ジソピラミド
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Japanese Journal
- 塩酸ピルジカイニド注射剤およびジソピラミド注射剤のイヌ冠動脈二段結紮不整脈モデルにおける抗不整脈作用と麻酔イヌにおける心機能, 心電図に及ぼす影響
- 日高 寿範,井上 貴仁,小森谷 和美,林 友二郎,猪俣 則夫
- 日本薬理学雑誌 115(5), 295-308, 2000-05-01
- Antiarrhythmic effects and cardiovascular effects of pilsicainide hydrochloride were compared with those of disopyramide in a canine model of coronary ligation-induced ventricular arrhythmias and anes …
- NAID 10008180533
- 91)リン酸ジソピラミド投与後に著明なペーシング閾値上昇を認めた発作性心房細動の一例
- 安澤 龍宏,田中 康之,岡崎 史子,石川 眞一郎,望月 正武
- Japanese circulation journal 61(SupplementIII), 803, 1998-03-20
- NAID 110002563658
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
- ジソピラミド徐放錠150mg「SW」は、1錠中にリン酸ジソピラミド193.5mg(ジソピラミドとして150.0mg)を含有する。
添加物として、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー、カルナウバロウ、合成ケイ酸アルミニウム、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、硬化油、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ヒプロメロース、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、マクロゴール6000を含有する。
禁忌
- 高度の房室ブロック、高度の洞房ブロックのある患者
[刺激伝導障害が悪化し、完全房室ブロック、心停止を起こすおそれがある。]
- うっ血性心不全のある患者
[心収縮力低下により、心不全を悪化させるおそれがある。また、催不整脈作用により心室頻拍、心室細動を起こしやすい。]
- 透析患者を含む重篤な腎機能障害のある患者
[本剤は主に腎臓で排泄されるため、血中半減期が延長することがあるので、徐放性製剤の投与は適さない。]
- 高度な肝機能障害のある患者
[本剤は主に肝臓で代謝されるため、血中半減期が延長することがあるので、徐放性製剤の投与は適さない。]
- スパルフロキサシン、モキシフロキサシン塩酸塩、トレミフェンクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、アミオダロン塩酸塩(注射剤)、エリグルスタット酒石酸塩又はフィンゴリモド塩酸塩を投与中の患者(「併用禁忌」の項参照)
- 緑内障、尿貯留傾向のある患者
[抗コリン作用により緑内障、尿閉を悪化させるおそれがある。]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 下記の状態で他の抗不整脈薬が使用できないか、又は無効の場合
頻脈性不整脈
- 通常成人1回1錠、1日2回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)のある患者
[心不全をきたすおそれがある。]
- 刺激伝導障害(房室ブロック、洞房ブロック、脚ブロック等)のある患者
[刺激伝導障害が悪化するおそれがある。]
- 心房粗動のある患者
[房室内伝導を促進することがある。]
- 腎機能障害のある患者(「重要な基本的注意」の項3.参照)
- 肝機能障害のある患者
[肝機能障害が悪化するおそれがある。]
- 治療中の糖尿病患者
[低血糖を起こすおそれがある。]
- 重症筋無力症の患者
[重症筋無力症を悪化させるおそれがある。]
- 血清カリウム低下のある患者
[催不整脈作用の誘因となるおそれがある。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
- (頻度不明)
- 心停止、心室細動、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室粗動、心房粗動、房室ブロック、洞停止6)、失神、心不全悪化等:これらの症状があらわれることがあるので、定期的に心電図検査を行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 低血糖:低血糖(脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、嘔気、不安、意識障害(意識混濁、昏睡)等)があらわれることがある。低血糖症が認められた場合にはブドウ糖を投与するなど適切な処置を行うこと。
(高齢者、糖尿病、肝障害、腎障害、栄養状態不良の患者に発現しやすいとの報告がある。)
- 無顆粒球症:無顆粒球症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 麻痺性イレウス7):麻痺性イレウスがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 緑内障悪化:緑内障の悪化があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 痙攣:痙攣があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- リン酸ジソピラミド(Disopyramide Phosphate)
化学名
- α-(2-Diisopropylaminoethyl)-α-phenyl-2-pyridineacetamide phosphate
分子式
分子量
性状
- リン酸ジソピラミドは白色の結晶性の粉末である。
本品は水又は氷酢酸に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノールに溶けにくく、エーテルにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- disopyramide
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3
[★]
- 英
- disopyramide
- 化
- リン酸ジソピラミド disopyramide phosphate
- 商
- カフィール、ジソピラン、チヨバン、ノルペース、ファンミル、リスピン、リスモダン、リスラミド
- 関
- 抗不整脈薬
- 不整脈用剤
- 抗コリン作用が強い欠点がある
- 心房細動・心房粗動、発作性上室頻脈の治療と予防
- 治療域:2-4μg/ml、半減期:6-8時間、代謝:腎50%、肝50%
- QT時間を延長させTorsades de pointesを悪化させうる。
- 心収縮力を低下させるためうっ血性心不全
- 低血糖を引きおこしうるため、薬剤性低血糖発作の原因となりうる。
- HOCMに対して左室流出路の狭窄を軽減する方向に作用するらしい。
適応
- 期外収縮、発作性上室性頻拍、心房細動、頻脈性不整脈
副作用
- 催不整脈作用
- 抗コリン作用:口渇、排尿障害、便秘、緑内障悪化
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義
[★]
- 英
- phosphoric acid
- 関
- PO4
- pKa1=2.12
- pKa2=7.21
- pKa3=12.67