- 英
- extrapyramidal symptom
- 関
- 錐体外路徴候 extrapyramidal sign
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錐体外路症状(すいたいがいろしょうじょう、英語: extrapyramidal symptom)は、大脳基底核が主として関与する神経学的症状である。錐体外路症候群とも呼ばれる。頭文字をとってEPSと略す場合がある。
目次
- 1 概要
- 1.1 筋緊張亢進‐運動減退症候群
- 1.2 筋緊張低下‐運動亢進症候群
- 2 その他
- 3 関連項目
|
概要
錐体外路症状は一般に、筋緊張亢進‐運動減退症候群(英語:hypertonic-hypokinetic syndrome)、筋緊張低下‐運動亢進症候群(英語:hypotonic-hyperkinetic syndrome)の2つに大別される。
筋緊張亢進‐運動減退症候群
筋緊張亢進‐運動減退症候群は、主に淡蒼球、黒質の障害で、筋緊張は亢進し、寡動、固縮が見られる。例として、パーキンソン症候群、ウィルソン病の末期、マンガン中毒、ハラーホルデン・スパッツ病(ハレルホレデン・シュパッツ病)がある。
筋緊張低下‐運動亢進症候群
筋緊張低下‐運動亢進症候群は、主に視床とも関連する新線条体(尾状核、被殻)の障害で、筋緊張は低下し、多動状態が見られる。例として、舞踏病、アテトーゼ、バリスムス、ミオクローヌス、ジスキネジア等がある。疾患としては、リウマチ性舞踏病(小舞踏病)、ハンチントン舞踏病、脳性麻痺、脳血管障害等がある。 また、クロルプロマジン、ハロペリドール、アモキサピンといった抗精神病薬等の副作用としてみられる錐体外路症状は、ほとんどがこちらのことを指す。
その他
パーキンソン病においては、筋固縮等の緊張亢進があるが、不随意運動としての運動亢進を伴うことが多く、上記の二群に大別できない場合がある。
錐体路に対する錐体外路における症状は、既述の通り大脳基底核が関与しているが、小脳、大脳皮質等も関与していることが分かっており、それらも含めて他の神経機構の関与についてもまだ不明な点が多い。
錐体外路という呼称は、歴史的な経緯によるものであるが概念上の問題がある。
詳細は「運動系#「錐体外路」について」を参照
関連項目
- アカシジア
- 運動系
- 神経系
- パーキンソン病
- 錐体外路障害
- en:Extrapyramidal_system(錐体外路系)
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 持続硬膜外麻酔を用いた漏斗胸術後疼痛にて錐体外路症状を来たした1例
- 稲村 幸雄 [他]
- 長崎醫學會雜誌 : Nagasaki Igakkai zasshi 85(4), 339-342, 2011-12-25
- … これらはドロペリドールの副作用による錐体外路症状の急性ジストニアとパーキンソン徴候と考えられた。 …
- NAID 110008452476
- Perospironeへの切り替えが統合失調症の精神症状,心理社会的機能,錐体外路症状を改善する--22例の後方視的検討
Related Links
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- 錐体外路障害(すいたいがいろしょうがい、英語:extrapyramidal tract disorder)とは、 運動神経線維(ニューロン)の遠心性経路で錐体路以外の経路(錐体外路)の障害の こと。多くは不随意運動を呈する。 「錐体外路」という呼称は歴史的な経緯によるもので ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 12歳の男児。半年前から、ボーッとして横になっていることが多くなり、家に引きこもるようになったため、母親に連れられて来院した。2歳時に麻疹に感染したという。診察時に、傾眠傾向にあり、ときおり右の上下肢にミオクローヌスを認める。脳波検査で周期性同期性放電を認める。髄液検査で、蛋白濃度の軽度上昇、麻疹ウイルス抗体価の上昇およびIgGの増加を認める。
- この疾患でみられないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099A054]←[国試_099]→[099A056]
[★]
- 22歳の男性。発言にまとまりがないことを主訴に父親に伴われて来院した。視野に入る事物に関連付け「私は石だ、神をつくることができる」と言い、奇妙な姿勢のままブツブツとしゃべり続けた。しゃべっていたかと思うと、全く質問に答えず、身じろぎもせず一点をじっと見つめる状態となった。
[正答]
※国試ナビ4※ [103D026]←[国試_103]→[103D028]
[★]
- 統合失調症治療薬の副作用で最も出現頻度が高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105G068]←[国試_105]→[105I001]
[★]
- 英
- Tay-Sachs disease
- 同
- テイ-サックス病、(国試)Tay-Sachs病
- βヘキソサミニダーゼA欠損症 β-hexosaminidase A deficiency、家族性黒内障性白痴 amaurotic familial idiocy, AFI
GM2ガングリオシドーシスI型 GM2 gangliosidosis type I
- 関
- リソソーム蓄積症、スフィンゴ脂質蓄積症。サンドホフ病。スフィンゴリピドーシス、ガングリオシド、スフィンゴ脂質
- first aid step1 2006 p.99
概念
- 家族性黒内障白痴のinfantile form。
- 乳児期に発病し、重度の精神運動発達遅延を呈する。
- 視力障害、精神運動発育遅延、筋トーヌス亢進、球麻痺、小脳失調などが進行し、痙攣発作などをきたし、除脳硬直に至って死亡する。
- 黄斑部にチェリーレッドスポットが出現
- βヘキソサミニダーゼαサブユニット遺伝子(15q23-24)の異常によるβヘキソサミニダーゼAの欠損症
病因
病型
- 乳児型GM2-ガングリオシドーシス(古典的テイ-サックス病)、家族性黒内障性白痴
- 若年型GM2-ガングリオシドーシス
- 慢性・成人型GM2-ガングリオシドーシス
臨床病型 (PED.311)
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乳児型
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若年型
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慢性・成人型
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発症年齢
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3-5ヶ月
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2-10歳
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様々
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経過
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2-4歳で死亡
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15歳頃までに死亡
|
様々
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中枢神経症状
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発達遅滞・退行
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+
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+
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-
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精神症状
|
-
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-
|
+
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錐体路症状
|
+
|
+
|
-
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錐体外路症状
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-
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-
|
+
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失調症状
|
-
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-
|
+
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痙攣
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+
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+
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-
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眼底所見
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cherry red spot
|
+
|
±
|
-
|
疫学
遺伝形式
病変形成&病理
症状
- 精神遅滞、盲目、muscular weakness、生後3年以内の死亡
- progressive neurodegeneration, developmental delay, cherry-red spot, lysozymes with onion skin
診断
検査
治療
予後
予防
[★]
- ヒント:タイトルに騙されるな!
- 45歳 女性
- 主訴:肺炎
- 現病歴:過去6ヶ月の間、咳、発熱、および膿性痰をともなう3回のエピソードがあった。このうち1回のエピソードでは、右側の胸膜炎性胸痛があった。一連のエピソードはgeneral practitionerの外来で治療していた。これらのエピソードに加え、5年間の嚥下困難の既往がある。嚥下困難は最初は中等度であったが、だんだんと増悪している。食べ物が胸骨後部の下方に刺さる様だと言っている。どういう固形物であってもこのような症状がでる。体重は過去2ヶ月で5kg減少した。嚥下困難は食事中に改善することがあるようだ。最近、形のはっきりとした食物を嘔吐する問題を抱えている。
- 3年前外来で施行した上部消化管内視鏡では問題は認められなかった。器質的な問題がないことが保証されたが、症状はひどくなってきた。排尿障害はない。便秘傾向があるが、最近少し悪くなってきた。
- 既往歴:無し
- 家族歴:無し
- 社会歴:10年前まで4年間、アメリカ合衆国の北西の沿岸部にすんでいた。店員として働いている。
- 嗜好歴:喫煙なし。飲酒は週に5units以下。
- 服用薬:
- 身体所見 examination
- やせて見える。右の肺底部にcrackleを認める。心血管系、消化器系、およびそのほかの臓器系に異常を認めない。
- 検査所見 investigations
- 胸部単純X線写真(供覧)
- 問題
- 診断名は?
- どうやって診断をつけるの?
- 答え
- 噴門部のアカラシア
- ■嚥下障害の鑑別疾患
- DIF.125
- 嚥下というのは喉頭、咽頭、食道の機能で、1)機械的閉塞(ex. 腫瘍)、2)生理的閉塞(ex. 偽球麻痺)により機能が障害される。
- 機械的閉塞 喉頭、咽頭、あるいは食道自体の内的な疾患と周辺臓器の外的な疾患を考える。VINDICATEが有効。
- V vascular 大動脈瘤、心拡大
- I inflammatory 喉頭炎、扁桃炎、食道炎、縦隔炎。 infection シャーガス病
- N neoplasm 食道と気管の癌腫(carcinoma)、縦隔の皮様嚢腫
- D degenerative and deficiency Plummer-Vinson syndrome(鉄欠乏性貧血)
- I intoxication アルカリ狭窄(lye stricture)
- C congenital and acquired 食道閉鎖症(esophageal atresia)、食道憩室
- A autoimmune 強皮症
- T trauma 食道破裂
- E endocrine 甲状腺腫大(endemic goiter(風土病としての甲状腺腫)、グレーブス病)
- 生理的閉塞 神経から筋肉にいたるまでの障害であり、この経路を想像しながら鑑別を上げていく。
- 1. end organ 緊張性ジストロフィー、皮膚筋炎、アカラシア、びまん性食道痙攣
- 2. 神経筋接合部 重症筋無力症
- 3. 下位運動ニューロン 急性灰白髄炎、ジフテリア性神経炎、脳幹における感染症もしくは腫瘍
- 4. 上位運動ニューロン 偽性球麻痺(脳梗塞、脳塞栓、脳出血、多発性硬化症、認知症、びまん性脳動脈硬化症)、パーキンソン病や他の錐体外路症状を呈する疾患
[★]
- 英
- phenothiazine
- 関
- フェノチアジン系
概念
作用機序
薬理作用
[★]
- 英
- chlorpromazine, CPZ
- 同
- 塩酸クロルプロマジン
- 商
- コントミン、ウインタミン、Thorazine、ベゲタミン-A配合
- 関
- 精神神経用剤
特徴
- 抗ヒスタミン薬の開発の過程で見いだされた
- 統合失調症患者に強い鎮静、睡眠作用を必要とする場合に使う
構造
作用機序
- →錐体外路症状は少ない。末梢性抗コリン作用による副作用が生じやすい
- →鎮静、催眠作用:強。興奮や不眠を示す患者によい。
薬理作用 (SPC.193)
- 鎮静作用(ノルアドレナリンが関与)
- 抗幻覚・抗妄想作用(ドーパミンが関与)
- 感情の安定化
- 賦活作用(セロトニンが関与)
動態
適応
注意
禁忌
副作用 (SPC.193)
- 抗コリン作用(口渇、かすみ目、便秘、尿閉、発汗減少)
- α-ブロック作用(頻脈、起立性低血圧、射精障害)
- 内分泌作用
- 体温調節以上
- けいれん誘発
- 錐体外路症状
末梢
相互作用
[★]
- 英
- clozapine
- 同
- Clozaril CLOZARIL
- 商
- クロザリル
- 関
- 抗精神病薬。精神神経用剤
- first aid step1 2006 p.207,370
特徴
- 1990年にアメリカで最初に認可、発売された非定形型抗精神病薬。
- 錐体外路症状を惹起しない。プロラクチンの分泌を昂進させない。定型抗精神病薬に反応不良な症例にも有効
- 副作用のため、日本では臨床応用されていない。
薬理作用
- block 5-HT2 receptor and dopamine receptor
- 抗dopamine作用:弱い
- 抗D4受容体の選択的アゴニスト
副作用
[★]
側頭骨の錐体
- 英
- pyramid (KH)
- ラ
- pyramis
延髄の錐体、延髄錐体
- 英
- pyramis
- 図:N.108
- 錐体の高まりの下層に縦走する白い神経線維の束が存在し、これが錐体束である。
- 延髄の前正中裂と前外側溝に挟まれた高まり
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
- 英
- cone, cone cell, retinal cone
- ラ
- conus
- 同
- 錐状体
- 関
- 網膜、桿状体 桿体 杆体
[★]
- 英
- extrapyramidal tract
- ラ
- tractus extrapyramidalis
- 関
- 錐体路、movement disorder、extrapyramidal system
- 錐体外路症候群は、大脳基底核から始まる錐体路以外の下行性伝達経路が傷害されることで生じると考えられてきた。
- 大脳基底核からの下行性の線維はわずかであり、ほとんどが大脳皮質に投射する
- 従って、錐体外路という概念は正しくない
[★]
- 英
- symptom, presentation、manifestation、pathology
- 関
- 出現、症候、所見、徴候、提示、発現、病態、病態学、病徴、病理、病理学、現れること、発表、顕在化、プレゼンテーション、顕性化