- 44歳の女性。ふらふらする感じと両下腿の浮腫とを訴えて来院した。2年前から慢性的な食欲不振と嘔気とが出現し、3か月で体重が5㎏減少した。複数の医療機関を受診し、貧血と自律神経障害とを指摘されていた。6か月前に、両下腿の温度や痛みに対する感覚が鈍いことと浮腫とに気付いたが、様子をみていた。最近、浮腫がやや増強し、いつもふらふらする感じがある。意識は清明。身長162cm、体重43㎏。脈拍80/分、整。血圧:臥位110/74mmHg、坐位102/60mmHg、立位76/40mmHg。眼瞼結膜はやや蒼白だが、眼球結膜に黄染は認めない。胸部聴診所見に異常を認めない。肝臓を右肋骨弓下に2cm触知する。両下腿に軽度の浮腫はあるが、皮膚病変は認めない。両下肢で温痛覚と触覚とに低下を認める。尿所見:蛋白3+、糖(-)、潜血(-)、尿蛋白4g/日、沈渣に異常はない。血液所見:赤血球333万、Hb9.7g/dl、Ht29%、白血球3,800。血清生化学所見:HbA1c4.9%(基準4.3~5.8)、総蛋白5.0g/dl、アルブミン2.5g/dl、尿素窒素8mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、Na142mEq/l、K3.8mEq/l、Cl107mEq/l。免疫学所見:CRP陰性、CH50 35単位(基準30~40)。胸部エックス線写真でCTR45%、肺うっ血はなく、心電図で低電位を認める。最も考えられるのはどれか。
[正答]
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- 72歳の男性。悪心と意識障害とのために家族に伴われて来院した。6か月前に肺扁平上皮癌と診断され、化学療法を受けた。終了後、外来で観察されていた。2日前から尿量が多くなり、食欲不振と口渇とが出現した。昨日から悪心を伴うようになり、いつも眠っているようになった。意識はやや混濁し、呼びかけに対して容易に反応するが、時と場所に対する失見当識が認められる。脈拍104/分、整。血圧100/64mmHg。ばち指を認める。右下肺にcoarse cracklesを聴取する。心電図でQT時間の短縮を認める。
[正答]
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- 28歳の女性。全身倦怠感を主訴に来院した。5年前から健康診断で尿蛋白と血尿とを指摘されていたが放置していた。血圧148/94mmHg。尿所見:蛋白2+、糖(-)、潜血2+、沈渣に赤血球10~15/1視野、白血球2~4/1視野、顆粒円柱1~5/1視野。血清生化学所見:総蛋白6.4g/dl、尿素窒素27mg/dl、クレアチニン1.6mg/dl。腎生検組織のPAS染色標本と蛍光抗体法免疫グロブリン染色標本とを以下に示す。治療効果の指標として有用なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
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