ジソピラミド
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Japanese Journal
- 寺尾 公男,折尾 賀津子,湯川 榮二,樋口 駿,木下 春喜
- 臨床薬理 = JAPANESE JOURNAL OF CLINICAL PHARMACOLOGY AND THERAPEUTICS 35(1), 236, 2004-01-31
- NAID 10012890420
- 74) 虚血心に対するリスモダンの効果(QTdispersion)を用いての検討
- 梶山 晃雄,斎藤 大治,土井 正行,岡 岳文,白木 照夫
- Japanese circulation journal 64(SupplementIII), 940, 2000-10-20
- NAID 110002609300
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
リスモダンカプセル100mg
組成
有効成分(1カプセル中)
添加物
- 内容物:乳糖水和物、トウモロコシデンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム
カプセル:ゼラチン、青色1号、ラウリル硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、酸化チタン、黄色三二酸化鉄
禁忌
- 高度の房室ブロック、高度の洞房ブロックのある患者[刺激伝導障害が悪化し、完全房室ブロック、心停止を起こすおそれがある。]
- うっ血性心不全のある患者[心収縮力低下により、心不全を悪化させるおそれがある。また、催不整脈作用により心室頻拍、心室細動を起こしやすい。]
- スパルフロキサシン、モキシフロキサシン塩酸塩、トレミフェンクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物又はアミオダロン塩酸塩(注射剤)を投与中の患者[「3.相互作用」の項(1)参照]
- 緑内障、尿貯留傾向のある患者[抗コリン作用により緑内障、尿閉を悪化させるおそれがある。]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
下記の状態で他の抗不整脈薬が使用できないか、又は無効の場合
リスモダンカプセル100mg
- 通常、成人1回1カプセル(100mg)1日3回経口投与、症状により適宜増減する。
リスモダンカプセル50mg
- 通常、成人1回2カプセル(100mg)1日3回経口投与、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)のある患者[心不全をきたすおそれがある。]
- 刺激伝導障害(房室ブロック、洞房ブロック、脚ブロック等)のある患者[刺激伝導障害が悪化するおそれがある。]
- 心房粗動のある患者[房室内伝導を促進することがある。]
- 腎機能障害のある患者[「2.重要な基本的注意」の項(3)参照]
- 肝機能障害のある患者[肝機能障害が悪化するおそれがある。]
- 治療中の糖尿病患者[低血糖を起こすおそれがある。]
- 重症筋無力症の患者[重症筋無力症を悪化させるおそれがある。]
- 血清カリウム低下のある患者[催不整脈作用の誘因となるおそれがある。]
- 高齢者[「5.高齢者への投与」の項参照]
重大な副作用
心停止、心室細動、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室粗動、心房粗動、房室ブロック、洞停止、失神、心不全悪化等
- これらの症状があらわれることがあるので、定期的に心電図検査を行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
低血糖
- 低血糖(脱力感、けん怠感、高度の空腹感、冷汗、嘔気、不安、意識障害(意識混濁、昏睡)等)があらわれることがある。低血糖症が認められた場合にはブドウ糖を投与するなど適切な処置を行うこと。(高齢者、糖尿病、肝障害、透析患者を含む腎障害、栄養状態不良の患者に発現しやすいとの報告がある。)
無顆粒球症
- 無顆粒球症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ‐GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
麻痺性イレウス
- 麻痺性イレウスがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
緑内障悪化
- 緑内障の悪化があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
痙攣
- 痙攣があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用
- ラット、モルモット、ウサギ、イヌに惹起させた実験的不整脈(アコニチン、ウアバイン、カテコラミン、電気刺激等)に対して、抑制作用及び予防作用を示す6〜11)。
- イヌの冠動脈狭窄並びに結紮による実験的心筋梗塞後の不整脈に、静脈内投与及び経口投与で抑制作用を示す10,11)。
- ウサギの心房と心室、及びイヌの房室結節での不応期を延長する11〜14)。
- イヌの房室結節、ヒス‐プルキンエ系伝導時間を延長させるが、その作用はキニジンより弱い14)。
- モルモットにおけるWheal法で、リドカインと同等の局所麻酔作用を示し、持続時間はむしろ長い15)。
- ラットの摘出回腸における抗コリン作用は、アトロピンよりはるかに弱い16)が、イヌにおける膀胱収縮反応に対する抑制作用はアトロピンよりも強い17)。
- ラットを使用した実験で、100,200,400mg/kgの投与量で用量相関性の血糖低下作用が認められている。
作用機序
- 心筋への直接作用により、活動電位のphase0立上がり速度を減少させるが、その作用はキニジンより弱い。またプルキンエ線維においてphase4の脱分極抑制を示す(ウサギ、イヌ)12,18)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- (2RS)‐4‐Bis(1‐methylethyl)amino‐2‐phenyl‐2‐(pyridin‐2‐yl)butanamide
分子式
分子量
性状
- 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。
本品はメタノール又はエタノール(95)に極めて溶けやすく、無水酢酸、酢酸(100)又はジエチルエーテルに溶けやすく、水に溶けにくい。
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 抗不整脈薬
商品
[★]
- 英
- drug-induced hypoglycemia
- 同
- 薬剤性低血糖症
- 関
- 低血糖
低血糖を引きおこす薬剤
- DMR.295
[★]
- 英
- disopyramide
- 化
- リン酸ジソピラミド disopyramide phosphate
- 商
- カフィール、ジソピラン、チヨバン、ノルペース、ファンミル、リスピン、リスモダン、リスラミド
- 関
- 抗不整脈薬
- 不整脈用剤
- 抗コリン作用が強い欠点がある
- 心房細動・心房粗動、発作性上室頻脈の治療と予防
- 治療域:2-4μg/ml、半減期:6-8時間、代謝:腎50%、肝50%
- QT時間を延長させTorsades de pointesを悪化させうる。
- 心収縮力を低下させるためうっ血性心不全
- 低血糖を引きおこしうるため、薬剤性低血糖発作の原因となりうる。
- HOCMに対して左室流出路の狭窄を軽減する方向に作用するらしい。
適応
- 期外収縮、発作性上室性頻拍、心房細動、頻脈性不整脈
副作用
- 催不整脈作用
- 抗コリン作用:口渇、排尿障害、便秘、緑内障悪化
[★]
- 商
- ノルペース、ファンミル、リスピン、リスモダン、リスラミド
- 関
- 不整脈用剤
[★]
- 英
- squirrel
- 関
- シマリス、リス科、ジリス属、プレーリードッグ