Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/05/04 20:37:59」(JST)
[Wiki ja表示]
|
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。
出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2011年10月) |
錐体路障害(すいたいろしょうがい、英語:pyramidal tract disorder)は、錐体路を含めた、主に上位の運動ニューロン障害のことを示す。
運動神経線維(ニューロン)の遠心性経路で延髄の錐体を通る経路のことを錐体路という。随意運動の指令を伝える。前角細胞までを上位運動ニューロンという。前角細胞以下を下位運動ニューロンという。
運動ニューロンの経路は以下の通りである。
- 大脳中心前回 → 内包後脚 → 中脳大脳脚 → 延髄錐体交差 → 脊髄側索または前索 → 脊髄前角細胞 → 末梢神経 → 筋肉
名前の由来
遠心性出力は、4野と6野の大・中錐体細胞の繊維が作る皮質脊髄路と皮質延髄路を介して行われる。これらは延髄の腹側で正中線の両側において、錐体と呼ばれる隆起をつくる。そのため錐体路と呼ばれる。
症状
- 深部腱反射の亢進
- 病的反射の出現バビンスキー反射など
- 痙性麻痺(筋緊張亢進)
- 手・指・足クローヌスの出現
疾患
- 筋萎縮性側索硬化症
- 髄膜炎
- 脊髄空洞症
- 髄液減少症など
関連項目
|
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- びっくり眼と錐体路症状を呈したspinocerebellar ataxia type 2の1例
- 山之内 博
- 日本内科学会雑誌 86(5), 803-807, 1997-05-10
- … 2)痴呆の臨床像はアルツハイマー病とかなり異なり,また,仮性球麻痺,パーキンソニズム,錐体路症状,の併存が多い. …
- NAID 10005524863
Related Links
- 錐体外路症状とは、錐体外路の障害により出現する症状である。広義には錐体外路は、錐体路以外のすべての中枢神経系の経路を指すが、錐体外路症状という場合には、大脳基底核を中心とする大脳皮質との神経回路(大脳皮質―大脳 ...
- 【ベストアンサー】錐体路症状=運動麻痺 錐体外路症状は筋緊張亢進‐運動減退症候群と筋緊張低下‐運動亢進症候群に分けられ 筋緊張低下‐運動亢進症候群は筋緊張は低下し、多動状態が ...
- 予備知識: 運動神経の経路は、脳から筋肉へ直接命令を伝える経路(延髄の錐体と呼ばれる部分を 通るので錐体路と呼ばれる。)の他に、運動が円滑に行えるよう、無意識のうちに筋肉の 緊張を調節する経路がある。
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- amyotrophic
- 英
- amyotrophic lateral sclerosis, ALS
- 同
- シャルコー病 Charcot disease、ゲーリック病、Gehrig病 Gehrig's disease、ルー・ゲーリック病 Lou Gehrig病 Lou Gehrig's disease
- 関
- 運動ニューロン疾患
まとめ
- 上位運動ニューロンと下位ニューロンが障害される運動ニューロン疾患の一つである。多くが孤発性であるが、5-10%に家族性の発症が見られ、発症年齢は20歳と若いが、進行は緩徐である。通常は、40歳以降の発症、特に50歳代が多い。下位ニューロンの障害が先行する。一側上肢遠位の筋萎縮で始まり対側上肢、両下肢に筋萎縮が進行し、球麻痺の出現、呼吸筋萎縮に至る。下位ニューロンの障害により、舌の線維束性攣縮、四肢筋の脱力、萎縮、線維性攣縮(これらは上肢優位、遠位筋優位)、また腱反射消失が見られる。また、上位ニューロンの障害により構音障害、嚥下障害、舌運動障害が認められ、下顎反射亢進が認められる。四肢では痙縮が下肢優位にまた、腱反射の亢進と病的反射が認められる。自律神経、感覚神経、脳の高次機能は障害されないため、他覚的感覚障害、眼球運動障害、膀胱・直腸障害、小脳徴候、錐体外路徴候、認知症、褥瘡は認められない。根治療法はなく、リルゾールでの延命治療、対症療法として、嚥下障害に対して経管栄養、呼吸障害に対して人工呼吸器を用いる。(BET.440)
概念
- 軸索変性をきたす神経変性疾患
- 誘発筋電図上ではM波の振幅の減衰が見られる
- 上位運動ニューロンと下位運動ニューロンが侵される。四肢、呼吸筋が侵される。ついには球麻痺をきたす。
- 自律神経、感覚神経、脳の高次機能は障害されない → (筋萎縮性側索硬化症の陰性症状) (1) 他覚的感覚障害、(2) 眼球運動障害、(3) 膀胱・直腸障害、(4) 小脳徴候、(5) 錐体外路徴候、(6) 認知症、(7) 褥瘡
疫学
- 有病率:4-6人/10万人
- 男女比=1.3:1 (YN.J-130)
- 発症年齢:中年以降。40歳以降でみられ、多くは50歳以降
- 日本では紀伊半島、米国ではグアムで多く見られる。
病因
病理
- Lwey body-like hyaline inclusions, Hirano bodies, ブニナ体, slein-like inclusions
症状
検査
- 軸索変性を来すので、神経伝導速度の低下は顕著ではない → 筋電図で神経原性変化を見る!!
鑑別診断
- 変形性頚椎症:知覚障害が出現するので鑑別されるが、症状が神経所見がはっきり分からず、診断に難渋することがある、らしい。
- 球麻痺・呼吸筋麻痺を呈する疾患
国試
[★]
- 英
- Tay-Sachs disease
- 同
- テイ-サックス病、(国試)Tay-Sachs病
- βヘキソサミニダーゼA欠損症 β-hexosaminidase A deficiency、家族性黒内障性白痴 amaurotic familial idiocy, AFI
GM2ガングリオシドーシスI型 GM2 gangliosidosis type I
- 関
- リソソーム蓄積症、スフィンゴ脂質蓄積症。サンドホフ病。スフィンゴリピドーシス、ガングリオシド、スフィンゴ脂質
- first aid step1 2006 p.99
概念
- 家族性黒内障白痴のinfantile form。
- 乳児期に発病し、重度の精神運動発達遅延を呈する。
- 視力障害、精神運動発育遅延、筋トーヌス亢進、球麻痺、小脳失調などが進行し、痙攣発作などをきたし、除脳硬直に至って死亡する。
- 黄斑部にチェリーレッドスポットが出現
- βヘキソサミニダーゼαサブユニット遺伝子(15q23-24)の異常によるβヘキソサミニダーゼAの欠損症
病因
病型
- 乳児型GM2-ガングリオシドーシス(古典的テイ-サックス病)、家族性黒内障性白痴
- 若年型GM2-ガングリオシドーシス
- 慢性・成人型GM2-ガングリオシドーシス
臨床病型 (PED.311)
|
乳児型
|
若年型
|
慢性・成人型
|
発症年齢
|
3-5ヶ月
|
2-10歳
|
様々
|
経過
|
2-4歳で死亡
|
15歳頃までに死亡
|
様々
|
中枢神経症状
|
発達遅滞・退行
|
+
|
+
|
-
|
精神症状
|
-
|
-
|
+
|
錐体路症状
|
+
|
+
|
-
|
錐体外路症状
|
-
|
-
|
+
|
失調症状
|
-
|
-
|
+
|
痙攣
|
+
|
+
|
-
|
眼底所見
|
cherry red spot
|
+
|
±
|
-
|
疫学
遺伝形式
病変形成&病理
症状
- 精神遅滞、盲目、muscular weakness、生後3年以内の死亡
- progressive neurodegeneration, developmental delay, cherry-red spot, lysozymes with onion skin
診断
検査
治療
予後
予防
[★]
- 英
- vitamin B12 deficiency
- 関
- ビタミンB12
症状
検査
[★]
- 英
- pyramidal tract
- ラ
- tractus pyramidalis
- 関
- 錐体外路、下行性伝導路、錐体路徴候
- 皮質脊髄路、corticospinal tract、皮質核路 tractus corticonuclearis
- 大脳の運動野にあるBetzの巨大錐体細胞などから起こり、内包の膝と後脚の前半部を通過し、大脳脚の中央1/3を通り、胸腹側部を経て脊髄腹側に錐体として出現。さらに下降する際は大部分の線維は錐体交叉で対側に写り脊髄側索の背側半を外側皮質脊髄路となって下降していく。
皮質核路
皮質脊髄路
- 錐体交叉→側索 (外側皮質脊髄路) 対側
- →→→→→前索 (前皮質脊髄路) 同側
[★]
側頭骨の錐体
- 英
- pyramid (KH)
- ラ
- pyramis
延髄の錐体、延髄錐体
- 英
- pyramis
- 図:N.108
- 錐体の高まりの下層に縦走する白い神経線維の束が存在し、これが錐体束である。
- 延髄の前正中裂と前外側溝に挟まれた高まり
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
- 英
- cone, cone cell, retinal cone
- ラ
- conus
- 同
- 錐状体
- 関
- 網膜、桿状体 桿体 杆体
[★]
- 英
- symptom, presentation、manifestation、pathology
- 関
- 出現、症候、所見、徴候、提示、発現、病態、病態学、病徴、病理、病理学、現れること、発表、顕在化、プレゼンテーション、顕性化