- 英
- urine specific gravity, specific gravity of urine
- 関
- 尿、尿検査
基準範囲
- 1.020 (1.010-1.030)
- 蛋白補正:1g/dL:0.003、糖補正:1g/dL:0.004
低張、等張の定義
異常値の見方
- 検査値の本
高値(1.030以上)
- [高頻度・可能性]脱水(下痢、嘔吐、熱性疾患、水制限など)、糖尿病、ネフローゼ症候群、多発性骨髄腫、造影剤、浸透圧利尿薬(マンニトール製剤、グリセリン(グリセオール))、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
低値(早朝第一尿で1.010以下)
- [高頻度]慢性腎不全、急性腎不全の利尿期、利尿薬投与時、低K血症(利尿薬、原発性アルドステロン症、Bartter症候群、尿細管性アシドーシスなど)、高Ca血症(原発性副甲状腺機能亢進症、サルコイドーシス、悪性腫瘍など)、中枢性尿崩症、腎性尿崩症、薬剤性尿細管障害(リチウム、ゲンタマイシン、メチシリン、アムホテリシンB、ビンブラスチンなど)
- [可能性]心因性多飲症、低蛋白食、低塩食、尿路閉塞
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 岩本 尚子,横山 貴,小川 哲也,大沼 榮子,磯田 典子,三浦 ひとみ,新田 孝作
- 医学検査 : 日本臨床衛生検査技師会誌 = The Japanese journal of medical technology 60(7), 1025-1030, 2011-11-25
- NAID 10030458681
- 試験紙法による尿比重測定における蛋白質の干渉機構 : 実験および化学平衡に基づく計算による解析
- 鈴木 優治
- 医学検査 : 日本臨床衛生検査技師会誌 = The Japanese journal of medical technology 59(11), 1215-1223, 2010-11-25
- NAID 10027748994
- 臨床経験 尿比重は帝王切開の脊髄くも膜下麻酔における低血圧を予見できるか?
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- 尿比重とは、尿中の水分と、水分以外の物質の割合を算出したものです。これを調べれ ば腎臓の尿濃縮能力や希釈能力、体内の水分、電解質などの状態を調べることができ ます。
- 尿比重とは、尿中に溶けている物質の量を示すものです。これにより、尿が濃縮して いるかどうかなどが分かり、病気の診断に用いられます。このページでは、尿比重(尿 検査)の概要や基準値など尿比重に関する情報を分かりやすく解説しております。
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[★]
- 次の文を読み、60~62の問いに答えよ。
- 34歳の女性。腹痛、下痢および発熱を主訴に来院した。
- 現病歴:2日前に夫婦で焼き鳥と鳥刺しを食べた。昨日深夜に腹痛と悪寒とで目を覚まし、トイレに駆け込んだところ水様下痢であった。朝までに5、6回の水様下痢と1回の嘔吐があり、夫に連れられて受診した。夫は下腹部痛はあるが、下痢はない。
- 既往歴:4歳時に肺炎。
- 生活歴:会社員。33歳の夫との2人暮らし。ペットは飼っていない。海外渡航歴はない。
- 家族歴:父親が高血圧症。母親が糖尿病。
- 現症:意識は清明。身長 155cm、体重 48kg。体温 37.8℃。脈拍 112/分、整。血圧 102/68mmHg。呼吸数 18/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内と皮膚は乾燥している。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、全体に軽度の圧痛を認めるが反跳痛はない。肝・脾を触知しない。皮疹を認めない。
- 検査所見:尿所見:比重 1.031、蛋白(±)、糖(-)、ケトン体2+、潜血(-)。便所見:外観は淡黄色水様。血液の付着はない。血液所見:赤血球 452万、Hb 13.1g/dL、Ht 40%、白血球 10,300(好中球 81%、好酸球 2%、好塩基球 0%、単球 1%、リンパ球 16%)、血小板 32万。血液生化学所見:総蛋白 8.0g/dL、アルブミン 4.1g/dL、総ビリルビン 1.0mg/dL、AST 10U/L、ALT 16U/L、LD 289U/L(基準 176~353)、ALP 215U/L(基準 115~359)、γ-GTP 14U/L(基準8~50)、アミラーゼ 55U/L(基準 37~160)、CK 50U/L(基準 30~140)、尿素窒素 22mg/dL、クレアチニン 0.7mg/dL、尿酸 4.2mg/dL、血糖 82mg/dL、Na 133mEq/L、K 3.0mEq/L、Cl 95mEq/L。CRP 4.5mg/dL。
- 脱水と判断し、直ちに生理食塩液の急速輸液を開始した。
- 脱水改善の指標となる所見はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [111G059]←[国試_111]→[111G061]
[★]
- 次の文を読み、63~65の問いに答えよ。
- 86歳の女性。発熱を主訴に来院した。
- 現病歴:2日前に長男が患者に連絡した際「風邪をひいている」との訴えがあった。本日長男が連絡した際に電話がつながらなかったため長男が訪問したところ、発熱があり食事も摂れず布団の中でぐったりしていた。長男に付き添われて来院した。
- 既往歴:70歳から2型糖尿病で内服加療中。82歳時に脳梗塞を発症、後遺症による左下肢不全麻痺がある。
- 生活歴:1人暮らしをしており、近所に住む息子が週2~3回訪問していた。
- 家族歴:妹が脂質異常症。
- 現症:意識レベルはGCS 14(E4V4M6)。身長 150cm、体重 38kg。体温 38.2℃。脈拍 100/分、整。血圧 120/72mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 99%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腋窩は乾燥している。体表に外傷は認めなかったが、左大転子部に発赤を認める。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖2+、潜血(-)。血液所見:赤血球 490万、Hb 16.0g/dL、Ht 47%、白血球 9,000(好中球 60%、リンパ球 40%)、血小板 36万。血液生化学所見:尿素窒素 56mg/dL、クレアチニン 1.2mg/dL、随時血糖 360mg/dL、HbA1c 8.0%(基準 4.6~6.2)、Na 130mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 91mEq/L。CRP 0.3mg/dL。頭部CTで陳旧性脳梗塞を認める。
- この患者について正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114F062]←[国試_114]→[114F064]
[★]
- 20歳の女性。全身浮腫を主訴に来院した。3日前から顔面と下腿とに浮腫が出現し、急速に増悪してきた。現在までに体重が6kg増加した。身長156cm、体重60kg。体温35.6℃。脈拍72/分、整。血圧110/76mmHg。全身浮腫が高度である。尿所見:蛋白4+、糖(-)、潜血(-)。血液生化学所見:総蛋白 5.0g/dl、アルブミン 2.2g/dl、総コレステロール 320mg/dl、尿素窒素 40mg/dl、クレアチニン 1.8mg/dl、尿酸 8.0mg/dl、Na 138mEq/l、K 4.4mEq/l、Cl 100mEq/l。腎生検のPAS染色標本(別冊No.14)を別に示す。
- この患者の尿所見として考えにくいのはどれか。
- a 尿比重 1.030
- b 尿Na濃度8mEq/l
- c 尿沈渣で脂肪円柱
- d 尿蛋白 1.6g/日
- e 尿Na分別排泄率(fractional Na excretion) 0.2%
[正答]
D
- YN.E-21改変
指標
|
腎前性
|
腎性
|
濃縮能
|
尿浸透圧
|
>500 mOsm/L
|
<350 mOsm/L
|
尿/血症浸透圧
|
>1.5
|
<1.1
|
尿/血清Cr比
|
> 40
|
< 20
|
尿/血清BUN比
|
> 20
|
< 20
|
Na再吸収
|
尿中Na濃度
|
< 20 mEq/L
|
> 40 mEq/L
|
FENa
|
< 1.0%
|
> 1.0%
|
尿細管機能は保たれる
|
Naダダ漏れ
|
※国試ナビ4※ [105I056]←[国試_105]→[105I058]
[★]
- 69歳の男性。意識障害のため搬入された。1年前から高血糖を指摘されていたが特に何もしなかった。1週前から風邪気味であったが、2、3日前から咳と微熱とを認め、前日から食事摂取が不良となった。意識レベルはJCS II-30。身長172cm、体重72kg。呼吸数16/分。脈拍88/分、整。血圧 104/88mmHg。舌の乾燥を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖3+、ケトン体(-)。血液生化学所見:血糖 760mg/dl. HbA1c 7.8%(基準4.3-5.8)。抗GAD抗体陰性。
- この患者の予想される検査結果に最も近いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105A020]←[国試_105]→[105A022]
[★]
- 水様下痢が持続し乏尿となった若年男性の検査結果を示す。血圧86/52mmHg。血液所見:Ht 54%。血液生化学所見:尿素窒素64mg/dl、クレアチニン2.8mg/dl、尿酸8.4mg/dl、Na 138mEq/l、K 4.1mEq/l、Cl 101mEq/l。
- 尿所見として予想されるのはどれか。
- a 尿比重1.006
- b 尿蛋白3+
- c 尿潜血2+
- d Na6mEq/l
- e 尿K 0mEq/l
[正答]
※国試ナビ4※ [107B022]←[国試_107]→[107B024]
[★]
- 多飲・多尿の患者を診る際、検査項目でまず注目すべきなのはどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [109A019]←[国試_109]→[109A021]
[★]
- 63歳 女性
- 主訴:口渇と頻尿
- 来院のきっかけ:(GPから)多尿の精査のために泌尿器科医に紹介された。
- 症状:
- (主訴にまつわる症状)
- ・多尿:(発症時期)4週間前。(発症様式)突然。(頻度)一晩に5回排尿
- (主訴以外の症状)
- ・全身倦怠感:3ヶ月間体中調子悪い。
- ・背部痛:
- ・体重減少:3ヶ月前から3kg体重減少。
- ・頭痛、悪心:朝に悪心と持続する前頭部の頭痛。(増悪因子)臥床、咳嗽。
- 既往症:8年前、乳癌のために乳房切断術と放射線照射をうけた。
- 職業歴:市に公務員に勤めていたが、現在は退職している。
- 嗜好歴:喫煙歴無し。飲酒は10 units/week
- 服薬歴:なし
- 身体所見 examination
- 全身:やせている。筋肉は萎縮(muscles are wasted)。
- 循環器系:脈拍 72 /分、血圧 120/84 mmHg、頚静脈怒張なし。I, II音に亢進減弱無く、過剰心音、雑音を認めない。
- 四肢:浮腫なし
- 呼吸器系、腹部、神経系に異常所見なし。
- 眼:眼底に乳頭浮腫を認める。
- 検査所見 investigations
- 高値:Ca(軽度高値)、アルカリホスファターゼ
- 尿検査:蛋白(-)、血尿(-)
- frequency n.頻尿
- pass urine 排尿する
- servant n. 公務員
- mastectomy 乳房切断術
- 乳癌が脳に転移し、視床下部に浸潤・圧迫し尿崩症を来している。頭痛・悪心は頭蓋内圧によるもので、眼底の乳頭浮腫はこれを指示している。また、朝の頭痛は頭蓋内圧亢進症に特徴的らしい。また、咳や体位により増悪するのも頭蓋内圧の亢進によるものということを支持している。背部痛があるので、胸椎から腰椎に骨転移しており、骨破壊によりCa, AlP上昇を来していると理解される。
- 尿崩症:尿比重、血液検査、
- 頭蓋内圧亢進症:頭部MRI。利尿剤によって頭痛が軽快するか検査。
- 骨転移:胸部or腰部MRI。ガリウムシンチグラフィーで全身の転移巣を精査。
[★]
- 英
- urine osmolality, urinary osmolality, urine osmotic pressure, urine osmolarity
- 同
- Uosm
- 関
- 浸透圧、尿
[show details]
基準範囲
- 50-1200 mOsm/l (QB)
- 50-1000 mOsm/kg・H2O (30-0.5 l/day) (2007年後期生理学)
- 尿の浸透圧は最大1200mOsmに及ぶ
尿の浸透圧を形成する物質
ナトリウム
- 尿の浸透圧に対するナトリウムの寄与は最大600mOsm
- A.Khun&Ramelの能動輸送モデル(SP.818)
- Koko&Rector, Stephenson (SP.815)
尿素
- 尿の浸透圧に対する尿素の寄与は最大600mOsm
- 尿素は抗利尿時に集合管にて再吸収を受ける (SP.805)
- 尿浸透圧mOsm/kg = ( 尿比重 -1 ) x 30-35 x 1000
[★]
- 関
- urine specific gravity
[★]
- 英
- measurement of urinary specific gravity
- 関
- 尿比重
[★]
- 英
- urinometer, urometer
- 関
- 尿比重
[★]
- 英
- specific gravity
- 関
- [[]]