用量(持続点滴静注の通常用量の4〜9倍)を投与された患者において、重篤な神経毒性(非可逆的不全対麻痺・四肢不全麻痺)が報告されている。神経毒性の発現は用量相関性があると思われるが、通常の用法・用量でもまれに重篤な神経毒性があらわれることがある。神経毒性があらわれた場合には、休薬又は投与中止を考慮すること。
神経毒性の内容1)
高用量
- 0.3〜0.5mg/kg/日×7〜14日 不全対麻痺、四肢不全麻痺
0.15〜0.2mg/kg/日×7日 ギラン・バレー症候群、ブラウン・セカール症候群
通常用量
- 0.09mg/kg/日×7日 錯乱、不安・うつ、便秘
- Cheson, B. D., et al.:J. Clin. Oncol., 12:2216-2228,1994より抜粋
腫瘍崩壊症候群(頻度不明注))
- 腫瘍容積の大きな患者で腫瘍崩壊症候群があらわれることがある。投与開始時に白血球数の高い患者には、腫瘍崩壊症候群の発現を抑えるため、高尿酸血症治療剤の投与及び適切な水分補給等を考慮すること。
間質性肺炎(1.0%)
- 間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分行い呼吸困難、咳、発熱等の症状が認められた場合には速やかにX線検査を行い、本剤の投与を中止するとともに、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
重篤な皮膚障害(頻度不明注))
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)などがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、口腔粘膜の発疹、口内炎などが認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎不全(頻度不明注))
- 急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序13),14),15)
- クラドリビンはdeoxycytidine kinaseによってリン酸化を受け、2-chloro-2'-deoxy-β-D-adenosine monophosphate(2-CdAMP)となる。クラドリビンは、adenosine deaminaseによる脱アミノ化に抵抗性であり、またリンパ球及び単球中には5'-nucleotidaseがほとんど存在しないことから、2-CdAMPは細胞内に蓄積し、さらに活性体のdeoxynucleoside triphosphateである2-chloro-2'-deoxy-β-D-adenosine triphosphate(2-CdATP)にまで変換され細胞毒性を発現する。したがって、deoxycytidine kinase活性が高く5'-nucleotidase活性の低い細胞(リンパ球、単球)に対して、本剤は選択的な殺細胞効果を有すると考えられる。
抗腫瘍効果14)
- クラドリビンは100nM以下の濃度でリンパ球及び単球の幹細胞由来の株化細胞に細胞傷害作用を示した。また、正常新鮮ヒト末梢血より単離したリンパ球及び単球に濃度依存的な細胞傷害作用(単球に対するIC50:27nM)を示したが、線維芽細胞GM01380(confluent)には作用はみられなかった。
有効成分に関する理化学的知見
性状
溶解性
- プロピレングリコール又はマクロゴール400にやや溶けにくく、水、メタノール、エタノール(95)、2-プロパノール、グリセリン又はアセトンに溶けにくく、1-オクタノールに極めて溶けにくく、ジクロロメタン又はn-ヘプタンにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
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商品
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- 英
- cladribine
- 商
- ロイスタチン
[★]
HMG-CoA還元酵素阻害薬